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旅芸人 (バレエ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

旅芸人(たびげいにん、Les Forains)は、1945年に初演された1幕のバレエローラン・プティの振付、ボリス・コフノの台本、アンリ・ソーゲの作曲による。

概要

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パリ解放後、オペラ座を退団したローラン・プティは、1945年1月にコフノに台本の提供を依頼した[1]。コフノはソーゲに作曲の協力を要請した[1]

1945年3月2日、パリのシャンゼリゼ劇場で「ローラン・プティ」と題された公演において初演された[1]。作品は成功し、当時21歳のローラン・プティは振付師としても注目された[1]。その後もフランス内外で公演を重ね、1951年11月までに449回の公演を行った[1]。現在も再演され続けている。

バレエはエリック・サティの思い出に捧げられ、台本・音楽ともにサティの『パラード』を連想させるところが多々ある[2]。しかし『パラード』の前衛性や奇抜さはない[3]

オランダでは初演のダンサーのひとりであるクリスティアン・フォワの振付で1958-1959年にオランダ・バレエ (nl:Nederlands Balletによって公演された[4][5]

スタッフ

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あらすじ

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街にやってきたサーカスの一団が小さな舞台を作る。ショーでは少女や道化師、シャム双生児、ハトの手品、眠れる美女と手品師のパ・ド・ドゥ、アクロバットなどが次々に演じられる。しかし見物人たちは誰も金を支払わずに帰ってしまい、一団はがっかりしながら後片付けをして次の街へ向かう。忘れられたハトの鳥籠を最後に少女が取り戻しに来て舞台を去る[1]

曲の構成

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  • プロローグ Prologue - 高速な行進曲。
  • 旅芸人たちの入場 Entrée des forains - ゆっくりしたワルツ。
  • 練習 Exercices
  • パレード Parade - プロローグと同じ曲。
  • 興業 La Représentation
    • 椅子をもった少女 Petite fille à la chaise - 軽快なポルカ[9]
    • アクロバット Visions d'art - ラヴェル風のゆっくりしたワルツ[9]
    • 道化師 Le Cloune
    • シャム双生児 Les Sœurs siamoises - 舟歌
    • 手品師 Le Prestidigitateur
    • 手品師と人形(パ・ド・ドゥ) Le Prestidigitateur et la Poupée
  • 終曲のギャロップ Galop final
  • 集金と旅芸人たちの出発 Quête et départ des forains

使用

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「旅芸人たちの入場」の音楽は後にジャン・ドレジャックによって歌詞がつけられ、「旅芸人の道 (Le Chemin des forains)」の題で1955年にエディット・ピアフによって歌われた[10]。ピアフはサーカス一座の生まれで、サーカスに対して深い共感を持っていた[10]

脚注

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参考文献

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  • Wood, Marc (2001). “Henri Sauguet. Springing Surprises”. The Musical Times 142 (1874): 23-27. JSTOR 1004678. 
  • 深澤南土実「バレエ・デ・シャンゼリゼの誕生―《旅芸人》と《ランデヴー》(1945)を中心に―」『人間文化創成科学論叢』第15巻、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科、2012年、123-132頁、hdl:10083/52713 

外部リンク

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