極円 (幾何学)
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幾何学において、三角形の極円(きょくえん、英:polar circle)は垂心を中心とし、半径の二乗が以下の式で表される円である[1][2][3]。ここでA, B, Cは三角形の頂点、Hは垂心 (3本の頂垂線の交点)、 D, E, FはA, B, Cに対する垂足、R は外接円の半径、a, b, cはA, B, Cの対辺の長さである。
一行目の右辺はA, Dが極円で反転の関係にあることを表す。二行目は半径を三角法で表したものであり、式から分かるように極円は鋭角三角形では定義できない。
性質
[編集]- 垂心系にある4つの点からできる任意の2つの三角形のそれぞれの極円は直交する。
- 極円と第二ドロー・ファーニ―円、ステヴァノヴィッチ円は直交する。
- 三角形の外接円、九点円、極円、接線三角形の外接円、の中心は共線(オイラー線)である。
- ド・ロンシャン円を重心を中心に-2倍拡大(2:1の反転[4])したものである。
- 極円のPolar triangleは元の三角形である。そのため、「自己共役円」とも呼ばれる[4]。
出典
[編集]- ^ Weisstein, Eric W. "Polar Circle". mathworld.wolfram.com (英語).
- ^ John Alexander Third (1898) (English). Modern Geometry of the Point, Straight Line, and Circle: An Elementary Treatise. Harvard University. Blackwood
- ^ 『Modern geometry; an elementary treatise on the geometry of the triangle and the circle,』Houghton Mifflin Harcourt、1929年、176-181頁 。
- ^ a b 一松信,畔柳和生『重心座標による幾何学』現代数学社、9/12、30-31頁。
外部リンク
[編集]- Weisstein, Eric W. "Second Droz-Farny Circle". mathworld.wolfram.com (英語).
- Weisstein, Eric W. "Stevanović Circle". mathworld.wolfram.com (英語).