斬首作戦
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斬首作戦(ざんしゅさくせん、英: decapitation strike)は、国家の軍隊によって行うとされている作戦。
概要
[編集]朝鮮半島
[編集]韓国が北朝鮮に対して行うとされている。北朝鮮が核攻撃を行う兆候を察知すれば、韓国軍は直ちに北朝鮮に侵入して金正恩らを排除するとしている。韓国軍は2017年12月1日に斬首作戦を行う部隊を創設[1]。在韓米軍も特殊部隊が斬首作戦を行うことを想定した訓練を行っている。このことに対して金正恩は警護部隊を増やしたり避難路を拡充するなどをしている[2]。
ロシア軍
[編集]2022年2月24日に米国防総省高官はロシアは斬首作戦を進めているとの見方を示す[3]。2022年ロシアのウクライナ侵攻では、ロシアはキーウに近いアントノウ空港を占拠して、ヴォロディミル・ゼレンスキー政権を排除して親ロシア派の傀儡政権を樹立するという斬首作戦を計画していた。だがウクライナ軍が善戦してアントノウ空港の滑走路を破壊し、ロシア軍の軍用機が着陸できないようにして斬首作戦を頓挫させた[4]。
台湾有事
[編集]2022年に米国の中国軍事専門家は中華人民共和国は台湾(中華民国)に斬首作戦を行う可能性があることを示す[5]。中華人民共和国は頻繁に軍用機や艦艇を台湾周辺に派遣しているため中台間の緊張が高まり、指導者を暗殺する斬首作戦を行う懸念が高まっている。このため台湾は2023年10月に憲兵隊を5,600人から11,000にまで増員した[6]。
脚注
[編集]- ^ “「斬首作戦」部隊を創設 韓国軍、金正恩氏らの除去担う”. 日本経済新聞 (2017年12月1日). 2023年12月29日閲覧。
- ^ るり子, 久保田 (2022年10月22日). “【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】南北緊迫、金正恩氏を脅えさせる「斬首作戦」”. 産経ニュース. 2023年12月29日閲覧。
- ^ “露のウクライナ侵攻は政権転覆させる「斬首作戦」 米高官が分析”. 毎日新聞. 2023年12月29日閲覧。
- ^ 日経ビジネス電子版. “キーウを短期で制圧できず、プーチン氏が1年戦うはめになった理由”. 日経ビジネス電子版. 2023年12月29日閲覧。
- ^ “「斬首作戦」もあり得る台湾侵攻手段、米国の中国軍事専門家が読む中国の動き 日本には核兵器使用の威迫、米国の核抑止能力は本当に頼りになるのか? | JBpress (ジェイビープレス)”. JBpress(日本ビジネスプレス). 2023年12月29日閲覧。
- ^ “台湾憲兵隊を1万人超に倍増、中国の「斬首作戦」に対抗…総統らの殺害計画に備え”. 読売新聞オンライン (2023年10月3日). 2023年12月29日閲覧。