澤芳樹
澤 芳樹(さわ よしき、1955年7月3日[1] - )は、日本の医師。2007年、世界で初めて心筋細胞シートの手術を行った[2]。大阪大学大学院医学系研究科保健学科未来医療学寄附講座教授、大阪警察病院病院長、大阪大学大学院医学系研究科名誉教授。元大阪大学医学部第一外科(現心臓血管外科)主任教授。第36代大阪大学大学院医学系研究科長・医学部長。日本胸部外科学会理事長。日本外科学会や日本循環器学会などの理事、学会長を歴任。専門は、心臓弁膜症/冠動脈バイパス手術、低侵襲心臓手術、重症心不全に対する再生治療・外科治療、補助人工心臓、心臓移植、心筋保護、先天性心疾患手術、大動脈瘤・解離手術、ステント治療。
経歴
[編集]1980年、大阪大学医学部卒業[1]。1988年、同大学院医学系研究科博士課程修了、博士(医学)[1]。1989年、フンボルト財団奨学生としてドイツMax-Planck研究所に留学[1]。
1992年に大阪大学医学部第一外科助手[1]。1998年同講師[1]。2002年大阪大学医学部臓器制御外科(第一外科)助教授[1]。2006年大阪大学大学院医学系研究科外科学講座心臓血管・呼吸器外科(第一外科)主任教授[1]。2007年心臓血管外科主任教授・科長[1]、大阪大学医学部附属病院病院長補佐[1]。同年、世界初の重症心不全患者への心筋細胞シートの手術を行った[2]。2010年大阪大学臨床医工学融合研究教育センターセンター長[1]、大阪大学医学部附属病院未来医療開発部部長[1]。2013年大阪大学大学院医学系研究科副研究科長[1]、大阪大学医学部附属病院国際医療センターセンター長[1]。2015年大阪大学大学院医学系研究科研究科長・医学部長[1]。2020年大阪大学栄誉教授。2021年定年退官し、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻未来医療学寄附講座教授、大阪大学名誉教授。
同年5月の大阪大学総長選考に推薦され、出馬。意向調査で現職の西尾章治郎を大きく上回る投票を得るも、同日開催された大阪大学総長選挙選考会議で、6票対5票で西尾の再任が決まった[3]。この選考過程に関しては学内外から疑問や懸念が示されている[3]。2021年9月1日付で、医療法人警和会大阪警察病院の病院長に就任。
学外では、特定非営利活動法人日本医工学治療学会副理事長(2007年)、大阪府医師会副会長(2010年)、一般社団法人日本外科学会副理事長(2012年)、一般社団法人日本再生医療学会理事長(2015年)、一般社団法人日本経カテーテル心臓弁治療学会代表理事(2015年)、日本低侵襲心臓手術学会代表理事(2015年)、国際臨床医学会代表理事(2016年)、一般社団法人日本胸部外科学会理事長(2019年)、日本学術会議会員(2020年)などを歴任した。
受賞・表彰
[編集]- 紫綬褒章(2020年)[4]
- 文部科学大臣科学技術賞
- 厚生労働大臣賞
- 日本医師会医学賞
- 日本バイオマテリアル学会賞
- 日本再生医療学会賞
- 大阪大学総長顕彰
- Circulation Journal Awards
- フンボルト財団奨学金
- 日本医師会研究助成費
- テルモ科学振興財団助成金
- 第2回近畿循環器疾患助成金
- 三井住友生命助成金
- 第3回トヨタ共同研究技術
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “澤 芳樹 氏:医の源流「中之島」をあらためて想う| 健康都市デザイン研究所”. www.kenkotoshi.com. 健康都市デザイン研究所. 2023年9月11日閲覧。
- ^ a b “情熱大陸:心臓血管外科医/澤芳樹 心臓病では死なせない!世界が注目する再生医療の最前線”. 毎日新聞. 2023年9月11日閲覧。
- ^ a b “大学このままじゃあかん 総長選最下位候補が残した爪痕:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2021年7月12日). 2023年9月11日閲覧。
- ^ “令和2年秋の褒章 受章者 兵庫県” (PDF). 内閣府. p. 2 (2020年11月3日). 2023年5月7日閲覧。