桐生典子
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桐生 典子(きりゅう のりこ、1956年[1] - )は、日本の小説家。新潟県生まれ。青山学院大学文学部フランス文学科を卒業する[2]。
経歴
[編集]女性誌等のフリーライターを経て、1996年に書き下ろし短編連作、『わたしのからだ』でデビュー。
新人賞を受賞せず、デビューする新人はめずらしい。
『閃光』『やわらかな針』『抱擁』『眠る骨』『金色の雨がふる』など著書多数。女性の肉体と精神を徹底的に追求した作風が特徴。
人物
[編集]新潟の雪深い山間部の水力発電所で3姉妹の末っ子として幼年時代を送る。
雪の降りつづく暗い日々から、ある朝目をさますと、空は晴れわたり、世界は真っ白に輝いている――それが原風景であり、おかげで楽天的な(?)性格になったらしい。
少女時代は、野や山に遊び、漫画と小動物を愛し、本はほとんど読まず、作文でもほめられたことはなかった。
現在の作家桐生典子の形成に大きな影響を与えたのは、中3の夏、東亜国内航空の新人スチュワーデスだった次姉をばんだい号墜落事故で失った事。
突然肉体が破壊され、消滅するという事実を突きつけられた。姉妹ゲンカのたびに、「死んじゃえ!」と捨てぜりふを吐いていたことが現実になったという罪悪感。
姉の死が遠因で父親も数年後に病死。母親からは、スチュワーデスという仕事を継ぐことを望まれたが、叶えなかった。
小説家デビュー以来、一年に一冊の出版という遅筆ぶり。近年はほぼ休眠状態。
小林秀雄の講演CD『信ずることと考えること』を愛聴している。
作品一覧
[編集]小説
[編集]- わたしのからだ(1996年、情報センター出版局)(2002年、祥伝社文庫)
- 閃光(1998年、幻冬舎)
- やわらかな針(1998年、集英社)
- 抱擁(1999年、幻冬舎)(2007年、光文社文庫)
- エゴイスト(2000年、幻冬舎)
- 千のプライド(2001年、集英社)
- 裸の桜(2002年、講談社)
- 紅迷宮(2002年、祥伝社)
- 蒼迷宮(2002年、祥伝社文庫)
- 眠る骨(2004年、新潮社)
- With you (2005年、幻冬舎)
- Love Letter(2005年、幻冬舎)
- 金色の雨がふる(2006年、光文社)(2010年、光文社文庫)
- 天上の白い笑み(2007年、光文社)
- 短篇ベストコレクション 日本文藝家協会編(2008年、徳間文庫)
- 海の深さを知らない者は(2009年、祥伝社)
評伝
[編集]- ええかっこしい 評伝石津謙介(2011年、朝日新聞出版)
紀行文
[編集]- CARDAGE 2002年1+2月号 新春の金沢へ(2002年、JCB)
- J-Basket 2007年7月号 飛鳥「で夢のクルージング(2007年、JCB)
- 小説宝石 2007年11月号 ブータン紀行(2007年、光文社)
- 旅と鉄道 2012年7月号 片道切符の魔力 上信越の山裾を走る(2012年、朝日新聞出版)
- 旅と鉄道 2014年1月号 鉄道富嶽百景 私だけの“富嶽百景”(2013年、朝日新聞出版)
脚注
[編集]外部リンク
[編集]- 眠る骨(テレビドラマデータベース)