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樋渡雅人

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樋渡雅人
生誕 1979年(44 - 45歳)
研究分野 開発経済学ウズベキスタン経済
影響を
受けた人物
中西徹
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樋渡 雅人(ひわたり まさと、1979年 - )は、日本経済学者北海道大学大学院経済学研究科公共政策大学院経済学部准教授[1]学術博士(東京大学大学院総合文化研究科)。東京大学東洋文化研究所日本学術振興会特別研究員を経て、2009年より現職。沖縄県生まれ。

略歴

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専門

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専門分野は開発経済学、移行経済論。ウズベキスタン経済における経済開発、慣習経済英語版、移行経済と社会変容の関係を研究テーマとしている[1]

ウズベキスタンにおける地縁的共同体「マハッラ」を事例に焦点を当て、儀礼や親族関係の変容からみた慣習経済の広がりと開発、市場、社会変容の関係などを研究している。経済発展理論貧困分析応用計量経済学を中心とした開発経済学アプローチと、数理社会学経営科学で利用される社会ネットワーク分析、さらに地域研究で必須とされる現地語を駆使したフィールドワークという異なる手法を有機的に組み合わせ、実体的な地域社会経済の描写に成功している。東京大学時代は中西徹に師事した[10]

主な研究プロジェクト

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科研費
  • 2009年–2010年(経済政策)研究活動スタート支援「ウズベキスタンにおける共同体の構造分析-ネットワークの統計学的モデルの構築」研究代表、北海道大学[6]
  • 2011年度–2015年(経済政策)若手研究(B)「ウズベキスタンにおけるコミュニティ社会の変容-ネットワークの動態分析」研究代表、北海道大学[6]
  • 2018年度–2020年度(経済政策関連)基盤研究(C) 「移行経済学における幸福度研究の確立」研究代表、北海道大学[6][36]

受賞歴

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博士論文「ウズベキスタンにおける慣習経済の機能と役割 : アンディジャン州におけるマハッラの共同体像と社会的紐帯」に対して[37]

研究会、学会

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  • 国際関係論研究会[39]
  • 地域研究コンソーシアム[40]
  • 北海道中央ユーラシア研究会
    • 『慣習経済と市場・開発』とその後: 機能から構造へ[41][42][43][44]

著作物

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書籍

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  • 『慣習経済と市場・開発 : ウズベキスタンの共同体にみる機能と構造』東京大学出版会、2008年。 NCID BA85602785  ― 学術成果刊行助成[45]
  • 宇山智彦[共編・著]『現代中央アジア―政治・経済・社会』日本評論社、2018年5月。ISBN 978-4535558267 [46]

論文

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  • 「ウズベキスタンの慣習経済--マハッラの共同体的機能の検討から」『アジア研究』第50巻第4号、財団法人アジア政経学会、2004年10月、79-97頁、ISSN 0044-9237NAID 40006482472 
  • 「ウズベキスタンのプライベート・トランスファー(私的資源移転)--社会保障機能の分析」『アジア経済』第46巻第4号、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所、2005年4月、21-46頁、ISSN 0002-2942NAID 120006225833 
  • “A Note on the Multi-Good Model of Altruistic Private Transfers”. Economics Bulletin 9 (6): 1-12. (2007). 
  • “Traditions and the Informal Economy in Uzbekistan: A Case Study of Gaps in the Andijan Region”. Acta Slavica Iaponica 25: 43-66. (2008). 
  • 「ウズベキスタンの『マハッラ』と『自治村落論』 : 地縁共同体の国際比較に向けて」『經濟學研究』第60巻第2号、北海道大学、2010年9月、3-26頁、ISSN 0451-6265NAID 110007667062 
  • 「ウズベキスタンの経営文化--開発論における共同体像とマハッラの共同体像 (特集 ロシア、ウズベキスタン、タイの経営文化)」『ロシア・ユーラシアの経済と社会』第951号、ユーラシア研究所、2011年11月、19-33頁、ISSN 2185-8748NAID 40019053944 
  • 吉井昌彦 [編著]、溝端佐登史 [編著]「中央アジア・コーカサスの市場経済化」『現代ロシア経済論』4号、小西豊; 田畑伸一郎; 杉浦史和; 武田友加; 林裕明; 徳永昌弘; 堀江典生; 上垣彰; 家本博一、ミネルヴァ書房〈シリーズ・現代の世界経済〉、2011年。 NCID BB05811023 
  • 「第2回研究会 ウズベキスタンにおける地域社会と移民 : ネットワーク・データを用いたピア効果(peer effects)の検証」『地域経済経営ネットワーク研究センター年報』第3号、北海道大学大学院経済学研究科地域経済経営ネットワーク研究センター、2014年3月、62-64頁、ISSN 2186-9359NAID 40020342657 
  • 「ウズベキスタンにおけるパトロネージ・ネットワークの分析:政治経済学的な視点から」『比較経済研究』第52巻第1号、Japan Association for Comparative Economic Studies、2015年、1_33-1_46、doi:10.5760/jjce.52.1_33ISSN 1880-5647NAID 130004957020 
  • Abdurakhmanov, K. Kh. (Kalandar Khodzhaevich); Zokirova, Nodira (2016). Systemic transformation and sustainable human development : the case of Uzbekistan. Gunadarma Publisher. NCID BB22640539. 

翻訳

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  • グルバホル・ウマロヴァ「ウズベキスタンのマハッラ : 社会自治組織としての発展の歴史」『地域経済経営ネットワーク研究センター年報』第4号、北海道大学大学院経済学研究科地域経済経営ネットワーク研究センター、2015年3月、147-155頁、ISSN 2186-9359NAID 120005582129 

脚注

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出典

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  1. ^ a b 2009年 - 2011年 北海道大学 経済学研究科(研究院)(准教授) 北海道大学 研究者総覧”. 2018年5月12日閲覧。
  2. ^ 樋渡, 2008 & p.259.
  3. ^ a b c d 「アジア太平洋研究賞」 樋渡雅人氏 論文要旨「ウズベキスタンにおける慣習経済の機能と役割」―アンディジャン州におけるマハッラの共同体像と社会的紐帯―”. アジア太平洋フォーラム淡路会議 (2006年). 2018年5月13日閲覧。
  4. ^ ウズベキスタンにおける慣習経済の機能と役割 : アンディジャン州におけるマハッラの共同体像と社会的紐帯』[Functions and roles of the customary economy in Uzbekistan : community-based structure of a Mahalla with social ties in Andijan]、2006年3月23日。甲第20926号http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/data/h17/120926/120926a.pdf2018年5月13日閲覧 
  5. ^ 別紙2: 論文審査の結果の要旨 論文提出者氏名; 樋渡雅人; 論文題目:「ウズベキスタンにおける慣習経済の機能と役割―アンディジャン州におけるマハッラの共同体像と社会的紐帯―」”. 2018年5月13日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h 研究者番号:50547172 樋渡雅人 HIWATARI, Masato”. KAKEN (科学研究費助成事業データベース). 2018年5月13日閲覧。
  7. ^ スラブ研究センターニュース2011年春号より。研究の最前線: 共同研究員」第125号、2011年、2018年5月13日閲覧 
  8. ^ スラブ・ユーラシア研究センターニュース 季刊2015年春号。共同研究員」、北海道大学 スラブ・ユーラシア研究センター、2015年、2018年5月13日閲覧 
  9. ^ スラブ・ユーラシア研究センターニュース 季刊2017年春号。共同研究員(一般)」第150号、北海道大学 スラブ・ユーラシア研究センター、2017年、2018年5月13日閲覧 
  10. ^ 樋渡 2008, p. 259.
  11. ^ ウズベキスタンにおける共同体の構造分析-ネットワークの統計学的モデルの構築”. KAKEN. 2018年5月13日閲覧。
  12. ^ A Network of ROSCAs (Rotating Savings and Credit Associations) : An Empirical Analysis in Uzbekistan. The Fifth Joint Seminar of Yeungnam University and Hokkaido University. 北海道大学経済学研究科. (2009年9月4日) 
  13. ^ 学会発表: 『ウズベキスタンのROSCAs(回転型貯蓄信用講):ネットワーク・アプローチ』京都大学経済研究所マクロ経済学・経済システム研究会/EUIJ学術ワークショップ (共催)、京都大学経済学研究所、2009年10月25日。 
  14. ^ 「A Network Structure of ROSCAs (Rotating Savings and Credit Associations) : ERGMs (Exponential Random Graph Models) Applied to a Leaders' Network in Rural Uzbekistan」『Discussion Paper (Hokkaido Univ.)』第2010-221号、1-24頁。 
  15. ^ 「The Role of Communities in Economic Development : 'Mahalla' in Uzbekistan and 'Mura' in Japan」『Discussion Paper (Hokkaido Univ.)』第2010-222号、1-10頁。 
  16. ^ ウズベキスタンにおける共同体の構造分析-ネットワークの統計学的モデルの構築”. KAKEN. 2018年5月13日閲覧。
  17. ^ 学会発表: 『A Comparative Study of Self-governing Organizations in the village Societies of Asian Countries : Muras in Japan and Mahallas in Uzbekistan』SEU-Tohoku Joint Symposium on "Transition, and Economic Development in East Asia、Southeast University, Nanjing, China、2010年10月23日。 
  18. ^ 様式 C-19 科学研究費補助金研究成果報告書 ウズベキスタンにおける共同体の構造分析-ネットワークの統計学的モデルの構築』(pdf)KAKEN、2011年5月16日。研究課題/領域番号: 21830006https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-21830006/21830006seika.pdf2018年5月13日閲覧 
  19. ^ 2011年度 実施状況報告書: ウズベキスタンにおけるコミュニティ社会の変容-ネットワークの動態分析”. KAKEN. 2018年5月13日閲覧。
  20. ^ 「ウズベキスタンの経営文化―開発論における共同体像とマハッラの共同体像」『ロシア・ユーラシアの経済と社会』第951巻、2011年、19-33頁。 
  21. ^ 2012年度 実施状況報告書: ウズベキスタンにおけるコミュニティ社会の変容-ネットワークの動態分析”. KAKEN. 2018年5月13日閲覧。
  22. ^ [学会発表] ウズベキスタンのコミュニティ社会―マハッラのネットワーク分析. 平成24年度第5回公共政策学研究会 (HOPS研究会). 札幌市: 北海道大学 
  23. ^ 2013年度 実施状況報告書: ウズベキスタンにおけるコミュニティ社会の変容-ネットワークの動態分析”. KAKEN. 2018年5月13日閲覧。
  24. ^ [学会発表] (英語) Social Networks and Migration Decisions: The Influence of Peer Effects in Rural Households in Central Asia. Association for Comparative Economic Studies (ACES, Sponsor) and 3 other associations. Waikoloa Beach Marriot Resort and Spa, Waiakola Hawaii U.S.: Pacific Rim Conference 3. (2014年5月) 
  25. ^ [学会発表] 『ウズベキスタンにおける地域社会と移民』地域経済経営ネットワーク研究センター (REBN) 2013年度第2回研究会、北海道大学大学院経済学研究科。 
  26. ^ [学会発表] 『ウズベキスタンにおける移民と地域共同体-ネットワーク・データを用いたピア効果の検証』比較経済体制学会 2013年度秋季大会、日本大学藤沢キャンパス、2013年。 
  27. ^ 2014 年度 実施状況報告書: ウズベキスタンにおけるコミュニティ社会の変容―ネットワークの動態分析”. KAKEN. 2018年5月13日閲覧。
  28. ^ 「ウズベキスタンにおけるパトロネージ・ネットワークの分析―政治経済学的な視点から」『比較経済研究』第52巻、2015年、33-46頁、doi:10.5760/jjce.52.1_33 
  29. ^ [学会発表] Social Networks, Local Employment, and Production: Empirical Analyses of Network Effects in Rural Households in Central Asia. First World Congress of Comparative Economics. Roma, Italy: University Roma Tre. (2015) 
  30. ^ [学会発表] 『ウズベキスタンの権威主義体制―新家産制,地域主義,ナショナリズム』比較経済体制学会第54回全国大会、比較経済体制学会、山口大学吉田キャンパス、2014年6月7日。 
  31. ^ 2015年度 実績報告書: ウズベキスタンにおけるコミュニティ社会の変容―ネットワークの動態分析”. KAKEN. 2018年5月13日閲覧。
  32. ^ “Social Networks and Migration Decisions: The Influence of Peer Effects in Rural Households in Central Asia”. Journal of Comparative Economics. (2016). 
  33. ^ [学会発表] 『相互扶助と社会ネットワーク―プライベート・トランスファーのダイアディック回帰分析』第55回比較経済体制学会全国大会、比較経済体制学会、日本大学経済学部、2015年11月7日。 
  34. ^ [学会発表] Social Networks, Local Employment, and Production: Empirical Analyses of Network Effects in Rural Households in Central Asia. Roma Tre University: World Congress of Comparative Economics. (2015-06-26) 
  35. ^ 2015年度科学研究費助成事業 研究成果報告書: 若手研究(B) ウズベキスタンにおけるコミュニティ社会の変容-ネットワークの動態分析” (pdf). KAKEN (2016年5月21日). 2018年5月13日閲覧。
  36. ^ 移行経済学における幸福度研究の確立”. KAKEN. 2018年5月13日閲覧。
  37. ^ 新刊内容紹介より、「2006年一高記念賞」「第5回アジア太平洋研究賞」受賞博士論文。慣習経済と市場・開発―ウズベキスタンの共同体にみる機能と構造―”. 東京大学出版会 (2008年). 2018年5月13日閲覧。
  38. ^ 第5回井植記念「アジア太平洋文化賞」「アジア太平洋研究賞」授賞式の概要”. アジア太平洋フォーラム淡路会議 (2006年). 2018年5月13日閲覧。
  39. ^ 過去の定例研究会題目: 2004年開催記録より。第154回 樋渡雅人「マハッラの慣習経済:ウズベキスタンのフィールドワークより」”. 東京大学大学院 総合文化研究科 国際社会科学専攻 (2004年4月17日). 2018年5月13日閲覧。
  40. ^ ワークショップ「地域秩序の形成と流動化─中央アジアの“いま”を探る」報告、小沼孝博(学習院大学東洋文化研究所・助教)。セッション2 近代化・現代化の潮流と社会変容” (2009年1月31日). 2018年5月13日閲覧。
  41. ^ 研究セミナー一覧”. 北海道中央ユーラシア研究会 (2009年4月20日). 2018年5月13日閲覧。
  42. ^ 滝口 良(報告者: 北海道大学大学院文学研究科博士後期課程) (2009年12月5日) (pdf). 「良い土地所有、悪い土地所有:モンゴル・ウランバートル市の土地私有化とその教示」. 樋渡雅人(討論者: 北海道大学経済学部准教授); 宇山智彦(司会者: 北海道大学スラブ研究センター教授). 北海道中央ユーラシア研究会. http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/casia/No.82.pdf 2018年5月13日閲覧。. 
  43. ^ 北海道中央ユーラシア研究会第97回例会より。大倉忠人(報告者:法政大学大学院・政策科学研究科); 樋渡雅人(討論者:北海道大学大学院経済学研究科准教授); 宇山智彦(司会者:北海道大学スラブ研究センター教授 (2012年3月3日). なぜナリン市民は立ち上がったのか―国土売却問題を巡るナリン州政府における攻防―. 北海道中央ユーラシア研究会. pp. 1-3. http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/casia/No.97.pdf 2018年5月13日閲覧。. 
  44. ^ 1. 例会一覧(第1–100回): 第130回例会より。ウズベキスタンの複線的水ガバナンス:水消費者組合の視点から”. 北海道中央ユーラシア研究会. p. 19-20 (2018年3月5日). 2018年5月13日閲覧。
  45. ^ 学術成果刊行助成: 2007年度「慣習経済と市場・開発―ウズベキスタンの共同体にみる機能と構造―」(樋渡雅人)東京大学出版会”. 東京大学. 2018年5月13日閲覧。
  46. ^ 左記に社会編を加え改版。岩崎一郎; 宇山智彦; 小松久男 (2004). 現代中央アジア論 : 変貌する政治・経済の深層. 日本評論社. ISBN 4535553181. NCID BA68453951 

関連項目

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