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成田緑夢

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
成田 緑夢
名前
本名 成田 緑夢
カタカナ ナリタ グリム
基本情報
国籍 日本の旗 日本
種目 フリースタイルスキー(ハーフパイプ)
スノーボード
生年月日 (1994-02-01) 1994年2月1日(30歳)
生誕地 大阪市住之江区
獲得メダル
男子スノーボード
日本の旗 日本
パラリンピック
2018 平昌 スノーボード 男子バンクドスラローム
2018 平昌 スノーボード 男子クロス

成田 緑夢(なりた ぐりむ、1994年2月1日 - )は、大阪市住之江区出身のフリースタイルスキー(ハーフパイプ)、スノーボードトランポリン陸上選手。平昌パラリンピックの男子スノーボードバンクドスラローム金メダリスト。新日本住設所属[1]、株式会社サニーサイドアップとアライアンス契約。血液型AB型[2]

本人の夢は、「障害のある方や、ケガをした方、そして子どもたちに、 "夢"と"希望"をあきらめないことの大切さを伝えること。」

経歴

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1998年長野オリンピックではスノーボードのデモンストレーターを務め、小学校時代から国際大会に出場した。2010年の時点で、バンクーバーオリンピック金メダリストのショーン・ホワイトが見せた新技「ダブルマックツイスト1260」を一発で決める技術を持っていた[3]。平行してトランポリン競技もこなし、上宮高等学校2年時の2010年8月、全国高校選手権の男子個人で歴代最高得点16.3点で最高難度賞を受賞した[4]

2012年11月からフリースタイルスキー・ハーフパイプに取り組み始め、2013年1月、2月のFISワールドカップに3回出場した後、2013年フリースタイルスキー世界選手権の日本代表に選出され[5]出場。

しかし2013年4月、トランポリンの練習中に着地に失敗、左足に腓骨神経麻痺の重傷を負い、身体障害等級6級と認定される。医師からは「最悪の場合は切断。歩けるようになる確率は20%」と言われたという[6]。その後、ケガを克服してハーフパイプ競技に復帰を果たし、さらに2020年開催の東京パラリンピックに出場するため、走り高跳びなどの障害者スポーツにも取り組むようになった。2017年12月、サニーサイドアップとアライアンス契約を結び、更に競技に集中できる環境を整えた。

2018年3月9日より開幕する平昌パラリンピックのスノーボード日本代表に選出[7]3月12日に行われたスノーボードクロスで銅メダルを獲得した。3月16日、今大会から実施されたスノーボードバンクドスラロームにおいて、3回の滑走すべてで1位をマークし日本勢2個目となる金メダルを獲得した[8]

2018年3月28日、スノーボード競技からの引退を発表した[9]

2018年春の褒章で紫綬褒章を受章[10]

主な成績

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フリースタイルスキー

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  • 2013年 - フリースタイルスキー世界選手権 ハーフパイプ・9位
  • 2013年 - フリースタイルスキー世界ジュニア選手権 ハーフパイプ・優勝

スノーボード

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  • 2016-2017シーズン
    • IPC・スノーボードワールドカップ タホ大会 スノーボードクロス(SBLL-2)優勝[11]
    • IPC・スノーボードワールドカップ 平昌大会 バンクドスラローム(SBLL-2)優勝[12]
    • 全国障害者スノーボード選手権大会 スノーボードクロス(下肢障害その他)優勝[13]
  • 2017-2018シーズン
    • IPC・スノーボードワールドカップ フィンランド大会 スノーボードクロス(SBLL-2)優勝[14]
    • IPC・スノーボードワールドカップ カナダ大会 スノーボードクロス(SBLL-2)優勝/バンクドスラローム(SBLL-2)優勝
    • 全国障害者スノーボード選手権大会 スノーボードクロス(下肢障害その他)優勝[15]
    • 平昌パラリンピック スノーボードバンクドスラローム(SBLL-2)金メダル[8]、スノーボードクロス(SBLL-2)銅メダル[16]

陸上

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家族

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父はスノーボードコーチの成田隆史。長兄の成田童夢と、姉の今井メロは、それぞれトリノオリンピック日本代表として出場している[4][20]

関連項目

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脚注

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  1. ^ スポーツ支援(新日本住設)
  2. ^ プロフィール AthleteYell
  3. ^ 成田童夢 (2010年3月18日). “期待の真打ち…登場Σ( ̄□ ̄)!”. 2012年6月24日閲覧。
  4. ^ a b 成田緑夢、金メダル超えの技術/トランポリン”. HEAVY SNOWker (2010年8月17日). 2012年6月24日閲覧。
  5. ^ “【スキーHP】成田3きょうだい末っ子・緑夢、競技開始3か月で代表!”. スポーツ報知. (2013年2月27日). http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/winter/news/20130226-OHT1T00237.htm?from=related 2013年3月1日閲覧。 [リンク切れ]
  6. ^ “成田緑夢 夏冬五輪パラすべてに出場だ”. デイリースポーツ. (2015年1月8日). https://www.daily.co.jp/general/2015/01/08/0007640615.shtml 2016年5月3日閲覧。 
  7. ^ “平昌2018パラリンピック冬季競技大会 選手団名簿”(2019年12月18日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
  8. ^ a b スノボ 成田緑夢が金 日本勢2個目”. 毎日新聞. 2018年3月16日閲覧。
  9. ^ “成田緑夢が冬季競技引退「次の1歩」東京五輪へ模索”. 日刊スポーツ. (2018年3月28日). https://www.nikkansports.com/olympic/paralympic/news/201803280000229.html 2018年4月9日閲覧。 
  10. ^ 紫綬褒章受章者 時事ドットコム、2018年4月28日
  11. ^ 2017 WORLD PARA SNOWBOARD WC TAHOE- USA MEN'S SNOWBOARD CROSS 1 LOWER LIMB 2 IMP. (PDF) (国際パラリンピック委員会)
  12. ^ 2017 WORLD PARA SNOWBOARD WC PYEONGCHANG MEN'S BANKED SLALOM FINAL (PDF) (国際パラリンピック委員会)
  13. ^ 第2回全国障害者スノーボード選手権大会&サポーターズカップ スノーボードクロス結果 (PDF) (一般社団法人 障害者スノーボード協会)
  14. ^ World Para Snowboard Athlete Sheet”. 国際パラリンピック委員会. 2018年3月12日閲覧。
  15. ^ “成田緑夢、スノボクロス連覇「ヒーローになりたい」”. 日刊スポーツ. (2017年2月19日). https://www.nikkansports.com/sports/news/1781358.html 2017年2月25日閲覧。 
  16. ^ “成田緑夢、3決を圧勝し銅 悔やまれる準決での転倒”. 日刊スポーツ. (2018年3月12日). https://www.nikkansports.com/olympic/paralympic/pyeongchang2018/news/201803120000583.html 2018年3月12日閲覧。 
  17. ^ “成田緑夢 高跳びパラ標準記録突破!リオ視界に 童夢&メロの弟”. スポーツニッポン. (2016年5月1日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/05/01/kiji/K20160501012504720.html 2016年5月3日閲覧。 
  18. ^ “山本篤が制す…パラ陸上・日本選手権男子100”. 読売新聞. (2017年6月11日). http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20170611-OYT1T50088.html 2017年6月11日閲覧。 [リンク切れ]
  19. ^ “パラスノーボードの成田緑夢、走り幅跳びでも2位”. 朝日新聞. (2017年6月10日). https://www.asahi.com/articles/ASK6761NQK67UTIL03S.html 2017年6月11日閲覧。 
  20. ^ アスリートメッセージ 成田夢露”. 日本オリンピック委員会 (2005年7月14日). 2012年6月24日閲覧。

外部リンク

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