朝倉古墳
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朝倉古墳 | |
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石室開口部 | |
所在地 | 高知県高知市朝倉(字宮の奥小字三月田)[1] |
位置 | 北緯33度33分11.51秒 東経133度28分40.07秒 / 北緯33.5531972度 東経133.4777972度座標: 北緯33度33分11.51秒 東経133度28分40.07秒 / 北緯33.5531972度 東経133.4777972度 |
形状 | 不明 |
埋葬施設 | 両袖式横穴式石室 |
出土品 | (伝)馬具・鉄鏃・須恵器 |
築造時期 | 7世紀前半 |
史跡 | 高知県指定史跡「朝倉古墳」 |
特記事項 | 土佐三大古墳の1つ |
地図 |
朝倉古墳(あさくらこふん)は、高知県高知市朝倉にある古墳。高知県指定史跡に指定されている。
小蓮古墳(南国市岡豊町小蓮)・明見彦山1号墳(南国市明見)と合わせて「土佐三大古墳」と総称される。
概要
[編集]須恵器型式 | 特徴 | 主な古墳 | |
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盟主墳 | その他 | ||
TK10新相 -TK43 |
明見3号型石室導入 | 明見彦山3号墳 長畝4号墳 蒲原山東1・2号墳 | |
TK43 | 舟岩型石室導入 | 伏原大塚古墳 | |
TK209 | 舟岩型石室普及 風水的選地導入 |
小蓮古墳 | 舟岩1・3・8号墳 明見彦山1号墳 一宮大塚古墳 三ツ塚下古墳 新改古墳 |
TK217 | 角塚型石室導入 | 朝倉古墳 |
高知平野西部、朝倉神社神体山の赤鬼山(あかぎやま、高知県指定史跡)南麓に築造された古墳である。昭和始めの開墾のため墳丘封土を失っており、石室を露出する[4]。数次の発掘調査が実施されている。
墳形は不明[5]。埋葬施設は両袖式の横穴式石室で、全長は10メートル強を測る。石室からは明治初年に馬具・鉄鏃・須恵器が出土したと伝わる(遺物は非現存)[4][6]。石室には巨石が使用されており、その様相から古墳時代終末期の7世紀前半頃の築造と推定される[7]。
古墳域は1950年(昭和25年)に高知県指定史跡に指定されている[7]。
遺跡歴
[編集]- 明治初年、石室調査。甲冑・馬具・鉄鏃・須恵器の出土(非現存)[1]。
- 1930年(昭和5年)、墳丘測量調査(青年団)[1]。
- 1935年(昭和10年)、石室調査。鉄鏃・須恵器片の出土[1]。
- 1950年(昭和25年)4月21日、高知県指定史跡に指定[7]。
- 2004年(平成16年)8月5-15日、測量・石室実測調査(高知大学人文学部考古学研究室、2005年に報告・2012年に総括報告)[1]。
- 2008年(平成20年)8月2日-9月1日、石室玄室内の発掘調査(高知大学人文学部考古学研究室、2009年に概要報告・2012年に総括報告)[8]。
- 2009年(平成21年)8月17日-9月25日、墳丘・石室羨道内・石室前庭内の発掘調査(高知大学人文学部考古学研究室、2010年に概要報告・2012年に総括報告)[5]。
埋葬施設
[編集]埋葬施設としては両袖式横穴式石室が構築されている。石室の規模は次の通り[7]。
- 玄室:長さ5.4メートル、幅2.6メートル
- 羨道:長さ3.9メートル(推定復元長さ4.9メートル[7])、幅1.1メートル
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玄室(奥壁方向)
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玄室(羨道方向)
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羨道(開口部方向)
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羨道(玄室方向)
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開口部
文化財
[編集]高知県指定文化財
[編集]- 史跡
- 朝倉古墳 - 1950年(昭和25年)4月21日指定[7]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e 朝倉古墳測量調査報告書 2005.
- ^ 『古墳時代終末期の大型横穴式石室にみる瀬戸内とその周辺の政治的関係(高知大学考古学調査研究報告 第10冊)』 高知大学人文学部考古学研究室、2012年、pp.7-20(リンクは奈良文化財研究所「全国遺跡報告総覧」)。
- ^ 科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書「横穴式石室導入に見る南四国と瀬戸内の古墳展開の研究」 (PDF) 清家章、2013年。
- ^ a b 朝倉古墳(平凡社) 1983.
- ^ a b 朝倉古墳発掘調査概要報告書II 2010.
- ^ 史跡説明板。
- ^ a b c d e f 朝倉古墳(高知県ホームページ)。
- ^ 朝倉古墳発掘調査概要報告書 2009.
参考文献
[編集]- 史跡説明板(高知市教育委員会、1989年設置)
- 調査報告書
- 『朝倉古墳測量調査報告書』高知大学人文学部考古学研究室、2005年 。 - リンクは奈良文化財研究所「全国遺跡報告総覧」。
- 『朝倉古墳発掘調査概要報告書』高知大学人文学部考古学研究室〈高知大学考古学調査研究報告第6冊〉、2009年 。 - リンクは奈良文化財研究所「全国遺跡報告総覧」。
- 『朝倉古墳発掘調査概要報告書II』高知大学人文学部考古学研究室〈高知大学考古学調査研究報告第8冊〉、2010年 。 - リンクは奈良文化財研究所「全国遺跡報告総覧」。
- 「朝倉古墳発掘調査報告総括編」『古墳時代終末期の大型横穴式石室にみる瀬戸内とその周辺の政治的関係』高知大学人文学部考古学研究室〈高知大学考古学調査研究報告第10冊〉、2012年 。 - リンクは奈良文化財研究所「全国遺跡報告総覧」。
- 事典類
- 「朝倉古墳」『高知県の地名』平凡社〈日本歴史地名大系40〉、1983年。ISBN 4582490409。
- 小林三郎「朝倉古墳」『日本古墳大辞典』東京堂出版、1989年。ISBN 4490102607。