渡辺信一郎 (中国史学者)
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人物情報 | |
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生誕 |
1949年??月??日 日本 |
出身校 | 京都大学 |
学問 | |
研究分野 | 東洋史(中国古代史) |
研究機関 | 京都府立大学 |
渡辺 信一郎(わたなべ しんいちろう、1949年[1] - )は、日本の東洋史学者。専門は中国古代史。京都府立大学第12代学長[2]。
経歴
[編集]1949年生まれ。京都大学大学院文学研究科で学び、1976年に博士課程を単位取得退学[2]。
1976年、京都府立大学に採用され、1999年に教授に昇任[2]。2006年より文学部長を務めた[3]。2011年から2014年まで、京都府立大学第12代学長をつとめた[2][4]。
研究内容・業績
[編集]専門は中国古代史。
- 最初の遣隋使の年代をめぐって
2007年に行なった研究発表で、『日本書紀』に記載されていない600年の最初の遣隋使について、その実在を傍証する新たな論点として、『隋書』や『日本書紀』に記述された607年の遣隋使の帰国歓迎式典の描写を指摘し、注目された[5]。
おもな著作
[編集]単著
[編集]- 『中国古代国家の思想構造:専制国家とイデオロギー』校倉書房 1994[6]
- 『天空の玉座:中国古代帝国の朝政と儀礼』柏書房 1996[7]
- 『中国古代の王権と天下秩序:日中比較史の視点から』校倉書房 2003[9]
- 『中国古代の財政と国家』汲古書院 2010[10]
- 『中国古代の楽制と国家:日本雅楽の源流』文理閣 2013[11]
- 『中華の成立 唐代まで』(シリーズ 中国の歴史 1) 岩波新書 2019[12]
論文
[編集]- 1973「漢六朝期の大土地所有制研究をめぐって」『東洋史研究』32(3),103-112頁.
- 1974「漢六朝期における大土地所有と経営(上)」『東洋史研究』33(1),1-26頁.
- 1974「漢六朝期における大土地所有と経営(下)」『東洋史研究』33(2),57-85頁.
- 1978「"仁孝":あるいは二-七世紀中国における一イデオロギ-形態と国家」『史林』61(2),210-239頁.
- 1979「清-あるいは二-七世紀中国における一イデオロギー形態と国家」『京都府立大學學術報告. 人文』31,pp.1-16.
- 1981「呂氏春秋上農篇蠡測:秦漢時代の社会編成」『京都府立大學學術報告. 人文』33,15-55頁.
- 1983「荀子の国家論」『史林』66(1),1-32頁.
- 1984「白居易の慙愧:唐宋変革期における農業構造の発展と下級官人層」『京都府立大學學術報告. 人文』36,1-39頁.
- 1985「阡陌制論」『東洋史研究』43(4),34-58頁.
- 1986「孝経の制作とその背景」『史林』69(1),53-85頁.
- 1988「唐代後半期の中央財政:戸部財政を中心に」『京都府立大學學術報告. 人文』40,1-30頁.
- 1989「漢代の財政運営と国家的物流」『京都府立大學學術報告. 人文』41,1-20頁.
- 1992「中国古代専制国家論」『歴史評論』504,71-93頁.
- 1992「漢代更卒制度の再検討:服虔-浜口説批判」『東洋史研究』51(1),1-28頁.
- 1999「「天下」のイデオロギー構造:唐代中国を中心に」『日本史研究』440,36-49頁.
- 1999「天下の領域構造:戦国秦漢期を中心に」『京都府立大学学術報告. 人文・社会』51,17-43頁.
- 2000「三五発卒攷実:六朝期の兵役・力役徴発方式と北魏の三長制」『洛北史学』2,1-15頁.
- 2000「宮闕と園林:3〜6世紀中国における皇帝権力の空間構成」『考古学研究』47(2),12-28頁.
- 2001「戸調制の成立:賦斂から戸調へ」『東洋史研究』60(3),32-63頁.
- 2003「唐代前期における農民の軍役負担」『京都府立大学学術報告. 人文・社会』55,1-21頁.
- 2005「隋文帝の楽制改革:鼓吹楽の再編を中心に」『唐代史研究』8,39-55頁.
- 2005「北宋天聖令による唐開元二十五年賦役令の復原並びに訳注(未定稿)」『京都府立大学学術報告. 人文・社会 』57,83-138頁.
- 2006「隋の楽制と帝国構造:散楽と正月十五日の民間習俗」『史学研究』252,21-38頁.
- 2006「北宋天聖令による唐開元二十五年令田令の復原並びに訳注」『京都府立大学学術報告. 人文・社会』58,39-106頁.
- 2008「唐代前期賦役制度の再検討:雑徭を中心に」『唐代史研究』11,3-29頁.
- 2009「唐代前期律令制下の財政的物流と帝国編成 」『国立歴史民俗博物館研究報告』152,171-199頁.
- 2009「雅楽の来た道:遣唐使と音楽」『専修大学社会知性開発研究センター東アジア世界史研究センター年報』2,5-20頁.
- 2013「定額制の成立:唐代後半期における財務運営の転換」『国立歴史民俗博物館研究報告』179,455-480頁.
書評
[編集]- 1976「堀敏一著「均田制の研究:中国古代国家の土地政策と土地所有制」」『東洋史研究』35(3),182-187頁.
- 2001「書評 重近啓樹『秦漢税役体系の研究』」『歴史学研究』746,35-59頁.
- 2009「書評 太田幸男『中国古代国家形成史論』」『歴史学研究』853,40-43頁.
訳注
[編集]出典・脚注
[編集]- ^ “Webcat plus 渡辺 信一郎”. 国立情報学研究所. 2012年11月3日閲覧。
- ^ a b c d “学長メッセージ”. 京都府立大学. 2012年11月3日閲覧。
- ^ “府立大人事(4月1日付)”. 朝日新聞(朝刊・京都市内): p. 34. (2006年3月31日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “京都府立大学長人事”. 朝日新聞(朝刊・大阪): p. 28. (2011年2月1日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “遣隋使1号は600年? 607年? 聖徳太子が小野妹子を送って1400年”. 朝日新聞(朝刊): p. 25. (2007年11月10日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ ISBN 9784751723401
- ^ ISBN 9784760113453
- ^ ISBN 9784831826633
- ^ ISBN 9784751734506
- ^ ISBN 9784762925900
- ^ ISBN 9784892597183
- ^ ISBN 9784004318040
- ^ ISBN 9784762928499