孝悌
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孝悌(こうてい)は、儒教における根本的な徳目の一つで、親や兄姉といった年長者に対する崇敬を意味する概念。
概要
[編集]「孝」はよく親に従うこと、「悌」は兄や年長者によく従うことであり、「孝悌」と併用されることも多い。春秋時代にあらわれた孔子の言行録である『論語』には「孝悌なるものは、それ仁の本なるか」とあり、儒教における最高の徳目である「仁」の根本とされる[1]。
戦国時代に現れた孟子においては、秩序ある社会を造っていくためには何よりも、親や年長者に対する崇敬の念、即ち「孝悌の心」を忘れないことが肝要であることを説き、『孟子』滕文公(とうぶんこう)上篇においては、「孝悌」を基軸に、道徳的法則として親・義・別・序・信の「五倫」の徳の実践が重要であることを主張した[2]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 中村新吉・杉原安・工藤文三『倫理、政治・経済用語資料集』駿台文庫、1987年7月。ISBN 4-7961-1973-6
- 白取春彦『「東洋哲学」は図で考えると面白い』青春出版社、2005年3月。ISBN 4-413-00771-9