慢性外傷性脳症
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慢性外傷性脳症(まんせいがいしょうせいのうしょう、chronic traumatic encephalopathy; CTE)とは、脳震盪などの脳への反復する傷害が原因となり、進行性の脳変性による脳症をきたすこと[1]。死後の脳の病理学的検査でしか診断することができない。
この疾患はボクシングにおけるパンチドランカー (dementia pugilistica; DP) としても知られていた。慢性外傷性脳症は現在、アメリカンフットボール、アイスホッケー、レスリング、野球[2]などの接触の多いスポーツの多くでみられているほか、脳震盪を繰り返した兵士にもみられている。
脳にはタウタンパク質の蓄積と、脳組織の変性が認められる[3]。この疾患の患者は、外傷を受けてから数年から数十年経って、記銘力低下、易攻撃性、錯乱、抑うつ状態などの認知症症状を呈する。
脚注
- ^ McKee AC, and others. J Neuropathol Exp Neurol. Jul 2009; 68(7): 709–735. doi: 10.1097/NEN.0b013e3181a9d503
- ^ http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03060_04
- ^ http://www.bu.edu/cte/about/what-is-cte/