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晩堂課

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
正教会における、晩課早課も含めた、広義の時課が行われる大まかな時刻の図解。正教会暦においては一日は日没に始まり日没に終わる。但し、このような時刻で全ての時課が行われる事は、大規模な修道院を除き極めて稀である。

晩堂課(ばんどうか、ギリシア語: Απόδειπνον, ロシア語: Повечерие, 英語: Compline)は、正教会奉神礼時課)の一つ。教会夕食後の奉事であり、ギリシャ語名もロシア語名も「夕食後の奉事」との語義をもつ[1]時課経に収録されている。

晩堂大課・晩堂小課

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晩堂課には晩堂大課(ばんどうたいか、ギリシア語: Μέγα Απόδειπνον, ロシア語: Великое повечерие, 英語: Great Compline)と晩堂小課(ばんどうしょうか、ギリシア語: Μικρόν Απόδειπνον, ロシア語: Малое повечерие, 英語: Small Compline)とがある。晩堂小課は晩堂大課を縮小した短いものとなっている[2]

晩堂大課は降誕祭神現祭などの大祭や、大斎に行われる。晩堂大課では祈祷文「神は我等と偕にす」が歌われる。大斎第一週には、クリトの聖アンドレイの痛悔のカノンが挿入されて朗誦される[1]

意義・内容

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この奉事において正教徒は、夕食後、眠りに着く前に、知って犯した罪・知らないで犯した罪など、諸々の罪の赦しを神に求め痛悔し、神がこの眠りを人の罪ゆえに目覚めない眠り(死)とすることがないように願い、睡眠中に敵の誘惑から守るように霊と体への安息を求める。さらに昼間の労働で疲れた人の体にとって至福の時として、修士アンティオフの祈りにより、夜の平安と眠りを救世主に求める。また、一時的な眠りからの眠りによる浮世との別れを想起し、憎悪をなくし、すべての人々のために祈ることも行われる[2]

脚注

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  1. ^ a b 出典:トマス・ホプコ著・イオアン小野貞治訳『正教入門シリーズ2 奉神礼』35頁、西日本主教区(日本正教会
  2. ^ a b 出典:晩堂課長司祭長屋房夫によるページ)

参考文献

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外部リンク

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