擬文章生
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擬文章生(ぎもんじょうしょう)は、平安時代、大学寮で詩文や歴史を学び、寮試に及第した者を指す。擬生(ぎそう)ともいう。
概要
[編集]定員は20名。紀伝道志望の学生の中で、才気のあるものを対象に、大学頭監督の下に、『史記』・『漢書』・『後漢書』のうち5条を試問し、3条以上に通じたものを及第(合格)させたものである。これを「寮試」といい、擬文章生に合格することで、専攻を紀伝道に決定したことになって、この後、宣旨による式部省作成の省試に及第することで、文章生になることができた。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 『国史大辞典』第四巻p165 - p166「紀伝道」、文:桃裕行、吉川弘文館、1983年
- 和田英松 『新訂 官職要解』 所功校訂p93 - p94、講談社学術文庫、1983年 ISBN 4-06-158621-1
- 『岩波日本史辞典』p1191「寮試」、監修:永原慶二、岩波書店、1999年