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景徳鎮陶録

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
清朝の『景徳鎮陶録』抄本の序文。

景徳鎮陶録』(けいとくちんとうろく)は、朝の藍浦中国語版が著した稿本を、その弟子である鄭廷桂が増補して1815年嘉慶20年)に完成した書籍。全10巻。陶器全般を略述し、景徳鎮の陶業を図入りで詳説した。

歴史

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景徳鎮の学者藍浦中国語版:浜南)は景徳鎮の陶業について、官窯中国語版を中心に詳述した稿本を著した[1][2]。その後、藍浦の弟子である鄭廷桂(字:門谷)が増補して、1815年嘉慶20年)に全10巻で完成した[1]

陶器全般を略述したほか、歴代の主要な陶窯、景徳鎮の官窯中国語版の組織、製法、陶磁器の種類を図入りで詳説した[1][2]。20世紀日本の陶磁器研究家長谷部楽爾は「中国陶磁の研究者にとって必見」と評した[1]

京都書業堂による重刻本(1891年・光緒17年)が現存するが[3]、通行本は1898年(光緒24年)の複製本[2]

1856年にスタニスラス・ジュリアン中国学者)によるフランス語訳[4]が、1951年にジェフリー・ロブリー・セイヤー英語版による英語訳が出版されている[5]

スタニスラス・ジュリアンによるフランス語訳の中国語表紙

日本語訳

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  • 藍浦 著、藤江永孝 訳『和漢対照景徳鎮陶録』細川開益堂、京都、1907年https://kindai.nijl.ac.jp/kindais/SKTK-00659 
    • 最初の日本語訳[1]。『続陶説』という俗称がある[2]
  • 浦浜南 著、永竹威、片山一 訳『景徳鎮陶録』五月書房、1980年12月。 
  • 藍浦 著、愛宕松男 訳『景徳鎮陶録 1』平凡社東洋文庫464〉、1987年1月。ISBN 978-4582804645 
  • 藍浦 著、愛宕松男 訳『景徳鎮陶録 2』平凡社〈東洋文庫465〉、1987年2月。ISBN 978-4582804652 各・電子書籍で再刊(2013年)

出典

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  1. ^ a b c d e 長谷部楽爾景徳鎮陶録」『改訂新版 世界大百科事典』https://kotobank.jp/word/%E6%99%AF%E5%BE%B3%E9%8E%AE%E9%99%B6%E9%8C%B2コトバンクより2024年2月28日閲覧 
  2. ^ a b c d 景徳鎮陶録」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』https://kotobank.jp/word/%E6%99%AF%E5%BE%B3%E9%8E%AE%E9%99%B6%E9%8C%B2コトバンクより2024年2月28日閲覧 
  3. ^ 景徳鎮陶録”. 国書データベース. 国文学研究資料館. doi:10.20730/100288244. 2024年2月28日閲覧。
  4. ^ Lan, Pu (1856). Histoire et fabrication de la porcelaine chinoise (フランス語). Translated by Julien, Stanislas. Paris: Mallet-Bachelier, Imprimeur-Libraire.
  5. ^ Lan, Pu (1951). Ching-Te-Chen T'ao-Lu or the Potteries of China (英語). Translated by Sayer, Geoffrey Robley. London: Routledge & Kegan Paul.

外部リンク

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