本田睦
本田 睦(ほんだ むつみ[1]、1924年(大正13年)1月10日[1][2]-1991年(平成3年)2月16日[1])は、日本の工学者。専門は高速空気力学[1]。工学博士[3]。東北大学名誉教授[1][4]。同大学の高速力学研究所(現・東北大学流体科学研究所)所長を務めた。
経歴
[編集]鹿児島県日置郡串木野村(現・いちき串木野市)出身[1][5]。父は後に串木野市議会議長を務める本田戸助[5]。鹿児島県立第二鹿児島中学校 (旧制)を四年修了して、1942年(昭和17年)9月第七高等学校造士館 (旧制)理科卒業[6]。1945年(昭和20年)9月東京帝国大学第一工学部航空学科卒業[1][2][5]。終戦直後で職がないため、卒業後一時帰郷してカライモ(サツマイモ)づくりや戦災で焼けた自宅の建て直しをおこなった[5]。1947年(昭和22年)東北大学高速力学研究所の助手となり、仙台市の同大学に赴任[5]。1949年(昭和24年)5月20日、高速力学研究所助教授に就任[2][4]。1953年(昭和28年)4月1日より、大学院工学研究科も担当[2]。1961年(昭和36年)5月26日、論文「遷音速流及び衝撃波と境界層との干渉に関する理論的研究」により東北大学より工学博士号授与[3]。
同年10月16日、東北大学高速力学研究所教授に昇任[2][4]。1963年(昭和38年)日本機械学会賞受賞[5]。1979年(昭和54年)4月1日から1984年(昭和59年)3月末まで東北大学高速力学研究所所長[2][4]。その他、東北大学評議員(3期、1977年(昭和52年)10月1日~1984年(昭和59年)3月末)や高速力学研究所附属気流計測研究施設長(1985年(昭和60年)6月16日~1987年(昭和62年)3月末)も併任[2]。1987年(昭和62年)3月末に東北大学教授を退官し、4月1日付で名誉教授[4]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g 『物故者事典 1991~1993』(日外アソシエーツ、1994年)「本田睦」
- ^ a b c d e f g 東北大学史料館「著作目録(本田睦)」第328号、東北大学史料館、1987年3月、CRID 1050282677728442880、hdl:10097/00065146、NAID 120006314427。
- ^ a b 本田睦『遷音速流及び衝撃波と境界層との干渉に関する理論的研究』 東北大学〈工学博士 報告番号不明〉、1961年。 NAID 500000320316 。
- ^ a b c d e 『東北大学百年史 第十巻(資料編三)』(東北大学研究教育振興財団、2009年)295頁、318頁、489頁
- ^ a b c d e f 南日本新聞社・編『郷土人系 上』(春苑堂書店、1969年)390頁
- ^ 七高史研究会『七高造士館で学んだ人々 改訂版』(2001年)