恐山ル・ヴォワール
恐山ル・ヴォワールとは、漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載されていた武井宏之の『シャーマンキング』(1998年31号 – 2004年40号)で描かれたエピソードのサブタイトル、および劇中詩。
または、動画サイト「ニコニコ動画」にてVOCALOID・初音ミクをボーカルに用いて発表され、後に同サイトにて漫画の登場人物恐山アンナの担当声優林原めぐみによるカバーが発表された曲。
原作
「恐山ル・ヴォワール」は、漫画『シャーマンキング』内のエピソードのサブタイトル、および劇中詩として登場したものである。単行本では19巻・20巻、完全版では15巻・16巻に収録されている。「恐山」は青森県下北半島に存在する外輪山であり、霊場として名高い。「ヴォワール」(仏:voir)は「会う」を意味し、隠語として「花嫁のヴェール」という意味もある。また、詩の最後にある「オ・ルヴォワール」(仏:au revoir)は「さよなら」を意味する。
当エピソードは主人公・麻倉葉が持霊・マタムネと共に島根県の出雲から青森県の恐山へ向かい、許嫁となるヒロイン・恐山アンナと出会う前後を描いた過去編である。
劇中詩としては、マタムネが詠む詩として登場。各話の締めに断片的に詠まれており、エピソード全体を締めくくる場面においては、マタムネが葉に遺した手紙の中で詩全体が書かれていた。
ドラマCD
当エピソードはアニメ版(2001年7月4日 - 2002年9月25日放送)では製作されなかったものの、アニメ放送終了後にドラマCDが発売された。
- シャーマンキング ドラマ&キャラクターソング集 「恐山ル・ヴォワール〜prologue to shaman〜」(2002年10月23日、KICA-581)
- シャーマンキング ドラマ&キャラクターソング集 「恐山ル・ヴォワール〜au revoir〜」(2002年11月22日、KICA-587)
- キャスト
- 麻倉葉:佐藤ゆうこ
- 恐山アンナ:林原めぐみ
- マタムネ:田中秀幸
- 麻倉葉明:青野武
- 麻倉木乃:京田尚子
- 麻倉幹久:堀内賢雄
- 玉村たまお:水樹奈々
- ポンチ:堀内賢雄
- コンチ:柏倉つとむ
- 中鬼、大鬼:江川央生
- 麻倉葉王:高山みなみ
- 主題歌
楽曲
オリジナル
「恐山ル・ヴォワール」 | ||
---|---|---|
かぴたろうの楽曲 | ||
リリース | 2010年3月13日 | |
規格 | デジタルコンテンツ | |
ジャンル | キャラクターソング | |
時間 | 6分26秒 | |
作詞者 | 武井宏之 | |
作曲者 | かぴたろう | |
恐山アンナ(林原めぐみ)
|
楽曲の「恐山ル・ヴォワール」は、同作品のファンであったかぴたろうが上記の原作に登場した劇中詩に曲を付け、VOCALOID・初音ミクをボーカルに用いて作成し、2010年3月13日に動画サイトニコニコ動画にて発表された[1]。動画タイトルは「【初音ミク】恐山ル・ヴォワール【オリジナル】」。曲の発表後、かぴたろうが原作者武井宏之のスタジオスタッフによるTwitterアカウントにこれを報告したところ、武井が絶賛していることが伝えられ、作者公認の楽曲となった[2]。武井が「もし何かの機会に恐山ル・ヴォワールが映像化されたときには、ぜひエンディングに」ともコメントしたことも伝えられた[2]。
林原めぐみによるカバー
楽曲発表の翌年の2011年9月26日、『シャーマンキング』が、集英社発行の月刊漫画雑誌『ジャンプ改』vol.5(2011年11月10日発売)にて読み切りで復活する情報が発表される[3]。
10月21日、ニコニコ動画に「【恐山アンナ】恐山ル・ヴォワールを歌ってみた【マンキン復活】」という動画タイトルで本曲のカバー作品が投稿される。 投稿者名が原作ヒロインの名であり、あまりにもその歌声が担当声優・林原めぐみに、動画に使用されたイラストが原作者・武井宏之にそっくりであったことから、本人が歌ったものではないかなどと話題になり、投稿から10日で70万回以上の再生数を記録した[2][1]。林原と武井は当初この動画に対して何も明らかとしなかったが、武井はTwitterにて「いやあ、イタコってすごいですね」と意味深なつぶやきを行っていた[2]。
11月8日、『ジャンプ改』公式サイト内のページにて歌い手が林原めぐみ本人であり、武井宏之直々の依頼であったことが発表された[1]。原作の復活に際し、武井の「何かファンに恩返しが出来ないか」との思いから、林原に依頼し賛同を得、作曲者に確認をした上で誕生したという[4]。また、キングレコード・スターチャイルド内の林原めぐみ公式サイト「MEGUMI HOUSE」でも、林原本人のコメントで事に至る経緯や心境などが明かされた[4]。林原は動画に対し林原本人かどうかの議論があったことにも触れ、「本人じゃないと書き込んだ人。どうか恥じることのなきように。本人だと書き込んだ人。どうか責める事をせぬように。どちらも【愛】なのだからね」とコメントした[4]。こうした発表によって話題が再燃し、動画再生数も投稿から19日目にして96万回に達した[5](同日中に100万回を突破している[要出典])。
関連項目
脚注
- ^ a b c “マンキン「恐山ル・ヴォワール」を林原めぐみが歌ってみた”. コミックナタリー (ナターシャ). (2011年11月8日) 2011年11月10日閲覧。
- ^ a b c d “林原めぐみさんが「恐山ル・ヴォワール」を“歌ってみた”? ニコ動に謎の投稿”. はてなブックマークニュース (はてな). (2011年10月24日) 2011年11月10日閲覧。
- ^ “ジャンプ改でBoichi、陽気婢が始動!おかざき真里の読切も”. コミックナタリー (ナターシャ). (2011年9月26日) 2011年11月10日閲覧。
- ^ a b c “林原めぐみ、「シャーマンキング」動画で歌っていたことを正式発表!「とにかく幸せだった」”. シネマトゥデイ (ウエルバ). (2011年11月9日) 2011年11月10日閲覧。
- ^ “「本人か?」と話題のニコ動動画、声優・林原めぐみが本人であることを明かす”. RBB TODAY. (2011年11月9日) 2011年11月11日閲覧。
外部リンク
- ジャンプ改web - ジャンプ改公式サイト
- 特報 "シャーマンキング"is BACK!! - シャーマンキング復活記念の特設サイト。楽曲に関する説明あり
- MEGUMI HOUSE - キングレコード・スターチャイルド内の林原めぐみ公式サイト