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時計は三時に止まる

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

時計は三時に止まる』(英語: Eight Faces at Three)[1]はアメリカの推理小説作家クレイグ・ライスによって著された推理小説。J・J・マローンシリーズ第1作目である[2]

あらすじ

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自宅で夢うつつのまま、夜中に伯母が死んでいるのを見つけたホリー。屋敷には誰も居らず、しかも邸内の時計がみな三時で止まっていた。状況から彼女が伯母殺しの容疑者にされる。

登場人物

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  • ジョン・J・マローン - シカゴの刑事弁護士でジェイクの旧友。小柄で薄くなった髪と赤ら顔で冴えない風貌だが凄腕。と掛けトランプ(特にポーカー)が好き。本作の探偵役。
  • ジェイク・ジャスタス - 音楽バンドのマネージャー。ディックと共に事件後のホリー邸に到着する。やせっぽちで猫背気味の長身。手足がひょろ長く人懐っこそうな容姿。
  • ヘレン・ブランド - ホリーの親友。寝着の上に豪奢な毛皮のコートと雨靴という格好で現れ、高級車を駆って飲酒しながらどこにでも行く。プラチナブロンドで碧眼の資産家令嬢。
  • アレクサンドリア(アレックス)・イングルハート - ホリーの伯母。被害者。ホリーたちの結婚には反対していた。遺言状を書き換えようとしていたらしい。イリノイ州メイプルタウンに広大な屋敷を持つ未亡人。
  • ホリー・イングルハート - ディックの妻。事件前日に結婚した。赤毛で意思の強さがうかがえる大柄な娘。
  • グレン・イングルハート - ホリーの双子の兄。ヘレンに好意を寄せていた。高等遊民。
  • ルイス・ミラー - 謎の男。離れのあずま屋に潜んでいた痕跡がある。
  • リチャード(ディック)・デイトン - 音楽バンドのリーダー。ホリーと駆け落ちしようとしていた。ハンサムな顔だちだが、眉間に下積み苦労の跡を忍ばせる深い皺がある。
  • アンブローズ・パーキンス - イングルハート家の執事。
  • ネリー・パーキンス - パーキンスの妻。
  • メイベル・パーキンス - パーキンスとネリーの娘。ホリーやグレンとは幼馴染。
  • О・フェザーストーン - イングルハート家の顧問弁護士。
  • マダム・フレイザー - 売春宿の女将。ホリーを匿う。
  • ブッチ - ヘレンのお抱え運転手で何でも屋の豪傑。
  • ジャスパー・フレック - メイプルタウンの警察署長。
  • ハイム・メンデル - 地方検事。
  • アンドリュー(アンディ)・エイハーン - イリノイ州デカルブ郡の保安官。

提示される謎

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  • ホウェン・ダニット
  • 止まっていた複数の時計

背景

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「三時」(at Three)という時刻はスコット・フィッツジェラルドの「魂の暗闇では、毎日がいつも午前三時」を連想させる[3]

日本語訳書

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  • 『時計は三時に止まる』 小鷹信光訳、創元推理文庫、1992年 ISBN 978-4-488-24903-8
  • 『マローン売り出す』 小鷹信光訳、光文社文庫、1987年

脚注

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  1. ^ 別題:Death at ThreeMurder Stops the Clockなど
  2. ^ Rice, Craig (1948). The Right Murder. Mysterious Press.
  3. ^ 『時計は三時に止まる』337ページ「解説」(野崎六助

関連項目

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