漆原侑来
うるしばら ゆら 漆原 侑来 | |
---|---|
職業 | 漫画家 |
漆原 侑来(うるしばら ゆら)は、日本の漫画家[1]。2020年、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて『桃源暗鬼』で連載デビューを果たし、同作を連載中[2][3]。カバが好きなため、自画像はカバである[1]。
来歴
[編集]美容師から漫画家へ
[編集]高校時代に「環境が少し特殊」だったことにより、「イケメンを描くのが好き」になる[1]。その後美容師になるも、漆原は「人前に出ることが苦手」なため、美容師は向いていないと考えていた[1]。初めて漫画を読んだのは、21歳くらいの時であった[4]。サロンのスタッフルームで読んだ漫画が「すごく面白かった」と感じ、「漫画家になろう」と思い、翌日に辞職[4]。それから苦労をしつつ、絵の練習を行う[4]。1か月後に少年誌を扱う出版社に持ちこんだが、ボツとなった[4]。しかし諦めることなく翌月も持ちこみ、この雑誌で「漆原侑来」とは別の名義で、わりと早い段階で連載も決まっていた[4]。漆原は打ち切りがあり生活もできなくなるため、「才能もないのに漫画家になってしまうと地獄」だといい、「実力をつけないと生きていけない世界なんだ」と痛感している[4]。
23歳、24歳くらいの時に中村明日美子の漫画を読んだことがきっかけで、ボーイズラブのジャンルを好むようになる[1]。漆原によると、目の描き方は中村の影響を受けている[1]。
秋田書店へ
[編集]『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に掲載されているヤンキー漫画が好きだった漆原は、秋田書店には怖いイメージを抱いていたが、心機一転して思い切って同誌に持ち込みをしようと考える[5][1][6]。特に好きな作品として高橋ヒロシの『クローズ』と『WORST』、平川哲弘の『クローバー』、小沢としおの『ナンバMG5』と『ナンバデッドエンド』を挙げている[1]。持ち込まれた原稿のクオリティが高かったため、担当編集者は驚いたという[1]。
その持ち込みがきっかけとなり[1]、2020年6月に『週刊少年チャンピオン』28号より、「鬼の血を引く少年」と桃太郎の子孫の戦いを描いた『桃源暗鬼』の連載を開始[2][7]。同作が漆原の同誌初登場作品であり、初の連載作品となる[2][3]。同作はTikTokで紹介されたことがきっかけとなり、SNSで話題となった[1]。
作風
[編集]「イケメンをたくさん描きたい」と漆原が考えているため、イケメンなキャラクターが作中に多く登場する[1]。『桃源暗鬼』の蓬のペン入れがきっかけとなり、漆原がムチムチに目覚めたため、女の子の登場人物は「ムチムチとした体格」で描かれている[1]。
人物
[編集]大好きな作品に『黒子のバスケ』と『終わりのセラフ』を挙げている[8]。
漫画制作
[編集]2021年6月の時点では、1日半くらいでネームを切り、「残りの全てを作画に費やしているような状態」で漫画を制作[1]。「絵のクオリティは下げられない」との想いから、絵に力が入れられている[1]。アシスタントは2人体制で、大きなページや背景はアシスタントに任せている[1]。漆原の場合、「コマ割りを小さくすると不安に」なるため、ネームの段階で大きくコマを取り、打ち合わせの際にコマの分割が提案されるという[1]。
作品リスト
[編集]連載
[編集]- 『桃源暗鬼』秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉、既刊21巻(『週刊少年チャンピオン』2020年[2] - 連載中) - 初連載作品[3]。
その他
[編集]- 刃牙シリーズ30周年記念企画お祝いイラスト(『週刊少年チャンピオン』2021年44号[9])
- 『描くなるうえは』の「漫画家による漫画家マンガ応援企画」(『ヤングアニマル』2023年24号[10]) - 応援イラスト[10]
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q “SNSで話題&重版出来! 新世代ダークヒーロー鬼譚『桃源暗鬼』が生まれた意外な背景が明らかに!? 最新4巻発売記念 漆原侑来先生インタビュー”. animateTimes. アニメイト (2021年6月8日). 2021年11月14日閲覧。
- ^ a b c d “突然自宅が襲われた少年の敵は…桃太郎?チャンピオン新連載「桃源暗鬼」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年6月11日) 2021年11月14日閲覧。
- ^ a b c “桃源暗鬼(漫画)”. マンガペディア. 2023年6月9日閲覧。
- ^ a b c d e f 「舞台桃源暗鬼 プロジェクト始動・舞台上演記念!! 豪華鼎談」『週刊少年チャンピオン』2024年11号、秋田書店、2024年2月15日、31頁。
- ^ 『桃源暗鬼』 1巻、秋田書店、2020年10月15日。ISBN 978-4-253-28001-3。そでより。
- ^ 「舞台桃源暗鬼 プロジェクト始動・舞台上演記念!! 豪華鼎談」『週刊少年チャンピオン』2024年11号、秋田書店、2024年2月15日、32頁。
- ^ “鬼の血を引く少年が戦うのは桃太郎の子孫、そして自分の運命「桃源暗鬼」1巻”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年10月8日) 2021年11月14日閲覧。
- ^ 『週刊少年チャンピオン』2023年47号、秋田書店、2023年10月19日。目次ページの著者コメントより。
- ^ “「刃牙」30周年ッ!板垣恵介×高橋留美子、「ケンガンオメガ」コラボなど週チャンに”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年9月30日) 2021年11月14日閲覧。
- ^ a b “「描くなるうえは」応援企画に、とよ田みのる、漆原侑来、オジロマコト、諫山創ら”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年12月8日) 2023年12月8日閲覧。
外部リンク
[編集]- 漆原侑来 (@tougenanki) - X(旧Twitter)