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湯旺河 (河川)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

湯旺河 (仮名:とうおう か,拼音:Tāngwàng hé) は、黒竜江省を流れる河川。

特徴

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松花江左岸の支流で、全長492km。同省伊春市湯旺県に位置する烏伊嶺[1]を水源とし、[2]湯旺県、伊春区 (現伊春市伊美区西部)、南岔区 (現同市南岔県)、ジャムス市湯原県など15の地区を経て、湯原県湯原鎮中鳳鳴村で松花江に合流する。

歴史

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金史』に現れるのがおそらく歴史上の初見で、巻1に「土溫tǔwén水」、巻10に「屯tún河」として見られる。(英字は普通話拼音。以下同じ。) さらに巻121には「濤溫tāowēn水」という名称もみられる。[3]

元史』になると「桃溫táowēn水」と「陳chén河」の二種類がみられる。[3]

明史』には「屯河」と「托溫tūowēn河」の二種類がみられる。永楽3年 (1405) に屯河衛が設置されて以来、「屯河」の名称が定着したようだが、一方で同音の「呑tùn河」という表記もみられる。[3]

清代の史籍には「屯河」と「呑河」とが併用されたが、『吉林通志』には「呑昂tùn'áng」、「阿阿aa」という名称も記載されるなど区々である。[3]

清後期に湯旺河と改称され、現在に至る。

観光

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  • 湯旺河林海奇石景区:湯旺河区 (現湯旺県南部) 内に位置する景勝地。珍しい花崗岩石林原生林が特徴。[4]
  • 桃温万戸府故城:湯原県内の湯旺河西岸に位置する元代の桃温軍民万戸府の古城址。万戸トゥメンは元代の軍事・行政組織単位、およびその長官。

脚註

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  1. ^ “山川三 (屯窩集)”. 欽定盛京通志. 27. https://zh.m.wikisource.org/wiki/欽定盛京通志_(四庫全書本)/卷027#巴蘭窩集 
  2. ^ “山川三 (屯河)”. 欽定盛京通志. 27. https://zh.m.wikisource.org/wiki/欽定盛京通志_(四庫全書本)/卷027#屯河 
  3. ^ a b c d ③ 湯旺河. “黒竜江省河川地名考”. 駒澤大學北海道教養部論集: 35. 
  4. ^ 汤旺河林海奇石景区” (中文). 中国政府网. 黑龙江省人民政府. 2024年4月25日閲覧。

文献

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