桐山ロート
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桐山ロート(きりやまロート、英語: Kiriyama funnel)は、減圧ろ過を行うときに使う漏斗の一つである。ブフナー漏斗と同じように、目皿部分にろ紙をそのまま置き[1]、吸引瓶またはろ過鐘、吸引フラスコを接続して使う。「桐山ロート」は桐山製作所の商品名。
形状
[編集]陶器や磁器に孔が多数あるブフナー漏斗と違って、吸引する孔が1ヶ所しかない作りになっている。また、ガラス製のため視認性が良く[2]、汚れ残しが分かりやすい。。独自の目皿は、桐山製作所の初代社長が雨の日にマンホールの溝が効率的に雨水を流していることに気付き、それに近いかたちの試作を行ったことが始まりで[2]、孔を1つにすることなどの工夫をして今の基本形状になった[3]。
種類
[編集]一般的なものの他に、次のようなものもある。
- 恒温ジャケットタイプ
- 熱媒を循環させることにより、常温では結晶化する溶液のろ過が可能[4]。
- 大型桐山ロート
- 一般的なものより大型[3]。
- 桐山ロート(摺合無し) ブフナー型
- 特徴の摺合がないブフナー式のロート[5]。
ブフナー漏斗との違い
[編集]桐山ロートはブフナー漏斗と比べてろ過スピードは遅く、詰まりやすいが、専用のろ紙(桐山ろ紙)を使用するため[注釈 1]セライトろ過などの精密なろ過に向いている[6]。
日本国外
[編集]桐山ロートは日本でできたので、アメリカなどの国にはない[7]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “漏斗 - 化学実験器具一覧”. sci-pursuit.com. 2019年12月8日閲覧。
- ^ a b ビーカーくんのゆかいな化学実験. 誠文堂新光社. (2018年2月10日). pp. 120,124-125
- ^ a b “桐山ロート®︎シリーズ”. 2019年12月8日閲覧。
- ^ “桐山ロート(恒温ジャケットタイプ) 桐山製作所 【AXEL】 アズワン”. 【AXEL】. 2019年12月8日閲覧。
- ^ “1-4385-02 桐山ロート(摺合無し) ブフナー型 S-21 【AXEL】 アズワン”. 【AXEL】. 2019年12月8日閲覧。
- ^ “吸引ろ過と自然ろ過のやり方と違い”. ネットde科学. 2019年12月8日閲覧。
- ^ “日本にあってアメリカにないガラス器具 | Chem-Station (ケムステ)”. www.chem-station.com. 2019年12月8日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 桐山ロート - 桐山製作所