悳俊彦
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悳 俊彦(いさお としひこ、1935年 - )は、日本の洋画家、浮世絵研究家(国際浮世絵学会会員)。浮世絵研究ではとりわけ、歌川国芳の研究において定評がある。
経歴
[編集]1935年、東京に生まれる[1]。高校時代より細島昇一に就き絵を学ぶ。1953年、示現会及び日本水彩画会初入選(高校在学中)、以後毎年出品後、示現会退会。1958年、武蔵野美術学校洋画科卒。1960年、サエグサ画廊にて三人展。1961年、無土画廊にて初個展。1964年、国際青年美術家展入選。一陽会・光風会展等に入選。1970-74年、日本橋画廊にて二人展及び個展。1978年、悳俊彦画集出版(形象社)。1981年、テレビ朝日「徹子の部屋」に出演、武蔵野風景を紹介。1982年、カラー・グラフィック明治の古典(学研)の内「独歩の武蔵野」に作品収録。1983年、風土会に入会、以後毎年セントラル美術館にて作品発表。1987年、画廊轍個展。日本テレビ「ぶらりにっぽん」にて武蔵野風景を紹介。1989年、画廊轍個展。1991年、画廊轍個展。2002年、スルガ台画廊(銀座)個展。2004年、あかね画廊(銀座)水彩展(武蔵野讃)。画廊轍個展。現在、風土会会員。
<談話>
『私は滅びゆく武蔵野を描き続けており、すでに半世紀になろうとしています。開発で急激に消えてゆく武蔵野を、記録として残したいという思いと同時に、
絵画としても秀れた不変的な作品を目標に、それは困難な道であることを承知の上で、今後も描き続けてゆきたいと思っています。』
画家としての著書
[編集]- 『悳俊彦画集』 形象社、1978
浮世絵に関する著書
[編集]- 『国芳妖怪百景』(須永朝彦と共著) 国書刊行会、1995.5、ISBN 978-4336041395
- 『芳年妖怪百景』 国書刊行会、2001.8、ISBN 978-4336042026
- 『幕末の修羅絵師国芳』 (橋本治、林美一と共著) 新潮社 1995.7、ISBN 978-4106020391
- 『国芳の狂画』 (稲垣進一と共著) 東京書籍、1991.10、ISBN 978-4487752720
- 『月岡芳年の世界』 東京書籍、1993.1、ISBN 978-4835445342
- 『もっと知りたい歌川国芳 生涯と作品』 東京美術 2008.3
- 『国芳の武者絵』(稲垣進一と共著) 東京書籍 2013.9
- 『江戸猫 浮世絵猫づくし』(稲垣進一と共著) 東京書籍 2010.5
出典
[編集]- 美術誌『Bien(美庵)』Vol.34(2005年9・10月号 藝術出版社) 特集「忘れられた明治の画家を再評価せよ!!」(柴田是真・小林永濯・渡辺省亭・尾形月耕・山本昇雲) 執筆・悳俊彦 ISBN 4-434-06595-5
展覧会
[編集]- 国芳イズム―歌川国芳とその系脈 武蔵野の洋画家 悳俊彦コレクション(2016年2月19日〜4月10日、練馬区立美術館)
参考文献
[編集]- 『悳俊彦画集』 形象社 1978
- 『風土展』第28回~34回
- 『悳俊彦油絵展』池袋・東武 1993
脚注
[編集]- ^ 『Bien(美庵)』vol.45 藝術出版社、2007年、11頁
外部リンク
[編集]- 悳俊彦 isao toshihiko - 風土会によるプロフィール