河合塾仙台校
専修学校河合塾仙台校(せんしゅうがっこうかわいじゅくせんだいこう)は、学校法人河合塾が運営する、宮城県仙台市青葉区本町に所在する予備校(専修学校)[1]。
2022年(令和4年)3月31日までは学校法人文理学院が運営する校舎であった。
文理学院運営時代においても、学校法人河合塾の仙台事務所[2]が河合塾仙台校の校舎内に所在していた時期がある。
キャッチフレーズは "face to face" で、 "Aim High" とは異なるのが特徴である。
兵庫県神戸市のコロンビア学院同様、比較的自由にカリキュラムを組めるため、基本的な部分は河合塾直営校舎と同じシステム(基礎シリーズなど)に準拠しつつも「仙台校オリジナル」と称する独自カリキュラムを採用している。例えば、昼休みにセンター30分ドリルを実施したり、模試・校内テストの成績で赤点を取ると閉館時間まで居残り補講を強制することなどが挙げられる。このため、河合塾グループの中でも比較的厳しい校風と言われている。
歴史
[編集]東北文理・文理予備校からの変遷
[編集]開校当初は東北文理学園(法人名、後に文理学院に改称)・文理予備校という名称であり、当時より東北最大の予備校としての地位を確立していた。しかし、代ゼミの仙台進出後に生徒数が減少し出したため、大手予備校の河合塾が文理予備校を吸収合併しててこ入れすることを提案。しかし文理予備校では反対運動が起きたため、文理予備校の一部が仙台文理に分裂。そのため河合塾は文理予備校を運営する文理学院との合併を断念し、代わりに文理学院と河合塾との間で提携を結び、河合塾グループに入ることで合意した。その後、文理予備校は1991年に河合塾文理に、2006年には河合塾仙台校に改称し、現在に至る。
名称変更について
[編集]学校法人文理学院は、2006年4月1日より、校名を「河合塾仙台校」とすることを東北地区高等学校に通知。同時期には河合塾グループである札幌予備学院が河合塾に吸収合併され、「河合塾札幌校」に改称したが、仙台校は河合塾地方事務所の整理統合と個人情報管理の簡略化の都合上、校名変更しただけであり、運営は引き続き文理学院が行っている。
河合塾仙台事務所は、中央校舎本館1階(現在はアカデミア館に移転)に河合塾東北地区営業部として移転し、本館前にあった「(名古屋)河合塾仙台事務所」の看板も現在ははずされている。
校舎
[編集]中央校舎
[編集]2006年度から2009年度まで、文理学院では中央校舎を「浪人生専用校舎」と位置づけており、季節講習の期間を除き、原則として浪人生向けの授業以外は開講されなかった。
ベリスタ館(旧:本館)
[編集]文理予備校時代より長年にわたり文理学院の拠点となっている。2010年3月までは改装工事をしていた為、アカデミア館が本館機能を担っていた。 2010年4月よりベリスタ館としてリニューアルされた。
アカデミア館
[編集]文理学院と河合塾が共同で設立した、比較的新しい建物である。(1991年3月竣工) 浪人生向けのほとんどの授業はアカデミア館で行われている。本館が使用できなかった期間中は、中央校舎における本館機能を代行していた。4階から7階は主に、トップレベル・ハイレベルコースのホームクラスとして使用されている。
1号館
[編集]1階に書店が入居し、2階から5階は早慶大、地方国立大、私立大コースのホームクラスとして使用されている。以前は小学・中学グリーンコースが使用していたが、現在は5号館(河合塾NEXT)に移転しているため、小・中学生向けの授業は開講されていない。
りーぶる河合塾
[編集]- 正式には「アイエ書店 りーぶる河合塾店」という名称であり、河合塾文理の時代には「りーぶる文理」と称した。文理学院が直接運営しない一般の書店である為、塾生でなくても利用することができる。参考書専門の書店であり、河合塾系のみならず、代ゼミ・駿台の参考書も取り揃えている。春先には教科書販売所として一部の高校に指定されており、その時期は通常の営業を休止する。仙台の大手予備校では同店のほか代々木ゼミナール仙台校内に代々木ライブラリー仙台店が入居していたが、現在は撤退したためこのような形態で営業するのは同店のみである。なお、他の河合塾直営校舎および神戸コロンビア学院にはりーぶる河合塾は置かれていない。
2号館
[編集]- 2・3階に普通教室が設けられている。かつては1階に学生食堂「サンピア」が営業されていた。この食堂は、「りーぶる河合塾」同様、誰でも入店することが可能であり、混雑時には塾生に混じって本町界隈のサラリーマン、公務員が食事を摂る風景が見受けられた。現在解体され民間駐車場になっている。
5号館
[編集]- 河合塾NEXTの本町教室が入居している。
3・4・6・7号館
[編集]- 駅前校舎が設置される前は中央校舎には他にも建物があったが、現在は解体・売却され、民間駐車場になっている。
サデチ館
[編集]- 自習室専用校舎であったが、現在は民間駐車場になっている。
かつて存在していた校舎
[編集]駅前校舎
[編集]2006年度以降より、文理学院は駅前校舎を「現役生専用校舎」と位置づけており、河合塾直営校における「現役館」に相当する校舎であった。季節講習の期間を除き、原則として現役生向けの授業以外は開講されない。但し、ブース式自習室「スペースエイト」は中央校舎に所属する浪人生でも使用可能である。
上述のベリスタ館の開業に伴い、2010年に閉鎖。2011年2月15日より四谷学院の仙台校となった。
コース・クラス
[編集]- トップレベル東大・京大・一橋大・東工大コース(AB・BBクラス)
- 仙台校最上位のコースであり、在籍者は全員Tテキストと呼ばれる専用教材を使用する。英語・国語は文理共通(東工大コースのみ国語は別カリキュラム)の時間割であるため、「AB(理系)・BB(文系)クラス」と一括りにされることが多い。国語の全ての授業と英語の一部授業、地歴論述(BBのみ)においてトップ添削システムを採用しており、他のコースよりもきめ細かい添削を受けることが可能である。数学はレギュラー授業は講義のみであるが、その代わり週1回数学道場と呼ばれる独自の添削授業がある。認定基準が厳しいため、在籍学生は各地方のトップ高校卒業者が大半を占めている。
- トップレベル医進・東北大医進コース(CB・DBクラス)
- AB・BBクラスと並ぶ仙台校最上位のコースであり、在籍者は全員Tテキストと呼ばれる専用教材を使用する。英語の一部授業ではトップ添削システムを採用しているため、他のコースよりきめ細かい添削を受けることが可能である。数学はレギュラー授業は講義のみであるが、その代わり週1回数学道場と呼ばれる独自の添削授業がある。認定基準が厳しいため、在籍学生は各地方のトップ高校卒業者が大半を占めている。
在籍講師
[編集]仙台校は東京からのアクセスが悪くない(新幹線で1時間40分程度、河合塾は講師に移動手当を支給している)ため、首都圏をメインに出講している講師もいる。首都圏の複数校舎(本郷校や池袋校など)に出講した後、新幹線を利用して毎週1日〜3日程度滞在し、仙台校の授業に出講する。また、東北地区所属の講師は現役館(駅前校舎)との掛け持ちや地元で副業を行っている人もいるが、これは東北地区が首都圏地区と比べて校舎数が絶対的に少なく、各校をローテーションする場合は首都圏に居住した方が都合がよいからであると考えられる。
河合塾NEXT
[編集]東北地区における「小学・中学グリーンコース」の教室名で、主催は文理学院の子会社の(株)文理ラーニングである。
- 本町教室
- 泉教室
- 八幡教室
- 長町教室
- 上杉教室
- 中山吉成教室
- 宮城野教室
- 五橋教室
所在地
[編集]脚注
[編集]- ^ “平成29年度版 私立学校名簿 10 専修学校”. 宮城県庁. 2017年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月2日閲覧。
- ^ 学校法人河合塾の事務所は、直営校舎を設けていない地区の主要都市に設置される機関である。