江戸暦
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江戸暦(えどこよみ)とは、江戸時代に江戸にて刊行された暦。江戸だけでなく、東北・関東地方でも販売された。
最古のものは万治2年(1659年)のものの写本であるが、古い時期のものはほとんど残されていない。貞享元年(1684年)に刊行業者は28名いたが、暦の記載の誤りなどが問題となり、元禄10年(1697年)には日本橋を中心とする11名の業者に販売が限定され、この11名が後に株仲間を結成した。正徳5年(1715年)の記録では、通常の綴暦は6文、略暦は2文、詳細な七曜暦は100文など、暦の大きさや罫線の有無、紙の品質・記載の内容に応じて価格に差があった。江戸暦の業者の中には印刷・出版業を担い、兼業にて草双紙を刊行する者もいた。
参考文献
[編集]- 神田茂「江戸暦」(『国史大辞典 2』(吉川弘文館、1980年) ISBN 978-4-642-00502-9)
- 岡田芳朗「江戸暦」(『日本歴史大事典 1』(小学館、2001年) ISBN 978-4-095-23001-6)