ハートの国のアリス〜Wonderful Wonder World〜

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ハートの国のアリス
〜Wonderful Wonder World〜
ジャンル 恋愛アドベンチャーゲーム
ゲーム
対応機種 Windows98/Me/2000/XP、PS2、
PSP、PSVita、iOS、Android
修正パッチ あり
開発元 QuinRose
発売元 PC:QuinRose
PS2、PSP:プロトタイプ
キャラクターデザイン 中島みなみ(原案)、ひめりんご
シナリオ 五月攻
プレイ人数 1人
発売日 PC:2007年2月14日
PS2:2008年9月18日
PSP:2009年7月30日
iOS:2014年3月13日
Android:2014年5月2日
レイティング PC:全年齢対象
PS2、PSP:CEROC(15才以上対象)
iOS:12+
Android:ユーザー成熟度 - 中
キャラクター名設定
キャラクターボイス 主角以外フルボイス
ゲーム
ゲーム:クローバーの国のアリス
〜Wonderful Wonder World〜
(PSP:新装版クローバーの国のアリス)
対応機種 Windows98/Me/2000/XP/Vista、PS2、PSP
修正パッチ あり
発売元 PC、PSP:QuinRose
PS2:プロトタイプ
キャラクターデザイン ひめりんご、藤丸豆ノ介(新装版)
シナリオ 五月攻
プレイ人数 1人
発売日 PC:2007年12月25日
PS2:2010年4月15日
PSP:2011年3月31日
新装版 : 2014年12月18日発売予定
レイティング PC:全年齢対象
PS2:CEROB(12才以上対象)
PSP:CEROB(12才以上対象)
キャラクター名設定
キャラクターボイス 主角以外フルボイス
ゲーム:ジョーカーの国のアリス
〜Wonderful Wonder World〜
対応機種 Windows2000/XP/Vista、PSP
発売元 QuinRose
キャラクターデザイン ひめりんご
シナリオ 五月攻
プレイ人数 1人
発売日 PC : 2009年10月31日
PSP : 2011年10月27日
レイティング PC : 全年齢対象
PSP : CEROB(12才以上対象)
キャラクター名設定
キャラクターボイス 主角以外フルボイス
その他 ライセンス認証方式のため中古売買禁止
※2012年7月よりライセンス認証解除
ゲーム:アニバーサリーの国のアリス
〜Wonderful Wonder World〜
(PSP:ハートの国のアリス~アニバーサリーVer.)
(PSP:新装版ハートの国のアリス)
対応機種 Windows2000/XP/Vista、PSP
発売元 QuinRose
キャラクターデザイン 中島みつき、藤丸豆ノ介(新装版)
シナリオ 五月攻
プレイ人数 1人
発売日 PC : 2010年3月14日
PSP : 2011年7月28日
新装版 : 2013年10月31日
レイティング PC : 全年齢対象
PSP : CEROC(15才以上対象)
キャラクター名設定
キャラクターボイス 主角以外フルボイス
その他 ライセンス認証方式のため中古売買禁止
※2012年7月よりライセンス認証解除
ゲーム:おもちゃ箱の国のアリス
〜Wonderful Wonder World〜
対応機種 PSP
発売元 QuinRose
シナリオ 五月攻
プレイ人数 1人
発売日 2011年12月22日
レイティング CEROC(15才以上対象)
キャラクター名設定
キャラクターボイス 主角以外フルボイス
ゲーム:ダイヤの国のアリス
〜Wonderful Wonder World〜
対応機種 PSP、PSVita
発売元 QuinRose
キャラクターデザイン 藤丸豆ノ介
シナリオ 五月攻
プレイ人数 1人
発売日 PSP:2012年12月20日
PSVita:2014年5月22日
レイティング CEROD(17才以上対象)
キャラクター名設定
キャラクターボイス 主角以外フルボイス
ゲーム:ダイヤの国のアリス
〜Wonderful Mirror World〜
対応機種 PSP、PSVita
発売元 QuinRose
キャラクターデザイン 藤丸豆ノ介
シナリオ 五月攻
プレイ人数 1人
発売日 PSP:2013年7月25日
PSVita:2014年6月19日
レイティング CEROD(17才以上対象)
キャラクター名設定
キャラクターボイス 主角以外フルボイス
ゲーム:ハートの国のアリス
〜Wonderful Twin World〜
対応機種 PSP、PSVita
発売元 QuinRose
キャラクターデザイン 藤丸豆ノ介
シナリオ 五月攻
プレイ人数 1人
発売日 PSP:2014年5月29日
レイティング CEROD(17才以上対象)
キャラクター名設定
キャラクターボイス 主角以外フルボイス
漫画
漫画:ハートの国のアリス
原作・原案など QuinRose
作画 ほしの総明
出版社 マッグガーデン
掲載誌 月刊コミックブレイドアヴァルス
巻数 全6巻
漫画:ハートの国のアリス 〜My Fanatic Rabbit〜
原作・原案など QuinRose
作画 彩景でりこ
出版社 マッグガーデン
掲載誌 月刊コミックブレイドアヴァルス
巻数 全2巻
漫画:ハートの国のアリス 〜騎士の心得〜
原作・原案など QuinRose
作画 よぶ
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose
巻数 全1巻
漫画:ハートの国のアリス 〜恋する茨の迷宮〜
原作・原案など QuinRose
作画 栗原あおい
出版社 一迅社
掲載誌 月刊コミックZERO-SUM
巻数 全1巻
漫画:猫と初恋時間 ハートの国のアリス〜Wonderful Wonder World〜
原作・原案など QuinRose
作画 神門佑哉
出版社 宙出版
巻数 全1巻
漫画:ハートの国のアリス〜時計ウサギと午後の紅茶を〜前編
原作・原案など QuinRose
作画 藤丸豆ノ介
出版社 宙出版
巻数 既刊1巻
漫画:恋と嵐と花時計 ハートの国のアリス〜Wonderful Twin World〜
原作・原案など QuinRose
作画 浅井西
出版社 宙出版
巻数 全1巻
漫画:ギニーピックと星夜の楔 ハートの国のアリス〜Wonderful Twin World〜
原作・原案など QuinRose
作画 浅山メラコ
出版社 宙出版
巻数 全1巻
漫画:クローバーの国のアリス 〜ブラッディ・ツインズ〜
〜ハートの騎士〜 〜チェシャ猫とワルツ〜
原作・原案など QuinRose
作画 藤丸豆ノ介
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose携帯サイト
巻数 全1巻、全1巻、全7巻
漫画:クローバーの国のアリス
〜ナイトメア〜 〜トカゲの補佐官〜
原作・原案など QuinRose
作画 よぶ
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose携帯サイト
巻数 各1巻
漫画:クローバーの国のアリス 〜白ウサギと時計仕掛けの罠〜
原作・原案など QuinRose
作画 木崎ナユ
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose携帯サイト
巻数 全3巻
漫画:クローバーの国のアリス 〜三月うさぎ〜
原作・原案など QuinRose
作画 岩城そよご
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose
巻数 全1巻
漫画:クローバーの国のアリス 〜帽子屋と深夜のお茶会〜
原作・原案など QuinRose
作画 佐倉リコ
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose携帯サイト
巻数 全2巻
漫画:クローバーの国のアリス 〜黒いトカゲと苦い味〜
原作・原案など QuinRose
作画 源一実
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose携帯サイト
巻数 全3巻
漫画:クローバーの国のアリス 〜双子の恋人〜
原作・原案など QuinRose
作画 七里慧
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose
巻数 全1巻
漫画:クローバーの国のアリス 〜三月ウサギの革命〜
原作・原案など QuinRose
作画 架月リョウ
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose
巻数 全1巻
漫画:クローバーの国のアリス 〜騎士の心得〜
原作・原案など QuinRose
作画 浅井西
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose携帯サイト
巻数 既刊3巻
漫画:ジョーカーの国のアリス 〜夜明け前にみる夢〜
〜真昼にみる夢〜 〜真夜中におちる夢〜
原作・原案など QuinRose
作画 よぶ
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose携帯サイト
巻数 各1巻
漫画:アニバーサリーの国のアリス 〜時計屋〜
原作・原案など QuinRose
作画 藤丸豆ノ介
出版社 一迅社
掲載誌 QuinRose携帯サイト
巻数 全1巻
漫画:ジョーカーの国のアリス 〜サーカスと嘘つきゲーム〜
原作・原案など QuinRose
作画 藤丸豆ノ介
出版社 一迅社
掲載誌 月刊コミックZERO-SUM
巻数 全7巻
小説
小説:ハートの国のアリス
〜The Scent of Roses〜 〜The Wind of Midnight〜
〜Memories of the Clock〜 〜Sunny Day Sunday〜
著者 魚住ユキコ
イラスト QuinRose
出版社 講談社
発売日 2008年2月5日~2011年7月1日
巻数 各1巻
小説:ハートの国のアリス 〜時計仕掛けの騎士〜
著者 小牧桃子
イラスト 文月ナナ、QuinRose
出版社 一迅社
発売日 2008年7月19日
巻数 全1巻
小説:ハートの国のアリス 〜ローズ・ティーパーティ〜
著者 館山緑
イラスト 文月ナナ、QuinRose
出版社 一迅社
発売日 2008年7月19日
巻数 全1巻
小説:ハートの国のアリス 〜ドリーム・ワーカー〜
〜リドル・オブ・キャット〜
著者 白川紗奈
イラスト 文月ナナ、QuinRose
出版社 一迅社
発売日 2011年7月20日、2011年11月19日
巻数 各1巻
小説:クローバーの国のアリス
〜Sweet Pain,Bitter Love〜 〜A Little Orange Kiss〜
〜The Daydream Lover〜
著者 魚住ユキコ
イラスト QuinRose
出版社 講談社
発売日 2009年4月3日~2009年12月3日
巻数 各1巻
小説:クローバーの国のアリス 〜ガーディアン・ゲーム〜
著者 館山緑
イラスト 文月ナナ、QuinRose
出版社 一迅社
発売日 2009年6月20日
巻数 全1巻
小説:クローバーの国のアリス
〜ホワイト・コーリング〜 〜プロミス・レッド〜
著者 白川紗奈
イラスト 文月ナナ、QuinRose
出版社 一迅社
発売日 2010年2月19日~2010年3月20日
巻数 各1巻
小説:ジョーカーの国のアリス
〜Mask of the Circus〜 〜Sugary Love Stories〜
〜My Honey Children〜 〜Romantic Second Love〜
著者 魚住ユキコ
イラスト QuinRose
出版社 講談社
発売日 2010年6月4日~2012年3月2日
巻数 各1巻
小説:ジョーカーの国のアリス 〜シーズン・オブ・ローズ〜
著者 白川紗奈
イラスト 文月ナナ、QuinRose
出版社 一迅社
発売日 2010年12月18日
巻数 全1巻
小説:おもちゃ箱の国のアリス 〜ラヴァーズ・オア・ライアー〜
著者 白川紗奈
イラスト 文月ナナ、QuinRose
出版社 一迅社
発売日 2012年5月19日
巻数 全1巻
小説:ダイヤの国のアリス 〜Black or Sweets〜
著者 魚住ユキコ
イラスト QuinRose
出版社 講談社
発売日 2012年12月27日
巻数 全1巻
小説:ダイヤの国のアリス 〜ベット・オン・マイ・ハート〜
著者 白川紗奈
イラスト 文月ナナ、QuinRose
出版社 一迅社
発売日 2013年1月19日
巻数 全1巻
小説:ダイヤの国のアリス 〜甘いピンクと恋のチェス〜 
著者 市川しんす
イラスト 藤丸豆ノ介、QuinRose
出版社 講談社
発売日 2013年11月1日
巻数 全1巻
小説:ハートの国のアリス 〜迷える恋の冒険〜
著者 市川しんす
イラスト 藤丸豆ノ介、QuinRose
出版社 講談社
発売日 2014年4月3日
巻数 全1巻
テンプレート - ノート
プロジェクト ゲーム漫画ライトノベル
ポータル ゲーム漫画文学

ハートの国のアリス 〜Wonderful Wonder World〜』(ハートのくにのアリス ワンダフルワンダーワールド)は、2007年2月14日にQuinRoseから発売されたパソコン用恋愛アドベンチャーゲームで、不思議の国のアリスをモチーフとした乙女ゲーム作品のシリーズ。「〜の国のアリス」のタイトルで統一された続編についても、本項では扱う。

概要

これまでのフルークハーフェン大陸シリーズとは、同じQuinRose作品ながら舞台や世界観が異なる為、別レーベル「QuinRose UnderGarden」制作の作品として発売されたが、スタッフはQuinRoseと共通。後にメーカー表記も、QuinRoseと改めている。シミュレーション要素やRPG要素のない、QuinRose初のノベル形式アドベンチャーゲーム。シナリオは五月攻。原画は『クローバーの国のアリス』(PC)まではひめりんご[1]であったが、『ダイヤの国のアリス』からはコミカライズの担当最多であり、劇場版のデザインも手掛けた藤丸豆ノ介への交代が正式に発表され、今に至る。

PC版では推奨動作環境のバグ問題でユーザーから多くの問い合わせを受け、公式サイトでパッチが提供されている。が、このパッチで修正してもスチルコンプ不可能・パソコン停止などのバグが一部に残り、2012年6月現在も、完成されたパッチの公開・配布には至っていない。

ゲーム

最新作を除く、これまでの全作はサブタイトルが〜Wonderful Wonder World〜で統一されていたため、本項目では記載を省略する。

ハートの国のアリス

アリスシリーズの1作目。ハートのボリュームアップ版であるアニバーサリーの国のアリスは、PSPでの発売時からタイトルを改めている。新装版では更にアニバーサリーをボリュームアップし、全てのイラストを藤丸豆ノ介により一新。また、副題に〜Wonderful Twin World〜と付けられたツインはハート限定のファンディスク。

  • PC 2007年2月14日発売
  • PS2 2008年9月18日発売 販売元:プロトタイプ
  • PSP 2009年7月30日発売 販売元:プロトタイプ
  • アニバーサリーの国のアリス PC 2010年3月14日発売
  • ハートの国のアリス〜アニバーサリーVer.〜 PSP 2011年7月28日発売
  • 新装版ハートの国のアリス PSP 2013年10月31日発売
    • iOS 2014年3月13日配信開始
    • PSVita 2014年4月ダウンロード対応開始
    • Android 2014年5月2日配信開始
  • ハートの国のアリス〜Wonderful Twin World〜 PSP 2014年5月29日発売
    • PSVita 対応予定
クローバーの国のアリス

シリーズ2作目。

  • PC 2007年12月25日発売
  • PS2 2010年4月15日発売 販売元:プロトタイプ
  • PSP 2011年3月31日発売
  • 新装版クローバーの国のアリス PSP 2014年12月18日発売予定
ジョーカーの国のアリス

シリーズ3作目。

  • PC 2009年10月31日発売
  • PSP 2011年10月27日発売
ダイヤの国のアリス

シリーズ4作目。本作より藤丸豆ノ介の原画となり、以降発売の全ソフトの原画を担当中。本シリーズとしては初めて副題に変更が加えられた〜Wonderful Mirror World〜(ミラー)は、ダイヤと同じ国・設定を舞台にしながらも、種々の違いが見られる別バージョン。

  • PSP 2012年12月20日発売
  • PSVita 2014年5月22日対応開始
  • ダイヤの国のアリス〜Wonderful Mirror World〜 PSP 2013年7月25日発売
    • PSVita 2014年6月19日対応予定
おもちゃ箱の国のアリス

ハートからジョーカーまでのキャラクターを総動員したファンディスク。

  • PSP 2011年12月22日発売

ストーリー

中世の英国を思わせる世界に住む少女―アリス=リデルは、ある日突然にメルヘン調ながら物騒な異世界に引っ張り込まれてしまう。当初は頑ななまでに元の世界に帰ると主張していた主人公だったが、異世界での日々を過ごす内におかしな住人達と心を通わせ、遂にはこの異世界に留まるようになるが…。

ハート

自宅の庭で昼寝をしていた主人公は、二本足で走る“白ウサギ”―ペーター・ホワイトによって、不思議な世界に連れ去られる。辿り着いたのは住人全てが何かしらの武器を携帯し、銃撃戦が日常茶飯事という、メルヘンなようでメルヘンではない世界―“ハートの国”。白ウサギから無理矢理に“ハートの小瓶”の中の謎の薬を飲まされ、元の世界に帰れなくなった主人公は「この世界は夢だから、覚めるまで楽しめばいい」と開き直り、行動を開始する。 また、大幅な追加要素はあるものの、『アニバーサリー』と『新装版』も『ハート』と舞台などを同じくしている。が、『ツイン』は『クローバー』とはまた別の、恋人になったキャラクターとのその後を描いたハート限定のファンディスクとなっているため、開始時には既に主な住人とは友人関係となっている。しかし、なぜか帽子屋屋敷には見覚えのない門番―“ハンプティ”と“ダンプディ”がおり、本人達は勿論、主人公以外の住人は誰1人として違和感を持ってはいないというミステリアスな冒頭となっている。

クローバー

前作『ハート』で来訪した世界に残った主人公が、日々を過ごしていた所から始まる続編。住人全員と知り合って親しくはなったものの、特定の誰かとの恋愛には発展しないまま、主人公は物騒なハートの国に馴染みつつあった。ところがある日、主人公が目覚めると大規模な地殻変動―周囲の住人曰く“引っ越し”が起こって世界が回転した結果、これまで暮らしていたハートの国からは唐突に“遊園地”と“時計塔”が住人ごと消え、“森”と“クローバーの塔”に入れ替わった“クローバーの国”へと変化していた。

ジョーカー

『ジョーカー』での主人公は、『ハート』で残った世界にて『クローバー』の引っ越しを経験し、クローバーの国に定住していた。そこへ突然到来した“エイプリル・シーズン”により、『ハート』と『クローバー』の領地やキャラクターが混在し、“サーカス”の団長―ジョーカーが治める“ジョーカーの国”へと変化する。住人全員とある程度親しいものの、特定の誰かとの恋愛には発展していないという『クローバー』的な設定から始まる物語は、四季の移ろいやジョーカーの存在、あやふやな記憶で主人公を翻弄していく。

ダイヤ

ハートの国とクローバーの国での日々を“ハートの城”で過ごしていた主人公がふと気付くと、再び起こった引っ越しにより、たった1人で新たな地―“ダイヤの国”へ飛ばされていた。ひとまず各領地を訪ね歩く主人公だったが、再会した旧知の住人達は誰1人として主人公を知らないという。主人公と出会う前の住人達の“過去”であり、少し違う時間軸―“ifの世界”でもあったダイヤの国は、勢力間の均衡がなく、抗争が頻発するより物騒な国だったのだ。主人公は特定の誰かとの恋愛には発展していなかったものの、ある程度親しかったはずの住人達との関係がリセットか警戒心からマイナス状態、あるいは新規の住人と出会うという設定で物語をスタートする。新天地での滞在先と働め口を得た主人公はやがて、見覚えのある謎の車掌―ジョーカーが現れる汽車の夢に、度々惑わされるようになる…。 ハートの国では時計塔、クローバーの国ではクローバーの塔という主人公の滞在地の変更や、主要キャラの交代によるシナリオの違いはあるものの、『ミラー』も『ダイヤ』と舞台を同じくしている。

おもちゃ箱

本作と同社の別作品―『魔法使いとご主人様』の2つの世界観の設定で、各キャラのシナリオを楽しめるファンディスク。本作のアナザーストーリー―原作バージョンではジョーカーの国で暮らす主人公が、ある理由から突然滞在地を長期離れ、仮滞在地から恋人であるキャラクターと接することになるという番外編。もう一方―学園バージョンでは、『魔法使いとご主人様』の舞台―“シンフォニア高位魔法学校”の世界に『ジョーカー』までの登場キャラクターを置き換えて展開する、パロディ作品。

登場人物

アリス=リデル (Alice Liddell)
- 釘宮理恵(劇場版アニメ・一部ドラマCDのみ)
年齢:特殊なので設定せず / 血液型:A型 / 身長:160cm前後
主人公。名前は変更可能。
勝気なしっかり者で行動力もあるが、卑屈なリアリスト。元の世界では中流の裕福な育ちながら、家庭を顧みなくなった学術関係者の父、姉―ロリーナ(その他の項目参照)や白い飼い猫―ダイナと同居する自宅から、公立校に通っていたという一風変わった少女。放課後は友人の紹介である出版社でバイトしていたこともあり、異世界でも率先して職を求める働き者。母の死後、妹―イーディス(その他の項目参照)共々自らを両親に代わって育ててくれたロリーナを慕う一方、初恋相手で一時は恋人にもなった家庭教師が、やがて惹かれたロリーナには見向きもされなかったという過去から、ロリーナを完璧視して複雑なコンプレックスを抱えている。ピアノやチェスの嗜みもあるが、主な趣味は推理系など俗っぽいジャンルの小説の読書。
背を覆う長いストレートヘアに、ハートが1つ付いた大きめのリボン。普段着用しているエプロンドレスは、姉の好みに合わせた服装なので嫌いではないものの、シンプルが好みな自身のものとは異なっている。会合時は、黒を基調としたドレスに身を包む。レース鑑賞時は青い半袖ジャケットに白いブラウスとマーメイドラインのスカート、参戦時は青の長袖ジャケットに白いショートパンツ
『クローバー』や『ジョーカー』では、留まった異世界の非常識には驚きながらも徐々に慣れ、楽しめるようになってきた。反面、心の奥ではロリーナを置いてこの世界を選んだことに大きな罪悪感を覚えており、その負い目から無意識の内に、不思議な空間へたびたび足を運んでしまうようになる。『ダイヤ』や『ミラー』では『ジョーカー』の記憶が欠落しているのに無自覚なため、『クローバー』から飛ばされて来たと思い込んでいる。しかしこれまでの長い滞在経験は、引っ越しへの免疫など精神的な面だけでなく、肉体にも変化を与えており、時折不可解な現象を起こすようになる。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは一転、幼いころの母との死別や家族構成に変わりはないものの、家族仲は良く、至って円満。悩みといえば、義務教育の終了を間近に控えながら未だ定まっていない進学先であった。が、久々に突如襲来した幼馴染みのストーカー―ペーター=ホワイトにより、雲上の名門校―“シンフォニア高位魔法学校”入学の切符をもたらされる。限りなく黒に近い手配だと知りつつも、全寮制に否定的だったロリーナの説得に十分な一流校であったことから遂に入学を決意し、シンフォニアでの生活を始める。

主な役持ち

この世界において、顔がハッキリと誰にでも見え、高い戦闘力や身体能力・特殊技能を持つ、数少ない特権階級のキャラクター。皆フルネームとは別に通り名か、それに変わる役職名を持つ(詳しくは作中用語の項目参照)。また、『おもちゃ箱』の学園バージョンではキャラクターが本編で愛用している武器はほぼ全て、杖に代わって魔法使用を助けるマジックアイテムの1つ―魔法媒体であり、特に銃器は引き金を引くだけで呪文の詠唱なく魔法を撃ち出せる改造品とされている。

ブラッド=デュプレ (Blood Dupre)
声 - 小西克幸
年齢:26〜29歳(便宜上) / 血液型:B型(便宜上) / 身長:185cm〜190cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
広大な領地を有するマフィア―“帽子屋”ファミリー(領土の項目参照)のボス。主人公の元恋人である家庭教師と瓜二つの容姿だが、セクハラ発言の連発やその強引な性格など、内面的には大きく異なる。冷静沈着な策士だが、自分を楽しませてくれる物事や人物が好きで、退屈と面倒が大嫌い。女性に人気が高く、自身の服装以外には発揮されるハイセンスさや幅広いジャンルに目を通す読書家の教養人という多くの美点を持ちながら、気だるげに喋っては敢えて悪人を装いたがる。非常に気紛れで我儘な様子は、希少な読書家・チェス仲間の主人公には「お嬢様みたい」と評されている。腹心の“三月ウサギ”―エリオットには、度重なる強要により「オレンジ色の食物」と蔑むほどににんじんやそれを使った料理嫌いにされたり、ひたむき過ぎる称賛を向けられて居心地が悪い思いをさせられたりと、手を焼いている様子。こよなく愛する紅茶への豊富な知識と厳格な拘りから、よく取り乱したり、コーヒーを疎んだりととにかく煩く、夜のお茶会が趣味。
肩まで無造作に伸ばされた黒髪に、碧の瞳。薔薇やトランプマークで、奇抜かつ派手に飾られた帽子がトレードマーク。急場には瞬時に、薔薇付きのマシンガンへと変化するステッキを常に持ち歩いている。帽子は『クローバー』の会合時にも、同デザインの色違いを被っており、薔薇のタイピンと共にお気に入り。
“ハートの女王”―ビバルディの実弟であることは極秘事項なため、『ジョーカー』以前は帽子屋屋敷の薔薇園が密会場所。『ダイヤ』や『ミラー』ではまだ帽子屋ファミリーが発展途上であるだけに、ボスとして若いのかこれまでの悠然とした体がなく、若干心境の変化が分かり易くなっている。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、シンフォニアの不良のほとんどが集まるとされる寮―“帽子屋寮”の“寮長”を務める学生。結束堅い帽子屋寮の、絶対のルールとして君臨するカリスマ。しかしならず者のトップを自称してはいるが、どこか貴族的な整った顔立ちをしている。
エリオット=マーチ (Elliot March)
声 - 最上嗣生
年齢:23〜26歳(便宜上) / 血液型:A型(便宜上) / 身長:195cm〜200cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
三月ウサギ”の通り名を持つ、帽子屋ファミリーのNo.2。かつて禁忌とされる大罪に手を染めて投獄されていた所を、ブラッドの助力で脱獄に成功。以来、ブラッドを盲目的に敬愛し、絶対服従を誓っている。その短気さから、考える前にまず銃を撃つという、自他共に認める危険な男。だが、仲間や一度気に入った者には無類の好意を示す素直な性格で面倒見も良いため、周囲からは双子の門番―ディーとダムの上司でありながら、保護者扱いされている。食事は常に大好きなにんじん料理やにんじん菓子のみで、にんじんスティックも大好物ながら、にんじんそのものは嫌いと宣っている。『ダイヤ』や『ミラー』ではブラッドの片腕としてまだ未熟で、迂闊な発言が多いため、ブラッドからステッキなどでよく打ち据えられているが、心身共にあまり堪えていない。
逞しい体格で、常にベルトに挟んだ愛用の銃は、フリントロック式。紫掛かった青い瞳に、肩まで波打つオレンジ掛かった金髪からは立派な黄茶のウサギ耳が生えているものの、ウサギであることは完全否定で“ブラッドの犬”を自称している。ウサギ耳の手触りの抜群さや性格の健気さから、主人公に虐げられることが稀にある。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、帽子屋寮の“副寮長”を務める学生。本編同様のブラッドの懐刀として、寮長業務の多くやルール違反者への制裁などの荒事を、嬉々として代行している。
トゥイードル=ディー、トゥイードル=ダム (Tweedle Dee,Tweedle Dum)
声 - 福山潤(2役)
年齢:13〜16歳(便宜上) / 血液型:AB型(便宜上) / 身長:155cm〜160cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版、クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
“血まみれの双子(ブラッディ・ツインズ)”の二つ名を持つ、“帽子屋屋敷”(領土の項目参照)の雇われ門番達。子供特有の無邪気さと、相手を傷つけることに喜びを見出す残忍な性質を持ち、猟奇的な所業を遊びとして好む。そのため、身長より大きなトランプマーク付きの愛用の斧(二人で色違いの短銃にも変化)以外にも、多数の刃物を屋敷内の自室にコレクションしており、その点でチェシャ猫―ボリスとは気が合い、領地を超えた遊び仲間。年上の主人公を「お姉さん」と呼んで慕い、暇さえあれば子供であることを盾に甘え、遊んで欲しがる。
青い服と瞳で休暇にこだわり、ハキハキ喋るのがディー。ピンクがかった赤い服と瞳でお金にこだわり、のんびりした口調なのがダム。時折カラーコンタクトで目の色まで変える“とりかえっこ”で人をからかえるよう、髪型や色違いの服などをわざとお揃いにしていたりするため、見破るのは至難の業。当人達も、主に「双子」と呼ばれるなどの一緒くたの扱いこそ2人が同等の証だとして、敢えて見分けられないよう努めている模様。背の低さを気にしており、長身のエリオットを上司にも関わらず「馬鹿・ひよこウサギ」と罵る。
『クローバー』では、時折大人に変身。その際は、共に青みがかった黒髪をディーは伸ばして青い紐で結い、ダムは短くして前髪を赤と青のクロスにしたピンで留めている。白い縦縞の入った黒スーツの基本的なデザインはやはり揃えているものの、細部やネクタイの色だけでなく、髪型でも通常時より見分け易さを意識している。『ダイヤ』ではずっとこの大人姿なので子供姿を知る者はいないが、性格は全く同じまま。逆に『ミラー』では子供姿であることを謳歌しており、大人姿になることには意味を見出せない様子。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、帽子屋寮の警備を務める双子。主人公にとって年齢的には年下に当たるので可愛がってはいるが、入学順的に上級生に当たる。“ツインズ”の通称で、エリオットとの追い掛けっこ中の破壊行為や、ボリスとの箒レースによる校内暴走などでも有名な悪戯好きの問題児。しかし青年の姿への変身魔法を難なく成し遂げてしまう、天才児でもある。
ビバルディ (Vivaldi)
声 - 甲斐田裕子
年齢:29〜32歳(便宜上) / 血液型:B型(便宜上) / 身長:165cm〜170cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、劇場版
ハートの国での“ゲーム”の“主催者”(作中用語の項目参照)である、“ハートの城”(領土の項目参照)の艶やかな“ハートの女王”。“ハートの王”―キング(その他の項目参照)も健在ではあるものの、城における実権はほぼビバルディが握っている。斬首刑好きで気分屋、傍若無人でヒステリックな性格。お気に入りの主人公には寛容に接し、女友達や玩具と遊ぶ少女のような幼気さで好いてくれる。可愛いぬいぐるみ集めの趣味や自室を知るのは、極一部の者のみ。幼くして役持ちとなり城へ上がった為、ブラッドが実弟であることを知る者はほぼ皆無ながら、大の紅茶派で、他の花は認めない程に赤い薔薇の生花を好むのは同じ。そのため、自身の香水や風呂でも薔薇を愛用し、大好きな赤に染まる夕方以外の時間帯は機嫌が悪い。
常に手にしている、ルビーが嵌められハートをあしらった錫杖を、稀に短銃や斧などに変化させ使うこともあるが、滅多に自ら戦うことはない。左の口元に黒子、鎖骨の下に真っ赤なハートのタトゥーがあり、グラマー。が、近年はお年について敏感になっているらしく、「オバサン」や「厚化粧」などの単語は逆鱗。
『クローバー』以降、猫好きが発覚。それによりボリスには優しいが掃除屋の“眠りネズミ”―ピアスは大嫌いで、見ると激しく怯える。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは生徒の代表組織―“自治会”の会長と、自治会室を構える寮―“赤薔薇寮”の寮長を兼任する研究生。その高貴な美貌と堂々たる風格から“赤薔薇の女王”の二つ名で多くの崇拝者を持つが、実はこちらでも正真正銘の某国の女王。
ペーター=ホワイト (Peter White)
声 - 宮田幸季
年齢:18〜23歳(便宜上) / 血液型:A型(便宜上) / 身長:175cm〜180cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
ハートの城の宰相を務める“白ウサギ”。主人公を自分の居る世界に引き入れるべく、強制的に穴に連れ込んで薬を飲ませた張本人。極度の潔癖症により他者は全て雑菌扱いなので、大好きな主人公以外には触れることさえ許さない。顔も地位も金回りも良いが、主人公へは偏った無償の愛を過多に注ぎ続けて付き纏っており、人の意見に聞く耳を持たず、他者への言動が常に殺意剥き出しの突飛なものに終始していることから、いつも「ストーカー電波ウサギ」と主人公の不興を買っている。しかし根は無垢で、やや夢見がちな乙女思考の持ち主。常に敬語。
チェーンでたすき掛けにした大きな数字表記の金時計は、戦闘時に主に拳銃に変化させるが、細剣にすることも可能。服装の至る所にある釦の意匠も金時計で、丸眼鏡を常用している。会合時の正装では、金時計の文字盤も花柄になっている。真っ赤な瞳に、髪も肌も雪のように真っ白で、スラリと伸びたウサギ耳の存在を主人公に嘆かれるほどの美々しい容姿だが、それとは対照的な狡猾さから陰では“黒ウサギ”と囁かれている。また、同じ服装をした二足歩行の膝丈サイズのウサギ姿へも、任意で変身可能。
『クローバー』以降、自分達の世界に主人公が残ってくれたことに喜びを感じる反面、独占欲が芽生えつつある。『ダイヤ』や『ミラー』では冒頭で忽然と消えてしまうが、主人公にとっては引っ越しで弾かれる以前に居た国々を象徴する大切な案内人。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、主人公の幼馴染み。愛する主人公との学園生活を夢見るあまり、自らが在籍するシンフォニアへの主人公の入学を、グレーゾーンな手段で整えてしまう。自治会の“書記”と赤薔薇寮の副寮長を兼任する明晰さでクールビューティとして名高い潔癖症の優等生だったが、主人公の入学後はやはりストーカーになった為、日々周囲を呆然とさせている。業務をサボりがちなビバルディやエースに代わって働く、自治会の貴重な働き手。
エース (Ace)
声 - 平川大輔
年齢:23〜26歳(便宜上) / 血液型:O型(便宜上) / 身長:185cm〜190cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
ハートの城の軍事責任者だが、自室に辿り着くのも難しいほどの迷子癖から常時テント生活な、アウトドア派の“ハートの騎士”。鍛錬と称し、出会うたびに双子やナイトメアの補佐官―グレイに手合わせを申し込んでは厄介がられているが、それだけに剣術の腕は抜群。勧んでトラブルに突っ込んでは「俺ってツイてないんだ」と笑って済ませ、「騎士だから」で全てを片付けようとする、反省皆無なトラブルメーカー。爽やかな好青年風の一見通り、素で毒を吐く性格の黒さを一切隠さず振り撒く、裏表のない性格。
『ハート』『アニバアーサリー』ではハートの騎士の役割(作中用語の項目参照)を嫌い、“時計屋”―ユリウスの親友・部下としてその手伝いをしていたが、『クローバー』でユリウスが弾かれ別々になったため、少々不安定。ここでは一応ビバルディの部下を名乗っているが、早くユリウスの元に戻りたいらしく、よく主人公同様に扉の声に惑わされる。主人公が変わる事で置いて行かれるのを恐れている様子も伺え、ヤンデレ要素が強まっていただけに、ユリウスが再び現われた『ジョーカー』ではかなり安定した表情を見せるが、この世界の“役人”の1つ―“処刑人”(作中用語の項目参照)としての昏い一面も覗かせている。一方、『ダイヤ』では大人姿でも時折現れるものの、少年として墓守領に属するユリウスの保護下にあり、ユリウスを害すと判断した者には容赦がない。『ミラー』では青年姿だが、“ダイヤの女王”―クリスタ(後述)の意向から“ダイヤの城”(領土の項目参照)の預かりとなっており、クリスタの悪戯仲間。ダイヤの国のエースはどちらも、顔はあるがまだ役割は持っていない。
常に携帯しているのはハート柄の金色の鞘に収めた大剣だが、騎士としてのこだわりなだけで、銃器にも変化可能。鳶色の髪に、赤い瞳。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、主人公の上級生に当たる赤薔薇寮の学生。魔法使いながら体術にも優れ、その強さで日々学園の不正を取り締まる役員―自治会の“風紀委員”を務めるが、よくペーターをおちょくっては乱闘騒ぎを起こしたり、学園の器物を破壊している。また迷子癖も相変わらずで、全寮制の学園にも関わらず常にテント生活を送っている。
ボリス=エレイ (Boris Airay)
声 - 杉山紀彰
年齢:16〜19歳(便宜上) / 血液型:B型(便宜上) / 身長:170cm〜175cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
チェシャ猫”の通り名を持つ、“遊園地”(領土の項目参照)の居候の猫。少年らしく快活で人当たりは良いが、性格は猫そのもので自由奔放。ナゾナゾが大好きで主人公にもよく出すが、答えをはぐらかすこともあり、対応は気紛れ。改造・銃(ガン)オタクで、常用の短銃以外にも大量の銃をコレクションしている自室は、全く原型を留めていない改築を無断で施したもの。帽子屋の双子とは感覚も趣味も近く、仲の良い友達。ピアスには食欲や嗜虐心を刺激され、よくナイフとフォークを手に追い掛け回している。
髪・耳・尻尾、さらにはお気に入りのファーや愛用のハンドガンに至るまでショッキングピンク。全体的に、瞳と同じ金色の鎖の付いた首輪やピアス・指輪などアクセサリーを多用している。ヘソ周りや目の下には、黒い三角のタトゥーがあるが、左目を開くことはない。露出度の高い服装が多いが、会合時や真夏でもファーは手放さないのがポリシー。
物事に固執しない性格から、引っ越しのたびに方々に弾かれており、『ハート』と『ジョーカー』では遊園地で居候、『クローバー』では“森”、『ダイヤ』や『ミラー』では“駅”に勝手に住み着いてエンジニアの真似事などをしていた。扉を媒介に空間の切り貼りが出来る能力により、お気に入りの遊園地の自室だけその時々の滞在地と繋いでいるが、領主の居る領土内で大きく力を行使するには事前許可が必要。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、主人公のクラスメイト。要領と面倒見の良さは相変わらずで頼りになる反面、自身が寮長を務める寮―“遊園地寮”の至る所に仕掛けられた傍迷惑なトラップの数々は、ほぼ全てがボリスの改造。ツインズと並ぶ説教常連組。
メリー=ゴーランド (Mary Gowland)
声 - 堀内賢雄
年齢:32〜35歳(便宜上) / 血液型:O型(便宜上) / 身長:190cm〜195cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、ジョーカー、おもちゃ箱、劇場版
ハートの国の遊園地オーナーにして、“侯爵”。音楽をこよなく愛し、バイオリンを始めとした楽器を何かというと人前で演奏したがるものの、その腕はからっきしという壊滅的な音痴。本人は音楽による数々の凶行も、自身の演奏が素晴らしいからだと信じて疑わず、改善の意志はないことから周囲には「騒音公害超音波兵器」として畏怖されている。普段は温厚で、主人公にとっては実の父親よりも父親らしく感じさせる包容力は、居候のボリスにはおっさんと弄られている。だが、いつもは恥ずかしさのあまり周りに「ゴーランド」と呼ばせているフルネームをからかわれると、どんな装甲も貫通するよう改造されたライフルへとバイオリンを変化させて攻撃してくる。豹変は短時間しか続かず、すぐにいつもの気さくで飾り気のない性格に戻る。
普段は青い目に丸眼鏡を掛け、栗毛色の髪は襟足だけ三つ編み。構造がデタラメなバイオリンは、音楽家としてのプライドから決して肌身離さない。どの服装にも、音符の模様やピアノの鍵盤など、音楽をモチーフにした意匠がある。
『クローバー』の引っ越しではハートの国に取り残されて消えていたものの、『ジョーカー』では遊園地ごと復帰し、ボリスや遊園地滞在時の主人公だけでなく、ピアスの面倒も見るようになる。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは現代魔法史の教師で、主人公のクラス担任。その性格により、教職員ながら遊園地寮に自室を構えているため、寮監も兼ねている。包容力に溢れた教師として人気は高いが、演奏の腕前は本編同様であることから遊園地寮の音楽室には誰も近付かず、ゴーランドの占有スペースとなっている。
ユリウス=モンレー (Julius Monrey)
声 - 子安武人
年齢:28〜31歳(便宜上) / 血液型:A型(便宜上) / 身長:190cm〜195cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
ハートの国の中立地帯―“時計塔”(領土の項目参照)の主で、通称は“時計屋”だが、“葬儀屋”とも揶揄されている。主人公以外に任意で時間帯を変更でき、全住人の命である“時計”(作中用語の項目参照)を修理する役割と時間の管理を担う、この世界で唯一無二の番人であり職人。仕事以外で塔から外出することはほぼないという、根暗で厭人家の仕事中毒人間。当初は主人公のことも厄介がっていたが、次第に態度を軟化させ、不器用ながらも励ましたり素直に照れるようになる(ツンデレ)。自分より不幸な人間を見ると幸せになるため、エースとは友達。コーヒー派。
青い目に青髪を後ろで一纏めにしたロングヘアで、左の耳飾りを始め、随所にローマ数字表記の金時計のアクセサリーを装着。黒の半縁眼鏡の着用は、仕事中のみ。時折手にしている工具(スパナ)は、戦闘時に小銃に変化する。
『クローバー』の引っ越しではハートの国に取り残されて消えていたものの、『ジョーカー』では“クローバーの塔”(領土の項目参照)のメンバーとして復帰。が、塔内の一室とユリウスの私室が繋がっただけなので、同じ中立―ナイトメアと干渉はし合うがその部下―グレイとはまた別の位置付けとなっている。対して『ダイヤ』や『ミラー』では墓守領に属し、抗争の激しい国で多忙ながらも、すぐに姿を消しては手を焼かせている少年エースを保護者として案じており、定期的に探し歩いている苦労人。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、不正を取り締まる学園所属の組織―風紀委員の“委員長”と、教職員専用寮を経て生徒寮になった寮―“塔”の生徒を纏める寮長を兼任する研究生。お堅い塔でも屈指の真面目人間で、よく塔の奥の研究室に篭っている。研究内容も、魔法に全てを丸投げしがちなルーンビナス国内にあって、手作業がほとんどな機器の修繕であることから、偏屈扱いされている。
ナイトメア=ゴットシャルク (Nightmare Gottschalk)
声 - 杉田智和
年齢:25〜28歳(便宜上) / 血液型:B型(便宜上) / 身長:175cm〜180cm
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
『ハート』『アニバーサリー』では、眠っている主人公の夢に現れ、夢を司る“夢魔”。モチーフの不思議の国のアリスに従えば、通り名は“芋虫”になるのだがそれを嫌がり、“蓑虫”を自称している。常に浮遊し、他人の心を読み、夢を自在に変化させる能力を持つ。大量の吐血を繰り返すほどに病弱だが、注射や薬の苦味を嫌って通院も投薬も徹底して拒否し、煙草も常用していることから、完治の見込みはない。そのため、本人はひたすら自分を「神秘的でカッコイイ・偉い」と信じ込むナルシスト振りだが、主人公にはすっかり「ダメ男」認定されている。
灰色の瞳に銀髪と全体的に色素が薄く、常に身に着けている眼帯の下の右目は役割上、決して開くことはない。不健康さが祟って、唇は常に紫掛かっている。モノトーンの服装が多いが、ポケットにはいつも薄紫のスカーフを飾っている。
『ハート』では逃走癖から夢に閉じこもっていたが、グレイに夢から引き摺り出されてしまった『クローバー』では、引っ越して来た主人公と“クローバーの塔”(領土の項目参照)の領主として現実で再会を果たす。が、地位の高さに反した子供っぽい我儘や逃亡、“会合”(作中用語の項目参照)のグダグダな主催振りで周囲を困らせ、『ジョーカー』でもグレイに多くの職務を代行させている。『ダイヤ』では少年駅長として、夢への逃走癖は健在だが、若干大雑把ながらもやや真面目に仕事をこなしている。そのあまりの頼りなさから、ボリスやグレイまで世話役及び部下として取り込みつつある。『ミラー』では主人公と同年代の青年姿ながら、既に不遜さも病弱さも健在。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、塔の保健室に常駐する学校医。塔の教職員管理者でありながら、あまりの病弱さと仕事嫌いで、常にグレイに世話を焼かせている。高度な空間魔法を難なく操り、魔法使いとしても医師としても有能な人物だが、実は初級の魔法がほとんど使えないと噂されている。
グレイ=リングマーク (Gray Ringmarc)
声 - 中井和哉
年齢:28〜31歳(便宜上) / 血液型:A型(便宜上) / 身長:185cm〜190cm
登場作品:クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー
“トカゲ”の通り名を持つ、クローバーの塔のナイトメアの補佐官。上司がサボった業務の代行や護衛に留まらず、日常生活の面倒も率先して看ている世話焼きさから、主人公には「お父さん・お母さん」みたいだと言われている。元はナイトメアを暗殺しようと周囲をうろつく内、そのままそれが定位置となってしまったものの、酷薄な面は未だ健在。主人公の世界の常識に匹敵する言動と落ち着きの持ち主だが、料理の腕前は破壊的で、一部には「生物兵器」として名高い。が、ココアやコーヒーなど飲み物を淹れる腕は良い。喫煙家なのは『ダイヤ』や『ミラー』でも相変わらずだが、主人公も目を見張る程に柄の悪い現役暗殺者。しかし二言目には「殺す」と言っている若きナイトメアを実際には親身に世話していることから、既に当人達以外は危険視するどころか、すっかり面倒を任せてしまっている。また全作共通で「小さくて可愛いもの」には目がなく、よく小動物を拾ったりウサギ姿のペーターによろめいたりと、常にかたなし。
爬虫類を思わせる金の瞳に黒髪で、左の首筋には黒いトカゲの刺青があり、ナイトメア同様、普段からモノトーンで統一されたスーツとロングコートを着用。短剣二刀流の凄腕の使い手で、腕前はエースと互角。両腕に革ベルトで装備している、柄まで総鉄製のメインのもの以外にも、右足にズラリと並んだくないサイズのものなど、体中のあらゆる場所にナイフを隠し持っている。『ダイヤ』や『ミラー』でも基本はほぼ変わらないが、着崩したルーズなイメージが強くなり、以前と大きく印象が異なる。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、塔の使用人の統括者―“執務官”。その立場以上に、親身にナイトメアの世話を焼いては補佐している。優秀な魔法使いでありながら、いつもの短剣を使った戦闘などの体術にも何故か優れている。
ピアス=ヴィリエ (Pierce Villier)
声 - 保志総一朗
年齢:16〜17歳(便宜上) / 血液型:AB型(便宜上) / 身長:165cm〜170cm
登場作品:クローバー、ジョーカー、おもちゃ箱
『クローバー』の引っ越しで森に現われた、“眠りネズミ”。好き嫌いを素直に示すあどけない性格で、大きな目をした顔も愛らしい。が、ボリスや双子の門番に苛められて帽子屋屋敷を家出した見た目通りの幼さとは裏腹に、帽子屋ファミリーの現役構成員として拷問や死体・現場の後処理を担当する“掃除屋”の職で重宝される残忍さも持つ。命の危機を感じないウサギのエリオットとペーター、コーヒー好きの性分が祟って眠れない自分に睡眠を与えてくれるナイトメアのことは熱烈に慕っているものの、その愛情表現は何かと「ちゅう(キス)」を迫ることであるため、嫌がられている。またほとんどの役持ちから稚拙な物言いやネズミの役割上、バカにされたり嫌悪されることが多く、「嫌われ者」と自らも口にしている。大好きなチーズと甘いものの偏食や拾い癖があり、森を彷徨っていた主人公との出会いを「落し物を拾った」として、主人公を私物化して譲らない。
前髪に黄色のメッシュが入った榛色ワンレングスヘアに、緑の瞳。丸い大きな耳と細長い尻尾は手入れを欠かさない自慢であり、斜めに被った黒い帽子はお気に入り。
『ジョーカー』では『クローバー』で住処だった森にサーカスが逗留したため、ボリス共々復帰した遊園地へ居を移した。が、所属は依然として帽子屋ファミリーのままであり、領土争いによる出撃時にはゴーランド勢ではなく、帽子屋ファミリーとして参戦している。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、遊園地寮に在籍する主人公のクラスメイト。いつまで経っても自寮内のトラップに引っ掛かる純真さなど、召喚士としては傑出した才能を覗かせているものの、興味の有無に激しく左右される紙一重な性格が祟り、大量のネズミを自身の影から出して操る―「お友達召喚」にしか、現在その力は発揮されていない。
ジョーカー (Joker)
声 - 石田彰
登場作品:ジョーカー、おもちゃ箱、ダイヤ&ミラー、劇場版
エイプリル・シーズンと共に森にやって来た、“サーカス”の団長と“監獄”(作中用語の項目参照)の所長を兼任する役人。その二か所に現れるあまりに違い過ぎる2人が、全く同じ顔で同じように互いをジョーカーと呼び合うことから、主人公には腰の仮面との腹話術説に始まり、多重人格の同一人物や双子など、さまざまに憶測される。結局、主人公は口調の柔らかい方を「ホワイトさん」、腰の仮面としてちょっかいを掛けて来る口の悪い方を「ブラックさん」と呼び分けるようになる。ブラックさんは口の割りに比較的良い奴であり、強者を好むので同じ管理仲間のエースがお気に入り。またサーカスには否定的なことから、監獄に詰めていることが多い。団長としてサーカスを切り盛りしたり公演挨拶を率先して行なっているのは、実は性格が悪いホワイトさん。この世界のシステムの管理者という役人の立場や、決して殺せない存在であること、なんでも自分が楽しめるようにしてしまう性格から、顔無しには恐れられ、他の役持ちには「道化」と蔑まれる一方で疎まれている。『ダイヤ』や『ミラー』ではジョーカーの国ごとその存在を忘れられていたが、眠りについた主人公の夢に現れては、決断を迫るようになる。
ざんばらの赤毛に赤い瞳で、団長時は道化帽子に黒と赤を基調とした服、所長時は黒い軍服に軍帽で乗馬鞭。『ダイヤ』や『ミラー』では汽車の車掌としての服装もあるが、いずれも左目には眼帯、腰には仮面を付けている。
『おもちゃ箱』の学園バージョンでは、学園の用務員といわれている神出鬼没な人物。趣味でフラフラと学園をうろついては、主人公と出会う。黒のとんがり帽を被っているのが、ブラックさん。
クリスタ=スノーピジョン (Crysta Snowpigeon)
声 - 小林沙苗
登場作品:ダイヤ&ミラー
『ダイヤ』においてはゲームの主催者である“ダイヤの城”(領土の項目参照)のたおやかな“ダイヤ()の女王”。趣味は猟銃による狩りとトラップ作りと氷漬け。なんでも凍らせ、瞬時に粉砕も出来る能力を使い、希少な品を独自のこだわりに基づいて凍らせては城の一室にコレクションしている。そのため、虎視眈々とナイトメアを狙っており、駅には精力的に攻撃を仕掛けている。余所者として未だ希少である主人公のことも気に入り、フランクに接したかと思うと、悪戯と称して過激なトラップを仕掛けて楽しむ。外見に反し、争いを好む子供のように無邪気な酷薄さ、冷静な判断力と鋭い洞察力を併せ持つが、“黒ウサギ”―シドニーから何かと逃げ回っては怒らせてしまう甘え下手。臆病ながらハートの城同様に元は存在した“ダイヤの王”がいつしか姿を消したことについては、絶対君主であるクリスタを恐れ、その行方を誰も明確にしようとはしないという、公然の秘密と化している。シドニー程にあからさまな対抗意識や敵愾心はないが、ビバルディのことは嫌っている。
背を覆って緩く波打つ豊かな髪と胸の、楚々とした美女。しかし身軽なのがお気に入りで、遊びの時には専らおかっぱ頭の幼女姿をしている。その姿は愛らしいと主人公には好評だが、威厳がないとシドニーにはよく叱られており、公式な場では大人姿でいることが多い。
シドニー=ブラック (Sidney Black)
声 - 鳥海浩輔
登場作品:ダイヤ&ミラー
ダイヤの城で宰相を務める“黒ウサギ”。忠臣として常にその身を案じているクリスタや主人公に対して、素直に好意的な言動が取れず、嫌味ばかりなツンデレ。とにかく白が大嫌いで、同じように城の宰相職を務めるウサギながら、自身とは全く正反対な性格で真っ白なペーターに激しい対抗意識を燃やしている。それにより、ペーターに溺愛されている主人公にも敵意を向ける、ややヒステリックな性格。またあまりの白嫌いが高じて至上主義を唱え、何でも黒にしてしまうことから自身の執務室や私室は真っ黒。自身の黒のコレクションルームには、日用品から美術品まで多くの黒い品を収集しては、悦に浸っている。自分がウサギであることや優秀さにも固執しており、クリスタのお目付け役の傍ら、宰相職でも多忙を極めるワーカーホリック振り。
チェーンでたすき掛けにした、花柄の文字盤に数字表記の大きな銀時計は、戦闘時に銀の拳銃に変化させる。モノクルを掛けた右目は赤、左目が黒のオッドアイ。おかっぱにしたストレートの黒髪から垂れた黒い耳は、いつも手入れを欠かさない。ペーター同様、服装や特徴はそのままのの、二足歩行で膝丈サイズなロップイヤー種のウサギ姿へも、任意で変身可能。
ジェリコ=バミューダ (Jericho Bermuda)
声 - 小山力也
登場作品:ダイヤ&ミラー
ドードー鳥”の通り名を持つ、ダイヤの国の美術館の館長であり、墓地の墓守頭でもある、帽子屋ファミリーと対立するマフィアのボス。既に別の軸にいる大多数のジェリコが死んでいることから、先がないことが確定的―“死人”(作中用語の項目参照)といわれている。それ故に、死を意識しない他の住人達よりも主人公に近い感性を持つ、親しみやすい気さくな男。残していく領民達を案じ、少しでもより良い状態を残そうと、常に仕事に奔走している多忙な人物。また、『ミラー』では国名に反して主催者でもあるため、コーカス・ゲームの開催も取り仕切っている。
がっしりとした体躯に、オールバックにした髪、額の右から頬に掛けて十字の古傷2つを持つ。いくつも兼任している仕事の切り替えを服装でしており、館長とボスの時にはデザイン違いのスーツに眼鏡、墓守頭の時にはややミリタリー調のラフな服装にゴーグルで、ランタンを取っ手に下げた大きなスコップをよく手にしている。
ハンプティ (Humpty)
声 - 岡本信彦(2役)
年齢:20歳そこそこ
登場作品:ツイン
“狂った卵(マッド・エッグズ)”や“狂った双子(マッド・ツインズ)”と通称されている、帽子屋屋敷の門番の片割れ。もう1人の門番であるダンプティとは容姿・年齢・行動パターンなど全てが違うが、双子とされている。しかし偶に2人揃うと、自身達が卵であることや、何でも卵関連に持ち込む話題が尽きぬ程、ダンプティとは仲良く大好きな塀の上で語り合っている。本人達はもちろん周囲にも長年の帽子屋屋敷の門番として、ハートの国に主人公が連れ込まれて以来の付き合いであると認識されている。が、主人公には双子の基礎的なパーソナルデータ以外の、共に過ごした思い出がないので違和感だらけ。それにより主人公には、パートナーとして自らに最も相応しい美しさを兼ね備えていると感じて積極的に好意を口にしているものの、からかわれていると取られており本気にされてはいない。美しいものに目がなく、自分が大好きという大変なナルシストで、自らを「この世で最も美しい卵」と豪語している。そのため、何かというと人目を集めようとしたり、注目を浴びていないことにキレる度に騒動を起こすので、確かに美青年ではあるものの、領民には敬遠されている。いかにも軟派な風情で誰にでもフランクな物言いだが、率直過ぎて馴れ馴れしくもあり、派手好き。
襟足だけ肩下まで伸ばされた髪は、左の一房だけ白いメッシュが入っている。軍服風のジャケットや帽子・パンツ・編み上げブーツはダンプティと揃いだが、色違い。下の黒いシャツの胸元は開け、青紫のスカーフタイも緩く巻いているだけで、着崩し気味。割れた卵のトップが付いたペンダントは、卵のモチーフを中央に配した両刃の巨大な斧になるが、ハンプティの美意識としては金色の銃の方がお気に入りで、斧を携帯しているのは上司命令。また、卵のモチーフには目がない。
ダンプティ (Dumpty)
声 - 岡本信彦(2役)
年齢:〜16歳
登場作品:ツイン
ハンプティと並び称されている、帽子屋屋敷の双子の兄弟門番。ハンプティの激しい性格や言動を、大好きな“不気味さ”と捉えて好いているが、双子だからといって同じである必要はないと互いに考えており、別々の人間としてそれぞれの個性を尊重している為、仲は良いが基本的には別行動。一見するとハンプティよりも品行方正かに見えるが、実はオカルト寄りなマッドサイエンティストで、自室に併設した研究室でよく怪しい実験に耽っては爆発騒ぎや人体実験などの騒動を起こす。外見年齢の割りにやや表情に乏しく、飾り気のない言動で自己主張はハッキリとする性格から、主人公には真面目だが妙に落ち着き払った印象を与えている。しかしハンプティの不気味さを見たいがために、何かとハンプティを焚き付ける発言をすることは多い。所属的には敵対しているが、ボリスと仲が良い。
ハンプティより青味掛かった髪は、右の一房だけ白いメッシュが入っている。色違いのジャケットや帽子・パンツ・編み上げブーツだが着崩しているハンプティとは対照的に、赤紫のスカーフタイなどをきっちり身に着けている。卵のモチーフを中央に配した両刃の巨大な斧が、右耳に下げた割れた卵のピアスになった時には、無意識に指で弄ぶ癖がある。
解放を強く望む者の夢に、手足の生えた大きな卵の姿でハンプティと共に現れて、自身達も卵から孵して貰うべくそれを手助けする役割を持つ。それにより“王座”を目指すよう、夢で主人公を騒々しく追い立てる。

その他

ロリーナ=リデル (Rolina Liddell)
声 - 神田みか
登場作品:ゲーム各回の回想、劇場版
リデル家三姉妹の長女で、母親亡き後のリデル家でその代わりとして、大方の家事をこなす。一般でいう華やかな女性ではないが、読書家で心理学などの学術書にまで通じ、ピアノも嗜む、主人公にとっては優雅さや女らしさ・知性・教養と全てを併せ持った淑女そのものの、憧れでありコンプレックスの元でもある姉。『ハート』『アニバーサリー』『新装版』冒頭では、本シリーズのモチーフである不思議の国のアリスを読んでいる。
主人公と同色の長い髪をカールさせており、脇だけ縦ロール。紫のドレスと揃いの帽子を着用。
イーディス=リデル (Edith Liddell)
声 - たなか久美
登場作品:『ハート』『アニバーサリー』『新装版』の回想にのみ登場。
リデル家三姉妹の三女。敢えて公立校へ通っていた主人公とは対照的に、一般的な例に倣って寄宿制学校の寮で生活している為、自宅でロリーナと同居していた主人公とは離れて暮らしていた。ロリーナに懐いていたことから、主人公とは互いに一歩引いて接してはいたが、無邪気で子どもらしい素直な妹。
肩まで伸ばした、主人公と同色のストレートヘア。年が近いからか、おっとりとした風情のロリーナより主人公寄りの顔立ち。
キング / ハートの王 (King)
登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、ジョーカー、劇場版
ハートの城の王で、この世界には稀な人の良さ気な初老の男性。あまりの影の薄さから、たびたびその存在を忘れられるだけでなく、ペーターとエースにさえぞんざいに扱われている。城における実権はほぼビバルディが握っており、滅多なことでもなければ口出しも出来ない。が、ビバルディ、ペーター、エースのサボった分をほぼ肩代わり出来る程に、実は有能な人物。ビバルディと対になっているのは役職上だけのことで婚姻の事実はなく、互いに複数の愛人が存在する。
鼻の下の口髭と両脇でカールさせた髪は灰色。真っ赤な貴族服に、金の錫杖を常用。『クローバー』では、会合時にだけ壮年の男性に若返っている。

作中用語

役持ち
顔がハッキリと誰にでも見える、特権階級のキャラクター。時間(一時間単位)を表す存在でもある為、一国に出現するのは、その時の攻略対象キャラに城の王(キング)を加えた12名。その顔触れで何の国になるか決まるのが一般的な状態とされており、15名が出揃った『ジョーカー』は、エイプリル・シーズンの特殊性によるものとされている。現在までに登場済みの21名以外にも多数存在するとされており、その総勢は24名との説もあるが、昇格なども含め詳細は不明。役持ち同士は既定の順番に従って、定期的に出会っては撃ち合う(銃撃戦を行う)必要がある。
『クローバー』以降、未登場ながら話題に登る役持ちや、作品には登場しないが既に主人公と知り合いの役持ちは、「引っ越しで他国に居る」との扱いになった。
役無し、顔無し
この世界において役持ちからはもちろん、当人達すら「替えがきく」としてその生死を軽視されている大多数の住人。顔がぼんやりとしか見えず、時間の分や秒を表す存在として個ではあまり認識されないので、見分けを付けたり、それぞれを別人扱いして個性を重視しようとする主人公の思考は、とても希少なもの。
余所者(よそもの)
この世界における、異世界からの来訪者のこと。従って、別世界から連れ込まれた主人公を指すことになる。実際に来訪することは非常に稀で、主人公と出会うまでは登場する住人達で実際にまみえた記憶のある者はいなかったので、「この世界の者に愛されるべくやって来た者」「この世界の住人に愛されやすい者がやって来る」といわれていたのは知識の上だけでのことであった。住人達に比べると戦闘力・身体能力の面では劣るが、心臓を持つことでその生死には換えが効かず、この世界のルールに縛られない(役割が要らず、催し物への出席が免除される)唯一の人間なので、住人達にとっては気に掛けずにはいられない存在。領主達は対面時に直感的に判別することが可能。
領主 / 主催者
各領土を統治する役持ち―ビバルディ、ブラッド、ゴーランド、ユリウス、ナイトメア、ジョーカー、クリスタ、ジェリコのこと。更に『ハート』『アニバーサリー』『新装版』『ツイン』でのビバルディ、『クローバー』でのナイトメア、『ジョーカー』でのジョーカー、『ダイヤ』でのクリスタ、『ミラー』でのジェリコは、中でも特に重要なゲームの主催者である。領主達は自領では好きなルールを作ることができ、どこの出入り・遠視も可能でほぼ無敵を誇り、自らの力だけで時間帯を変えられる。その反面、他領主を招いてのイベントの定期開催や、そのイベントでしか基本的には時間帯を変えられない、他領では大きく力を削がれるなど、他の役持ちよりルールの制約も多い。
『ミラー』からは、主催者はあくまで役持ちの顔触れ次第で決定されるもので、必ずしも国名=主催者が治める領土名ではなくなった。
役割、役目
この世界の全住人の身分、職種、特殊技能、一部の相関関係(例:ビバルディとハートの王)のこと。「全てはカードを配られるように」個人に選択権はない絶対的なもので、転職や変更は「ゲームを下りる」と表現され、決して有り得ない。それによりどんなに職務をサボろうと降格・解雇はないが、ビバルディを始め「昔は顔無しの子供だった」との発言がチラホラあることからすると、昇格することはある。が、領土争いの終了や前任者の死亡によるものなど、かなり特殊な条件下でのことらしい。
ゲーム / ルール
ハッキリとした主なゲームは、領主達による領土争い。しかし住人曰く、この世界を成り立たせる、全住人にとっての生きる意味がゲームであり、この世界の住人はゲームなくしては生きられず、その継続にルールが必要。従って、領土争いの決着以外、住人達が口にするゲームには勝者はなく、領土や役割によってゲームにもルールにもバラつきがあり、またルール全てを厳守する必要はない。が、ルールによっては破ることで多大なペナルティを被るものもあるらしいが、結局明確なルールブックなどは存在しないため、詳細は不明。
時計 / 残像 / 役人
この世界の住人達には皆、心臓として時計が入っており、心音ならぬ針音を刻んでいる。ロボットではないので、心臓以外の肉体の構造は同じであり、一般的な死亡レベルのダメージを受けた住人は時計が壊れて死ぬが、遺体は一定時間の後に時計を残すのみとなる。この時計が時計屋の手に渡れば修理が成され、同じ役や能力を持つ者として再生されることから、「誰でも替えがきく」と住人達には認識されている。が、かつての人物を蘇生する訳ではないため、人格や記憶は修復されず、全くの別人になってしまう。それにより、稀に修理を是としない住人も存在するが、時計を修理不能な状態にする破壊や隠匿は、大罪である。自身の時計の修理を待つ間、壊れた時計を時計屋の元に運ぶ影だけの存在―“残像”や、時計を修理不能にしたなどの罪人への制裁と隠匿された時計の探索・強奪を負う役―“処刑人”、罪人を収監するジョーカーら“役人”によって、時計の循環が管理されている。
また多重構造であるこの世界では、役持ちは他の軸にも“少しずつ違うが、根本は同じ自分”という、時々の選択肢により分離していった複数の自分が存在している。その自分達がそれぞれ別の事情であれ半数以上死亡してしまうと、時計の破壊とは別の、ループから外れる“絶対の死”が確定してしまう。
会期
ルールで領主達に定期開催が義務付けられているものの中でも、各国のゲーム主催者が催す一大イベント。開催時には全役持ちの出席、正装のドレスコード、参加中は「なるべく争わない」、主催側は全出席者を客としてなるべく丁重にもてなすなど、種々のルールがある。集まることに重点が置かれているため、イベントの質は問われず、内容は主催者の好みによる。また会期の期間の扱いはイベントにより異なり、舞踏会は一夜のみ、会合とサーカスは各開催日のみで短期。測量会とコーカス・ゲームは全3回の合間も会期としてカウントされる。
  • 舞踏会 『ハート』『アニバーサリー』『新装版』にて、ビバルディによりハートの城のホールで開催。夜を徹して行われるため、城の全客室が休憩所として開放される。
  • 会合 『クローバー』にて、1開催で数日、それがさらに数回に渡る[2]ナイトメア開催の首脳会議。ナイトメアのぐだぐだな主催振りと面子により、きちんとした話し合いの様相を呈することは滅多にないので、ほとんど何も決まらない。会合中の出席者は、クローバーの塔に宿泊するのが原則だが、一部は塔周辺の宿屋に泊まっている模様。
  • サーカス 『ジョーカー』にて、森のテントでジョーカー率いるサーカス団によって数回に渡り[3]行われるショーの、観覧行事。プログラムに並ぶ演目名は、メルヘンで内容の予想が付かないものが多い。
  • 測量会 『ダイヤ』にて、クリスタの主催で各領土の国力を数値化して勝敗を競うという、国を挙げての賭博イベント。全3回の対戦で、国力を軍事力・技術力・経済力・自然力・国民の5つに振り分けて計測したものの内、毎回1つずつ領主が出し合ってその数値の高さを競う。3回戦のどこでどの国力を出すか、測量会で勝利して威信を高めるか、部下に賭けで儲けさせ懐を潤すかなど、領主たちそれぞれの思惑が飛び交う。
  • コーカス・ゲーム 『ミラー』にて、ジェリコが絵画内のコロシアムで開く対戦ゲーム。互いが騎乗する巨鳥―不死鳥(フェニックス)を専用の閃光銃でより早く落とすというものだが、フェニックスは専用銃を始め武器一切が効かない不死なので、勝敗を決するのはほぼ反則負けや試合放棄という堂々巡りから、コーカスレースをもじって呼ばれているゲーム。1回2試合で3開催が行われ、役持ちは各領土から2名以上が、くじ引きで選ばれた他領土の選手と、2つに区切られたコロシアムの上空で戦う。だがクリスタは女性であることから、人数が足りなくとも参加が免除されている。顔無しはコロシアムでの観覧・賭けに興じる場合もあるが、地下闘技場でのトーナメント戦も行われている。
引っ越し
『クローバー』より登場した、唐突に発生する地殻変動。基本4〜5つの領土で構成されている国で、突然領土単位でランダムに土地が入れ替わり、別の国になってしまう。その際の役持ちの顔触れにより、国名が変わる。一見するとただいくつかの国が存在しているだけに見えるが、実はこの世界は多重構造(パラレルワールド)になっている。時間の流れは一定しておらず、引っ越しで飛ばされる先は別国なだけでなく過去の場合もあり、しかもこれまでとはやや違った流れ―別の軸の場合もある。『ダイヤ』からのこの設定により、『ダイヤ』と『ミラー』は主人公の選択により分岐した別々の軸との扱いとなった。
エイプリル・シーズン
『ジョーカー』の“エイプリル・シーズン(嘘つきの季節)”では、天候・気候が安定しており時間以外は変化がない世界に、領土ごとに四季が訪れる。どこに何の季節が訪れるかは、ランダム。シーズン中は主人公のような余所者は、冒頭以降の季節感がハッキリする“季節の固定”が起こると、シーズンが終わるまではジョーカーを通さねば領土間を移動出来なくなる。
クレイジー・ストーム
『ツイン』で“嵐”や“風が来る”と呼ばれる、珍しい現象。時間が狂った世界の歪みの皺寄せらしいが、詳しいメカニズムはこの世界の住人達にも分かっていない。嵐が到来すると、主人公のような余所者を除く全住人は漏れなく1つ以上は必ずどこかがおかしくなる。“先触れ”と呼ぶ予兆のやや強めの風が吹くこともあるが、住人には感覚で到来が分かる。領土別の強風の後、空が明滅すると以降の数時間帯は容姿や性格の一部などが変化するというもので、皆個別に、しかも毎回変化する内容は変わる。嵐の間は自身が変化したことによる違和感はなくなり、嵐が過ぎると変化に関する記憶が曖昧になるので、自身の変化は自ら把握は出来ない。しかし他人の変化はその限りではない為、自身の変化を知りたい者は、他人に尋ねて知ることが出来る。が、嵐を嫌うビバルディとブラッド、あまり興味のないペーターやユリウスは、これまでは知ろうとはしなかった。
砂時計
この世界の時間帯―昼・夕・夜の3つの中から、念じた通りのものに変更出来るアイテム。国内の随所に落ちており、訪問が空振りに終わった折やミニゲーム勝利時に手に入る。時・分・秒の単位はこの世界にもあるが、3つの時間帯がランダムに入れ替わるので当てにならないため、時間帯を基準に住人達は暮らしている。
ハートの小瓶
主人公が白ウサギから無理矢理に飲まされた、謎の苦い薬が入っていた、ガラスの小瓶。筒状のクリスタルのように透明な本体にはハート型の彫りが一つあり、ハートの付いた蓋で、服用後に拾って以来、ずっと主人公の持ち物になる。中身を飲んだ所為で元の世界には帰れなくなったが、住人達との触れ合いの中でいつの間にか薬は溜まり、瓶が満タンになれば帰れると主人公は思っている。

領土

国内では大体、1つの中立地帯などを治める管理側の元、3つ以上の領土の領主達が、領土争いのゲームを繰り広げている。

ハートの城(The castle of heart)
領主:ビバルディ / 登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、劇場版
赤バラの咲き乱れる生垣が迷路状に刈り込まれた庭園を、遥かに見下ろす台地に聳えた、白壁の巨城。庭園を抜けると現れる坂を延々と登った先の城は、随所に赤いハートのモチーフが施されており、装飾過多気味。主人公を始め、ビバルディを除いた役持ちのほとんどには、「目に痛い城」と言われている。
『ジョーカー』では“春”の季節が訪れ、色とりどりの花が溢れる、暖かな過ごしやすい土地となっている。城下町も治世者がビバルディであることを反映し、服飾などの商店が多く見られる。また民衆の間では、罪の有無とは関係なくやたらと首を刎ねたがるビバルディを揶揄する流行歌や、冷酷なまでに隙のない執政を行うペーターの腹黒さ、その冷淡さから「ハートがない」と言われている使用人のことが噂に登っている。
メイド達は、黒を基調として赤いハートで飾られた制服に、白のエプロンと赤いハートが並んだカチューシャを着用。主人公のハートの城滞在時には、同じ服飾を勤務中に着用しているカットが登場する。兵士は胸に、割り振られている数字が表記され、槍が基本装備。いずれも黒髪の、控え目で従順な人柄。
帽子屋屋敷 / 帽子屋ファミリー(The hatter family)
領主:ブラッド=デュプレ / 登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、クローバー、ジョーカー、ダイヤ&ミラー、劇場版
帽子をイメージさせる屋根の屋敷、ティーポットデザインのいくつもの噴水、常にティーテーブルと椅子がセッティングがされた広大な庭を持つ、ブラッドの私有地。国内有数のマフィア―帽子屋ファミリーの本拠地としての顔も併せ持つため、秘密の武器庫など隠し部屋も多い。庭の一角に存在する薔薇園は手入れの行き届いた見事なものだが、ブラッドの許可のない者には決して立ち入れない。領民には比較的慕われているが、門前でディーとダムが敵も客も構わず切り刻み、罠も遊びで多数仕掛けているため、屋敷に近付く一般人は少ない。
『ジョーカー』では“秋”の季節が訪れ、実りの豊かさか美食家のブラッドの影響か、良質な食材が集まる土地となっている。が、『ダイヤ』では未だ成長途上の派閥が治める地であるため、襲撃を受けることが多く、弾痕の生々しい町並みや一部流通が滞っているなどやや荒れ気味。
ファミリーの構成員も兼ねる使用人は、白を基調にトランプマークが各所にあしらわれた制服に、薔薇と赤い羽根の髪飾りや黒のミニハットを常に着用している。男性は毛先が跳ね、女性は巻き毛をツインテールにしているがいずれも金髪。また、敬愛するボスの気風を如実に反映し、皆一様に退屈を嫌い、常にだるがって間延びした口調だが、根は機敏で残忍。主人公の帽子屋滞在時には、メイドと同じ制服にミニハットを勤務中に着用しているカットが登場する。
遊園地(The amusement park)
領主:メリー=ゴーランド / 登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、ジョーカー、劇場版
侯爵領を持て余したゴーランドにより建てられた、一大行楽施設。くねくねとした、カラフルでシュールな建物の並ぶ入場ゲートが目印。絶叫マシンやカート乗込み型のホラーハウス、売店のワゴンカー、電飾のフロートなど、他の領地よりは格段に現代的。ボリスがその器用さで、遊園地内のアトラクションのメンテナンスを請け負う傍ら、無断で無茶な改造とピンクのカラーリングも施してしまうので、時折ゴーランドの怒りを買っている。中心には煉瓦色の壁で方々に馬の意匠があり、屋上にメリーゴーランド状の大きな飾りのあるゴーランドの私邸があり、ボリスやピアス、主人公滞在時の宿舎となる。
『クローバー』ではハートの国に取り残されて消えていたものの、復帰した『ジョーカー』では“夏”の季節の訪れによりプールやパレードなども加わって多彩なアトラクションを誇るが、コーヒーカップ型のジェットコースターやフリーフォールなど、ゴーランドのやや特殊過ぎるセンスも若干目立つ。
従業員は男女とも黄色を基調に、水色の触角などが飾りとして付いた制服。カールした栗毛色の髪に遊園地らしく、皆手袋着用で声のデカいオーバーリアクションな上、パワフルでテンションも高い。ゴーランドの配下でもあるはずだが、他とはやや違い、ゴーランドに敬服どころかむしろ圧倒している場面もチラホラ見られる。
時計塔(The clock tower) / 時計塔広場
領主:ユリウス=モンレー / 登場作品:ハート&アニバーサリー&新装版&ツイン、、劇場版
民家や商家にぐるりと囲まれた中立地帯の広場には、ローマ数字の付いた細い石塔が円状に並び、中心に一際高い塔が佇む。塔の半ばには2本の針が横に突き出しており、上空から見ると時計になっている。石造りの塔の内部は多くの歯車や機器、長い階段で埋め尽くされており、台所とユリウスの私室兼作業場である居住スペース以外、部屋はほぼ皆無。最上階は、ハートの国を一望する回廊型の展望スペースとなっており、主人公がペーターに連れられて最初に降り立つ場所。
『クローバー』ではハートの国に取り残されて消えていたものの、『ジョーカー』でユリウスの私室と扉が繋がったクローバーの塔の一部として復帰する。しかし塔や広場自体の所在地は、ハートの国のまま。
ユリウス以外で塔に常駐している者はなく、大抵は残像が時計を回収する配下代わりをしている。が、修理を拒む周囲から隠されてしまった時計の強奪や、怨恨からユリウスを襲撃する者の撃退などの任は、エースが担当している。
クローバーの塔(The tower of clover)
領主:ナイトメア=ゴットシャルク / 登場作品:クローバー、ジョーカー
塀で三角形に囲われた敷地に、上からはトランプのクラブ型に見えるよう建造物が配置された、緑を基調とした塔。エントランス上部は吹き抜けとなっており、室内の家具の配置もクラブ型になるようデザインされ、至る所にクラブの装飾が施されている。塔での会合中の招待客のほとんどを塔に収容可能という、基本的な食事の提供・宿泊設備を備えた巨大施設。塔内の一室は、多数のドアと長い階段がトリックアートのように入り乱れ、重力も何も無視した“ドアの部屋”があり、主人公を惑わせる。
『ジョーカー』ではユリウスが塔メンバーに加わるが、グレイと違ってナイトメアの傘下になったわけではない。また“冬”の季節も訪れ、極寒の豪雪地帯となった。それにより新し物好きなナイトメアの我が侭で、領地を挙げてのクリスマスや雪祭りなどのイベントが、長期に渡って度々行われる。
配下は、黒と白のモノトーンのスーツを常用。中立地帯の土地柄上、他に比べ全体的に平和主義であり、真面目で勤勉な男性ばかり。ナイトメアを恐れつつもその頼りなさが放っておけないという世話焼き気質の者、グレイを従えていることで敬服している者など、ナイトメアの一風変わったカリスマ性の元に纏まっており、皆介護慣れしている。
森 / サーカスの森(The circus)・監獄・鏡の湖(The lake of mirror)
領主:ジョーカー(『ジョーカー』時のみ) / 登場作品:クローバー、ジョーカー、ミラー
『クローバー』では、引っ越しで消えた遊園地に変わって現われた、鬱蒼とした森。ボリスとピアスの住処にはなっているが、特に誰かの固有の領土ではない。原色のカラフルなキノコ、「帰り道はこちら」などの意味不明な矢印案内板があちこちに溢れ、一部はクローバーの塔のドアの部屋同様に主人公を怪しく誘う“ドアの森”になっている。
『ジョーカー』ではサーカスのキャンプ地になったことで、ボリスとピアスは復帰した遊園地に移住。全体的には風船や小物による飾り付けが成された程度だが、一部は大幅に整備されて大きな広場となり、黄色の巨大な天幕が張られ、平時は顔無しの団員達が練習や暮らしを営む場となった。しかし一度開催日になれば、天幕周辺にはゲーム、飲食、小物屋、大道芸のパフォーマンスなどありとあらゆる露店が所狭しと軒を連ねる、一大お祭り騒ぎとなる。一方で、石造りのだだっ広く薄暗い監獄が、白昼夢のように主人公の前に出現。玩具が転がり、被り物をした囚人が収監されたその異様な空間と軍服姿のジョーカーは、主人公の心残りの人が投獄された牢屋の元へと、主人公を手招きする。
『ミラー』で登場する鏡の湖は、常に雨降りか雨上がりでじめじめした森を抜けた先、乱立する柱のような結晶石の向こうに現れる、広大な湖。水底には生物の気配が一切なく、常に静まり返っている。たびたび主人公を迎えるジョーカーによれば、間もなく眠りから湖が目覚めた時には、水鏡として真実を映し出すという。
監獄では囚人の連行などに、軍服のような看守服を纒った残像が使われている。が、同じ役人として書類や業務の遣り取りがあるらしく、ユリウスやエースも時折出入りしている。サーカスの団員達は恩赦を与えられた囚人の一部分であり、老若男女さまざまな顔無しが存在するが、特に黒髪におかっぱの幼い女の子と、青い道化服の男の子のコンビはよく、ジョーカーと共に主人公を迎える。
ダイヤの城(The castle of diamond)
領主:クリスタ=スノーピジョン / 登場作品:ダイヤ&ミラー
台地の上、森に囲まれて聳え、白と黄色のバラが咲き乱れる生垣が迷路状に刈り込まれた、広大な庭園を抜けた先に現れる城。城と庭園を併せた敷地は、上空から見るとダイヤ型になっており、白と黄色を基調にした城内はダイヤのモチーフで溢れ、豪奢。しかしこれまでより抗争の激しい国であることから、城下町では華やかな軒並みの割りに、民衆がどこかビクビクとしながら、家に籠りがちに暮らしている。
メイド達は、黒を基調として黄色いダイヤで飾られた制服に、白のエプロンとシニヨンカバータイプのキャップを着用。主人公のダイヤの城滞在時には、同じ服飾を勤務中に着用しているカットが登場する。兵士は胸に、割り振られている数字が表記され、細剣が基本装備。男女ともパッツンに切り揃えられたボブカットに、抑揚のない口調で機械的。
墓地(The graveyard) / 美術館(The art museum)
領主:ジェリコ=バミューダ / 登場作品:ダイヤ&ミラー
領地奥の向かって左には荒涼とした墓地、右には美術館が並ぶ、墓守領の通称を持つ地。墓地は、遺体の残らないこの世界の住人を埋めたものではなく、死者の遺品を収めたものであり、さる迷信からそれらを狙う墓荒らしが後を絶たない。美術館は、香りを発するものやモチーフが抜け出てくるもの、それ自体に入れるものなど数々の珍しい絵画が展示されており、一番人気は“望む時間に引き合わせる”もの。連日満員で、いつも入口には長蛇の列が並んでいる。美術館の屋上にはブロックのような四角いモニュメントや、ぐるりと一周している不思議な滝があるが、裏手の関係者用スペース内もトリックアートが好きなジェリコの意向で、鳥などが隠れたモノグラムのタイルなどが使用されている。襲撃に対する備えなどもしっかりした領内は安定しており、ジェリコの鷹揚で包容力のある人柄から、他の恐怖支配的な領主と違い、領民も気さくにジェリコと軽口を交わすなど慕っている。
男女ともベージュの上品なスーツに身を包んだ美術館スタッフは希少で、常に人手不足。特に女性スタッフはごく少数で、ほぼ美術館に詰めている。墓守領の構成員や美術館の警備を務めるのは、黒い短髪に着崩したワイシャツ姿の、大柄な男性ばかり。主人公も墓守領滞在時には、美術館の女性スタッフと同じ制服に黒のヒールを着用している。
駅(The station)
領主:ナイトメア=ゴットシャルク / 登場作品:ダイヤ&ミラー
ダイヤの国では一番の領土を誇る、赤煉瓦造りの駅。広い構内は多くの機関車のホームだけでなく、天井が時間帯に合わせて色を変えるショッピングモールや、大きなエレベーターホール、駅員達の詰所や食堂なども内蔵している。住人達を行くべき所へ連れて行く汽車は行き先が表示されておらず、迷ったまま乗ることは危険であるため、『ダイヤ』では当初主人公は滞在を断られてしまう。まだ若いナイトメアがやや真面目に駅長を務めてはいるものの、あまりの汽車の出入りの多さに事故が絶えず、既に事故は日常茶飯事と化している。しかし利用者は多く、盛況。いつの間にか居着いたボリスが勝手に整備士を務め、グレイも既にほぼ馴染みつつある。
駅員は『ダイヤ』ではオレンジの縁取りのグレイのスーツに、線路模様のオレンジのネクタイを締め、腰に丸めた白旗を差した金髪の男性がほとんどであった。が、『ミラー』からはオレンジの縁取りのグレイの繋ぎに、キャップと革手袋姿の整備士や、駅中央口脇の受付嬢―カウンタースタッフとして、グレイのジャケットとタイトスカート、アップにした髪にキャップを被った女性スタッフが登場し、主人公も駅滞在時には、同じ服飾を勤務中に着用している。皆人当たりの良い、勤勉な人柄。

主題歌

全ての曲において、作詞は五月攻、作曲はが担当。

ハート
オープニングテーマ「Wonderful Wonder World」 歌 - ヒサノ
エンディングテーマ「be in decline」 歌 - 勝杏里「Reminiscences」 歌 - ヒサノ「Day in Day out」 歌 - ヒサノ(PS2版では「底なしの世界」 歌 - 且優矢「賛美」 歌 - QuinRose「あなたに花を」 歌 - ヒサノ)
クローバー
オープニングテーマ「Wonderful Wonder World -CLOVER- 歌 - ヒサノ
エンディングテーマ「迷路の夜明け」 歌 - frederic "N"「凍った指きり」 歌 - ヒサノ
ジョーカー
オープニングテーマ「Wonderful Wonder World 〜joker〜」 歌 - ヒサノ
エンディングテーマ「Stray Child」 歌 - ソラリズム「知らない街とトランクの中身」 歌 - QuinRose、「くるくる回る」 歌 - ヒサノ
ダイヤ
オープニングテーマ「Wonderful Wonder World 〜dia〜」 - 歌:ヒサノ
ミラー
オープニングテーマ「Wonderful Wonder World 〜Mirror〜」 歌 - ヒサノ
エンディングテーマ「Mirror Jewelry」 歌 - ヒサノ
アニバーサリー
オープニングテーマ「Wonderful Wonder World 〜Anniversary〜」 歌 - ヒサノ
エンディングテーマ「サンシャイン」 歌 - ヒサノ、「不思議なことに」 歌 - QuinRose、「潤す一滴」 歌 - ヒサノ
おもちゃ箱
オープニングテーマ「Wonderful Wonder World 〜TOY BOX〜」 歌 - ヒサノ
エンディングテーマ「ハロウィンの街」 歌 - QuinRose
ツイン
オープニングテーマ「Wonderful Wonder World -Twin-」 歌 - ヒサノ
エンディングテーマ「Stormy Dream」 歌 - ヒサノ

劇場版アニメ

ハートの国のアリス
〜Wonderful Wonder World〜
監督 大庭秀昭
脚本 五月攻
出演者 釘宮理恵
製作会社 旭プロダクション
QuinRose
配給 クロックワークス
公開 日本の旗 2011年7月30日
上映時間 86分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2011年にQuinRoseの公式サイトにて劇場版の製作が発表され、2011年7月30日に公開された[4]。公開劇場は全国8箇所の小規模公開。劇場版ならではのオリジナルストーリーが描かれ、ゲームをプレイした人はもちろん、プレイしていない人でも楽しめる内容となる[4]

限定前売券には劇場版とアニメイト版でそれぞれオリジナルドラマCDが付属。来場者全員特典としてブックレットをプレゼント。リピートキャンペーンとして半券2枚提示で特製トランプをプレゼント。

キャッチコピーは「心を奪われたら、帰れない。」。

スタッフ(劇場版)

  • 原作・監修・キャラクター原案 - QuinRose
  • 監督・絵コンテ・演出 - 大庭秀昭
  • 企画・脚本 - 五月攻
  • キャラクターデザイン・総作画監督 - 原修一
  • コミカライズ・劇場版デザイン - 藤丸豆ノ介
  • 作画監督 - 服部憲知、柴田志朗、野崎麗子、小倉典子、牧内ももこ
  • 美術監督 - 鈴木路恵
  • 美術設定 - 平澤晃弘
  • 色彩設計 - 大塚奈津子
  • 撮影監督 - 増元由紀大
  • 編集 - 吉武将人
  • 音楽制作 - 鞠
  • 音響演出 - 西村智博
  • プロデューサー - 大橋豊、曽根孝治
  • アニメーション制作 - 旭プロダクション
  • 製作 - QuinRose/アートムーヴ
  • 配給 - クロックワークス

主題歌(劇場版)

オープニングテーマ「Wonderful Wonder World」 歌 - ヒサノ / 作詞 - 五月攻 / 作曲 - 鞠
エンディングテーマ「迷宮の万華鏡」 歌 - QuinRose / 作詞 - 五月攻 / 作曲 - 鞠

OVA

南町奉行所によるOVAの製作が発表されていたが、発売延期となったまま消息不明。

スタッフ

  • 原作 - QuinRose
  • 監督 - 鈴木薫
  • 原案・脚本 - 五月攻
  • アニメーションキャラクターデザイン・作画監督 - 中野りょうこ
  • 美術監督 - 川本亜夕
  • 美術設定 - 成田偉保
  • 背景 - 草薙
  • 音響監督 - 亀山俊樹
  • プロデューサー - 花坂優理
  • アニメーション制作 - 南町奉行所

CD

全ての曲において、作詞は五月攻、作曲はが担当。

イメージアルバム

  • Eternal Alice エターナル・アリス
  1. Wonderful Wonder World - 歌:ヒサノ
  2. Reminiscences - 歌:ヒサノ
  3. Day in Day Out - 歌:ヒサノ
  4. be in decline - 歌:勝杏里
  5. Play by the Rules - 歌:ヒサノ
  6. Star and Dance - 歌:ヒサノ
  7. Correct Direction - 歌:ヒサノ
  8. Song of Love -Alt Lyrics- - 歌:宮田幸季
  9. 近くて遠く - 歌:ヒサノ
  10. An Excuse - 歌:ヒサノ
  11. Alice's Dream 〜ハートの国のアリスBGM MIX〜
  12. Reminiscences -Alt Lyrics- - 歌:平川大輔
  13. Song of Love - 歌:ヒサノ
  • Alice in deep forest 〜深い森の国のアリス〜
  1. Wonderful Wonder World -CLOVER- - 歌:ヒサノ
  2. 凍った指きり - 歌:ヒサノ
  3. 迷路の夜明け - frederic "N"
  4. if and only if -Instrumental-
  5. Whale - 歌:ヒサノ
  6. 寄り道は長く - 歌:杉山紀彰
  7. 青い鳥のゆくえ - 歌:frederic "N"
  8. Bubble - 歌:平川大輔
  9. Alices Dream -クローバーの国のアリスBGM MIX-
  10. Bubble -Alt Lyrics- - 歌:ヒサノ
  11. Whale -versionⅡ- - 歌:且優矢
  12. 青い鳥のゆくえ -versionⅡ- - 歌:桑村拓朗
  13. 寄り道は長く -Alt Lyrics- - 歌:frederic "N"
  • Alice in deep Sea 〜深い海の国のアリス〜
  1. -Interlude- Deep Sea
  2. 底なしの世界 - 歌:且優矢
  3. 賛美 - 歌:QuinRose
  4. あなたに花を - 歌:ヒサノ
  5. 赤の世界 - 歌:最上嗣生
  6. W.Liar - 歌:福山潤
  7. Reminiscences -Alt Lyrics- - 歌:ヒサノ
  8. -Interlude- Water Night
  9. Popular Lover - 歌:杉山紀彰
  10. 白の世界 - 歌:QuinRose
  11. あなたに花を -Alt Lyrics- - 歌:且優矢
  12. 底なしの世界 -Alt Lyrics- - 歌:ソラリズム
  • BLACK ANNIVERSARY 〜ブラック・アニバーサリー 〜
Disc 1
  1. -Interlude- Circus
  2. Wonderful Wonder World 〜joker〜 - 歌:ヒサノ
  3. くるくる回る - 歌:ヒサノ
  4. -Interlude- Odd Clock
  5. 知らない街とトランクの中身 - 歌:QuinRose
  6. -Interlude- A Small Child's Prayer
  7. Stray Child - 歌:ソラリズム
  8. -Interlude- Smooth Vibi
  9. 幕間に劇薬 - 歌:ヒサノ
  10. Four Seasons
Disc 2
  1. -Interlude- Again
  2. Wonderful Wonder World 〜Anniversar〜 - 歌:ヒサノ
  3. サンシャイン - 歌:ヒサノ
  4. -Interlude- Moon Grass
  5. 不思議なことに - 歌:QuinRose
  6. -Interlude- Swing an' Slow
  7. 潤す一滴 - 歌:ヒサノ
  8. Wonderful Wonder World 〜St.VD Mix〜(Alt Lyrics) - 歌:ヒサノ
  9. Song of Love 〜St.VD Mix〜 - 歌:ヒサノ
  10. Day in Day Out 〜St.VD Mix〜 - 歌:ヒサノ
  • ダイヤの国のアリス 〜Wonderful Wonder World〜 イメージアルバム
  1. Wonderful Wonder World 〜dia〜 - 歌:ヒサノ
  2. 二重スパイのアリバイ工作 - 歌:福山潤
  3. Star Tours
  4. 最終時計列車
  5. Rough Diamonds
  6. Crysta
  7. ダイヤの城
  8. Sidney
  9. 退屈ガーデン
  10. エレベーターホール
  11. Twilight
  12. 鏡の廊下
  13. Wave Motion
  14. トリックアート
  15. Jokers timeI
  16. Jokers timeII
  17. Jokers timeIII
  18. ダイヤの城下町
  19. 陽気な機関車
  20. Point of No Return
  21. 黄泉路
  22. 測量会
  23. Cemetery
  24. Jericho
  • ダイヤの国のアリス 〜Wonderful Mirror World〜 イメージアルバム
  1. Wonderful Wonder World 〜Mirror〜 - 歌:ヒサノ
  2. Mirror Jewelry - 歌:ヒサノ
  3. 鏡のとびら
  4. コーカスゲーム
  5. Relax Melodies
  6. ガラスの丘
  7. ひびわれた湖
  8. コロシアム
  9. 棘を刺したゆびさき
  10. Garage
  11. アロマサロン
  12. Garden Party
  13. ラッパを吹きながら
  14. Smooth Vibe 〜Mirror〜
  15. Ace 〜Mirror〜
  16. Black Magic 〜Mirror〜
  17. 二重スパイのアリバイ工作 〜Mirror〜
  18. 時限爆弾の看守 〜Mirror〜
  19. Skink 〜Mirror〜
  20. Gun Mania 〜Mirror〜
  21. Jericho 〜Mirror〜
  22. Sidney 〜Mirror〜
  23. Elliot 〜Mirror〜
  24. Rough Diamonds 〜Repeat〜

ドラマCD

  • ハートの国のアリス ラジオドラマCD 全4巻
  • クローバーの国のアリス 〜Wonderful Wonder World〜 ドラマCD 全3巻
初回限定版にのみ、リーフレットに記載はないが、ラストに出演者によるテーマトークが収録されている。また第3巻にはさらに、コースターも封入。
  1. 眠れる森のアリス
  2. 忘却の森のアリス
  3. 魔法の森のアリス
  • ラジオの国のアリス〜 Wonderful Wonder Radio〜 ラジオドラマCD 全3巻
  • ドラマ&コミックCD
メーカー通販限定で、4枚同時購入時には特典CDが付属。
  • 〜Castle→Residence〜
  • 〜Residence→Tower〜
  • 〜Tower→Amusement park〜
  • 〜Amusement park→Castle〜

関連書籍

漫画

マッグガーデン発行(月刊コミックブレイドアヴァルスにて連載)
ほしの総明作画 
  • ハートの国のアリス 〜Wonderful Wonder World〜
  1. ISBN:978-4861275173(2008年7月10日)
  2. ISBN:978-4861275807(2009年1月10日)
  3. ISBN:978-4861276323(2009年6月10日)
  4. ISBN:978-4861276835(2009年12月10日)
  5. ISBN:978-4861277412(2010年6月10日)
  6. ISBN:978-4861277986(2010年12月15日)
彩景でりこ作画  篠月あうる構成
  • ハートの国のアリス 〜My Fanatic Rabbit〜
  1. ISBN:978-4861278020(2010年12月15日)
  2. ISBN:978-4861278853(2011年8月12日)
藤丸豆ノ介作画 一迅社発行(月刊コミックZERO-SUMにて連載)
  • ジョーカーの国のアリス〜サーカスと嘘つきゲーム〜
  1. ISBN:978-4758056298(2011年8月25日)
  2. ISBN:978-4758056700(2012年2月25日)
  3. ISBN:978-4758057226 (2012年6月25日)
  4. ISBN:978-4758057547(2012年12月25日)
  5. ISBN:978-4758058018(2013年3月25日)
  6. ISBN:978-4758058438(2013年7月25日)
  7. ISBN:978-4758058940(2014年2月25日)
栗原あおい作画 一迅社発行(ZERO-SUMオンラインにて連載中)
  • ハートの国のアリス 恋する茨の迷宮 ISBN:978-4758058001(2013年3月25日)

アンソロジーコミック

一迅社発行 藤丸豆ノ介 作画
  • クローバーの国のアリス〜ブラッディ・ツインズ〜 ISBN:978-4758054300(2009年8月25日)
  • クローバーの国のアリス〜ハートの騎士〜 ISBN:978-4758054720(2009年12月25日)
  • クローバーの国のアリス〜チェシャ猫とワルツ〜(QuinRose携帯サイトにて連載)
  1. ISBN:978-4758054713 (2009年12月25日)
  2. ISBN:978-4758054942 (2010年3月25日)
  3. ISBN:978-4758055208 (2010年6月25日)
  4. ISBN:978-4758055338 (2010年7月24日)
  5. ISBN:978-4758055581 (2010年11月25日)
  6. ISBN:978-4758055697 (2010年12月25日)
  7. ISBN:978-4758056175 (2011年6月25日)
  • アニバーサリーの国のアリス〜時計屋〜 ISBN:978-4758054935(2010年3月25日)
一迅社発行(QuinRose携帯サイトにて連載)
よぶ作画 
  • クローバーの国のアリス〜ナイトメア〜 ISBN:978-4758054898(2010年2月25日)
  • クローバーの国のアリス〜トカゲの補佐官〜 ISBN:978-4758054904(2010年2月25日)
  • ジョーカーの国のアリス
  1. 〜夜明け前にみる夢〜 ISBN:978-4758055352(2010年7月24日)
  2. 〜真昼にみる夢〜 ISBN:978-4-758055703(2010年12月25日)
  3. 〜真夜中におちる夢〜 ISBN:978-4758056199(2010年6月25日)
  • ハートの国のアリス〜騎士の心得〜 ISBN:978-4758056274(2011年7月25日 ※刊行予定のみで未発行)
木崎ナユ作画
  • クローバーの国のアリス 〜白ウサギと時計仕掛けの罠〜
  1. ISBN:978-4758055215(2010年6月25日)
  2. ISBN:978-4199002991(2010年7月24日)
  3. ISBN:978-4758055598(2010年11月25日)
佐倉リコ作画
  • ハートの国のアリス〜帽子屋と深夜のお茶会〜
  1. ISBN:978-4758055710(2010年12月25日)
  2. ISBN:978-4758056281(2011年7月25日)
源一実作画
  • クローバーの国のアリス〜黒いトカゲと苦い味〜
  1. ISBN:978-4758056182(2011年6月25日)
  2. ISBN:978-4758056267(2011年7月25日)
  3. ISBN:978-4758056304(2011年9月24日)
浅井西作画
  • クローバーの国のアリス〜騎士の心得〜
  1. ISBN:978-4-758056885(2012年2月25日)
  2. ISBN:978-4-758057233(2012年6月25日)
  3. ISBN:978-4-758057554(2012年12月25日)
一迅社発行
岩城そよご作画
  • クローバーの国のアリス〜三月ウサギ〜 ISBN:978-4758055604(2010年11月25日)
七里慧作画
  • クローバーの国のアリス〜双子の恋人〜 ISBN:978-4758056311(2011年8月25日)
架月リョウ作画 
  • クローバーの国のアリス〜三月ウサギの革命〜 ISBN:978-4758056892(2012年2月25日)
恋愛おとぎ話(同社の他作品『アラビアンズ・ロスト』『クリムゾン作品二作』も含むアンソロジー) 一迅社発行
  • 恋愛おとぎ話〜Toy Box〜 藤丸豆ノ介作画 ISBN:978-4758054294(2009年8月25日)
  • 恋愛おとぎ話〜ハッピー・アソート〜 アツキ緑化作画 ISBN:978-4758054737(2009年12月25日)
  • 恋愛おとぎ話〜ショコラ・ドラジェ〜 茶々屋トネ作画 ISBN:978-4758054911(2010年2月25日)
  • 恋愛おとぎ話〜ローズ・プティクール〜 カワハラ恋作画 ISBN:978-4758054959(2010年3月25日)
  • 恋愛おとぎ話〜シャンパン・カーニバル〜 S.濃すぎ作画 ISBN:978-4758055222(2010年6月25日)
宙出版発行(ミッシィコミックス)
藤丸豆ノ介 作画
  • アリスin Junk Box〜藤丸豆ノ介アリスシリーズ短編集〜 ISBN:978-4776737230(2014年3月22日)
  • ハートの国のアリス〜時計ウサギと午後の紅茶を〜前編 ISBN:978-4776737711(2014年7月19日)
神門佑哉作画 
  • 猫と初恋時間 ハートの国のアリス〜Wonderful Wonder World〜 ISBN:978-4776737247(2014年3月22日)
浅井西作画 
  • 恋と嵐と花時計 ハートの国のアリス〜Wonderful Twin World〜 ISBN:978-4776737704(2014年7月19日)
浅山メラコ作画 
  • ギニーピックと星夜の楔 ハートの国のアリス〜Wonderful Twin World〜 ISBN:978-4776737698(2014年7月19日)

小説

講談社X文庫ホワイトハート発行
魚住ユキコ著 
  • ハートの国のアリス 〜The Scent of Roses〜 ISBN:978-4062865142(2008年2月5日)
  • ハートの国のアリス 〜The Wind of Midnight〜 ISBN:978-4062865579(2008年7月4日)
  • ハートの国のアリス 〜Memories of the Clock〜 ISBN:978-4062865678(2008年11月5日)
  • クローバーの国のアリス 〜Sweet Pain,Bitter Love〜 ISBN:978-4062865906(2009年4月3日)
  • クローバーの国のアリス 〜A Little Orange Kiss〜 ISBN:978-4062866132(2009年9月4日)
  • クローバーの国のアリス 〜The Daydream Lover〜 ISBN:978-4062866262(2009年12月3日)
  • ジョーカーの国のアリス 〜Mask of the Circus〜 ISBN:978-4062866453(2010年6月4日)
  • ジョーカーの国のアリス 〜Sugary Love Stories〜 ISBN:978-4062866552(2010年9月3日)
  • ジョーカーの国のアリス 〜My Honey Children〜 ISBN:978-4062866712(2011年3月4日)
  • ハートの国のアリス 〜Sunny Day Sunday〜 ISBN:978-4062866880(2011年7月1日)
  • ジョーカーの国のアリス 〜Romantic Second Love〜 ISBN:978-4062867139(2012年3月2日)
  • ダイヤの国のアリス 〜Black or Sweets〜 ISBN:978-4062867498(2012年12月27日)
藤丸豆ノ介作画 市川しんす
  • ダイヤの国のアリス 〜甘いピンクと恋のチェス〜 ISBN:978-4062867931(2013年11月1日)
  • ハートの国のアリス 〜迷える恋の冒険〜 ISBN:978-4062868167(2014年4月3日)
文月ナナ作画 一迅社文庫アイリス発行
小牧桃子
  • ハートの国のアリス 〜時計仕掛けの騎士〜 ISBN:978-4758040174(2008年7月19日)
館山緑
  • ハートの国のアリス 〜ローズ・ティーパーティ〜 ISBN:978-4758040495(2009年2月20日)
  • クローバーの国のアリス 〜ガーディアン・ゲーム〜 ISBN:978-4758040792(2009年6月20日 ※限定版はドラマCD付き)
白川紗奈
  • クローバーの国のアリス 〜ホワイト・コーリング〜 ISBN:978-4758041409(2010年2月19日)
  • クローバーの国のアリス 〜プロミス・レッド〜 ISBN:978-4758041454(2010年3月20日)
  • ジョーカーの国のアリス 〜シーズン・オブ・ローズ〜 ISBN:978-4758041997(2010年12月18日 ※限定版はドラマCD付き)
  • ハートの国のアリス 〜ドリーム・ワーカー〜 ISBN:978-4758042512(2011年07月20日)
  • ハートの国のアリス 〜リドル・オブ・キャット〜 ISBN:978-4758042765(2011年11月19日)
  • おもちゃ箱の国のアリス 〜ラヴァーズ・オア・ライアー〜 ISBN:978-4758043281(2012年5月19日)
  • ダイヤの国のアリス 〜ベット・オン・マイ・ハート〜 ISBN:978-4758044028(2013年1月19日)

その他

エンターブレイン発行
  • ハートの国のアリス 〜Wonderful Wonder World〜 公式ビジュアルファンブック ISBN:978-4757736559(2007年7月2日)
ピクト・プレス]発行
  • クローバーの国のアリス 〜Wonderful Wonder World〜 公式ファンブック ISBN:978-4904312087(2008年7月23日)
宙出版発行
  • Wonderful Wonder Book Alice Archives RedCover ハート&クローバー&ジョーカーの国のアリス 公式副読本 ISBN:978-4776795643(2010年2月10日)
  • Wonderful Wonder Book Alice Archives Greencover 〜ハート&クローバー&ジョーカーの国のアリス SS&イラスト集〜 ISBN:978-4776795681(2010年5月10日)
  • ダイヤの国のアリス〜Wonderful Wonder World〜 公式ファンブック ISBN:978-4776796183(2013年5月29日)
アニメイトでは有償ドラマCD、ステラワースではオリジナルブロマイドが購入時に店舗特典として付属。
  • ダイヤの国のアリス〜Wonderful Mirror World〜 公式ファンブック ISBN:978-4776796213(2013年9月24日)
アニメイトでは有償ドラマCD、文教堂・とらのあな・ステラワースではオリジナルブロマイドなどが購入時に店舗特典として付属。
  • 新装版ハートの国のアリス〜Wonderful Wonder World〜 公式ファンブック ISBN:978-4776796299(2013年11月22日)
アニメイトでは有償ドラマCD、ステラワース・とらのあな・アニメガではオリジナルブロマイドなどが購入時に店舗特典として付属。
  • ハートの国のアリス〜Wonderful Twin World〜 公式ファンブック ISBN:978-4776796381(2014年7月19日)

各店舗別の購入特典に加え、発売日と同時開催のグッズフェアではブロマイドやサイン色紙が購入時に付属。

一迅社発行
  • 劇場版・ハートの国のアリス 〜Wonderful Wonder World〜 ビジュアルファンブック ISBN:978-4758012348(2011年8月2日)

脚注

  1. ^ ひめりんご本人はblogにて「2008年2月付近から一切関与していない」と明言しているが、QuinRoseサイドからの発表はない
  2. ^ ゲーム中では4回
  3. ^ ゲーム中では3回
  4. ^ a b QuinRose”. 2011年3月18日閲覧。

関連項目

外部リンク