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檜 (桃型駆逐艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
基本情報
建造所 舞鶴海軍工廠[1]
運用者  大日本帝国海軍
艦種 駆逐艦
級名 桃型駆逐艦
艦歴
起工 1916年5月5日[2]
進水 1916年12月25日[2]
竣工 1917年3月31日竣工[3]
就役 1917年3月31日[2]
除籍 1940年4月1日[2]
要目
基準排水量 755トン[注釈 1]
常備排水量 835トン[注釈 2]
全長 290 ft 0 in (88.39 m)
水線長 281 ft 8 in (85.85 m)
垂線間長 275 ft 0 in (83.82 m)
最大幅 25 ft 0 in (7.62 m)
深さ 16 ft 0 in (4.88 m)
吃水 7 ft 9 in (2.36 m)
ボイラー ロ号艦本式缶 重油専焼2基、混焼2基[注釈 3]
主機 ブラウン・カーチス式 単式直結タービン2基(減速ギア連結巡航タービン付)
出力 16,700馬力[4]または 16,000馬力[5]
推進器 2軸 x 700rpm
直径 6 ft 6 in (1.98 m)、ピッチ6 ft 0 in (1.83 m)
速力 31.5ノット
燃料 重油212トン、石炭92トン[注釈 4]
航続距離 2,500カイリ / 15ノット[注釈 5]
乗員 竣工時定員 109人[6]
1928年公表値 110名[7]
兵装 40口径安式4.7インチ(12cm)砲 3門[注釈 6]
6.5mm単装機銃2挺
18インチ(45cm)3連装発射管2基6門
四四式18インチ(45cm)魚雷10本
搭載艇 20ft内火艇1隻、18ftカッター2隻、20ft通船1隻
※トンは英トン
テンプレートを表示

(ひのき)は、大日本帝国海軍駆逐艦で、桃型駆逐艦の3番艦である。同名艦に松型駆逐艦の「」があるため、こちらは「檜 (初代)」や「檜I」などと表記される。

艦歴

[編集]

1916年大正5年)5月5日、舞鶴海軍工廠で起工[1]。同年12月1日午後1時進水[8]1917年(大正6年)3月31日竣工[3]

第一次世界大戦では、1917年から1919年(大正8年)まで、地中海の海上護衛に従事した[2]1932年昭和7年)、第一次上海事変において揚子江水域の作戦に参加した[2]

1940年(昭和15年)4月1日、除籍。

艦長

[編集]

※『日本海軍史』第9巻・第10巻の「将官履歴」及び『官報』に基づく。

艤装員長
  • 高橋雄三郎 少佐:1917年1月10日 - 1917年2月7日
  • (兼)田川薫 少佐:1917年2月7日 - 4月1日
駆逐艦長
  • 田川薫 少佐:1917年2月7日 - 1918年7月5日[9]
  • 江口穀治 少佐:1918年7月5日[9] - 1919年12月1日[10]
  • 神山忠 少佐:1919年12月1日[10] - 1921年3月1日[11]
  • (兼)斎藤二朗 少佐:1921年3月1日 - 1921年3月9日
  • (兼)本田源三 少佐:1921年3月9日[12] - 4月6日[13]
  • 村田章一 少佐:1921年4月6日[13] - 12月1日[14]
  • 和田省三 少佐:1921年12月1日 - 1922年5月15日
  • 山本弘毅 少佐:1922年5月15日 - 1922年6月16日
  • 松田鹿三 少佐:1922年6月16日[15] - 12月1日[16]
  • 成田二郎 少佐:1922年12月1日 - 1923年11月10日
  • (心得)山本正夫 大尉:1923年11月10日[17] - 12月1日[18]
  • 山本正夫 少佐:1923年12月1日[18] - 1926年12月1日[19]
  • (兼)井原美岐雄 少佐:1926年12月1日[19] - 1927年1月15日[20]
  • 安藤栄城 大尉:1927年1月15日 - 1928年7月5日
  • 大石堅志郎 少佐:1928年7月5日[21] - 1929年11月1日[22]
  • 森可久 大尉:1929年11月1日[22] - 1930年12月1日[23]
  • 則満宰次 少佐:1930年12月1日 - 1931年4月15日
  • 小西要人 少佐:1931年4月15日 - 1932年9月15日
  • 羽田次郎 大尉:1932年9月15日 - 1933年11月15日
  • (兼)近野信雄 少佐:1933年11月15日 - 1934年2月20日
  • (兼)赤沢次寿雄 大尉:1934年2月20日 - 1934年7月25日
  • (兼)小西要人 少佐:1934年7月25日 - 1934年11月15日
  • (兼)岡林子郎 大尉:1934年11月15日[24] - 12月15日[25]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ #海軍制度沿革11-2(1972)pp.1072-1073、昭和3年2月14日(内令43)、艦船要目公表範囲では775トンになっている。同書pp.1098-1099、昭和6年4月29日(内令79)では755トンになっている。
  2. ^ #海軍造船技術概要p.394では常備排水量800(噸)としている。
  3. ^ #日本駆逐艦物語p.78では前方2基を『石炭焚き』としている。
  4. ^ #海軍造船技術概要p.394では重油213トン、石炭98トンとしている。
  5. ^ #日本駆逐艦史1992p.50では『15ノットで2,400浬』としている。
  6. ^ #戦史叢書31海軍軍戦備1付表第一その二「大正九年三月調艦艇要目等一覧表 その二 駆逐艦」には『四〇口径四一式八糎砲 二門』ともある。

出典

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  1. ^ a b #T6公文備考19艦船1/樫、檜画像6、『舞工第七ノ三號ノ一九五 大正五年五月五日(中略)驅逐艦檜本日起工 右報告ス(終)』
  2. ^ a b c d e f 『日本海軍史』第7巻、298頁。
  3. ^ a b #T6公文備考21艦船3/引渡、授受(1)画像30、『駆逐艦樫檜授受結了ス 三月三十一日 舞鶴鎮守府司令長官』(大正6年4月の受付印)
  4. ^ #帝国海軍機関史別冊表20、(第一一表)
  5. ^ #戦史叢書31海軍軍戦備1付表第一その二「大正九年三月調艦艇要目等一覧表 その二 駆逐艦」
  6. ^ #海軍制度沿革10-1(1972)pp.567-568『大正五年十月十二日(内令二二三) 海軍定員令中ノ通改正セラル 驅逐艦定員表ノ下ニ「其一」ヲ加フ 附表ノ通驅逐艦定員表其二ヲ加フ | 第五十九表ノ二 | 驅逐艦定員表 其二 | 一等驅逐艦 | 天津風、磯風 | 二等驅逐艦 | 桃 |(以下略)』將校、機關將校6人、特務士官、准士官3人、下士24人、卒76人。
  7. ^ #海軍制度沿革11-2(1972)pp.1072-1073、昭和3年2月14日(内令43)、艦船要目公表範囲。
  8. ^ #T6公文備考19艦船1/樫、檜画像11、『大正五年五月二十五日(中略)駆逐艦檜本日午後一時無事進水結了』
  9. ^ a b 海軍辞令公報 大正7年7月」 アジア歴史資料センター Ref.C12070263000 
  10. ^ a b 『官報』第2199号、大正8年12月2日。
  11. ^ 『官報』第2572号、大正10年3月2日。
  12. ^ 『官報』第2579号、大正10年3月10日。
  13. ^ a b 『官報』第2603号、大正10年4月8日。
  14. ^ 『官報』第2801号、大正10年12月2日。
  15. ^ 『官報』第2962号、大正11年6月17日。
  16. ^ 『官報』第3102号、大正11年12月2日。
  17. ^ 『官報』第3368号、大正12年11月13日。
  18. ^ a b 『官報』第3385号、大正12年12月4日。
  19. ^ a b 『官報』第4283号、大正15年12月2日。
  20. ^ 『官報』第14号、昭和2年1月17日。
  21. ^ 『官報』第457号、昭和3年7月6日。
  22. ^ a b 『官報』第854号、昭和4年11月2日。
  23. ^ 『官報』第1179号、昭和5年12月2日。
  24. ^ 『官報』第2364号、昭和9年11月16日。
  25. ^ 『官報』第2389号、昭和9年12月17日。

参考文献

[編集]
  • 海軍省 編『海軍制度沿革 巻十の1』 明治百年史叢書 第182巻、原書房、1972年4月(原著1940年)。 
  • 海軍省 編『海軍制度沿革 巻十一の2』 明治百年史叢書 第185巻、原書房、1972年5月(原著1941年)。 
  • 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第9巻、第10巻、第一法規出版、1995年。
  • 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』光人社、1993年。 ISBN 4-7698-0386-9
    • 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』普及版、光人社、2003年。
  • 『世界の艦船増刊第34集 日本駆逐艦史』、海人社、1992年7月。 
  • 『世界の艦船増刊第107集 日本駆逐艦史』海人社、2012年12月。
  • 日本舶用機関史編集委員会 編『帝国海軍機関史』 明治百年史叢書 第245巻、原書房、1975年11月。 
  • 福井静夫『日本駆逐艦物語』 福井静夫著作集第5巻、光人社、1993年。ISBN 4-7698-0611-6 
  • 防衛庁防衛研修所戦史室『海軍軍戦備<1> 昭和十六年十一月まで』 戦史叢書第31巻、朝雲新聞社、1969年。 
  • 牧野茂福井静夫 編『海軍造船技術概要』今日の話題社、1987年5月。ISBN 4-87565-205-4 
  • 『写真日本海軍全艦艇史 Fukui Shizuo Collection』資料編、KKベストセラーズ、1994年。
  • アジア歴史資料センター(公式)(防衛省防衛研究所)
    • 『大正6年 公文備考 巻19 艦船1/樫、檜』。Ref.C08020923300。 
    • 『大正6年 公文備考 巻21 艦船3/引渡、授受(1)』。Ref.C08020927300。 

関連項目

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