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斉藤和季

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
齊藤和季(さいとうかずき)
生誕 1954年
長野県
国籍 日本の旗 日本
研究分野 植物メタボロミクス
出身校 東京大学薬学部製薬化学科
主な業績 植物メタボロミクスの開拓と薬用資源植物ゲノミクスへの展開[1]
主な受賞歴 紫綬褒章(2018)
プロジェクト:人物伝
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齊藤 和季(さいとう かずき、1954年 - )は、日本薬学者薬学博士

人物

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長野県出身。1977年に東京大学薬学部製薬化学科を卒業し、東京大学大学院薬学系研究科に進学した。奥田重信教授の指導の下で研鑽を積み、1982年に薬学博士号を取得。慶應義塾大学医学部に移り、加藤隆一教授のもとで助手を務めた後、1985年に千葉大学薬学部生薬学研究室(村越勇教授)の助手に就任した。1987年にはベルギーにあるゲント大学マルク・ファン・モンタギュー英語版が教授を務める植物分子遺伝学教室に留学し博士研究員となり、1995年に千葉大学薬学部教授に昇任。2005年からは理化学研究所植物科学研究センター(後に環境資源科学研究センターに組織改編)のグループディレクター、副センター長に就任。後にセンター長を務める。2020年3月に千葉大学大学院薬学研究院・薬学部の教授を退官。同年4月には千葉大学名誉教授に就任した[2]

植物における二次代謝の原理と意義を明らかにするために、メタボローム解析をゲノム解析やトランスクリプトーム解析と統合することで、植物二次代謝経路内の未知遺伝子について機能を決定する統合オミクス研究プラットフォームを構築し、「ファイトケミカルゲノミクス」という新しい研究分野の開拓を行った[2]

来歴

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  • 1977年 東京大学薬学部製薬化学科卒業
  • 1981年 東京大学大学院薬学系研究科修了
  • 1981年 慶應義塾大学医学部助手
  • 1982年 薬学博士号取得
  • 1985年 千葉大学薬学部助手
  • 1987年 ゲント大学遺伝学教室博士研究員
  • 1990年 千葉大学薬学部講師
  • 1993年 千葉大学薬学部助教授
  • 1995年 千葉大学薬学部助教授
  • 2005年 理化学研究所植物科学研究センターグループディレクター
  • 2010年 理化学研究所植物科学研究センター副センター長
  • 2013年 理化学研究所環境資源科学研究センター副センター長・グループディレクター
  • 2016年 千葉大学大学院薬学研究院・薬学部研究院長・学部長
  • 2019年 千葉大学植物分子科学研究センターセンター長
  • 2020年 千葉大学名誉教授
  • 2020年 千葉大学国際高等研究基幹(植物分子科学研究センター)特任教授
  • 2020年 特定国立研究開発法人理化学研究所環境資源科学研究センターセンター長、グループディレクター [3]

学術賞

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  • 1993年 日本薬学会奨励賞[4]
  • 2008年 トムソン・ロイター社 Fast Breaking Papers 2008[5]
  • 2010年 米国植物生物学会 ASPB TOP AUTHORS
  • 2010年 文部科学大臣表彰 科学技術賞 (研究部門)[6]
  • 2011年 日本植物細胞分子生物学会 学術賞[7]
  • 2014年 日本植物生理学会 PCP論文賞[8]
  • 2014年 トムソン・ロイター社 Highly Cited Researchers 2014 [9]
  • 2014年 日本生薬学会 生薬学会賞 [10]
  • 2015年 米国植物生物学会 ASPB TOP AUTHORS [11]
  • 2016年 トムソン・ロイター社 Highly Cited Researchers 2015 [12]
  • 2016年 日本植物生理学会 学会賞 [13]
  • 2017年 Clarivate Analytics社 Highly Cited Researchers 2016 [14]
  • 2017年 日本生薬学会 日本生薬学会論文賞[15]
  • 2017年 日本薬学会 薬学会賞 [16]
  • 2017年 Clarivate Analytics社 Highly Cited Researchers 2017 [17]
  • 2018年 日本生薬学会 日本生薬学会論文賞 [15]
  • 2018年 国際メタボロミクス学会 終身名誉フェロー[18]
  • 2018年 Clarivate Analytics社 Highly Cited Researchers 2018 [19]
  • 2019年 Clarivate Analytics社 Highly Cited Researcher 2019 [20]
  • 2020年 Clarivate Analytics社 Highly Cited Researcher 2020 [21]
  • 2021年 Clarivate Analytics社 Highly Cited Researcher 2021 [22]

栄典

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主要な著書

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  • 『植物による環境負荷低減技術 : ファイトレメディエーション』エヌ・ティー・エス、2000年
  • 『薬用資源学 (薬学教科書シリーズ) 』丸善、2002年
  • 『植物の代謝コミュニケーション―植物分子生理学の新展開 』共立出版、2004年
  • 『Plant metabolomics』Springer、2006年
  • 『植物ゲノム科学辞典 』朝倉書店、2009年
  • 『天然医薬資源学 』廣川書店、2011年
  • 『植物はなぜ薬を作るのか (文春新書) 』文藝春秋、2017年
  • 『植物メタボロミクス : ゲノムから解読する植物化学成分』裳華房、2019年

脚注

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  1. ^ 平成29年度学会賞受賞者のお知らせ 公益社団法人日本薬学会”. 2022年7月15日閲覧。
  2. ^ a b 海老塚, 豊 (2017/04/01). “薬学会賞受賞 齊藤和季氏の業績”. ファルマシア (日本薬学会) 53 (4): 367. doi:10.14894/faruawpsj.53.4_367. 
  3. ^ 齊藤 和季 (Kazuki Saito) - マイポータル - researchmap”. 2022年7月15日閲覧。
  4. ^ 歴代受賞者 日本薬学会賞 公益社団法人日本薬学会”. 2022年7月15日閲覧。
  5. ^ June 2008 - Fast Breaking Papers - ScienceWatch.com”. 2022年7月15日閲覧。
  6. ^ 文部科学大臣表彰の受賞について 理化学研究所”. 2022年7月15日閲覧。
  7. ^ 会報 (2011, June) 一般社団法人 日本植物 バイオテクノロジー学会”. 2022年7月15日閲覧。
  8. ^ PCP Best Paper Award 学会活動 日本植物生理学会”. 2022年7月15日閲覧。
  9. ^ Highly Cited Researchers 2014 に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月19日閲覧。
  10. ^ 日本生薬学会 生薬学会賞 受賞者一覧”. 2022年7月15日閲覧。
  11. ^ ASPB TOP AUTHORS に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月15日閲覧。
  12. ^ Highly Cited Researchers 2015 に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月19日閲覧。
  13. ^ 日本植物生理学会賞 学会活動 日本植物生理学会”. 2022年7月19日閲覧。
  14. ^ Highly Cited Researchers 2016 に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月19日閲覧。
  15. ^ a b 日本生薬学会 論文賞”. 2022年7月15日閲覧。
  16. ^ 歴代受賞者 日本薬学会賞 公益社団法人日本薬学会”. 2022年7月15日閲覧。
  17. ^ Highly Cited Researchers 2017 に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月19日閲覧。
  18. ^ Honorary Fellowships – Metabolomics Society”. 2022年7月15日閲覧。
  19. ^ Highly Cited Researchers 2018 に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月19日閲覧。
  20. ^ Highly Cited Researchers 2019 に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月19日閲覧。
  21. ^ Highly Cited Researchers 2020 に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月19日閲覧。
  22. ^ Highly Cited Researchers 2021 に選出 環境資源科学研究センター 理化学研究所”. 2022年7月19日閲覧。
  23. ^ 齊藤和季副センター長が紫綬褒章を受章 理化学研究所”. 2022年7月15日閲覧。