有機ランキンサイクル
表示
有機ランキンサイクル(ゆうきランキンサイクル、英語: Organic Rankine Cycle)は、熱媒に水ではなく有機物を用いたランキンサイクル、蒸気タービンである。
水より蒸気圧の高い、あるいは低い液体を用いることで、より低温の温度差から運動エネルギーを取り出したり[1]、逆に高い圧力を避けつつ高い温度(中温排熱)から運動エネルギーを取り出すことが出来る[2]。地熱、廃熱回収、バイオマス、太陽熱などが熱源として考えられる[3]。
実用例として、70 ℃から120 ℃の源泉を50 ℃ほどに下げて供給しつつエネルギーを得るバイナリーサイクルが実用化されている。
→「地熱発電 § バイナリーサイクル」を参照
中温排熱としては、工場の排熱を利用する方法が提案されていて、2MPa、300 - 450 ℃、500 kW以下の排熱においては水蒸気ランキンサイクルよりもエネルギー回収率が高いとされる[2]。
脚注
[編集]- ^ “オーガニックランキンサイクル(ORC) | 環境用語集 | 環境ビジネスオンライン”. www.kankyo-business.jp. 2023年1月17日閲覧。
- ^ a b 岡崎泰英、加藤剛、柳浩敏、大塚裕之、大島翼「中温廃熱を対象とした有機ランキンサイクル発電設備の開発」『Hitz技報』第72巻第1号、2011年、46–51頁、ISSN 1882-0018。
- ^ “三菱重工 | 有機ランキンサイクル(ORC)技術”. 三菱重工. 2023年1月17日閲覧。