東大娘
東京大学東大娘。(とうきょうだいがくとうだいむすめ)は、東京大学の学部女子学生を構成員とするアイドルコピーダンスサークル。
概要
[編集]東京大学東大娘。は、東京大学の学部女子学生によるダンスサークルであり、東京大学の学園祭においてアイドル系コピーダンスステージを実施する。名称は活動する年の年号を加え、例として西暦2023年であれば「東大娘。'23」と表記し、「とうだいむすめとぅーすりー」と呼称する。
沿革
[編集]2014年9月に東京大学の女子学生有志により結成[1]、同年11月に東大の学園祭である駒場祭で初公演[2]。2015年以降は毎年、東大の学園祭である五月祭[3](毎年5月に東京大学本郷キャンパスで実施)と駒場祭[4](毎年11月に東京大学駒場キャンパスで実施)での公演を主な活動内容とする。学外自主公演の実績がある[5][6][7]。
東大娘。結成以前より東大には、東京大学女子力向上委員会(東大よりUNIDOL実行委員会に参画する女子学生が中心。-2017)[8]、東大ハロプロ同好会(インカレ女子学生団体。2014-2015)[9]、東京大学ハロプロ研究会(東大男女学生を中心とする。2013-現在)[10]などのアイドルコピーダンスサークルが存在したが、そのうちメンバーを東大女子学生に限定するものとしてはKMB48(東京大学教養学部前期課程[11]に在籍する女子学生による。2011-2014)[12][13]以来の結成となった。そのため、東大娘。結成時はこれら団体の運営を参考に一部のメンバーは兼部しながらも、他団体の枠にとらわれずに東大女子学生有志の個人的繋がりをもとに新たに組織化された[14]。
その後は現在に至るまで、東京大学教養学部オリエンテーション委員会[15]を通じ毎年春期に新入生勧誘活動を行っている。
学内の女子比率が低く[16]、かつ東大女子学生の参加を認めない東京大学のサークル活動[17]やインターカレッジサークルが多く存在するため大学当局がその是正を勧告する事態となった[18]東京大学において、それとは真逆に、東大女子学生のみにより構成され、他大の学生や東大男子学生の参加を認めないサークルとして特筆的な存在。
東大安田講堂事件により荒廃した当時の安田講堂と対比される、現代の東京大学本郷キャンパスの光景の一面[19]を形作る団体の1つでもある。
構成員
[編集]東大娘。の構成員は東京大学の各学部に在籍する女子学生に限定され、東京大学大学院生や、他大学学生を含めないため、メンバーになるには女性で、東京大学に入学する必要がある。過去例外的に、他大学学生を選抜し研究生とする東京大学組織(東京大学大学院情報学環[20])に就学し他大学と兼学在籍する女子学生を含んだことがある。
東京大学学生のうち東京都出身者が占める割合は2023年では33.5%と過去最低になっている[21]が、東大娘。構成員も出身高校が青森県から沖縄県卒業生を含み、東京都所在の者の割合は30%以下[22]と、大学のアイドルコピーダンスサークルのうち構成員出身地が最も全国的なユニットとなっている。
東京大学の各ジャンルのダンスサークルの多くは他大学の学生が参加可能であるのに対し、東大娘。は唯一東京大学学生のみで構成しているが、東京大学は入学難易度が高いため、全国の高校から学力最上位層の女子学生が集まる点で話題にされることがある[23]。
なお、東京大学は全学交換協定校が多いことなどから1学期から1年間程度の期間を海外大学で履修する学生も多く[24]、その場合学園祭時期に不在となるため、各公演により出場メンバーのばらつきが大きい。原則として学部4年生秋の駒場祭でメンバーを卒業し、その後は大学を卒業して大学院進学、または民間、官僚、法曹、学術などの各分野に就職している。
運営
[編集]東大娘。は学生による自主運営サークルであり、年度ごとにサークル内でリーダー、各係、曲責などを定め公演を構成する。2020年および2021年は新型コロナ感染症による行動制限のため五月祭および駒場祭がオンライン開催となったが、その期間も新入学生からメンバーを募り、外部のライブハウスまたはスタジオでの公演収録をオンライン公開する形で、各学園祭委員会の方針に準じて活動を継続した[25][26]。2022年の五月祭および駒場祭では入構人数制限付きの学内公演が可能となり一部マスク着用および声だしNGでのキャンパス内ステージ公演を再開し[27]、2023年五月祭および駒場祭より入構制限が撤廃され通常の学園祭ステージ公演に戻った[28][29]
派生組織
[編集]東大娘。のメンバーの一部により派生的に独立して組織化されたアイドルコピーダンスサークルのうち、メンバー全員が東京大学女子学生のものとしては以下があり、いずれの団体もUNIDOL(ユニドル)に参加した実績がある。
- 東大Honeypot(とうだいはにーぽっと)[30][31][32]
- 東大HoneypotZ(とうだいはにーぽっとぜっと)[33]
- 東大CHOCO=CROW(とうだいちょこくろ)[34][35][36][37][38]
- 東大Love me Today(とうだいらぶみーとぅでい)[39][40]
旧7帝大のすべての大学からユニドルにチームが出場しているが、東京大学は出場チーム数では最大[41]となっている。
他組織との関わり(学園祭公演以外)
[編集]- 2016年11月、麗澤大学の学園祭である麗陵祭において公演。
- 2017年4月の東京大学の新入生歓迎イベントにおいて、東京大学女子学生を中心としたインターカレッジのK-POPアイドルコピーダンスサークルである東大STEP[42]と共演[43]。
- 2018年11月の駒場祭委員会企画である駒場祭中夜祭において、東京大学の各サークルと共演[44]。
- 2019年5月の五月祭常任委員会企画であるフィナーレにおいて、東京大学ジャズダンスサークルFreeDおよび東京大学ジャグリングサークルマラバリスタと演劇仕立てのストーリーに沿って共演[45]。
- 2019年9月に早稲田大学の学生により催されたイベントである万色祭において、早稲田大学女子学生を中心としたインターカレッジのアイドルコピーダンスサークルである、ももキュン☆と共演[46]。
- 2019年11月、アイドルユニットであるハロー!プロジェクトから選抜されたハロプロメンバーが東大娘。のダンス技能を指導する企画[47]が実施され、その様子がダンスバラエティ番組「ハロプロダンス学園2」の一部としてスカパー!プレミアムサービスCh.665ダンスチャンネルなどの媒体で放映。指導したハロプロメンバーは2019年の駒場祭における東大娘。のステージに登壇[48]。
- 2019年11月の駒場祭委員会企画であるフィナーレにて、東京大学女子学生を含むインターカレッジのアイドルコピーダンスサークルである乃木坂ラボと共演[49]。
- 2021年11月の駒場祭委員会企画であるフィナーレにて、東京大学の各サークルと共演。その前日公開された東大娘。'21駒場祭公演で卒業生より提供されたメンバーカラーリボンを着用して出演(新型コロナウイルス感染症のため、東京大学駒場キャンパス・アリーナよりオンラインで中継)[50]。
- 2022年3月に上野恩賜公園野外ステージで開催された東京大学の各アイドルコピーダンスサークルによる合同ステージであるUTIF(UTOKYO ICOPY FESTIVAL 2022)にて、東大ヲタク、東京大学ハロプロ研究会、乃木坂ラボ、東大Love me Todayと共演[51][52]。
- 2022年11月の駒場祭委員会企画でありグランドフェスティバルステージで実施されたフィナーレ・表彰式において、ヲタ芸団体である東の大打ち師達と共演[53][54]。
- 2023年5月の五月祭常任委員会企画でありセントラルステージで実施されたフィナーレにおいて、プロミュージシャン「唱頂の大員」、東京大学アカペラサークルLavoce、ヲタ芸団体である東の大打ち師達、東京大学ジャズダンスサークルFreeDと共演[55]。
- 2023年11月の駒場祭委員会企画でありグランドフェスティバルステージで実施されたFinale!において、東京大学ジャズダンスサークルFreeDおよび東京大学K-POPアイドルコピーダンスサークルである東大STEPと共演[56]。
東大娘。出身の人物
[編集]- 中澤莉佳子(I'mew(あいみゅう))[57]
- 雲丹うに(Mirror,Mirror)[58]
- 真城奈央子(元朝ぼらけの紅色は未だ君のうちに壊れずにいる、XOXO EXTREME)[59]
- 篠原梨菜(TBSアナウンサー)[60]
- 揚原妃織(福井放送アナウンサー)[61]
脚注
[編集]- ^ “『東大娘。'14結成!』”. 東大娘。'14 Official Blog. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “『いちょうステージ!』”. 東大娘。'14 Official Blog. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “五月祭実施の原則について”. 東京大学. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “駒場祭”. 東京大学. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “東大娘。'18、夏ライブ開催決定〜!東大娘。史上初の学外公演「東大娘。の夏休み❤️'18〜ヲタクのヲタクによるヲタクのための90分〜」”. Twitter. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “『東大娘。の夏休み'21〜2年ぶりにやっと会えるね♡〜』”. Twitter. 2021年8月3日閲覧。
- ^ “東大娘。'23 春ライブ 『東大娘。の春休み’23〜花より団子より娘。でしょ?〜』”. 2023年6月1日閲覧。
- ^ (日本語) 東京大学 女子力向上委員会【UNIDOL2017 卒業コンサート】2017年3月20日@サンリオピューロランド エンターテイメントホール 2022年12月11日閲覧。
- ^ (日本語) 【東大ハロプロ同好会】2014駒場祭1日目 2022年12月11日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/todaihelloken”. Twitter. 2022年12月11日閲覧。
- ^ “前期課程各科類の特徴 - 総合情報 - 総合情報”. www.c.u-tokyo.ac.jp. 2022年12月11日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/kmb48ut”. Twitter. 2022年12月11日閲覧。
- ^ (日本語) KMB48 Everyday、カチューシャ in 東大駒場祭2012 2022年12月11日閲覧。
- ^ “『東大娘。'14結成!』”. 東大娘。'14 Official Blog. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “A103.net”. www.a103.net. A103.net は、東京大学の学校行事系3自治団体サイトの共有ドメインです。 活動内容は各自治団体にお問い合わせください。 「A103」の名称は、3団体が共有するキャンパスプラザA棟103号室が由来です。. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “東大が一度も超えられない「女子2割の壁」 その背景は:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年3月23日閲覧。
- ^ “「東大女子お断りサークル」が抱える二重の差別 「伝統」理由に罪悪感なし|高校生新聞オンライン|高校生活と進路選択を応援するお役立ちメディア”. 高校生新聞オンライン. 2021年3月23日閲覧。
- ^ “ダイバーシティー時代のサークル活動 - 教養学部報 - 教養学部報”. www.c.u-tokyo.ac.jp. 2021年3月24日閲覧。
- ^ “東大娘。”. 東大娘。. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “東京大学大学院情報学環・学際情報学府”. 2021年11月24日閲覧。
- ^ “2023東大入試状況「一般選抜 出身地別割合」”. 東大・京大・医学部研究室 by Y-SAPIX (2023年6月19日). 2023年12月10日閲覧。
- ^ “Past and present members, No particular order”. 2023年12月10日閲覧。
- ^ (日本語) 【ライブに凸】東大美女が華麗に舞う!現役東大生アイドルダンスサークルのライブに突撃! 2023年12月10日閲覧。
- ^ “全学交換留学 | 海外留学・国際交流情報”. www.u-tokyo.ac.jp. 2023年6月5日閲覧。
- ^ “東大娘。 History in the Making”. 2023年6月5日閲覧。
- ^ “東大娘。駒場祭公演 東大娘。'21 @todaimusume2021 11 23”. 2023年6月5日閲覧。
- ^ “東大娘。´22 五月祭2日目 2022 05 15”. 2023年6月5日閲覧。
- ^ “【五月祭2023】東大娘。セントラルステージ”. 2023年6月5日閲覧。
- ^ (日本語) 東大娘。’23 (前半) 2023.11.25 東京大学 第74回駒場祭 2023年12月10日閲覧。
- ^ “UNIDOL TEAM | 東大Honeypot | 東京大学”. Unidol Official Website. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “東大生のアイドルコピーダンスユニットが新人戦で準優勝 | 東大新聞オンライン”. www.todaishimbun.org (2015年10月27日). 2021年3月20日閲覧。
- ^ “東大生のアイドルコピーダンスユニット「東大Honeypot」が予選通過、2月15日の決勝へ | 東大新聞オンライン”. www.todaishimbun.org (2015年12月15日). 2021年3月20日閲覧。
- ^ “UNIDOL TEAM | 東大HoneypotZ | 東京大学”. Unidol Official Website. 2021年3月20日閲覧。
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- ^ “アイドルコピーダンスユニット「東大CHOCO=CROW」が関東予選を突破 | 東大新聞オンライン”. www.todaishimbun.org (2017年12月19日). 2021年3月20日閲覧。
- ^ “東大CHOCO=CROW、最後のUNIDOLで決勝戦出場 ラストステージで見せた「攻めの姿勢」 | 東大新聞オンライン”. www.todaishimbun.org (2018年3月1日). 2021年3月20日閲覧。
- ^ “UNIDOL本大会に全員がかわいくて踊れる東大生ユニット「東大CHOCO=CROW」が初出場!”. minicine.jp. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “東大CHOCO=CROW突撃インタビュー”. 東大女子が贈るフリーペーパーbiscUiT. pp. 6-7. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “UNIDOL TEAM | 東大 Love me Today | 東京大学”. Unidol Official Website. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “【密着リポート】東京大学「東大 Love me Today」、UNIDOLに初出場! | ACTRESS PRESS”. actresspress.com (2020年2月14日). 2021年3月20日閲覧。
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- ^ “東大KPOPダンスサークル STEP”. Twitter. 2021年3月20日閲覧。
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- ^ (日本語) 東大娘 2018駒場祭 1日目 中夜祭2曲 20181123_6/6 00048 2021年4月10日閲覧。
- ^ (日本語)『五月祭(東京大学)/ フィナーレ』 。2021年3月20日閲覧。
- ^ バンカライズム-万色主義- (2019年8月30日). “対談企画⑧ バンカラ×ももキュン☆×東大娘”. バンカライズム-万色主義-. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “石田亜佑美や佐々木莉佳子らハロプロのダンス精鋭7名が課題に挑戦!”. ホミニス. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “ダンスチャンネル【公式】 \本日収録/ #ハロプロダンス学園 シーズン2 東大ユニドル編♥️”. Twitter. 2021年3月20日閲覧。
- ^ (日本語) 東大娘&乃木坂ラボ『ヘビーローテーション』駒場祭191124 2021年3月20日閲覧。
- ^ “第72期 駒場祭委員会フィナーレ”. 2021年11月24日閲覧。
- ^ “東大ヲタク。 3/27 UTIF”. Twitter. 2022年5月24日閲覧。
- ^ (日本語) 【4K】東大娘。’22 / UTIF 2022 2023年6月5日閲覧。
- ^ “駒場祭を写真で振り返る 3年ぶりに対面でも開催、それぞれの企画の事情とは - 東大新聞オンライン”. www.todaishimbun.org (2022年12月11日). 2022年12月11日閲覧。
- ^ (日本語) 東大娘。'22 駒場祭フィナーレ 2022年12月11日閲覧。
- ^ “東大娘。'23 五月祭フィナーレ”. 2023年6月5日閲覧。
- ^ “- YouTube”. www.youtube.com. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “【ミス東大2019特集】中澤莉佳子”. 美学生図鑑 (2019年10月20日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “普通の東大生だった雲丹うにさんが、アイドルとして輝くまで【Mirror, Mirror】”. umeeT (2024年4月4日). 2024年4月12日閲覧。
- ^ “アイドル内定取り消し東大生・真城奈央子「騒動になってから、100件近いアイドル運営さんからお誘いがありました」”. ガラスガール (2023年5月5日). 2024年9月29日閲覧。
- ^ “TBSアナウンサー・篠原梨菜 東大卒の人気アナが見せるほっこり笑顔「周りが驚くような仕事がしたい」”. SmartFLASH (2023年11月19日). 2024年6月29日閲覧。
- ^ “東大卒の女子アナ「やってる」画像→暴露大会に SNSに彼氏の影、管理職「ダメとは言えない」”. デイリースポーツ (2023年12月3日). 2024年6月29日閲覧。
外部リンク
[編集]- 東大娘。- Twitter