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最優秀バッテリー賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
最優秀バッテリーから転送)
プロ野球最優秀バッテリー賞
リーグ NPB
種目 プロ野球
受賞対象 最強のバッテリー
協賛 電池工業会(協力)
イエローハット
長谷工グループ
日本の旗 日本
発表者 スポーツニッポン新聞社
歴史
初回 1991年
初回受賞 西村龍次
古田敦也
工藤公康
伊東勤
最多受賞 捕手:6回
古田敦也
伊東勤
阿部慎之助
投手:3回
西口文也
山本由伸
菅野智之
最新受賞 菅野智之
小林誠司
有原航平
甲斐拓也
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最優秀バッテリー賞(さいゆうしゅうバッテリーしょう)は、日本プロ野球選手表彰の一つ。なお、日本野球機構が主催する表彰ではなく、スポーツニッポン新聞社が制定している。正式賞名はプロ野球最優秀バッテリー賞(プロやきゅうさいゆうしゅうバッテリーしょう)。

概要

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スポーツニッポン新聞社一般社団法人電池工業会の共催により、1991年に制定された。優勝などのチーム成績に関係なく、「最強のバッテリー」を選ぶ賞である。2010年までは共催だったが[1]2011年より電池工業会は「協力」という形になり[2]、スポーツニッポン新聞社主催の賞となっている。2013年からはイエローハットなどの協賛社がつくようになった。

スポーツニッポン新聞社専属評論家等による選考委員会により、両リーグから各1組のバッテリー(投手1人、捕手1人)が選ばれ、受賞者には賞金100万円と協賛各社等からの副賞[注 1]が贈られる副賞としてがそれぞれ贈られる。まれに著しい活躍をした選手が特別賞[注 2]として表彰されることもある。

DAZNが特別協賛だった2020年から2022年までの3シーズンは、月間賞の選出も行われていた(詳細は後述)。

選考基準

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  • 投手
先発ローテーションの軸として、あるいは抑え投手として1年間活躍することが最低条件。先発投手は10勝、リリーフは20セーブポイントが目安。
  • 捕手
リード、盗塁阻止率の高さ、捕逸の少なさなどを総合的に判定。レギュラーもしくはそれに準ずる試合数に出場していることが最低条件。

歴代受賞者

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年度 セントラル・リーグ パシフィック・リーグ 特別賞
投手 捕手 所属球団 投手 捕手 所属球団
1991 西村龍次 古田敦也 ヤクルト 工藤公康 伊東勤 西武
1992 岡林洋一 古田敦也(2) ヤクルト 石井丈裕 伊東勤(2) 西武 達川光男広島
1993 山本昌広 中村武志 中日 金石昭人 田村藤夫 日本ハム 古田敦也(ヤクルト)
1994 桑田真澄 村田真一 巨人 吉田豊彦 吉永幸一郎 ダイエー
1995 T.ブロス 古田敦也(3) ヤクルト 平井正史 中嶋聡 オリックス
1996 斎藤雅樹 村田真一(2) 巨人 西口文也 伊東勤(3) 西武 西山秀二(広島)
1997 田畑一也 古田敦也(4) ヤクルト 西口文也(2) 伊東勤(4) 西武
1998 佐々木主浩 谷繁元信 横浜 西口文也(3) 伊東勤(5) 西武
1999 野口茂樹 中村武志(2) 中日 工藤公康(2) 城島健司 ダイエー 上原浩治(巨人)
2000 五十嵐亮太 古田敦也(5) ヤクルト 吉田修司 城島健司(2) ダイエー
2001 藤井秀悟 古田敦也(6) ヤクルト 田之上慶三郎 城島健司(3) ダイエー
2002 上原浩治 阿部慎之助 巨人 豊田清 伊東勤(6) 西武
2003 井川慶 矢野輝弘 阪神 斉藤和巳 城島健司(4) ダイエー
2004 川上憲伸 谷繁元信(2) 中日 三瀬幸司 城島健司(5) ダイエー
2005 藤川球児 矢野輝弘(2) 阪神 渡辺俊介 里崎智也 ロッテ
2006 川上憲伸(2) 谷繁元信(3) 中日 斉藤和巳(2) 的場直樹 ソフトバンク
2007 高橋尚成 阿部慎之助(2) 巨人 成瀬善久 里崎智也(2) ロッテ
2008 S.グライシンガー 阿部慎之助(3) 巨人 岩隈久志 藤井彰人 楽天 藤川球児(阪神)
2009 D.ゴンザレス 阿部慎之助(4) 巨人 涌井秀章 銀仁朗 西武
2010 前田健太 石原慶幸 広島 杉内俊哉 田上秀則 ソフトバンク
2011 吉見一起 谷繁元信(4) 中日 田中将大 嶋基宏 楽天
2012 内海哲也 阿部慎之助(5) 巨人 吉川光夫 鶴岡慎也 日本ハム
2013 前田健太(2) 石原慶幸(2) 広島 田中将大(2) 嶋基宏(2) 楽天
2014 菅野智之 阿部慎之助(6) 巨人 金子千尋 伊藤光 オリックス
2015 石川雅規 中村悠平 ヤクルト 大谷翔平 大野奨太 日本ハム
2016 野村祐輔 石原慶幸(3) 広島 石川歩 田村龍弘 ロッテ
2017 菅野智之(2) 小林誠司 巨人 菊池雄星 炭谷銀仁朗(2) 西武
2018 大瀬良大地 會澤翼 広島 多和田真三郎 森友哉 西武 菅野智之(巨人)
2019 山口俊 小林誠司(2) 巨人 増田達至 森友哉(2) 西武
2020 大野雄大 木下拓哉 中日 千賀滉大 甲斐拓也 ソフトバンク
2021 柳裕也 木下拓哉(2) 中日 山本由伸 若月健矢 オリックス
2022 青柳晃洋 梅野隆太郎 阪神 山本由伸(2) 若月健矢(2) オリックス
2023 東克樹 山本祐大 DeNA 山本由伸(3) 若月健矢(3) オリックス
2024 菅野智之(3) 小林誠司(3) 巨人 有原航平 甲斐拓也(2) ソフトバンク

歴代ベストバッテリー賞

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2010年は、20回目を迎えたことによる記念イベントとして、歴代ベストバッテリー賞の表彰も行った。歴代の最優秀バッテリー賞受賞者の中からファン投票によって選出するもので、第1回受賞者である工藤公康伊東勤が選出された[4]

最優秀バッテリー賞に関する主な記録

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3回以上の捕手受賞者

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凡例

  • 太字はNPB現役
複数回受賞者一覧表
投手 回数 年度
伊東勤
6
1991, 1992, 1996, 1997, 1998, 2002
古田敦也
6
1991, 1992, 1995, 1997, 2000, 2001
阿部慎之助
6
2002, 2007, 2008, 2009, 2012, 2014
城島健司
5
1999, 2000, 2001, 2003, 2014
谷繁元信
4
1998, 2004, 2006, 2011
石原慶幸
3
2010, 2013, 2016
若月健矢
3
2021, 2022, 2023
小林誠司
3
2017, 2019, 2024

3回以上の投手受賞者

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凡例

  • 太字はNPB現役
複数回受賞者一覧表
投手 回数 年度
西口文也
3
1996, 1997, 1998
山本由伸
3
2021, 2022, 2023
菅野智之
3
2014, 2017, 2024

その他の記録

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  • 最多回数選出バッテリー・最多連続年数選出バッテリー
西口文也 - 伊東勤(3回・1996 - 1998年[注 3]
山本由伸 - 若月健矢(3回・2021年 - 2023年)
  • 最多回数選出選手
投手:西口文也、山本由伸、菅野智之(3回)
捕手:古田敦也、伊東勤、阿部慎之助(6回)
  • 新人選手の選出
三瀬幸司(投手・2004年)

月間賞

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DAZNが特別協賛となった2020年[注 4]、月間賞が新設されることとなった[5]。月間賞の選考委員をDAZNの解説者も務めている多村仁志中村紀洋が務めることが発表され、多村はセ・リーグを、中村はパ・リーグを担当した[6]。月間賞は年間選考委員会の参考資料にもなる。

2021年についてはオープン戦が、2022年セ・パ交流戦が選考の対象となった。

2023年からDAZNが特別協賛でなくなったことに合わせ、3年間続いていた月間賞の選出は予告なく終了した。なお、Sponichi Annexの本賞のサイトは、2023年度の表彰式時点でも、「今年度で32回目となる本賞」と2022年度の情報のままで止まっているため、「DAZN(ダゾーン)特別協賛」の文字列や「powered by DAZN」の入った本賞のロゴがそのまま残っている。

歴代受賞者(月間賞)

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対象期間 セントラル・リーグ パシフィック・リーグ
投手 捕手 所属球団 投手 捕手 所属球団
2020 6・7 6月19日〜7月26日 菅野智之 大城卓三 巨人 涌井秀章 太田光 楽天
8 7月27日〜8月23日 大野雄大 木下拓哉 中日 益田直也 田村龍弘 ロッテ
9 8月25日〜9月27日 祖父江大輔 木下拓哉 中日 澤村拓一 柿沼友哉 ロッテ
10 9月28日〜10月22日 大野雄大 木下拓哉 中日 千賀滉大 甲斐拓也 ソフトバンク
2021 OP 3月2日〜3月21日 大瀬良大地 會澤翼 広島 山岡泰輔 頓宮裕真 オリックス
3・4 3月26日〜4月25日 柳裕也 木下拓哉 中日 涌井秀章 太田光 楽天
5 4月26日〜5月24日 柳裕也 木下拓哉 中日 松本航 森友哉 西武
6 5月25日〜6月16日 青柳晃洋 梅野隆太郎 阪神 山本由伸 伏見寅威 オリックス
6・7 6月18日〜7月14日 青柳晃洋 梅野隆太郎 阪神 N.マルティネス 甲斐拓也 ソフトバンク
8 8月13日〜8月31日 柳裕也 木下拓哉 中日 山本由伸 若月健矢 オリックス
9 9月1日〜9月26日 髙橋遥人 梅野隆太郎 阪神 山本由伸 若月健矢 オリックス
10 9月27日〜11月1日 髙橋遥人 坂本誠志郎 阪神 山本由伸 若月健矢 オリックス
2022 3・4 3月25日〜4月24日 青柳晃洋 梅野隆太郎 阪神 佐々木朗希 松川虎生 ロッテ
5 4月26日〜5月22日 青柳晃洋 梅野隆太郎 阪神 佐々木朗希 松川虎生 ロッテ
交流戦 5月24日〜6月12日 青柳晃洋 坂本誠志郎 阪神 加藤貴之 宇佐見真吾 日本ハム
6・7 6月17日〜7月24日 伊藤将司 梅野隆太郎 阪神 山本由伸 若月健矢 オリックス
8 7月29日〜8月28日 髙橋宏斗 木下拓哉 中日 宮城大弥 伏見寅威 オリックス
9 8月29日〜9月28日 大野雄大 木下拓哉 中日 山本由伸 若月健矢 オリックス

※OPはオープン戦の略

主な記録(月間賞)

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  • 最多回数選出バッテリー
山本由伸 - 若月健矢(5回)
  • 最多回数選出選手
投手:山本由伸(6回)
捕手:木下拓哉(8回)
  • 年間最多回数選出選手
投手:山本由伸(4回・2021年6月、8月 - 10月)
捕手:木下拓哉(3回・2020年8月 - 10月、2021年3・4月 - 5月、8月)、梅野隆太郎(3回・2021年6月 - 7月 、9月)、若月健矢(3回・2021年8月 - 10月)

脚注

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注釈

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  1. ^ 協力の電池工業会からは乾電池1年分やカーバッテリーが贈られ、「電池の使い方」の質問が毎年恒例となっている[3]
  2. ^ 第1号の達川光男捕手は、同年限りで現役を引退したことから、功労賞的な表彰だった。
  3. ^ 1997年・1998年はベストナイン及びゴールデングラブ賞の投手・捕手部門も独占した。
  4. ^ 本賞の正式名も「プロ野球最優秀バッテリー賞 powered by DAZN」とされていた。

出典

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  1. ^ 電池工業会 今年も「プロ野球最優秀バッテリー賞」実施」『日刊自動車新聞 電子版』2010年8月13日。2023年10月25日閲覧。
  2. ^ 新年の誓い成就!マー君と嶋“あうんの呼吸”で初受賞」『Sponichi Annex』2011年12月14日。2023年10月25日閲覧。
  3. ^ スポニチ制定最優秀バッテリー賞表彰式 恒例の電池の使い道 若月「親戚中に配る」 梅野「目が点に…」」『Sponichi Annex』2022年12月7日。2023年10月25日閲覧。
  4. ^ でんち” (PDF). 電池工業会 (2011年1月1日). 2024年11月11日閲覧。
  5. ^ 2020年の最優秀バッテリーは誰だ!?「2020 プロ野球最優秀バッテリー賞 powered by DAZN」、スポニチ×DAZNで“バッテリー”結成!』(プレスリリース)株式会社スポーツニッポン新聞社、2020年6月2日https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000051030.html2023年11月27日閲覧 
  6. ^ “2020プロ野球最優秀バッテリー賞にDAZNが特別協賛 「月間賞」ではTwitterでのユーザー投票も”. ベースボールチャンネル. (2020年6月2日). https://www.baseballchannel.jp/npb/80742/ 2020年10月14日閲覧。 

外部リンク

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