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月刊フリップ編集日誌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

月刊フリップ編集日誌』(げっかんフリップへんしゅうにっし)は、まんがくらぶオリジナル竹書房)で1999年から2002年にかけて連載された小坂俊史4コマ漫画作品。

作品について

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低予算のマイナーコミック雑誌「月刊フリップ」の編集部(部員は編集長を入れてわずか3人)を中心に、ストーリーは繰り広げられる。コミック誌の編集者漫画家自身を主人公に据えた、独特な作品。出版業界の内面が垣間見える。

主な登場人物

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望月もも(もちづき もも)
月刊フリップの新人編集者。
戦力にならないどころか、マイナス要因となることの方が多い。そのマイペースな発言と行動は、周囲を振り回す。
漫画原稿の取り扱いは極めてひどく、毎回何らかの形で破損させてしまう。写植張りにはそれなりのこだわりを持っているが、誤植が多い。
好物は、プリンクリームソーダ。会社では毎回、異なる種類のプリンを食べている。また喫茶店での打ち合わせでは、必ずクリームソーダを注文している。
意外と酒に強い。一緒に飲んでいた町田ルミネ先生を酔いつぶした。
携帯電話を持っていない。ただし、ポケベルは着メロ機能付きという珍しいのを持っている。
満月の日は、性格が変わる。
浦辺さん(うらべ)
6年目の先輩編集者。この作品におけるツッコミ役。その対象は主に望月だが、編集長などに対してつっこむことも。
編集者としての仕事はそつなくこなし、編集部内で唯一パソコンを使うことができる。望月のミスをフォローするなど、苦労が多い。
週末はずっと暇な身分だったが、最終回では恋人ができたようで望月に残業を替わってもらいデートに行った。
編集長
本名は不明。39歳。
創刊以来12年間、月刊フリップ一筋。幾多の廃刊の危機を乗り越えてきた。
中日ドラゴンズの熱狂的ファン。中日がリーグ優勝したときには、日本シリーズを名古屋まで見に行っている。また巨人ファンの漫画家の野球漫画を打ち切りに追いやっている。
町田ルミネ(まちだ ルミネ)
本名は町田友子。少女誌からレディース誌まで、幅広く活躍している売れっ子少女漫画家。デビュー10年目。
月刊フリップでは、『虹のビエネッタ』を連載。単行本は7巻まで出している。
多忙ゆえに月刊フリップを含む一部の連載は、ほとんどアシスタントに任せっきりにすることもある。
担当編集者の望月には、散々ひどい目に遭わされながらも結構仲はよい。
体格は割と太めで、自身の写真が太め専門のピンクちらしに使われるほど(無論本人無許可)。
サイダースのファンらしく、家にポスターが張られてあったり、ライブのチケットを買ったりしていた。
白根一雪(しらね かずゆき)
月刊フリップの第2回漫画大賞でグランプリを受賞し漫画家デビュー。町田とはほぼ同期だが、現在も定期連載は月刊フリップのみという零細漫画家。しかもその唯一の連載もたびたび休載の危機に晒されている。
月刊フリップの連載漫画は、『地獄のかぶとむし』。単行本第2巻のカバー裏にその詳細設定が描かれている。
新潟県出身で、実家の両親と親戚は月刊フリップの読者アンケートを出したり、カラー掲載の際に電報を送ったりしている。
持ち込み君
本名は不明。月刊フリップの編集部に、毎月原稿の持ち込みを続ける健気な青年。
毎回、何かしらの理由によって持ち込み原稿は掲載されない。したがって、連載期間中にプロデビューすることも無かった。持ち込み回数は、実に40回になる。
小坂の他の作品にもみられる「登場位置固定キャラクター」に当たる。

書籍情報

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単行本が竹書房より「バンブーコミックス」として刊行されている。