新しい動画 3つのはなし
新しい動画 3つのはなしは、1960年1月15日に日本で放送された[1]、日本のテレビアニメ。1958年の『もぐらのアバンチュール』に次ぐ、最初期の国産のテレビアニメとして知られている。
背景
[編集]この番組「新しい動画 3つのはなし」は、NHKのテスト放送として作られた短編集アニメであり、3本の童話で構成されており合計で30分の長さとなっている[2]。1本目の作品「第三のさら」は日本で初めてテレビアニメになった作品と紹介されてきた[3][4]が、実際には、これより2年前の1958年に日本テレビにおいて国産アニメ作品『もぐらのアバンチュール』が放映されており、「新しい動画 3つのはなし」は、初めてNHKが制作したアニメーション番組として位置づけられる[5]。また、「新しい動画 3つのはなし」は日本で初めてクロマキーを用いて制作された番組である。
この番組が放送されたのは1960年1月であるが、NHKがテレビ放送を開始した1953年2月時点におけるNHKテレビ受信契約件数は866件[6]にとどまり、7年後にインフラストラクチャーがどうなったかはわかっていないため、この番組がどれぐらいよく知られているかは分かりにくい[7]。なお、NHKテレビ放送開始から10年後の1962年度末での契約件数は13,378,973件まで増加し、世帯普及率では65%(対国勢調査世帯数)にまで達していた[8]。
出演者
[編集]番組内容
[編集]備考
[編集]2004年12月17日に発売されたDVD『懐かしのこども番組グラフィティー 夕方6時セレクション1』(NHKエンタープライズ NSDS-8036)に番組冒頭の中村メイコのトーク(実写)、オープニング、3作品のうちの一つ「第三のさら」が収録されている。
2013年12月9日にNHK BSプレミアムで放送された『プレミアムアーカイブス』において『宇宙人ピピ』の第37話、第38話と共に再放送された。この放送では、ゲストに中村メイコを迎え、当時のエピソードなどが語られた[10]。
スタッフ
[編集]- 演奏:ウエストライナーズ オールスターズ
- 担当:後藤田
純生 (当時 NHK教育番組部ディレクター)
第三のさら
[編集]オツベルと象
[編集]眠い町
[編集]- 原作:小川未明
- 構成と絵:中原収一
- 音楽:山屋清
脚注
[編集]- ^ NHKアーカイブス 番組表検索結果詳細
- ^ "AllCinema Online." "AllCinema.net Japan." Retrieved on 2006-12-08.
- ^ ジョナサン・クレメンツ. McCarthy Helen. [2006](2006). The Anime Encyclopedia: Revised & Expanded Edition. Berkeley, CA: Stone Bridge Press. ISBN 978-1-933330-10-5
- ^ "World Art Russian." World Art Three Tales Info. Retrieved on 2006-12-08.
- ^ a b c 参考文献「初期『みんなのうた』における"アニメーション"の位置づけ」(放送研究と調査 2021年12月号)
- ^ NHK技研と放送技術の歴史
- ^ Gravett, Paul. [2004](2004). Manga: 60 years of Japanese Comics, UK: Laurence King Publishing Ltd. ISBN 1-85669-391-0
- ^ テレビと家族の50年 "テレビ的"一家団らんの変遷(井田美恵子 世論調査部)「NHK放送文化研究所 年報2004年」収蔵
- ^ 中村メイコ - NHK人物録
- ^ NHKアーカイブス|プレミアムアーカイブス 「TV60 テレビ史を彩る番組から(4)」
関連項目
[編集]参考文献
[編集]外部リンク
[編集]- 新しい動画 3つのはなし - NHK放送史
- NHK最初のテレビアニメ!「3つのはなし」 - NHK番組発掘プロジェクト通信
- Three Tales(テレビアニメ)- Anime News Network中の百科事典
- 3-tsu no Hanashi in Animemorial(contains a screenshot)