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新屋敷幸繁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

新屋敷 幸繁(しんやしき こうはん/ゆきしげ、1899年4月15日 - 1985年7月15日[1]は、日本詩人国文学者教育者国際大学 (沖縄)名誉教授沖縄大学学長。主に鹿児島県沖縄県で活動した。

人物

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沖縄県与那城町生まれ[1]1923年鹿児島県立第二鹿児島中学校 (旧制)の教員となる[2]1924年、鹿児島初とされる詩誌「非詩人」に、妻の新屋敷つる子とともに参加[2]1926年、初の詩集『生活の挽歌』[1]を東京で出版し、その出版が鹿児島の若者の詩作の気運を高めた[2]。また、詩誌「南方楽園」[1]を創刊し、鹿児島の若い詩人を集めて盛り上げた[2]1929年に鹿児島二中を退職し、第七高等学校造士館 (旧制)で国文学の教授となる[2][3]。鹿児島で「日本文学」という研究誌を主宰[2]1931年、第二詩集『野心ある花』[1]を鹿児島で出版[2]1935年に七高造士館教授を退いて上京し、文部省に勤務(一時、鹿児島県立大島中学校 (旧制)教頭も務めた)[2]。戦後は鹿児島で沖縄貿易をおこなうかたわら詩作を続け、南日本新聞に沖縄の郷土史「白銀堂物語」を連載するといった文筆活動もおこなう[2]。その後、沖縄県に帰り、1957年中央高等学校コザ市)校長、国際大学沖縄国際大学の前身)教授、副学長、名誉教授1972年沖縄大学教授、学長[3]

著書

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  • 『現代文学の鑑賞』大同館 1928
  • 『現代詩の理論と評釈 詩の入門』大同館書店 1929
  • 古事記の鑑賞』大同館書店 1930
  • 『現代文は如何に解釈すべきか』三友社 1934
  • 『国語読本新教授法 巻12』日本文学社 1938
  • 『古事記 日本古典児童版』日本文学社 1939
  • 一豊とその妻』原田直康絵 開発社 1943
  • 藤原鎌足公』六条篤絵 学習社文庫 1943
  • 『新講沖縄一千年史』沖縄郷土文化研究会 1967 のち雄山閣
  • 『沖縄民話童話集 話買いのおじいさん』与儀達治絵 星印刷出版部 1969
  • 『琉球おとぎばなし』安室二三雄さしえ 沖縄風土記社 1970
  • 『沖縄の海の物語』安室二三雄さし絵 風土記社 1974
  • 『ふるさとの民話 おかゆ戦争』岡本博え 草土文化 1977
  • 『歴史を語る沖縄の海』月刊沖縄社 1977
  • 『沖縄県史物語』月刊沖縄社 1978
  • 『いくさとすずめ 創作民話』タイムスオフ輪印刷 1986
  • 『新屋敷幸繁全詩集』新屋敷二幸 1994

共編著

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  • 『近世文学新選』編 日本文学研究社 1932
  • 『日本文学概論』峯岸義秋共著 大明堂 1932
  • 『国語教育と国文学研究』峯岸義秋共著 楽浪書院 1933
  • 『物語戯曲新選』校註 大倉広文堂 1935
  • 『日本の笑話選 沖縄の笑いばなし』編著 一声社 1975
  • 『与那城村史』編著 与那城村 1980

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c d e 琉球新報 沖縄コンパクト事典「新屋敷幸繁」(2003年3月1日)
  2. ^ a b c d e f g h i 南日本新聞社・編『郷土人系 下』(春苑堂書店、1970年)159-161頁
  3. ^ a b 『沖縄県史物語』著者紹介