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村山元英

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村山 元英(むらやま もとふさ、1934年6月26日 - 2015年6月1日[1])は、日本の経営学者

人物

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東京都出身。中央大学商学部卒、シートン・ホール大学大学院修士課程修了[2]、1975年「Comparative Management(比較経営論) 日本・アジア的視座の展開」で中大商学博士

プライスウォーターハウスクーパースでの勤務の後、シートン・ホール大で教鞭をとり、帰国後に上智大学講師中央大学助教授千葉大学法経学部助教授・同大教授。2000年定年退官となり名誉教授、翌年から2008年まで中京大学教授を務めた。専門は国際経営学[2][3]

成田空港問題についての研究も行い、1982年芝山町で第1回「ハニワ祭り」(現・芝山はにわ祭)の開催に携わっている[4]。1990年に有志らと発足させた「地域振興連絡協議会」(地連協)で初代会長を務め、反対同盟(熱田派)と国側の対話のきっかけを作った。しかし、1995年10月24日に話し合いの動きに反対する中核派による放火を受け、自宅が半焼している[5]。このとき村山は読売新聞の取材に対し「ついにやられたという感じだ。しかし、地域のみなさんが集まり、焼け跡の後始末を手伝ってくれた」と語った[2][6]

妻はアメリカ人で元麗沢大学教授、長男は、駒澤大学教授、長女はイギリス在住で大学講師、次女は、米国在住で教師、三女は芸術学者玉川大学准教授村山になである[6]

詳しい略歴は https://www.seattle.us.emb-japan.go.jp/japanese/culture/2009/kabuki_murayama%20.pdf

著書

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  • 『アジア経営学入門 東方の文化と経営の接点』産学社 1971
  • 『地域環境経営論 青年経営者の指導力理論』白桃書房 1972
  • 『日本経営学 集団魔力の論理』白桃書房 1973
  • 『国際経営比較論 国際経営学研究の基礎』泉文堂 1975
  • 『経営文化論』ぎょうせい 1977
  • 『経営海外移転論 土着型近代化の論理』創成社 1979
  • 『わが家の日米文化合戦』PHP研究所 1979 のち講談社文庫(副題;アメリカ人妻vs.日本人亭主)
  • 『異文化理解への道 「仮宿」の思考』サイエンス社 1981
  • 『経営生態論 群れる活力』創成社 1982
  • 『日本人と<縁>思想』日本経済評論社 1982
  • 『アメリカを狩りする青春』三修社 1985
  • 『国際アジア学入門』日本経済評論社 1985
  • 『国際地方学・"ちば"実験』文真堂 1986
  • 『まちづくり国際経営』文真堂 1987
  • 『コンベンション経営戦略 地域・都市間国際協調の演出』日本地域社会研究所 1988
  • 『経営宗教学事始め 元の理研究』文真堂 1990
  • 『ふるさと経営学 地球時代の地域国際未来開発戦略』日本地域社会研究所 1990
  • 『空港ビジネス論 地域との共生を求めて』文真堂 1993
  • 『経営学原理 根源の論理』文真堂 1996
  • 『新・経営海外移転論 国際経営学の理論づくり』創成社 1997
  • 『アジア経営学 国際経営学/経営人類学の日本原形と進化』文眞堂 2002
  • 『経営管理総論 身体的経営一元論』文眞堂 2003
  • 『空港文化・新企業戦略 空の民営街道論』文眞堂 2004
  • 『国際経営学原論 現象から実在へ』創成社 2004
  • 『戦略と哲学 経営者開発論』文眞堂 2005
  • 『企業文化原論 経営の芸術力』文眞堂 2008
  • 『縁と粋の経営 グローカル・にっぽんを創る 経営随筆』文眞堂 2015

共編著・監修

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  • 『国際経営学概論 経営環境論的方法の展開』中村常次郎共著 東洋経済新報社 1973
  • 『日本型経営の現地資源化』大泉光一共編著 白桃書房 1985
  • 『感性ビジネスザ・コンファレンスセンター 会議・研修ビジネスの産業起し』田中慎吾共著 文真堂 1993
  • 『成田空港と地域振興 天の心・地の心』石井新二共編 地連協エアフロント研究会著 文真堂 1994
  • 『経営文化論序説 不易と流行』小柏喜久夫共著 文眞堂 1997
  • 『民営ハブ空港論 九十九里宝島構想』編著 文眞堂 1997
  • 『経営人類学 動物的精気の人間論』小柏喜久夫共著 創成社 1998
  • 『多元主義の経営学 開発と文化の方向』監修 国際経営文化学会編 文眞堂 1998
  • 『グローカル経営戦略 名古屋の企業文化論』編著 文眞堂 2006
  • 『国際経営と経営文化 "身の丈に合った"学問』編著 文眞堂 2007
  • 『創造的破壊の経営学 破れない"二つめ"の卵の殻』村山にな共著 文眞堂 2011
  • 『芸術経営学事始め 芸術と経営の教育基礎を結ぶ』村山にな共著 文眞堂 2015

翻訳

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  • J.N.バーマン『国家利益と多国籍企業』中村常次郎共訳 東洋経済新報社 1975
  • B.トイン, D.ナイ編『国際経営学の誕生』監訳 国際経営文化学会訳 文眞堂 国際経営学の誕生 2000-04

論文

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脚注

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  1. ^ 訃報・村山元英氏
  2. ^ a b c 村山元英” (PDF). 在シアトル日本国総領事館. 2019年1月25日閲覧。
  3. ^ 『現代日本人名録』
  4. ^ 櫻井, 準也 (2014-03). “遺跡まつりと地域アイデンティティ : 「芝山はにわ祭」の事例分析から”. 尚美学園大学総合政策研究紀要 (24): 39–53. ISSN 1346-3802. https://cir.nii.ac.jp/crid/1050001338458012928. 
  5. ^ “放火ゲリラ、千葉大教授宅焼く”. 読売新聞(夕刊): 18. (1995-10-24). 
  6. ^ a b 村山元英, ed (1997). 民営ハブ空港論. 文眞堂. pp. 252-288