ヨーロッパ軒

ヨーロッパ軒総本店（福井県福井市）

ヨーロッパ軒総本店のカツ丼セット

ヨーロッパ軒（ヨーロッパけん）は福井県にある洋食屋である。

総本店は福井市中心部の片町に所在する。のれん分けの制度があり、福井県内各地に支店が所在する。

沿革

• 1912年 - 初代･高畠増太郎、ドイツの日本人倶楽部などで働きつつ、6年間の料理研究留学を終え帰国。同期に、後に宮内省大膳職主厨長を務めた秋山徳蔵。両者は同郷福井県の出身。
• 1913年 - 東京･早稲田に「ヨーロッパ軒」を開く。店名の由来は修業をした欧州にちなむ。　同年、東京の料理発表会でドイツ仕込みのウスターソースを日本人の嗜好および米飯向けにアレンジして使用したカツ丼を披露した。
• 1917年 - 神奈川県 横須賀・追浜に出店
• 1923年 - 関東大震災で被災
• 1924年 - 高畠の故郷･福井で営業再開
• 1939年 - 初ののれんわけ（敦賀分店（敦賀ヨーロッパ軒））

ソースカツ丼

1912年、高畠増太郎がベルリンで6年間の料理研究の留学を終え、帰国。ドイツ仕込みのウスターソースを日本人の好みに合うよう工夫を凝らした。翌年、ソースカツ丼を発表。

なお、福井県嶺北地方では｢カツ丼｣と言えばこれを指し、卵でとじたものは「上カツ丼」、「玉子カツ丼」などと呼ばれることが一般的である。また、ミンチカツを使った丼は「パリ丼」と呼ばれる。

ベースのウスターソースはオリジナルレシピを元にメーカーに委託され、関東時代はブルドックソースが担当し、現在はイカリソースが請負っている。ベースのウスターソースはメニューレシピを元に各店舗で調製されている。

敦賀ヨーロッパ軒

敦賀店のソースカツ丼。テーブル上のお茶はセルフサービスで提供される。

最初にのれん分けした敦賀市の店舗は「敦賀ヨーロッパ軒 本店」という。この店舗とその支店は、箸袋の記載等に「国際観光レストラン」のキャッチフレーズを使用している。なお、敦賀市内のヨーロッパ軒の店舗は敦賀ヨーロッパ軒直営の支店である。

既にのれん分けしてから長い年月が経ったことから独自の発展を遂げ、ソースカツ丼で使用しているソースの味が現在では総本店とやや異なっている。また、サラダもミニトマトを使用するなどの違いがある。加えて「スカロップ」、「ジクセリ」（ピカタに類似）など、総本店にはない独自のメニューがある。

関連項目

• イカリソース - オリジナルのウスターソースの製造を担当。
• ブルドックソース - 関東時代にオリジナルのウスターソースの製造を担当した。
• 福井青春物語 - 2005年公開の映画で総本店が登場、高畠範之社長が出演した。
• 五木ひろし - 学生時代、敦賀ヨーロッパ軒にソースカツ丼目当てで通いつめたことがある。
• 朝倉健太 - 高畠家の親類。来福の際は立ち寄る。
• 高橋愛 - 好物にヨーロッパ軒のソースカツ丼を挙げている。

外部リンク

• ヨーロッパ軒総本店
• 敦賀ヨーロッパ軒