「在日クルド人へのヘイト」の版間の差分
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在日クルド人2024年9月22日 (日) 13:25より一部転記。WP:SYN、WP:NPOV。出典にない記述、「ヘイト」や「排斥」のニュアンスを独自に付加するなどの独自研究の修正除去等。ヘイトスピーチとは呼べない言説が記事の大半を占めていたため、言説について主に両論併記とした。なお、PKKテロ非難、犯罪者非難、不法滞在者批判などは法務省が定めるヘイトスピーチとは無関係。 タグ: 差し戻し済み サイズの大幅な増減 2017年版ソースエディター 曖昧さ回避ページへのリンク |
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'''在日クルド人へのヘイト'''(ざいにちクルドじんへのヘイト)では、メディアにより「[[在日クルド人]]へのヘイトスピーチ」などと報じられている内容やクルド人による攻撃的言説や脅迫、それらに関する反応や評論、また、地元住民の被害などを巡り言論にまつわる「クルド人問題」に関する論争などについて言及する。 |
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埼玉県川口市周辺に住むトルコ国籍の[[在日クルド人|クルド人]]と地元住民らの間で軋轢が起こり、「クルド人問題」が表面化している<ref name=sankei20240309>{{Cite web|和書|title=川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも|url=https://www.sankei.com/article/20240309-VUIKPV7VPFOW5CLOCN2FG4HAZY/|publisher=[[産経新聞]]|date=2024-03-09|language=日本語|accessdate=2024-06-22|archive-url=https://archive.is/1OT5Z|archivedate=2024-03-09|url-status=live|url-status-date=2024-08-06}}</ref>。地域住民はクルド人の犯罪や素行に対し恐怖を感じているとともに、政府やメディアが「外国人と共生を」「外国人を差別するな」などと外国人を擁護する姿勢に徹し、クルド人問題に対処しないことについて憤りを感じていると報じられている<ref name=sankei20240309/>。 |
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[[日本]]では1990年頃からクルド人による移住が始まった。2023年7月頃から、同月に発生した[[川口市立医療センター]]でのクルド人による乱闘騒ぎを契機として、日本の[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]上で[[在日クルド人]]の排斥を訴える[[ヘイトスピーチ]]が目立つようになった。また、翌2024年には、在日クルド人が多く暮らす[[埼玉県]][[川口市]]や[[蕨市]]ではヘイトデモが開催された。 |
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{{Main2|クルド人の背景|在日クルド人}} |
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官民によるヘイトへの対応・抵抗も行われている。埼玉県知事[[大野元裕]]が「ヘイトスピーチは地域社会から徹底して排除されなければならない」と記者会見の場で述べたほか、市民によるファクトチェック、在日クルド人らによる自主的な地域パトロール・警察との合同パトロールが行われている。 |
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== 経緯 == |
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2023年7月4日、同市[[安行原]]で「クルド人の若い男が既婚のクルド人女性を連れて横浜に逃避行」したことが発端となり、金銭貸借トラブルも存在したことからクルド人同士で殺傷沙汰が発生し負傷者が市立医療センターに運び込まれ、また、被害者と加害者の親族間でもめて、100人ものクルド人の親戚らが集合して大騒ぎする乱闘事件が発生した<ref name=":5">{{Cite news|和書 |title=乱闘…男女もめた結果、病院で100人大騒ぎ 救急車受け入れできず 批判の先は…誤解も 騒動を取材<上> |newspaper=埼玉新聞 |date=2023-08-12 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/40494/postDetail |access-date=2024-09-22}}</ref><ref name="daily20240506">{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2024/05060559/?all=1&page=2#google_vignette |title=「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る【スクープその後】」 |date=2023-05-06 |access-date=2024-08-06 |publisher=デイリー新潮}}</ref><ref name="murohashi20230929">{{Cite web |url=https://www.fsight.jp/articles/-/50097 |title=川口・蕨の「クルド人」コミュニティで何が起きているのか |access-date=2024-08-23 |publisher=新潮社 |author=室橋裕和 |date=2023-09-29}}</ref>。乱闘の様子を映した動画がSNSに投稿・拡散されると、渦中のクルド人を非難する言論がなされ、「クルド人」が[[X (ソーシャル・ネットワーキング・サービス)|X]]([[Twitter]])でトレンドワード入りした<ref name=":5" />。 |
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{{See also|クルド人|在日クルド人}} |
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{{Main2|医療センターでの乱闘騒ぎ|在日クルド人#川口市立医療センター内乱闘}} |
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[[クルド人]]は[[中東]]における4番目に大きな[[民族]]集団である一方、その居住地([[クルディスタン]])は主に[[トルコ]]、[[イラク]]、[[シリア]]、[[イラン]]にまたがっており、各国内では[[少数民族]]である<ref name=":0">{{Cite journal|author=[[高橋和夫 (国際政治学者)|高橋和夫]]|year=1987|title=クルドと中東の国際関係|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/kokusaiseiji1957/1987/86/1987_86_68/_article/-char/ja/|journal=国際政治|volume=1987|issue=86|pages=68,69|doi=10.11375/kokusaiseiji1957.86_68}}</ref>。クルド人は各国で自治や独立を求める闘争を続けてきたが、弾圧を受けてきた<ref name=":0" /><ref>{{Cite news|和書 |title=クルド、国なき3000万人 歴史と現状オールまとめ |newspaper=朝日新聞 |date=2019-12-28 |url=https://www.asahi.com/articles/ASMDL5VSNMDLUHBI01X.html |access-date=2024-09-21}}</ref>。日本では埼玉県の川口市や蕨市に1990年頃からトルコ国籍のクルド人が移り住むようになり、在日クルド人コミュニティが形成された<ref name=":1">{{Cite news|和書 |title=埼玉の在日クルド人に差別や攻撃 県外からも電話「SNSで見た」 |newspaper=朝日新聞 |date=2024-04-20 |url=https://www.asahi.com/articles/ASS4M4DZ9S4MUTIL01CM.html |access-date=2024-09-21}}</ref>。 |
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TBS番組では「この乱闘騒ぎを境に不安や恐怖を感じるようになった」という市民の声を報じている<ref name=":4">{{Cite news|和書 |title=クルド人と過激ヘイト 「仮放免者にも就労を」 川口市で見えた外国人政策の課題【報道特集】 |newspaper=TBS NEWS DIG |date=2024-06-30 |url=https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1261880 |access-date=2024-09-22}}</ref>。また、これ以降、クルド人に何らかの被害を受けた地元住民が、SNSでクルド人の迷惑行為を告発するケースが増加した<ref name=daily20240506/>。 |
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これらの地域ではかねてより、在日クルド人のゴミ出し方法や騒音についての行政への相談が日本人の住民からあった<ref name=":1" />。生活習慣の違いからくる地元住民との摩擦だったが<ref name=":9">{{Cite news|和書 |title=なぜ今、クルド人ヘイトが増えている? 夜回りや被災地支援など「溶け込む努力している人たちもいること知って」 |newspaper=東京新聞 |date=2024-04-29 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/324122 |access-date=2024-09-22}}</ref>、2023年4月の[[川口市議会]]議員選挙では候補者に有権者から「川口の治安が良くない」といった相談が寄せられた<ref name=":3">{{Cite news|和書 |title=迷惑あおり運転、100人が病院で大騒ぎ…暴走する一部外国人、相次ぐ苦情 問題の背景は 騒動を取材<下> |newspaper=埼玉新聞 |date=2023-08-12 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/40495/postDetail |access-date=2024-09-22}}</ref>上に、実際にクルド人による日本人未成年者対する[[婦女暴行]]事件が発生した<ref>{{cite news|url=https://www.sankei.com/article/20240308-LUTLMINZTNOZNGADECZPNB3CGY/|title=女子中学生に性暴行の容疑者、難民申請中のクルド人 トルコ生まれ川口育ちの「移民2世」|publisher=産経新聞|date=2024-03-08|accessdate=2024-09-26}}</ref>。同年6月末には同市市議会が「一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書」を採択<ref name=":3" />。一部の外国人が「資材置き場周辺や住宅密集地域などで暴走行為、[[あおり運転]]を繰り返し、人身、物損事故を多く発生」させているとした<ref name=":3" />{{Refnest|なお川口市は元来外国人が多く暮らす地域である<ref name=":7">{{Cite news|和書 |title=在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動 |newspaper=ニューズウィーク日本版 |date=2024-02-27 |url=https://www.newsweekjapan.jp/fujisaki/2024/02/post-65_1.php |access-date=2024-09-22 |author=藤崎剛人}}</ref>。しかし右派系グループによる排外主義の示威行動が行われてきた<ref name=":7" />。2009年に[[在日特権を許さない市民の会]]が行った[[フィリピン]]人一家([[カルデロン一家問題]])の国外追放を求めるデモなどが一例である<ref name=":2" /><ref name=":7" />。|group=注}}。 |
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[[石井孝明]]は、過積載の多さを自慢しているかのような[[クルドカー]]や、クルドの未成年の子らがトラックや車を運転する映像などを、自発的にSNSに投稿しているクルド人の存在をあげ、クルド人自身の遵法意識の低さ、安全への配慮の希薄さなどについても問題として挙げている<ref name=zakzak20230902>{{Cite web|和書|title=埼玉・川口市「クルドカー」問題、暴走行為やトラック過積載収まらず…警察不信高まる 市長は法相に強制送還の要望書|url=https://www.zakzak.co.jp/article/20230902-VRHVGATZIRNJXKIRZ3QXUYIZLA/|language=日本語|date=2024-09-02|accessdate=2024-08-06}}</ref>。 |
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同年のこの直後から状況が変わり<ref name=":1" />、10月には「ヘイト団体やレイシストはクルド人攻撃を激化させて」いる<ref>「[https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1025778.html クルド人排斥デモ、市民抗議で中止 埼玉・川口市、差別団体のヘイト激化]」『カナロコ』[[神奈川新聞]]、2023年10月9日。2024年9月24日閲覧。</ref>と報じられる状況になった。 |
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== 「クルド人問題」に関する言論を巡る問題 == |
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== ヘイトの激化 == |
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=== 地域住民の苦情に基づく外国人対応への批判=== |
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クルド人へのヘイトが激化する大きなきっかけとなったのは、2023年7月の[[川口市立医療センター]]でのクルド人による乱闘騒ぎだと見られている<ref name=":4">{{Cite news|和書 |title=クルド人と過激ヘイト 「仮放免者にも就労を」 川口市で見えた外国人政策の課題【報道特集】 |newspaper=TBS NEWS DIG |date=2024-06-30 |url=https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1261880 |access-date=2024-09-22}}</ref>{{Refnest|クルド人へのヘイトが激化し始めたのは同時期の、難民認定申請者の強制送還を可能にする[[入管法]]改正案の国会審議が始まったころであったとも報じられている<ref name=":9" /><ref name=":10">{{Cite news|和書 |title=朝鮮人虐殺時のデマに似通うクルド人へのヘイトスピーチ「いつまで繰り返すのか」。都内で緊急集会 |newspaper=ハフポスト日本版 |date=2024-08-28 |url=https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_66cbfd30e4b0f0ded8062a5d |access-date=2024-09-22 |author=國﨑万智}}</ref>。[[毎日新聞]]はクルド人ヘイトの激化の理由について、この改正案を巡り「外国人の抗議行動、メディア露出が高まり、難民申請者の多いクルド人にも注目が集まっていた」ほか、そうしたなか川口市議会が上述の意見書を採択したことを挙げている<ref>{{Cite news|和書|title=電話口に響いた男の罵声 埼玉のクルド人に向けられたヘイト|newspaper=毎日新聞|date=2024-03-22|url=https://mainichi.jp/articles/20240317/k00/00m/040/094000c|access-date=2024-09-22}}</ref>。支援団体「在日クルド人と共に」の代表温井立央は「制度の動きとヘイトスピーチは明確につながっています」と述べている<ref name=":10" />。|group=注}}。7月4日、同市[[安行原]]でクルド人がクルド人に襲われる事件があった<ref name=":5">{{Cite news|和書 |title=乱闘…男女もめた結果、病院で100人大騒ぎ 救急車受け入れできず 批判の先は…誤解も 騒動を取材<上> |newspaper=埼玉新聞 |date=2023-08-12 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/40494/postDetail |access-date=2024-09-22}}</ref>。この事件で負傷したクルド人が搬送された市立医療センターに知人ら100人規模のクルド人が集まり乱闘となった<ref name=":5" />。乱闘の様子を映した動画がSNSに投稿・拡散されると、「クルド人」が[[X (ソーシャル・ネットワーキング・サービス)|X]]([[Twitter]])でトレンドワード入りしクルド人排斥を主張する投稿が目立った<ref name=":5" />。 |
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越谷市議会議員であり、土地家屋調査士、測量士、行政書士の資格を保有する立澤貴明のもとへ、地元住民から「解体業者のトラックの暴走、異臭、野焼き、産廃の不法投棄の訴え」があり、不法投棄については警察が捜査中であった<ref name=pj20240731>{{Cite web |url=https://protectjapan.jp/4367 |title=声を挙げると「ヘイト」と攻撃受けた-立澤市議に聞く=越谷市クルド人問題(下)|date=2024-07-31 ||author=[[石井孝明]] |work=journal of Protec Japan|access-date=2024-09-27}}</ref>。2023年11月に、立澤貴明は、不法投棄のヤードが外国人による違法行為であることが多いため、「クルド系解体業から農地へのヤードの転用を依頼されたが断った。外国人に安易にヤードを貸すことはやめよう」とXで投稿すると、埼玉県行政書士会に、大量の苦情電話と苦情メールが届いたという<ref name=pj20240731/>。翌日、立澤の発言は「クルド人へのヘイト(憎悪の表明)をした」と、朝日新聞に報じられ<ref>{{Cite news|和書 |title=クルド人めぐる越谷市議のX投稿に埼玉県行政書士会が「ヘイト」指摘 |newspaper=朝日新聞 |date=2023-11-211 |url=https://www.asahi.com/articles/ASRCP5GR3RCNUTNB014.html |access-date=2024-09-27}}</ref>、埼玉県の行政書士会からは一年間の会員資格停止処分を受ける事態となった<ref name=pj20240731/>。 |
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{{Main2|医療センターでの乱闘騒ぎ|在日クルド人#川口市立医療センター内乱闘}} |
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立澤は、政治家が外国人問題に関して発言をすると「過剰に批判する人たち」が存在することを指摘し、批判が強いと外国人問題で問題点を指摘することが難しくなり、地元住民をはじめ被害にあっている人などが萎縮し発言しにくくなってしまう環境となってしまうことを危惧し、過度な批判を「非常に危険なこと」であると主張している<ref name=pj20240731/>。 |
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2024年2月、蕨市駅周辺で在特会の流れをくむ[[日本第一党]]に所属していた人物により、反クルド人デモが行われた<ref name=":7" />。2024年4月には、川口市で[[旭日旗]]や[[トルコの国旗|トルコ国旗]]を掲げた[[街宣右翼|右翼街宣]]が行われ、「[[不法滞在]]クルド人は追放しよう」などと主張した<ref name=":4" />。対してヘイトスピーチに反対する[[カウンターデモ|カウンター]]も見られた<ref name=":4" />。[[日の丸街宣倶楽部]]によるヘイトデモではメンバーがカウンター側に暴行する事件も起きている<ref>{{Cite news|和書 |title=埼玉でヘイト街宣中、差別団体また暴行事件 抗議女性に体当たり |newspaper=神奈川新聞 |date=2024-07-15 |url=https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1094017.html |access-date=2024-09-23}}</ref>。上述の乱闘動画拡散以降、頻繁にこうしたヘイトの示威行動が開催されるようになっているが、カウンター側はヘイトデモ参加者の多くは[[神奈川県]][[川崎市]]{{Refnest|[[在日韓国・朝鮮人]]が多く住む川崎市では在日コリアンへのヘイトスピーチが繰り返されてきたが、2019年にヘイトスピーチを罰則付きで禁じる差別禁止条例が成立している<ref name=":2" />。[[ネット右翼]]やヘイトスピーチの問題を取材してきた[[安田浩一]]は「条例により、活動しにくくなった団体が転戦してきている」と指摘している<ref name=":2" />。|group=注}}から活動の場を移してきた人のように川口市外から来ていると指摘している<ref name=":4" />。 |
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これに対し、石井孝明は、当たり前の呼びかけであるにも関わらず、「ヘイト」と組織的攻撃を受けることはおかしいとし、朝日新聞も仲間なのかと疑問視している<ref name=pj20240731/>。 |
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=== 地元住民による国際テロPKK非難と言論問題 === |
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またクルド人が経営する店やクルド人支援団体に対して、電話やメールでヘイトスピーチが行われるようにもなっている<ref name=":1" /><ref name=":14" />。 |
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[[石井孝明 (ジャーナリスト)|石井孝明]]は、国際テロ組織の[[クルディスタン労働者党|PKK]](クルド労働者党)の旗を掲げて[[東京]]の都市部を行進する活動の画像で炎上したクルド人女性が、過去に「日本人は醜い」と発信していたことを指摘している<ref name=pj20240729>{{Cite web |url=https://protectjapan.jp/4347 |title=なぜ? 農地に産廃の山=越谷市クルド人問題(上)|date=2024-07-29 ||author=[[石井孝明 (ジャーナリスト)|石井孝明]]|work=Protec of Japan|access-date=2024-09-27}}</ref>。 |
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==== ネウロズ開催を巡るトラブル ==== |
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== ヘイトの内容 == |
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{{see also|ノウルーズ|在日クルド人#宗教・祭}} |
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{{暴力的}}川口市でクルド人が経営する飲食店には「クソクルド」「日本から出て行け」といった内容の電話が頻繁にかかってくるようになった<ref name=":1" />。市にもクルド人排斥を訴える電話がかけられ、担当者によると「具体的な困り事を聞くと、SNSなどで見たという県外の人がほとんど」だという<ref name=":1" />。クルド人支援団体にもヘイトメッセージが届いている<ref name=":14">{{Cite news|和書 |title=日本のクルド人支援団体に差別的メール 広がるヘイトの矛先 |newspaper=毎日新聞 |date=2024-03-22 |url=https://mainichi.jp/articles/20240317/k00/00m/040/098000c |access-date=2024-09-22}}</ref>。支援団体「在日クルド人と共に」に「クルド人を皆殺しにして、豚の餌にしてやる」というメッセージを送った[[東京都]][[足立区]]の1名が脅迫容疑で書類送検されている<ref>{{Cite news|和書 |title=クルド人支援団体に「皆殺し」 メールで脅迫容疑、男を書類送検 |newspaper=朝日新聞 |date=2024-08-26 |archive-url=https://web.archive.org/web/20240831200910/https://www.asahi.com/articles/ASS8V35FVS8VUTNB00WM.html |archive-date=2024-08-31 |url=https://www.asahi.com/articles/ASS8V35FVS8VUTNB00WM.html |access-date=2024-08-26}}</ref>。また大量の廃材を積んだトラックや改造自動車の画像を「[[クルドカー]]」と称してSNSに投稿するのもクルド人揶揄の定番である<ref>{{Cite news|和書 |title=ネットにあふれるクルド人ヘイトの異常さ 差別される側の視点に立ってみたことありますか?「一部の問題で全体を判断しないで」 |newspaper=47NEWS |date=2024-01-23 |url=https://nordot.app/1118475518189797811?c=39546741839462401 |access-date=2024-09-23}}</ref><ref name=":15">{{Cite news|和書 |title=「特定の人がデマの潮流を生み出していた」 ネットにはびこるヘイトの真偽を検証し、立ち向かう動きを追った |newspaper=東京新聞 |date=2024-07-15 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/340144 |access-date=2024-09-23}}</ref>。 |
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埼玉県南部で例年行われているネウロズ(ノウルーズとも)では、国際テロリスト組織PKK(クルド労働者党)の旗やPKK創立者・指導者でトルコで無期懲役による服役中である活動家[[アブドゥッラー・オジャラン]]の写真が掲げられ、「トルコ兵殺害を讃える歌」の楽曲が流されている<ref name="omer20240917">{{cite web|author=Ömer Kalaycı|url=https://kalayciomer.wordpress.com/2024/08/21/損なわれた国家、日本とテロリズム/|title=損なわれた国家、日本とテロリズム|date=2024-02-03|accessdate=2024-09-17}}</ref> 。 |
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<ref>{{Cite web |url=https://protectjapan.jp/3959#google_vignette |title=クルド系テロ組織PKK関係団体が、埼玉県で祭り開催へ-県が認める恐怖|date=2024-03-06 |author=石井孝明 |access-date=2024-09-14}}</ref><ref name=sankei20240304>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20240123-6PGZKAKA7BO4RJYDSQ6MOKBY2M/ |title=クルドの祭りに「県の公園貸すな」 音楽が「テロ賛美」指摘も、トルコがPKK支援団体指定 |access-date=2024-03-04 |publisher=産経新聞 |archive-url=https://archive.is/HSeMC |archive-date=2024年1月25日}}</ref>。歌詞のテロ賛美に対して、日本クルド文化協会は、「日本で言えば軍歌のようなもので、戦いの歌だ。愛国者の歌がテロリストの歌と誤解されている。祭りの音楽も日本で言えば盆踊りのようなものだ」などと述べている<ref name=sankei20240304/>。 |
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支援者によると、2004年頃から、毎年3月にクルド人の新年祭である「[[ノウルーズ|ネウロズ]]」を開催しているという<ref name=sankei20230321>{{Cite web |title=在日クルド人、復興へ祈り さいたまで4年ぶり新年祭 |url=https://www.sankei.com/article/20230321-ISGKPNEV5NLJXBEFLYCID42TBM/ |publisher=[[産経新聞]]|language=ja |date=2023-03-21 |access-date=2024-06-27 }}</ref>2020-2022年は、コロナ禍のため中断している<ref name=sankei20230321/>。日本クルド文化協会主催、クルド人支援団体「在日クルド人と共に」が運営に協力している<ref name=":2">{{Cite web |title=埼玉県営公園でのクルド人の祭り 指定管理者が「不許可」撤回し謝罪:朝日新聞デジタル |url=https://www.asahi.com/articles/ASS1R6W1HS1QUTNB00M.html?iref=ogimage_rek |website=朝日新聞デジタル |date=2024-01-23 |access-date=2024-03-04 |language=ja}}</ref>。 |
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[[出入国在留管理庁|入管]]による人権侵害などを取材してきた[[志葉玲]]は、クルド人ヘイトが[[YouTube]]の再生回数やX(Twitter)の[[インプレッション]]稼ぎを目的として「ビジネス化」していると指摘している<ref name=":8">{{Cite news|和書 |title=ひき逃げ、「皆殺しにして豚のエサにする」と脅迫―在日クルド人迫害が深刻化、日弁連が緊急集会 |newspaper=Yahoo! |date=2024-08-30 |url=https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6d3df4846b12b3d48cc09ac5b4787e53d292604e |access-date=2024-09-22 |author=[[志葉玲]]}}</ref>。 |
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2024年1月4日に「在日クルド人と共に」が管理者側に使用許可を申し出たところ、東京新聞によると「クルド人に公園を貸すなとの電話を受けた」ため「反対する人たちが来ると、安全を担保できない」とし、13日に使用を許可しない方針を伝えたと報じられている<ref>{{Cite news|和書 |title=「演奏は全面禁止」の根拠はあいまいだった…クルド人の春の祭り制限問題で埼玉県公園緑地協会 許可を検討 |newspaper=東京新聞 |date=2024-01-29 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/306009 |access-date=2024-09-23}}</ref><ref name=":11">{{Cite news|和書 |title=クルド人のお祭りに「公園使用ダメ」→撤回、でも「演奏ダメ」 埼玉県公園緑地協会の「差別的取り扱い」 |newspaper=東京新聞 |date=2024-01-24 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/304719 |access-date=2024-09-23}}</ref>。東京新聞の別の記事では、公園利用の申請時に、公益財団法人県公園緑地協会が、安全上の理由により、日本クルド文化協会に公園の使用を認めない旨を通知したが、クルド人側は反発したと報じられている<ref name=tokyo20240228>{{Cite web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/304719 |title=クルド人のお祭りに「公園使用ダメ」→撤回、でも「演奏ダメ」 埼玉県公園緑地協会の「差別的取り扱い」 |access-date=2024-02-28 |publisher=東京新聞 |date=2024-01-24}}</ref>。また、毎日新聞によると、クルド人へのネウロズ開催許可申し出の件が報道されると、主催団体の日本クルド文化協会やその幹部らが、トルコから、PKK支援者と認定されトルコ内の資産凍結の制裁を受けていることから<ref name=sankei20240304/>、県公園緑地協会に「テロリストに加担するのか」などの抗議の電話が多数寄せらるようになったと報じられている<ref name=":9"/>。19日、県と協議した結果だとして音楽を流さないことを条件に使用を許可<ref name=":11" />。23日には音楽は許可するが楽器演奏は認めないとした<ref name=":11" />。最終的には楽器演奏を認め、3月20日に同公園で開催された<ref name=":11" /><ref>{{Cite news|和書 |title=危ぶまれた“クルド祭り”無事開催、「公園を貸すな」と電話が相次いでいた…共生に向け前進へ 迷惑行為した一部クルド人を挙げ、クルド人全体への批判増加、名誉を傷つけたとしてフリージャーナリストを提訴も |newspaper=埼玉新聞 |date=2024-03-21 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/72251/postDetail |access-date=2024-09-23}}</ref>。これら一連の話し合いについて、公園側は「当初の対応はよく調べずに行った」と謝罪した<ref>{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/65083/postDetail |title=紛糾…公園でクルド人イベント開催、「公園を貸すな」と電話相次ぐ 主催者の支援団体、次回開催の相談をするも…県が公園使用を認めず「安全を担保できない」 抗議すると条件付きで認める「正式な申請前の打診で門前払い」 |access-date=2024-02-28 |publisher=埼玉新聞 |date=2024-01-30}}</ref><ref>{{Cite web |title=クルド人の春の祭り「ネウロズ」 紆余曲折の末…20日さいたま市内で開催と正式発表 :東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/315880 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-20 |language=ja}}</ref>。3月20日、[[埼玉県警察]]による厳戒態勢がしかれるなか、ものものしい雰囲気のなかでの開催となった<ref name=yomiuri20240306>{{Cite web|和書|title=クルドの祭事に1300人が参加で厳戒態勢…中止訴える人も さいたま|url=https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20240320-OYTNT50156/|publisher=[[読売新聞]]|date=2024-06-22|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref><ref name="tokyo20240320">{{Cite web |title=クルド人が最も大切にする春祭り「ネウロズ」開催 ヘイト騒動を超えてさいたまの公園に踊りの輪 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/316271 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-20 |author=池尾伸一}}</ref><ref name=":12">{{Cite news|和書 |title=クルド人が最も大切にする春祭り「ネウロズ」開催 ヘイト騒動を超えてさいたまの公園に踊りの輪 |newspaper=東京新聞 |date=2024-03-20 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/316271 |access-date=2024-09-23}}</ref>。東京新聞によると、会場周辺で「数人が拡声器でヘイトスピーチをしたものの、混乱はなかった」と報じられている<ref name=":12" />。 |
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=== クルド人をテロリストと結びつける言説 === |
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在日クルド人が[[テロリズム|テロ]]組織とつながっているというヘイトスピーチもよく見られる<ref name=":8" />。クルド難民弁護団事務局長を務める[[弁護士]][[大橋毅]]によると、トルコでは政権を批判しただけでゲリラ組織[[クルディスタン労働者党]](PKK)のメンバー、テロリストとレッテルを貼られ拘禁される現状がある<ref name=":8" />。国際人権団体の[[アムネスティ・インターナショナル]]や[[ヒューマン・ライツ・ウォッチ]]も同様の指摘・報告をしている<ref name=":9" />。 |
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=== ネット言論を巡る訴訟 === |
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またクルド人へのヘイトが激化している最中に、[[駐日トルコ共和国大使館|駐日トルコ大使館]]がクルド文化協会およびその代表者らをPKKのシンパだとして資産凍結を行っており、日本の右派論客がトルコ政府側のこうした主張をそのまま取り入れヘイトを煽っている<ref name=":7" />。 |
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2024年3月には日本クルド文化協会代表理事のチカン・ワッカスら10人のクルド人と日本人妻1名、クルド人企業2社が[[石井孝明 (ジャーナリスト)|石井孝明]]に対し「Xによる差別的な投稿で名誉を傷つけられた」として500万円の損害賠償を請求する訴訟を提訴している<ref name=":13">{{Cite news|和書 |title=差別的な投稿で名誉を傷つけられた…川口のクルド人たちが石井孝明氏に慰謝料など500万円を求めて提訴 |newspaper=東京新聞 |date=2024-03-19 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/316112 |access-date=2024-09-23}}</ref>。訴状によると、クルド文化協会はテロ行為を支援する危険な団体と述べたり、クルド人全体が[[不法就労]]者であるなどと思わせるSNS投稿を拡散させたとしている<ref name=":13" />。 |
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これに対し、石井孝明は、典型的な[[スラップ訴訟]]、つまり、「記者を黙らせ好き勝手をするという政治的な意図を狙った訴訟」と位置づけており、提訴したクルド人は「難民を自称するのに民事訴訟の金を払うとは、なんとも裕福な人々」と評している<ref name=jpj20240319>{{Cite web |和書|url=url=https://protectjapan.jp/3986|author=[[石井孝明]] |title=川口のクルド人ら、記者・石井を「人権侵害だ」と提訴-石井は反撃、支援を要請 |access-date=2024-09-13 |website=journal of Project Japan|date=2024-03-19}}</ref>。石井は、「法に基づき、不法滞在外国人を強制送還し、外国人犯罪の実態を伝えただけ」でありクルド人による児童への攻撃を批判したために、批判されるのが不思議であり、異様な訴訟であると反論している<ref name=jpj20240319/>。 |
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また、ワッカス・チョラークはトルコ政府によって訴追され、3名がPKK関係者としてトルコ政府に資産凍結措置を受けていること、チョラークによる「日本人死ね、日本人死ね、精神病院に行け」と叫んでいるように聞こえる動画が拡散していること、同じくPKK関係者として資産凍結措置を受けているワッカス・シカンによる「日本人に中指を立てている行為」などを指摘し、「原告側の立場の正当性」を疑問視している<ref name=jpj20240319/>。 |
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== 在日クルド人に対する言説 == |
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=== ネウロズの開催危機 === |
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=== SNSで知った県外の人による言説 === |
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クルド人の伝統的な祭りである[[ネウロズ]]はさいたま市の[[埼玉県営秋ヶ瀬公園]]で毎年開催されてきた<ref name=":11">{{Cite news|和書 |title=クルド人のお祭りに「公園使用ダメ」→撤回、でも「演奏ダメ」 埼玉県公園緑地協会の「差別的取り扱い」 |newspaper=東京新聞 |date=2024-01-24 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/304719 |access-date=2024-09-23}}</ref>。しかし2024年は管理者側が公園の使用を認めない方針を示した<ref name=":11" />。1月4日に「在日クルド人と共に」が管理者側に使用許可を申し出たところ「クルド人に公園を貸すなとの電話を受けた」ため「反対する人たちが来ると、安全を担保できない」とし、13日に使用を許可しない方針を伝えた<ref>{{Cite news|和書 |title=「演奏は全面禁止」の根拠はあいまいだった…クルド人の春の祭り制限問題で埼玉県公園緑地協会 許可を検討 |newspaper=東京新聞 |date=2024-01-29 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/306009 |access-date=2024-09-23}}</ref><ref name=":11" />。19日、県と協議した結果だとして音楽を流さないことを条件に使用を許可<ref name=":11" />。23日には音楽は許可するが楽器演奏は認めないとした<ref name=":11" />。最終的には楽器演奏を認め、3月20日に同公園で開催された<ref name=":11" /><ref>{{Cite news|和書 |title=危ぶまれた“クルド祭り”無事開催、「公園を貸すな」と電話が相次いでいた…共生に向け前進へ 迷惑行為した一部クルド人を挙げ、クルド人全体への批判増加、名誉を傷つけたとしてフリージャーナリストを提訴も |newspaper=埼玉新聞 |date=2024-03-21 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/72251/postDetail |access-date=2024-09-23}}</ref>。開催中は[[埼玉県警察]]が会場を警備した<ref name=":12">{{Cite news|和書 |title=クルド人が最も大切にする春祭り「ネウロズ」開催 ヘイト騒動を超えてさいたまの公園に踊りの輪 |newspaper=東京新聞 |date=2024-03-20 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/316271 |access-date=2024-09-23}}</ref>。会場周辺では数人が拡声器を用いてクルド人へのヘイトスピーチを放った<ref name=":12" />。 |
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{{暴力的}}[[東京新聞]]は、理由ははっきりしないが、2023年春頃から、「SNSを中心にクルド人へのヘイトスピーチが目立ち始めた」と報じている<ref name=":9">{{Cite news|和書 |title=なぜ今、クルド人ヘイトが増えている? 夜回りや被災地支援など「溶け込む努力している人たちもいること知って」 |newspaper=東京新聞 |date=2024-04-29 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/324122 |access-date=2024-09-22}}</ref>。 |
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2023年夏以降、川口市に、犯罪をおかすクルド人に対して強制送還を求める電話がかかってくるようになり、担当者によると「具体的な困り事を聞くと、SNSなどで見たという県外の人がほとんど」だという<ref name=":1" />。 |
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== ヘイトへの対応 == |
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2024年3月、埼玉県知事[[大野元裕]]は定例記者会見で「クルド人に限らず」としたうえで「ヘイトスピーチは地域社会から徹底して排除されなければならない」と述べた<ref>{{Cite news|和書 |title=「ヘイトスピーチは徹底して排除されなければならない」埼玉・大野知事がクルド人や支援団体への「ヘイトスピーチ」問題に言及 |newspaper=TBS NEWS DIG |date=2024-03-28 |url=https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1080823?display=1 |access-date=2024-09-23}}</ref>。 |
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毎日新聞は、2023年の年末頃から、「クソクルド」「日本から出て行け」といった内容の電話が頻繁にかかってくるようになった川口市内の飲食店のクルド人経営者を紹介している<ref name=":1">{{Cite news|和書 |title=埼玉の在日クルド人に差別や攻撃 県外からも電話「SNSで見た」 |newspaper=朝日新聞 |date=2024-04-20 |url=https://www.asahi.com/articles/ASS4M4DZ9S4MUTIL01CM.html |access-date=2024-09-21}}</ref>。 |
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同年8月26日、[[日本弁護士連合会]]の主催で「クルド人に対するヘイトスピーチ問題を考える緊急集会」が開催された<ref name=":10" /><ref>{{Cite web |url=https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2024/240826.html |title=クルド人に対するヘイトスピーチ問題を考える緊急集会 |access-date=2024-09-22 |publisher=日本弁護士連合会}}</ref>。日本クルド文化協会や支援団体の代表者、弁護士、ジャーナリストが登壇した<ref name=":8" /><ref name=":10" />。日弁連は人種差別撤廃法・条例制定の必要性を訴えた<ref name=":8" />。 |
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[[共同通信]]は、大量の廃材を積んだトラックや深夜に川口市内を走る改造自動車の映像や画像を、マナーの悪いクルド人が乗っているとして、[[クルドカー]]と揶揄する投稿がSNSでなされていると報じている<ref>{{Cite news|和書 |title=ネットにあふれるクルド人ヘイトの異常さ 差別される側の視点に立ってみたことありますか?「一部の問題で全体を判断しないで」 |newspaper=47NEWS |date=2024-01-23 |url=https://nordot.app/1118475518189797811?c=39546741839462401 |access-date=2024-09-23}}</ref><ref name=":15">{{Cite news|和書 |title=「特定の人がデマの潮流を生み出していた」 ネットにはびこるヘイトの真偽を検証し、立ち向かう動きを追った |newspaper=東京新聞 |date=2024-07-15 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/340144 |access-date=2024-09-23}}</ref>。 |
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=== 法的対応 === |
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東京都は2023年にクルド人に関する街宣を都人権尊重条例によりヘイトと認定した<ref name=":2">{{Cite news|和書 |title=クルド人排斥デモの背景にあるものは 今も続く「ヘイトスピーチ」にどう立ち向かう 解消法施行から8年 |newspaper=東京新聞 |date=2024-05-30 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/330338 |access-date=2024-09-22}}</ref>。2024年3月には日本クルド文化協会代表理事のチカン・ワッカスら10人のクルド人とクルド人を夫に持つ日本人女性がフリー[[ジャーナリスト]][[石井孝明 (ジャーナリスト)|石井孝明]]を提訴した<ref name=":13">{{Cite news|和書 |title=差別的な投稿で名誉を傷つけられた…川口のクルド人たちが石井孝明氏に慰謝料など500万円を求めて提訴 |newspaper=東京新聞 |date=2024-03-19 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/316112 |access-date=2024-09-23}}</ref>。訴状によると石井が、協会がテロ支援をしている、クルド人全体が[[不法就労]]者であるなどと思わせるSNS投稿を拡散させた<ref name=":13" />。 |
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=== 県外抗議者による「反テロ」デモ === |
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2023年10月に[[日本第一党]]がデモを企画したが中止している<ref>「[https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1025778.html クルド人排斥デモ、市民抗議で中止 埼玉・川口市、差別団体のヘイト激化]」『カナロコ』[[神奈川新聞]]、2023年10月9日。2024年9月24日閲覧。</ref>。 |
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上述したようにヘイトスピーチに反対する市民がカウンターを実施している。 |
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2024年2月18日、蕨駅前で「自爆テロを支援するクルド協会は日本に要らない!」とする主旨のデモが行われた<ref>{{Cite news|和書 |title=蕨市・川口市「在日クルド人問題」支援団体代表者が語る“ヘイト”の連鎖が止まらない背景 |newspaper=弁護士JPニュース |date=2024-04-04 |url=https://www.ben54.jp/news/1024 |access-date=2024-09-27}}</ref>。これについて、ニューズウィーク日本版は、蕨市駅周辺で在特会の流れをくむ[[日本第一党]]に所属していた人物により、反クルド人デモが行われたと報じている<ref name=":7">{{Cite news|和書 |title=在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動 |newspaper=ニューズウィーク日本版 |date=2024-02-27 |url=https://www.newsweekjapan.jp/fujisaki/2024/02/post-65_1.php |access-date=2024-09-22 |author=藤崎剛人}}</ref>。 |
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またクルド人についてのSNS上の[[デマ]]に対して、反論を投稿する人々もいる。ライターの田口ゆうは、川口市のクルド人を批判する目的で画像が投稿された「クルドカー」についてナンバーを確認して反論した<ref name=":15" />。「電脳塵芥(ちりあくた)」という個人ブロガーはデマのファクトチェックを行い、その成果を公開している<ref name=":15" />。 |
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2024年4月には、川口市で「クルド文化協会に対する問題を訴えるデモ」が行われた<ref name=yosshie20240415/>。関係者は「このデモはテロに対する抗議であり、正当に住んでるクルド人を排斥する意図はありません」と主張している<ref name=yosshie20240415>|{{Cite tweet|和書|author=よっしー 日本国政を改善する会|user=yosshie34|number=1779531381938459106|title=2024 4 14 クルド文化協会に対する問題を訴えるデモ in 川口市 |date=2024-04-15|accessdate=2024-09-27}}</ref>。これについて、TBS番組が、「トルコとの友情をアピールする」とし、[[旭日旗]]や[[トルコの国旗|トルコ国旗]]を掲げ、「クルド人犯罪を許さないぞ」という発言や、「[[不法滞在]]クルド人は追放しよう」というプラカードの存在を報じた<ref name=":4">{{Cite news|和書 |title=クルド人と過激ヘイト 「仮放免者にも就労を」 川口市で見えた外国人政策の課題【報道特集】 |newspaper=TBS NEWS DIG |date=2024-06-30 |url=https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1261880 |access-date=2024-09-22}}</ref>。また同じ場所には、このデモに反対する集団も集まり、双方の拡声器が鳴り響き、警察官が双方の衝突を防ぐために声を張り上げて衝突を阻止する映像が報じられた<ref name=":4" />。また、これらのデモ参加者は、川口市外から来ていると報じられている<ref name=":4" />。 |
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=== クルド人による地域パトロール === |
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2023年9月頃からクルド人による自主的な地域パトロールが開始された<ref>{{Cite news|和書 |title=批判…夜コンビニや公園に集まるクルド人ら、住民とトラブル頻発 一方で治安を改善したいクルド人は自主パトロール開始、たむろするクルド人に注意 ごみ拾いも 密着した写真家、変わろうとする姿を撮影 川口で「在日クルド人」展を開催 |newspaper=埼玉新聞 |date=2023-10-13 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/50004/postDetail |access-date=2024-09-22}}</ref>。また埼玉県警察は日本クルド文化協会のクルド人などと合同で[[東川口駅|JR東川口駅]]周辺のパトロールを行った<ref name=":6">{{Cite news|和書 |title=「ルール知らない人も…働きかけたい」 埼玉県警とクルド人ら、川口で合同パトロール 地域での共生促す |newspaper=埼玉新聞 |date=2023-11-07 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/53513/postDetail |access-date=2024-09-22}}</ref>。[[武南警察署|武南署]]の署長は「警察や行政機関、住民、外国人団体の相互理解を促進することで強固な地域ネットワークが構築ができる」と意義を語った<ref name=":6" />。 |
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== クルド人支援団体への言説 == |
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クルド人支援団体に差別的メールが届き、埼玉県警蕨署に相談していたところ<ref name=":14">{{Cite news|和書 |title=日本のクルド人支援団体に差別的メール 広がるヘイトの矛先 |newspaper=毎日新聞 |date=2024-03-22 |url=https://mainichi.jp/articles/20240317/k00/00m/040/098000c |access-date=2024-09-22}}</ref>、支援団体「在日クルド人と共に」に「クルド人を皆殺しにして、豚の餌にしてやる」というメッセージを送った[[東京都]][[足立区]]の住人が脅迫容疑で書類送検されている<ref>{{Cite news|和書 |title=クルド人支援団体に「皆殺し」 メールで脅迫容疑、男を書類送検 |newspaper=朝日新聞 |date=2024-08-26 |archive-url=https://web.archive.org/web/20240831200910/https://www.asahi.com/articles/ASS8V35FVS8VUTNB00WM.html |archive-date=2024-08-31 |url=https://www.asahi.com/articles/ASS8V35FVS8VUTNB00WM.html |access-date=2024-08-26}}</ref>。 |
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== 在日クルド人による日本人への言説・脅迫 == |
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=== 「日本人死ね」と聞こえる動画の炎上 === |
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2024年2月18日、JR蕨駅周辺でクルド人らが集団で抗議をした際に、日本クルド文化協会事務局長のワッカス・チョーラクが「日本人死ね」と言っているように聞こえる動画がSNS上で拡散した<ref name=saitama20240216/><ref name=nikkan20240302/>。デモ翌日の2月19日に、クルド人が「日本人死ね」と発言しているように聞こえるデモの動画を視聴した参議院議員の[[若林洋平]]が、「我が物顔で日本人に迷惑をかけ、挙げ句日本人死ねというならどうぞお帰りください。日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解出来ない外国の方は母国にお帰り下さい」とXに投稿し、[[三崎優太]]は「いやいや、日本にいる以上、日本の文化やルールを守れ。日本をリスペクトできない外人は入ってくんなよ」と投稿している<ref> https://www.chunichi.co.jp/article/857894 </ref><ref>毎日新聞2024年2月26日(紙面・21面)</ref>。20日に日本クルド文化協会は「彼が言っているのは『病院へ行け、病院へ行け、レイシストは精神科へ行け』です。『日本人死ね』ではありません。私たちがそんなことを言うはずはありません」とX上で釈明をした<ref>{{Cite news|和書 |title=日本クルド文化協会「日本人死ねではありません」外国人ヘイトデモに対するクルド人の抗議を説明 |newspaper=日刊スポーツ |date=2024-02-20 |url=https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202402200000464.html |access-date=2024-09-27}}</ref>。同月25日には同協会事務局長のワッカス・チョーラクが会見を行い、自身が動画に写っていた発言者であり、「病院に行け」と発言したものであって「日本人死ね」との発言は「一切していない。(発信者の)空耳だ」と説明したうえで、その発言について謝罪した<ref name=saitama20240216>{{Cite web |title=「精神病院に行け」発言認め謝罪…日本クルド文化協会、デモでのヘイト発言を指摘 「死ね」は空耳と否定 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/68728/postDetail |access-date=2024-07-27 |language=ja |newspaper=埼玉新聞 |date=2024-02-16}}</ref>。また会見翌日、同協会は「いかなる理由があるとも『病院に行け』との発言も事務局長の立場にあり、かつまた、教鞭をとるものの発言としては不適切であり、日本の皆様に不快な思いをさせたことに対し深くお詫び申し上げます」との謝罪をXで公開した<ref name=nikkan20240302>{{Cite web |url=https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202403020001135.html |title=日本クルド文化協会「日本人死ね」発言は「病院に行け」だと改めて釈明と謝罪 発言者は事務局長 |access-date=2024/03/04 |publisher=日刊スポーツ |archive-url=https://archive.is/cuWPV |archive-date=2024年3月2日}}</ref>。 |
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=== 言論発信者への言説・脅迫 === |
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2023年9月26日、川口市在住の30代クルド人男性が[[川口警察署]]を訪れ、ジャーナリストがクルド人の悪口を言っているとして、発言をやめさせられなければ殺すなどと話し、脅迫容疑で逮捕された<ref>{{Cite web |和書|url=https://www.sankei.com/article/20230929-LPZOWKCT35LNTKN4VYLOMYC6LA/ |title=<独自>クルド人の男、ジャーナリストを「殺す」「死体持ってくる」 脅迫容疑で逮捕 |access-date=2024-08-11 |website=産経ニュース |publisher=[[産経デジタル]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20230929215257/https://www.sankei.com/article/20230929-LPZOWKCT35LNTKN4VYLOMYC6LA/ |archive-date=2023-09-29}}</ref>。「ジャーナリスト」は月刊誌などでクルド人について発信していたジャーナリストの[[石井孝明 (ジャーナリスト)|石井孝明]]で、殺害予告に関する被害届を提出した<ref name=":8" />が、[[被疑者]]は2日後には釈放され、10月には不起訴処分となった<ref>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20231207-KQO7N2FNNJJAHBGDRITGQAV6QU/ |title=<独自>川口のジャーナリスト脅迫事件、クルド人男性を不起訴 「強制送還求めたい」 |access-date=2024/03/04 |publisher=産経新聞 |archive-url=https://archive.is/Q8eLU |archive-date=2023年12月7日}}</ref>。石井はSNSや自身のサイトにおいて、この件で警察官から引っ越しをすることも検討して欲しいと言われたと述べ、「警察が日本国民である私の安全を守らず、外国人犯罪者を野放しにし、私に責任を押し付けるのはおかしい」と主張している<ref>{{Cite web |url=http://withenergy.jp/3475 |title=クルド人の男、記者石井孝明への「殺すぞ」との脅迫で逮捕、2日後釈放 |access-date=2024/03/04 |publisher=石井孝明 |archive-url=https://archive.is/jbEvc |archive-date=2023年10月1日 |website=with ENERGY |author=石井孝明 |date=2023-09-30}}</ref>。また、この事件が起きた背景について「外国人に対して日本の司法は及び腰ではないか」、終戦後の「外国人に親切にしなさい」という強い刷り込みもあり、外国人への対応に関する整備が全くなされていないのではないか、また日本政府が、なし崩し的に外国人の労働範囲の拡大政策をとるのは「非常に危険ではないか」と主張している<ref>{{Cite web |url=https://www.epochtimes.jp/2023/10/179027.html |title=【現場直撃】「死の脅迫」受けても報道し続ける ジャーナリスト石井孝明氏が見た共生社会のリアル 「既存メディアは外国人問題を真面目に報道すべき」 |access-date=2024-03-21 |publisher=[[大紀元]](エポック・タイムズ) |date=2023-10-12 |website=EPOCH TV |archive-url=https://archive.li/yaK0H |archive-date=2024-03-21}}</ref>。 |
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2024年7月中旬に、埼玉県議会議員の高木功介が、越谷市議や[[越谷市役所]]職員とともに[[越谷市]]の不法就労クルド人のヤードを視察した成果を発表したところ、クルド人から脅迫ともいえる激しい電話がかかってきたことを公表している<ref>『埼玉県議会議員 高木功介 県政報告』vol.26、9.10月号</ref>。 |
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同年8月に、川口市内の公道を歩いていた日本人が、「盗撮しただろう」などとクルド人に取り囲まれ、2時間もの間、軟禁される事件が起きている<ref>文化人放送局8月30日放送「埼玉県川口市・クルド人問題 現場リポート!凄惨すぎる実態を告発… 奥ノ木市長は職務放棄か?」</ref><ref name=jpj20240904>{{Cite web |和書|url=url=https://protectjapan.jp/4434|author=[[石井孝明]] |title=<独自>クルド人の男、ジャーナリストを「殺す」「死体持ってくる」 脅迫容疑で逮捕 |access-date=2024-09-13 |website=journal of Project Japan|date=2024-09-04}}</ref>。 |
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同年9月に、クルド人を名乗る匿名人物から、[[石井孝明]]他クルド人問題を扱う複数のインターネット発信者宛に、テロの示唆や「1000万円を振り込め、さもなければ危害を加える」などという恐喝や殺害予告のメール、メッセージなどが次々と届き、埼玉県警が捜査をしている<ref name=jpj20240904/>。 |
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=== 地域住民への言説・脅迫 === |
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地元住民の民家にクルド人の車が突っ込んできたあと、15人ほどのクルド人が猛烈な勢いでやってきて、大きな声で『むしろ悪いのはそっちだ』と意味不明の主張をするなどの被害が発生している<ref name=daily20240506/>。 |
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また、アパートでクルド人の連日深夜までの騒音に悩まされた住民が警察を呼んだところ、「ババア出てけ。あなたが出てけば、私が入る。もっと騒いでやる」と威嚇され、怖くて引っ越すなどの被害が発生している<ref name="sankei20230901">{{Cite web|和書 |title=「ババア出てけ」…在日クルド人のトラブル続出 「素性」わからぬ不安、警察介入も難しく |url=https://www.sankei.com/article/20230901-TWSMNX3LMZN53PX32ZALYE64SM/ |publisher=[[産経新聞]] |date=2023-09-01 |language=日本語 |accessdate=2024-08-06}}</ref>。 |
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== 対応・反応 == |
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=== 東京都 === |
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東京都は2023年にクルド人に関する街宣を都人権尊重条例によりヘイトと認定した<ref name=":2"/>。 |
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=== 埼玉県 === |
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埼玉県知事[[大野元裕]]は2024年3月の定例記者会見で「クルド人に限らず」としたうえで「ヘイトスピーチは地域社会から徹底して排除されなければならない」と述べている<ref>{{Cite news|和書 |title=「ヘイトスピーチは徹底して排除されなければならない」埼玉・大野知事がクルド人や支援団体への「ヘイトスピーチ」問題に言及 |newspaper=TBS NEWS DIG |date=2024-03-28 |url=https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1080823?display=1 |access-date=2024-09-23}}</ref>。 |
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=== 川口市 === |
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2023年6月末には川口市議会が「一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書」を採択し、一部の外国人が「資材置き場周辺や住宅密集地域などで暴走行為、[[あおり運転]]を繰り返し、人身、物損事故を多く発生」させていることに対する対策を求めている<ref name=":3">{{Cite news|和書 |title=迷惑あおり運転、100人が病院で大騒ぎ…暴走する一部外国人、相次ぐ苦情 問題の背景は 騒動を取材<下> |newspaper=埼玉新聞 |date=2023-08-12 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/40495/postDetail |access-date=2024-09-22}}</ref>{{Refnest|なお川口市は元来外国人が多く暮らす地域である<ref name=":7">{{Cite news|和書 |title=在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動 |newspaper=ニューズウィーク日本版 |date=2024-02-27 |url=https://www.newsweekjapan.jp/fujisaki/2024/02/post-65_1.php |access-date=2024-09-22 |author=藤崎剛人}}</ref>。|group=注}}。同意見書では、「このような一部外国人の行為は、その他多くの善良な外国人に対しても差別と偏見を助長することとなっており、到底見過ごすことはできない。」と述べている<ref name=kawaguti20230629>{{Cite news|和書 |title=一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書 |
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|date=2023-06-29 |url=https://kawaguchi.gsl-service.net/doc/2016021300027/file_contents/202306-01ikensyo.pdf |access-date=2024-09-27 |work=川口市議会}}</ref>。 |
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{{quotation|'''一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書'''<ref name=kawaguti20230629/> |
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:#警察官を増員し、一部外国人の犯罪の取り締まりを強化すること |
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:#資材置場周辺のパトロールを強化すること |
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:#暴走行為等の交通違反の取り締まりを強化すること}} |
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2024年5月28日の定例会見において、川口市長の奥ノ木信夫は、「外国人非難をするデモ」については、「外部の人が来てやっている」、「地元の人がやっているという情報は一回も聞いたことがない」という認識を表明している<ref name=kawaguti20240619/>。 |
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同年6月の川口市議会定例会では、「ヘイトスピーチ」に関連する規制等は検討していない旨を答弁している<ref name=kawaguti20240619>『川口市議会6月定例会』、2024年6月19日</ref>。これについては、市議会議員の中川しゅんいちから、差別的・侮蔑的ではない表現を行おうとする人に対して「ヘイトスピーチではないつもりでもヘイトスピーチ規制に該当して処罰されてしまうかもしれない」という恐怖感をを抱かせることの弊害や、表現の自由を過度に制限するおそれが指摘されていた<ref name=kawaguti20240619/>。 |
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=== 政界 === |
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* 川口市議会議員の奥富精一は、NHKの報道番組において「生成AIによりつくられた画像」を根拠とし「ヘイトがクルド人に向けられている」と報じられていた件について、「この画像は、川口市民であれば見慣れた風景であり、すぐに悪意のある画像だとわかります。誰も肯定する市民はいない」、「川口市民はこのような画像に扇情される方はほとんどいない」と述べ、「ヘイトがクルド人に向けられることを市民が望んでいる」はずがないにもかかわらず、生成AIの画像をもってヘイトに関する問題を一括りに報じるNHKの報道姿勢に疑問を感じるとしている<ref>|{{Cite tweet|和書|author=奥富精一|authorlink=奥|user=sei1973jp|number=1830143285916287481|title=NHKの報道番組において生成AIによりつくられた画像を元に|date=2024-09-01|accessdate=2024-09-27}}</ref>。 |
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=== 法曹界 === |
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==== クルド人に対するヘイトスピーチ問題を考える緊急集会 ==== |
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*2024年8月26日、[[日本弁護士連合会]]の主催で「クルド人に対するヘイトスピーチ問題を考える緊急集会」が開催された<ref name=":10">{{Cite news|和書 |title=朝鮮人虐殺時のデマに似通うクルド人へのヘイトスピーチ「いつまで繰り返すのか」。都内で緊急集会 |newspaper=ハフポスト日本版 |date=2024-08-28 |url=https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_66cbfd30e4b0f0ded8062a5d |access-date=2024-09-22 |author=國﨑万智}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2024/240826.html |title=クルド人に対するヘイトスピーチ問題を考える緊急集会 |access-date=2024-09-22 |publisher=日本弁護士連合会}}</ref>。日本クルド文化協会や支援団体の代表者、弁護士、ジャーナリストが登壇した<ref name=":8" /><ref name=":10" />。日弁連は人種差別撤廃法・条例制定の必要性を訴えた<ref name=":8" />。この集会内で、在日クルド人が[[テロリズム|テロ]]組織とつながっているというヘイトスピーチもよく見られるという解説がなされている<ref name=":8" />。クルド難民弁護団事務局長を務める[[弁護士]]大橋毅はトルコでは政権を批判しただけで、[[クルディスタン労働者党|PKK]](クルド労働者党)のメンバー、テロリストとして拘禁される現状があるとし、トルコ政府側に問題があると批判している<ref name=":8" />。フリージャーナリストの[[志葉玲]]は、クルド人ヘイトが[[YouTube]]の再生回数やX(Twitter)の[[インプレッション]]稼ぎを目的として「ビジネス化」していると述べている<ref name=":8">{{Cite news|和書 |title=ひき逃げ、「皆殺しにして豚のエサにする」と脅迫―在日クルド人迫害が深刻化、日弁連が緊急集会 |newspaper=Yahoo! |date=2024-08-30 |url=https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6d3df4846b12b3d48cc09ac5b4787e53d292604e |access-date=2024-09-22 |author=[[志葉玲]]}}</ref>。 |
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=== 言論界 === |
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*[[石井孝明 (ジャーナリスト)|石井孝明]]は、「クルド人問題」を語る上で、市議会議員、県議会議員も含めて、外国人の人権だけを取り上げ地元住民の声を取り上げずに外国人の問題行動を直そうとしない人がいることについて「おかしい」と主張しており、問題の本質は、「困っている日本人を助けること」と述べている<ref name=pj20240731/>。 |
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*ライターの田口ゆうは、川口市のクルド人を批判する目的で画像が投稿された[[クルドカー]]について、「浜松」「前橋」「春日部」「佐賀」などのナンバーの車は川口市とは無関係であると述べている<ref name=":15" />。ただし、石井孝明によると、クルド人解体業者のヤードは川口市外に広まっており、川口と無関係の地域のナンバーや「わ」ナンバーのレンタカーの存在も指摘している<ref>{{Cite web |url=https://protectjapan.jp/3158 |title=危険運転「クルドカー」問題-県警は埼玉県民の命を守れ |access-date=2024-09-27 |publisher=石井孝明 |website=journal of Protec Japan |author=石井孝明 |date=2023-08-10}}</ref>。 |
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=== ネット言論 === |
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*「電脳塵芥(ちりあくた)」という個人ブロガーはクルド人を巡るデマのファクトチェックを行い、その成果を公開している<ref name=":15" />。 |
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== 脚注 == |
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* [[外国人犯罪]] |
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[[Category:日本の人種・民族問題]] |
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[[Category:蕨市の歴史]] |
[[Category:蕨市の歴史]] |
2024年9月27日 (金) 10:50時点における版
この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。 (2024年9月) |
在日クルド人へのヘイト(ざいにちクルドじんへのヘイト)では、メディアにより「在日クルド人へのヘイトスピーチ」などと報じられている内容やクルド人による攻撃的言説や脅迫、それらに関する反応や評論、また、地元住民の被害などを巡り言論にまつわる「クルド人問題」に関する論争などについて言及する。
埼玉県川口市周辺に住むトルコ国籍のクルド人と地元住民らの間で軋轢が起こり、「クルド人問題」が表面化している[1]。地域住民はクルド人の犯罪や素行に対し恐怖を感じているとともに、政府やメディアが「外国人と共生を」「外国人を差別するな」などと外国人を擁護する姿勢に徹し、クルド人問題に対処しないことについて憤りを感じていると報じられている[1]。
経緯
2023年7月4日、同市安行原で「クルド人の若い男が既婚のクルド人女性を連れて横浜に逃避行」したことが発端となり、金銭貸借トラブルも存在したことからクルド人同士で殺傷沙汰が発生し負傷者が市立医療センターに運び込まれ、また、被害者と加害者の親族間でもめて、100人ものクルド人の親戚らが集合して大騒ぎする乱闘事件が発生した[2][3][4]。乱闘の様子を映した動画がSNSに投稿・拡散されると、渦中のクルド人を非難する言論がなされ、「クルド人」がX(Twitter)でトレンドワード入りした[2]。
TBS番組では「この乱闘騒ぎを境に不安や恐怖を感じるようになった」という市民の声を報じている[5]。また、これ以降、クルド人に何らかの被害を受けた地元住民が、SNSでクルド人の迷惑行為を告発するケースが増加した[3]。
石井孝明は、過積載の多さを自慢しているかのようなクルドカーや、クルドの未成年の子らがトラックや車を運転する映像などを、自発的にSNSに投稿しているクルド人の存在をあげ、クルド人自身の遵法意識の低さ、安全への配慮の希薄さなどについても問題として挙げている[6]。
「クルド人問題」に関する言論を巡る問題
地域住民の苦情に基づく外国人対応への批判
越谷市議会議員であり、土地家屋調査士、測量士、行政書士の資格を保有する立澤貴明のもとへ、地元住民から「解体業者のトラックの暴走、異臭、野焼き、産廃の不法投棄の訴え」があり、不法投棄については警察が捜査中であった[7]。2023年11月に、立澤貴明は、不法投棄のヤードが外国人による違法行為であることが多いため、「クルド系解体業から農地へのヤードの転用を依頼されたが断った。外国人に安易にヤードを貸すことはやめよう」とXで投稿すると、埼玉県行政書士会に、大量の苦情電話と苦情メールが届いたという[7]。翌日、立澤の発言は「クルド人へのヘイト(憎悪の表明)をした」と、朝日新聞に報じられ[8]、埼玉県の行政書士会からは一年間の会員資格停止処分を受ける事態となった[7]。 立澤は、政治家が外国人問題に関して発言をすると「過剰に批判する人たち」が存在することを指摘し、批判が強いと外国人問題で問題点を指摘することが難しくなり、地元住民をはじめ被害にあっている人などが萎縮し発言しにくくなってしまう環境となってしまうことを危惧し、過度な批判を「非常に危険なこと」であると主張している[7]。 これに対し、石井孝明は、当たり前の呼びかけであるにも関わらず、「ヘイト」と組織的攻撃を受けることはおかしいとし、朝日新聞も仲間なのかと疑問視している[7]。
地元住民による国際テロPKK非難と言論問題
石井孝明は、国際テロ組織のPKK(クルド労働者党)の旗を掲げて東京の都市部を行進する活動の画像で炎上したクルド人女性が、過去に「日本人は醜い」と発信していたことを指摘している[9]。
ネウロズ開催を巡るトラブル
埼玉県南部で例年行われているネウロズ(ノウルーズとも)では、国際テロリスト組織PKK(クルド労働者党)の旗やPKK創立者・指導者でトルコで無期懲役による服役中である活動家アブドゥッラー・オジャランの写真が掲げられ、「トルコ兵殺害を讃える歌」の楽曲が流されている[10] 。 [11][12]。歌詞のテロ賛美に対して、日本クルド文化協会は、「日本で言えば軍歌のようなもので、戦いの歌だ。愛国者の歌がテロリストの歌と誤解されている。祭りの音楽も日本で言えば盆踊りのようなものだ」などと述べている[12]。
支援者によると、2004年頃から、毎年3月にクルド人の新年祭である「ネウロズ」を開催しているという[13]2020-2022年は、コロナ禍のため中断している[13]。日本クルド文化協会主催、クルド人支援団体「在日クルド人と共に」が運営に協力している[14]。
2024年1月4日に「在日クルド人と共に」が管理者側に使用許可を申し出たところ、東京新聞によると「クルド人に公園を貸すなとの電話を受けた」ため「反対する人たちが来ると、安全を担保できない」とし、13日に使用を許可しない方針を伝えたと報じられている[15][16]。東京新聞の別の記事では、公園利用の申請時に、公益財団法人県公園緑地協会が、安全上の理由により、日本クルド文化協会に公園の使用を認めない旨を通知したが、クルド人側は反発したと報じられている[17]。また、毎日新聞によると、クルド人へのネウロズ開催許可申し出の件が報道されると、主催団体の日本クルド文化協会やその幹部らが、トルコから、PKK支援者と認定されトルコ内の資産凍結の制裁を受けていることから[12]、県公園緑地協会に「テロリストに加担するのか」などの抗議の電話が多数寄せらるようになったと報じられている[18]。19日、県と協議した結果だとして音楽を流さないことを条件に使用を許可[16]。23日には音楽は許可するが楽器演奏は認めないとした[16]。最終的には楽器演奏を認め、3月20日に同公園で開催された[16][19]。これら一連の話し合いについて、公園側は「当初の対応はよく調べずに行った」と謝罪した[20][21]。3月20日、埼玉県警察による厳戒態勢がしかれるなか、ものものしい雰囲気のなかでの開催となった[22][23][24]。東京新聞によると、会場周辺で「数人が拡声器でヘイトスピーチをしたものの、混乱はなかった」と報じられている[24]。
ネット言論を巡る訴訟
2024年3月には日本クルド文化協会代表理事のチカン・ワッカスら10人のクルド人と日本人妻1名、クルド人企業2社が石井孝明に対し「Xによる差別的な投稿で名誉を傷つけられた」として500万円の損害賠償を請求する訴訟を提訴している[25]。訴状によると、クルド文化協会はテロ行為を支援する危険な団体と述べたり、クルド人全体が不法就労者であるなどと思わせるSNS投稿を拡散させたとしている[25]。 これに対し、石井孝明は、典型的なスラップ訴訟、つまり、「記者を黙らせ好き勝手をするという政治的な意図を狙った訴訟」と位置づけており、提訴したクルド人は「難民を自称するのに民事訴訟の金を払うとは、なんとも裕福な人々」と評している[26]。石井は、「法に基づき、不法滞在外国人を強制送還し、外国人犯罪の実態を伝えただけ」でありクルド人による児童への攻撃を批判したために、批判されるのが不思議であり、異様な訴訟であると反論している[26]。 また、ワッカス・チョラークはトルコ政府によって訴追され、3名がPKK関係者としてトルコ政府に資産凍結措置を受けていること、チョラークによる「日本人死ね、日本人死ね、精神病院に行け」と叫んでいるように聞こえる動画が拡散していること、同じくPKK関係者として資産凍結措置を受けているワッカス・シカンによる「日本人に中指を立てている行為」などを指摘し、「原告側の立場の正当性」を疑問視している[26]。
在日クルド人に対する言説
SNSで知った県外の人による言説
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東京新聞は、理由ははっきりしないが、2023年春頃から、「SNSを中心にクルド人へのヘイトスピーチが目立ち始めた」と報じている[18]。
2023年夏以降、川口市に、犯罪をおかすクルド人に対して強制送還を求める電話がかかってくるようになり、担当者によると「具体的な困り事を聞くと、SNSなどで見たという県外の人がほとんど」だという[27]。
毎日新聞は、2023年の年末頃から、「クソクルド」「日本から出て行け」といった内容の電話が頻繁にかかってくるようになった川口市内の飲食店のクルド人経営者を紹介している[27]。
共同通信は、大量の廃材を積んだトラックや深夜に川口市内を走る改造自動車の映像や画像を、マナーの悪いクルド人が乗っているとして、クルドカーと揶揄する投稿がSNSでなされていると報じている[28][29]。
県外抗議者による「反テロ」デモ
2023年10月に日本第一党がデモを企画したが中止している[30]。
2024年2月18日、蕨駅前で「自爆テロを支援するクルド協会は日本に要らない!」とする主旨のデモが行われた[31]。これについて、ニューズウィーク日本版は、蕨市駅周辺で在特会の流れをくむ日本第一党に所属していた人物により、反クルド人デモが行われたと報じている[32]。
2024年4月には、川口市で「クルド文化協会に対する問題を訴えるデモ」が行われた[33]。関係者は「このデモはテロに対する抗議であり、正当に住んでるクルド人を排斥する意図はありません」と主張している[33]。これについて、TBS番組が、「トルコとの友情をアピールする」とし、旭日旗やトルコ国旗を掲げ、「クルド人犯罪を許さないぞ」という発言や、「不法滞在クルド人は追放しよう」というプラカードの存在を報じた[5]。また同じ場所には、このデモに反対する集団も集まり、双方の拡声器が鳴り響き、警察官が双方の衝突を防ぐために声を張り上げて衝突を阻止する映像が報じられた[5]。また、これらのデモ参加者は、川口市外から来ていると報じられている[5]。
クルド人支援団体への言説
クルド人支援団体に差別的メールが届き、埼玉県警蕨署に相談していたところ[34]、支援団体「在日クルド人と共に」に「クルド人を皆殺しにして、豚の餌にしてやる」というメッセージを送った東京都足立区の住人が脅迫容疑で書類送検されている[35]。
在日クルド人による日本人への言説・脅迫
「日本人死ね」と聞こえる動画の炎上
2024年2月18日、JR蕨駅周辺でクルド人らが集団で抗議をした際に、日本クルド文化協会事務局長のワッカス・チョーラクが「日本人死ね」と言っているように聞こえる動画がSNS上で拡散した[36][37]。デモ翌日の2月19日に、クルド人が「日本人死ね」と発言しているように聞こえるデモの動画を視聴した参議院議員の若林洋平が、「我が物顔で日本人に迷惑をかけ、挙げ句日本人死ねというならどうぞお帰りください。日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解出来ない外国の方は母国にお帰り下さい」とXに投稿し、三崎優太は「いやいや、日本にいる以上、日本の文化やルールを守れ。日本をリスペクトできない外人は入ってくんなよ」と投稿している[38][39]。20日に日本クルド文化協会は「彼が言っているのは『病院へ行け、病院へ行け、レイシストは精神科へ行け』です。『日本人死ね』ではありません。私たちがそんなことを言うはずはありません」とX上で釈明をした[40]。同月25日には同協会事務局長のワッカス・チョーラクが会見を行い、自身が動画に写っていた発言者であり、「病院に行け」と発言したものであって「日本人死ね」との発言は「一切していない。(発信者の)空耳だ」と説明したうえで、その発言について謝罪した[36]。また会見翌日、同協会は「いかなる理由があるとも『病院に行け』との発言も事務局長の立場にあり、かつまた、教鞭をとるものの発言としては不適切であり、日本の皆様に不快な思いをさせたことに対し深くお詫び申し上げます」との謝罪をXで公開した[37]。
言論発信者への言説・脅迫
2023年9月26日、川口市在住の30代クルド人男性が川口警察署を訪れ、ジャーナリストがクルド人の悪口を言っているとして、発言をやめさせられなければ殺すなどと話し、脅迫容疑で逮捕された[41]。「ジャーナリスト」は月刊誌などでクルド人について発信していたジャーナリストの石井孝明で、殺害予告に関する被害届を提出した[42]が、被疑者は2日後には釈放され、10月には不起訴処分となった[43]。石井はSNSや自身のサイトにおいて、この件で警察官から引っ越しをすることも検討して欲しいと言われたと述べ、「警察が日本国民である私の安全を守らず、外国人犯罪者を野放しにし、私に責任を押し付けるのはおかしい」と主張している[44]。また、この事件が起きた背景について「外国人に対して日本の司法は及び腰ではないか」、終戦後の「外国人に親切にしなさい」という強い刷り込みもあり、外国人への対応に関する整備が全くなされていないのではないか、また日本政府が、なし崩し的に外国人の労働範囲の拡大政策をとるのは「非常に危険ではないか」と主張している[45]。
2024年7月中旬に、埼玉県議会議員の高木功介が、越谷市議や越谷市役所職員とともに越谷市の不法就労クルド人のヤードを視察した成果を発表したところ、クルド人から脅迫ともいえる激しい電話がかかってきたことを公表している[46]。
同年8月に、川口市内の公道を歩いていた日本人が、「盗撮しただろう」などとクルド人に取り囲まれ、2時間もの間、軟禁される事件が起きている[47][48]。
同年9月に、クルド人を名乗る匿名人物から、石井孝明他クルド人問題を扱う複数のインターネット発信者宛に、テロの示唆や「1000万円を振り込め、さもなければ危害を加える」などという恐喝や殺害予告のメール、メッセージなどが次々と届き、埼玉県警が捜査をしている[48]。
地域住民への言説・脅迫
地元住民の民家にクルド人の車が突っ込んできたあと、15人ほどのクルド人が猛烈な勢いでやってきて、大きな声で『むしろ悪いのはそっちだ』と意味不明の主張をするなどの被害が発生している[3]。
また、アパートでクルド人の連日深夜までの騒音に悩まされた住民が警察を呼んだところ、「ババア出てけ。あなたが出てけば、私が入る。もっと騒いでやる」と威嚇され、怖くて引っ越すなどの被害が発生している[49]。
対応・反応
東京都
東京都は2023年にクルド人に関する街宣を都人権尊重条例によりヘイトと認定した[14]。
埼玉県
埼玉県知事大野元裕は2024年3月の定例記者会見で「クルド人に限らず」としたうえで「ヘイトスピーチは地域社会から徹底して排除されなければならない」と述べている[50]。
川口市
2023年6月末には川口市議会が「一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書」を採択し、一部の外国人が「資材置き場周辺や住宅密集地域などで暴走行為、あおり運転を繰り返し、人身、物損事故を多く発生」させていることに対する対策を求めている[51][注 1]。同意見書では、「このような一部外国人の行為は、その他多くの善良な外国人に対しても差別と偏見を助長することとなっており、到底見過ごすことはできない。」と述べている[52]。
一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書[52]
- 警察官を増員し、一部外国人の犯罪の取り締まりを強化すること
- 資材置場周辺のパトロールを強化すること
- 暴走行為等の交通違反の取り締まりを強化すること
2024年5月28日の定例会見において、川口市長の奥ノ木信夫は、「外国人非難をするデモ」については、「外部の人が来てやっている」、「地元の人がやっているという情報は一回も聞いたことがない」という認識を表明している[53]。
同年6月の川口市議会定例会では、「ヘイトスピーチ」に関連する規制等は検討していない旨を答弁している[53]。これについては、市議会議員の中川しゅんいちから、差別的・侮蔑的ではない表現を行おうとする人に対して「ヘイトスピーチではないつもりでもヘイトスピーチ規制に該当して処罰されてしまうかもしれない」という恐怖感をを抱かせることの弊害や、表現の自由を過度に制限するおそれが指摘されていた[53]。
政界
- 川口市議会議員の奥富精一は、NHKの報道番組において「生成AIによりつくられた画像」を根拠とし「ヘイトがクルド人に向けられている」と報じられていた件について、「この画像は、川口市民であれば見慣れた風景であり、すぐに悪意のある画像だとわかります。誰も肯定する市民はいない」、「川口市民はこのような画像に扇情される方はほとんどいない」と述べ、「ヘイトがクルド人に向けられることを市民が望んでいる」はずがないにもかかわらず、生成AIの画像をもってヘイトに関する問題を一括りに報じるNHKの報道姿勢に疑問を感じるとしている[54]。
法曹界
クルド人に対するヘイトスピーチ問題を考える緊急集会
- 2024年8月26日、日本弁護士連合会の主催で「クルド人に対するヘイトスピーチ問題を考える緊急集会」が開催された[55][56]。日本クルド文化協会や支援団体の代表者、弁護士、ジャーナリストが登壇した[42][55]。日弁連は人種差別撤廃法・条例制定の必要性を訴えた[42]。この集会内で、在日クルド人がテロ組織とつながっているというヘイトスピーチもよく見られるという解説がなされている[42]。クルド難民弁護団事務局長を務める弁護士大橋毅はトルコでは政権を批判しただけで、PKK(クルド労働者党)のメンバー、テロリストとして拘禁される現状があるとし、トルコ政府側に問題があると批判している[42]。フリージャーナリストの志葉玲は、クルド人ヘイトがYouTubeの再生回数やX(Twitter)のインプレッション稼ぎを目的として「ビジネス化」していると述べている[42]。
言論界
- 石井孝明は、「クルド人問題」を語る上で、市議会議員、県議会議員も含めて、外国人の人権だけを取り上げ地元住民の声を取り上げずに外国人の問題行動を直そうとしない人がいることについて「おかしい」と主張しており、問題の本質は、「困っている日本人を助けること」と述べている[7]。
- ライターの田口ゆうは、川口市のクルド人を批判する目的で画像が投稿されたクルドカーについて、「浜松」「前橋」「春日部」「佐賀」などのナンバーの車は川口市とは無関係であると述べている[29]。ただし、石井孝明によると、クルド人解体業者のヤードは川口市外に広まっており、川口と無関係の地域のナンバーや「わ」ナンバーのレンタカーの存在も指摘している[57]。
ネット言論
- 「電脳塵芥(ちりあくた)」という個人ブロガーはクルド人を巡るデマのファクトチェックを行い、その成果を公開している[29]。
脚注
注釈
出典
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- ^ a b c “「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る【スクープその後】」”. デイリー新潮 (2023年5月6日). 2024年8月6日閲覧。
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