東京大薪能
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東京大薪能(とうきょうだいたきぎのう)は、神道系新宗教ワールドメイト教祖の半田晴久(深見東州)が会長を務めるNPO法人世界芸術文化振興協会が、東京で無料開催している薪能の鑑賞・上演会。
概要
[編集]1998年より、伝統芸能、能楽のすばらしさを広く知ってもらうために、重要無形文化財「能楽」の保持者が演じる能楽が、野外で無料公演されている[1][2][3][4]。2014年まではほぼ毎年開催されていたが[5]、2015年から2017年までは中断され、2018年に4年ぶりに開催されている[6]。
会場は都庁の都民広場かお台場での開催が定番であり、都庁の場合は高層ビルの谷間の広場に、お台場の場合は海やレインボーブリッジを背景に舞台が設けられ、ライトアップされた夜景のなかで幽玄の美を堪能できる[7]。
エジプト、カンボジア、産経新聞、JFN、東京FM、東京MXテレビなどが後援してきたが、東京MXテレビが第14回から後援を取り下げてMXでは放送されなくなった。第12回から東京都が、第14回からは外務省と文化庁もこれに加わったが外務省は第17回から後援を取り下げた。第15回には日本とカンボジアの友好60周年の記念に、第2夜公演として「薪カンボジア舞踊」が上演された[8]。
外国人のために、英語の同時通訳サービスが行われており[5][9]、無料で同時通訳レシーバーを借りることができる[10]。
能楽講座
[編集]上演に先立ち、能楽鑑賞が初めての人も楽しめるように1時間程度の入門能楽鑑賞講座がある[11][12]。この講座で、当日上演する演目解説や、省略の芸術である能楽[4]とその他の舞台芸術(歌舞伎、オペラ、京劇等)との違い、能面の種類、「シテ」「ワキ」の役回り、場面の見方などまでが丁寧に解説される[13]。2007年からは主催者代表の半田晴久が講座を担当し、ユーモアあふれる紹介により、場内に笑い声が飛び交う中の説明となっている[14]。
開催履歴
[編集]日程 | タイトル | 演目 | 入門講座 | 会場 | 観衆 |
---|---|---|---|---|---|
1998年06月26日 | 第1回東京大薪能 | 能「高砂」、狂言「六地蔵」、能「猩々」 | 掘上謙 | 東京都庁舎都民広場 | 1,800人[15] |
1999年09月28日 | 第2回東京大薪能 | 能「岩船」、狂言「梟」、能「紅葉狩」 | 掘上謙 | 東京都庁舎都民広場 | 3,370人[16] |
2000年10月18日 | 第3回東京大薪能 | 能「土蜘蛛」、狂言「萩大名」、能「黒塚」 | 掘上謙 | 東京都庁舎都民広場 | 4500人[17] |
2001年9月25日 | 第4回東京大薪能 | 能「井筒」、狂言「昆布売」、能「石橋」 | 掘上謙 | 潮風公園太陽の広場 | 2,500人[18] |
2002年9月16日 | 第5回東京大薪能 | 能「翁」、狂言「柿山伏」、能「金札」 | 掘上謙 | テレコムセンター | 2,000人[19] |
2003年9月30日 | 第6回東京大薪能 | 能「鶴亀」、狂言「蚊相撲」、能「野守」 | 掘上謙 | 潮風公園太陽の広場 | 2,000人[20] |
2004年9月15日 | 第7回東京大薪能 | 能「田村」、狂言「清水」、能「胡蝶」 | 掘上謙 | 東京都庁舎都民広場 | 6,500人[21][22] |
2005年8月10日 | 第8回東京大薪能 | 能「鞍馬天狗」、狂言「樋の酒」、能「忠信」 | 掘上謙 | 潮風公園太陽の広場 | 2,000人[23] |
2006年9月27日 | 第9回東京大薪能 | 能「楊貴妃」、狂言「呼声」、能「項羽」 | 掘上謙 | 潮風公園太陽の広場 | 3,000人[7] |
2007年9月15日 | 第10回東京大薪能 | 能「高砂」、狂言「末広」、能「石橋(連獅子)」 | 半田晴久 | 潮風公園太陽の広場 | 2,000人[1] |
2008年9月27日 | 第11回東京大薪能 | 能「葵上」、狂言「仏師」、能「加茂」 | 半田晴久 | 東京都庁舎都民広場 | 2,000人[2] |
2009年8月13日 | 第12回東京大薪能 | 能「羽衣」、狂言「二人袴」、能「船弁慶」 | 半田晴久 | 東京都庁舎都民広場 | 4,000人[3] |
2010年8月26日 | 第13回東京大薪能 | 能「放下僧」、狂言「福の神」、能「黒塚」 | 半田晴久 | 東京都庁舎都民広場 | 4,000人[4] |
2012年8月7日 | 第14回東京大薪能 | 能「玉井」、狂言「樋の酒」、能「羽衣」[24] | 半田晴久 | 東京都庁舎都民広場 | 4,000人[25] |
2013年5月15日 | 第15回東京大薪能 | 能「井筒」、狂言「茶壺」、能「土蜘蛛」 | 半田晴久 | 東京都庁舎都民広場 | 3,500人[13] |
2014年8月28日 | 第16回東京大薪能 | 能「高砂」、狂言「仏師」、能「是界」 | 半田晴久 | 東京都庁舎都民広場 | 3,500人[26] |
2018年9月23日 | 第17回東京大薪能 | 能「羽衣 盤渉」、狂言「附子」、能「土蜘」、祝言仕舞「草薙」 | 半田晴久 | 東京都庁舎都民広場 |
テレビ放映
[編集]テレビ特番
[編集]- 「第二回東京大薪能」(能・岩船)(TOKYO MX 1999年10月24日)
- 「第三回東京大薪能」(能・土蜘蛛)(TOKYO MX 2000年11月5日)
- 「第四回東京大薪能」(能・石橋)(TOKYO MX 2001年10月28日)
- 「第五回東京大薪能」(能・翁)(TOKYO MX 2002年10月27日)
- 「第六回東京大薪能」(能・鶴亀)(TOKYO MX 2003年11月1日)
- 「第七回東京大薪能」(能・田村)(TOKYO MX 2004年9月13日)
- 「第八回東京大薪能」(能・鞍馬天狗)(TOKYO MX 2005年9月24日)
- 「第九回東京大薪能 ~能との出会い・ソプラノ大貫裕子~」(TOKYO MX 2006年12月23日)
- 「第十二回東京大薪能~伝統芸能を楽しむ~」(TOKYO MX 2009年10月4日)
- 「第十三回 東京大薪能 みんなが楽しめる伝統芸能の世界~」(TOKYO MX 2010年9月25日)
インターネットテレビ
[編集]エピソード
[編集]- 2008年は、源氏物語の誕生から1000年にあたることから、物語にちなんだ能「葵上」や、狂言「仏師」が公演された[2]。
- 2012年は、古事記の編纂から1300年にあたることから、古事記がモデルの一つとなっている演目「玉井」が公演された[25]。
- 2013年は、日本カンボジア友好60周年を記念し、東京大薪能の翌日に、同会場で薪カンボジア舞踏が開催された。
後援団体
[編集]など
脚注
[編集]- ^ a b “「東京大薪能」に3000人”. 産経新聞. (2007年9月15日)
- ^ a b c “幽玄の世界へ 「第11回東京大薪能」開催”. 産経新聞. (2008年9月27日)
- ^ a b “「東京大薪能」開催 幽玄の舞い”. 産経新聞. (2009年8月14日)
- ^ a b c “「省略」の世界に誘われ 東京大薪能”. 産経新聞. (2010年8月26日)
- ^ a b c “Spreading Japanese culture, tradition through noh”. ジャパンタイムズ (ジヤパンタイムズ社). (2014年9月3日). オリジナルの2014年9月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ 東京大薪能 世界芸術文化振興協会
- ^ a b “東京大薪能 夜のお台場 幽玄の美”. 産経新聞. (2006年9月28日)
- ^ 日本カンボジア友好60周年記念 東京大薪能と薪カンボジア舞踊 - 世界芸術文化振興会ホームページ。
- ^ “第十六回東京大薪能 入場無料の薪能・ビルの谷間の幽玄空間”. 朝日新聞デジタル. (2014年8月29日)
- ^ “第十六回東京大薪能 《入場無料》 / 能「高砂」「是界」狂言「仏師」 出演:宝生流宗家、福王流若宗家他”. (2014年8月29日)
- ^ “お台場で東京大薪能”. 読売新聞. (2001年9月22日)
- ^ “伝統芸能「能」わかりやすく解説”. 産経新聞. (2002年9月16日)
- ^ a b “大薪能:観衆3500人、幽玄の美に魅了”. 毎日新聞. (2013年5月16日). オリジナルの2013年6月13日時点におけるアーカイブ。 2013年6月16日閲覧。
- ^ 第14回となる「東京大薪能」を開催、人民日報海外版.日中新聞日本語版525号、2012年9月1日、2015年3月15日閲覧
- ^ “第一回東京大薪能”. 深見東州(半田晴久). 2013年6月15日閲覧。
- ^ “東京大薪能 堪能 摩天楼に優美な世界出現”. 産経新聞. (1999年10月2日)
- ^ “第三回東京大薪能”. 深見東州(半田晴久). 2013年6月15日閲覧。
- ^ “第四回東京大薪能”. 深見東州(半田晴久). 2013年6月15日閲覧。
- ^ “第五回東京大薪能”. 深見東州(半田晴久). 2013年6月15日閲覧。
- ^ “夜景に映える幽玄の美 お台場で薪能”. 産経新聞. (2003年10月1日)
- ^ “秋の夜、薪能の幽玄美に酔う 開放感と手軽さ、初心者に”. 朝日新聞. (2004年9月16日)
- ^ “幽玄薪能 都庁をバックに観客6500人堪能”. 産経新聞. (2004年9月16日)
- ^ “大薪能 「鞍馬天狗」や「樋の酒」 お台場で幽玄の美”. 産経新聞. (2005年8月11日)
- ^ 「深見東州の深奥の世界とは? 第5回東州大薪能、入門能楽鑑賞講座で見せた芸術作品へ理解 古典芸能の解説、説明にも創造性が大きな力となって表れる深見東州の「能楽」に対する愛情と深い知識」『ギャラリー 2012 Vol.9』第329号、ギャラリーステーション、2012年9月、92-95頁。
- ^ a b “薪能:都庁前広場で”. 毎日新聞. (2012年8月8日)
- ^ “都庁都民広場で東京大薪能 幽玄の美に浸る”. 産経新聞. (2014年8月29日) 2014年8月29日閲覧。
- ^ Ustream
- ^ “東京大薪能をUstreamで配信”. ライブガイド. (2014年8月26日) 2014年8月29日閲覧。