コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「御園座」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集
儀咏 (会話 | 投稿記録)
沿革: 顔見世
タグ: 差し戻し済み
80行目: 80行目:


[[1935年]]に新しい劇場が完成した。[[名古屋大空襲]]で全焼し、[[1947年]]に再建。しかし[[1961年]]の[[火災]]で再び焼失。再建後、御園座会館となり、[[ボウリング|ボウリング場]](みそのボウリングセンター{{sfn|商工信用センター|1972|p=55}})や[[撞球場|ビリヤード場]]を併設([[1974年]]閉鎖)、地階には演劇に関する資料・書籍を所蔵する[[御園座演劇図書館]]を設置した。
[[1935年]]に新しい劇場が完成した。[[名古屋大空襲]]で全焼し、[[1947年]]に再建。しかし[[1961年]]の[[火災]]で再び焼失。再建後、御園座会館となり、[[ボウリング|ボウリング場]](みそのボウリングセンター{{sfn|商工信用センター|1972|p=55}})や[[撞球場|ビリヤード場]]を併設([[1974年]]閉鎖)、地階には演劇に関する資料・書籍を所蔵する[[御園座演劇図書館]]を設置した。

[[1965年]]創立70年記念として第1回[[顔見世]]を行う<ref>御園座顔見世プログラム</ref>。以降毎年10月に行われ[[2012年]]第48回後、劇場建替え中は[[名古屋市民会館]]中ホール(ビレッジホール)で[[2013年]]~[[2017年]]顔見世が行われるが、名古屋市民会館の5回の顔見世は御園座顔見世回数に含まず劇場建替え後の[[2018年]]に第49回顔見世、[[2018年]]に第50回顔見世が行わるが、[[2020年]]以降は、歌舞伎公演は行われるが、顔見世公演は行われていない<ref>[[演劇界]]2012年~2021年各年10月号、11月号、2022年~2024年御園座演劇図書館</ref>。


2011年8月、不況による5年連続赤字のために、現在地で御園座会館を建て替えると新聞発表され、2012年10月24日に具体的な建て替え計画を発表した。新しい建物は、現在と同じ場所に建ち、高さ約170m、地上45階、地下2階。低層階に劇場や店舗、中高層階は分譲マンションになる。<!--総工費は未定。完成までは、市内の他施設を借りて公演を続ける見通し。-->
2011年8月、不況による5年連続赤字のために、現在地で御園座会館を建て替えると新聞発表され、2012年10月24日に具体的な建て替え計画を発表した。新しい建物は、現在と同じ場所に建ち、高さ約170m、地上45階、地下2階。低層階に劇場や店舗、中高層階は分譲マンションになる。<!--総工費は未定。完成までは、市内の他施設を借りて公演を続ける見通し。-->

2024年10月1日 (火) 00:41時点における版

御園座
Misonoza
地図
情報
開館 1896年6月19日
開館公演 市川左團次一座
収容人員 1,656人
客席数 1階:862
2階:766
3階:28
設備 場内:花道
その他:飲食店売店
用途 演劇歌舞伎コンサート
運営 株式会社御園座
所在地 460-8403
愛知県名古屋市中区一丁目6番14号
位置 北緯35度10分2.28秒 東経136度53分49.19秒 / 北緯35.1673000度 東経136.8969972度 / 35.1673000; 136.8969972
アクセス 名古屋市営地下鉄東山線鶴舞線 伏見駅(6番出口)より徒歩約2分
外部リンク 御園座
テンプレートを表示

御園座(みそのざ)は、愛知県名古屋市中区にある劇場。または同劇場を管理する企業名古屋証券取引所メイン市場単独上場銘柄である。

会社概要

運営会社の株式会社御園座は、1896年明治28年)に名古屋劇場株式会社として設立。劇場は2013年3月にいったん閉館。建替え後の2018年4月にこけら落し公演が行われる。御園座会館内の、駐車場「みそのざパーキング」の運営や賃貸オフィスといった不動産事業を行っている。なお、瀬戸市で運営していた老人ホーム「ミソノピア」は、2013年平成25年)8月に子会社であるミソノピア株式会社の株式譲渡により撤退[1]。同じく子会社で劇場内における興行専用機器のリースを行っていた、みその事業株式会社は2014年(平成26年)9月に清算されている[1]

沿革

株式会社御園座
MISONOZA INC.
種類 株式会社
市場情報
名証メイン 9664
1949年5月上場
本社所在地 日本の旗 日本
460-8403
愛知県名古屋市中区一丁目6番14号
設立 1896年明治29年)6月19日
(名古屋劇場株式会社御園座)
業種 サービス業
法人番号 5180001041087 ウィキデータを編集
事業内容 劇場経営等。
代表者 代表取締役会長 小笠原剛
代表取締役社長 宮崎敏明
資本金 21億21百万円[1]
発行済株式総数 49,845,000株[1]
売上高 5億15百万円
(2017年3月期)[1]
純資産 42億87百万円
(2017年3月期)[1]
総資産 46億42百万円
(2017年3月期)[1]
従業員数 5名(2017年3月31日現在)[1]
決算期 3月31日
会計監査人 東陽監査法人[1]
主要株主 株式会社大丸松坂屋百貨店 4.06%
中部日本放送株式会社 3.25%
株式会社中日新聞 2.64%
(2017年3月31日)[1]
外部リンク https://www.misonoza.co.jp/
テンプレートを表示
開業当時(明治30年)の御園座
御園座会館(2011年2月)
2017年12月に完成したグランドメゾン御園座タワー

1895年、名古屋の財界有志により名古屋劇場株式会社が創立され、長谷川太兵衛が初代社長に着任した。長谷川は東京京都などの劇場を回り、東京・明治座を手本とする劇場を建設。翌1896年6月19日、初代市川左團次一座の杮落としで開場した。

1935年に新しい劇場が完成した。名古屋大空襲で全焼し、1947年に再建。しかし1961年火災で再び焼失。再建後、御園座会館となり、ボウリング場(みそのボウリングセンター[2])やビリヤード場を併設(1974年閉鎖)、地階には演劇に関する資料・書籍を所蔵する御園座演劇図書館を設置した。

1965年創立70年記念として第1回顔見世を行う[3]。以降毎年10月に行われ2012年第48回後、劇場建替え中は名古屋市民会館中ホール(ビレッジホール)で2013年2017年顔見世が行われるが、名古屋市民会館の5回の顔見世は御園座顔見世回数に含まず劇場建替え後の2018年に第49回顔見世、2018年に第50回顔見世が行わるが、2020年以降は、歌舞伎公演は行われるが、顔見世公演は行われていない[4]

2011年8月、不況による5年連続赤字のために、現在地で御園座会館を建て替えると新聞発表され、2012年10月24日に具体的な建て替え計画を発表した。新しい建物は、現在と同じ場所に建ち、高さ約170m、地上45階、地下2階。低層階に劇場や店舗、中高層階は分譲マンションになる。

2013年1月、同年2月1日より全社員の4割弱に相当する20人を目途に希望退職者を募集すると発表。また、同月14日、私的整理の手法である事業再生ADR手続の利用を申請。2012年末時点で5億5,300万円の債務超過に陥っていることが報道された[5]

劇場は2015年3月で閉館。事業再生ADR手続では、御園座の土地・建物を積水ハウスに売却して、38億円の借入金を返済し、御園座の地元企業に融資を募り、劇場ビルを建て替え、2018年の劇場開場を目指すことになった[6]

2013年4月26日事業再生ADR手続成立、債権者会議で三菱東京UFJ銀行など8金融機関が再建計画案に同意[7]

2013年5月1日、再開発共同事業者の積水ハウスに御園座の土地・建物を60億円で売却する契約を交わす。即日、御園座の借金38億円完済。2013年5月15日、2014年3月末まで名古屋証券取引所上場廃止猶予延長[8]


2013年6月10日、御園座から4月下旬に要請されていた出資(愛知県2億円、名古屋市2億円の計4億円)について、民間企業に公金を直接支出するのは困難だが、新ビルの敷地内に一般開放する空地を確保するなど一定の条件を満たせば国と県と市が関連費用を補助できる制度を活用する方向で御園座側と協議を続けると記者会見で明らかにした[9]

2013年8月15日、名古屋財界185の企業・団体・個人から出資約33億4000万円、三菱東京UFJ銀行から融資約6000万円の計34億円の目標額を達成し、債務超過を解消、名古屋証券取引所の上場廃止を回避。愛知県名古屋市は建て替えの補助金で、松竹東宝中日新聞は公演の協力で御園座を支援。土地・建物は既に積水ハウスに売却しているが、新ビル完成後に劇場部分を買い戻す予定。[10]

新ビルの計画は地上41階、地下1階、高さ150メートル、1階に店舗、2階-4階に劇場、5階から最上階に分譲マンションを供給、2017年末に完成させる。

建替期間中は名古屋市民会館中日劇場を借りて年5ヶ月間の公演を続ける予定[11]

2015年3月31日に新ビルの着工が始まった。グランドメゾン御園座タワー(栄一丁目御園座共同ビル計画)となる。「御園座」と商業施設、304世帯の分譲マンションから構成され、建築家の隈研吾が監修した[12]

2018年4月1日、劇場、演劇図書館、再開場[13]。演劇図書館はグランドメゾン御園座タワー2階、入場無料、広さは約40平方メートル、2018年度の当面、公演日は毎日開館、貸出はしない[14]。開館日は御園座主催の公演期間中、午前10時~午後4時(昼休みあり)不定休[15]

2022年3月14日、株主総会での議事の円滑進行への協力要請の謝礼として公演の観劇券二枚(計四万円)を総会屋に供与したとして、会社法違反(利益供与)の疑いで、社長と総務経理担当の課長が書類送検された[16]。3月18日、名古屋地方検察庁は2人と総会屋の男を不起訴処分にした。起訴猶予処分とみられる[17]

主な演目

座席数

建て替え前の劇場は1,656席[19](2007年春のリニューアル工事後)であった。

2018年4月1日開業後は1299席、花道設置時1,219席、オケピット設置時1131席[22]

椅子の下に個別の空調を設け、座席での飲食を可能とした[23]。ドリンクホルダーを各席に設置。1階最後部3列は舞台が見づらかったので座席の同色のクッションを敷き座高を後ろから8センチ、4センチ、2センチ上げ、見やすくした[24]

定紋

蜻蛉。二匹が向き合う形

その他

当日券の3幕目公演までに空席が有れば、3幕目のみ割引料金で観覧できるチケット販売があった。昼の部はチケット販売窓口で現金・クレジットカードで、夜の部は南正面入り口で現金のみで、購入できた。歌舞伎の見取り狂言(演目の名場面だけを取り出して上演すること。)や歌手の座長公演の歌謡ショーだけが見られ、歌舞伎座の一幕見席と違って、1階席から3階席まで空席さえ有れば、どの席でも割引料金で観覧できたので、1日がかりの観覧は無理だが、1幕のみの観覧は可能、仕事帰りの観覧は可能、歌謡ショーのみ見たい等の要求に応えることが出来た。

2018年10月から演目の一部を格安で見られる「一幕見席」を試験的に導入[25]

2018年再開の舞台は大迫りが2機になり、本水の使用が可能となり、宙乗りも花道上ではなく客席を対角線上に飛び客の頭上を演者が舞う[22]

劇場内の売店「ドリンクコーナーさくら」で購入することができるアイス最中が有名で、購入するために行列ができるほどである。別の場所にある売店「オリジナルショップひまわり」ではお持ち帰り専用に梱包されたアイス最中が購入できる。

2018年4月開場の劇場の女子トイレ数は52になり(旧劇場は47)、一方通行で利便性が向上。字幕ガイドを導入し、聴覚障碍者へのガイドや歌舞伎やオペラの解説、英語版などの文字で見られるサービス開始[23]。2018年5月客の要望によりロッカー設置。客のアンケートを投書する目安箱設置[24]。一階切符売り場の営業日は年末年始を除く毎日午前10時-午後6時[26]

本劇場での興行の成功を祈念するイベントとして、出演する役者の船乗り込みが熱田区白鳥公園桟橋で行われた。堀川を北上し、劇場近くを通る広小路通愛知県道60号名古屋長久手線)の納屋橋桟橋より上陸した[27]

関連項目

  • 歌舞伎
  • 松竹
  • 東宝
  • 中日劇場 - 2013年、統合案が報道された。御園座の建て替えは完成予定の2017年末で、中日劇場は2018年初を目途に自主公演を取りやめる。中日劇場を運営する中日新聞社には、自前の劇場運営の効率化とともに、御園座の株主として再建に協力する狙いもあるとみられる。中日劇場が入る中日ビルの建て替え時に劇場をなくし、公演のノウハウを新しい御園座の劇場に引き継いで一本化させ、御園座の収益向上を狙う。
  • 清須市立図書館 - 1964年(昭和39年)12月-2015年(平成27年)10月までの公演プログラム400冊以上が元御園座営業部長から寄贈され一般書架で公開[28]
  • 音声ガイド
  • 新歌舞伎座

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j 有価証券報告書-第127期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)”. EDINET. 2017年7月27日閲覧。
  2. ^ 商工信用センター 1972, p. 55.
  3. ^ 御園座顔見世プログラム
  4. ^ 演劇界2012年~2021年各年10月号、11月号、2022年~2024年御園座演劇図書館
  5. ^ “名古屋の御園座、事業再生ADRを申請”. J-cast News (J-cast). (2013年2月15日). https://www.j-cast.com/2013/02/15165566.html 2013年2月16日閲覧。 
  6. ^ 中日新聞朝刊: p. 1. (2013年3月27日) 
  7. ^ 中日新聞朝刊: p. 13. (2013年4月27日) 
  8. ^ 中日新聞朝刊: p. 7. (2013年5月16日) 
  9. ^ 中日新聞朝刊: p. 22. (2013年6月11日) 
  10. ^ 中日新聞朝刊: pp. 1・11. (2013年8月15日) 
  11. ^ 中日新聞朝刊: p. 1. (2013年9月29日) 
  12. ^ 歴史と文化を継承し、まちのにぎわいを創出 劇場・店舗・分譲マンションの複合開発 「(仮称)栄一丁目御園座共同ビル計画」着工” (PDF). 積水ハウス株式会社 (2015年3月27日). 2017年7月28日閲覧。
  13. ^ 2018年3月29日中日新聞朝刊1面
  14. ^ 2018年3月30日中日新聞朝刊23面
  15. ^ 2019年4月18日中日新聞朝刊18面
  16. ^ “御園座社長ら書類送検 総会屋に観劇券供与の疑い”. 中日新聞. (2021年3月15日). https://www.chunichi.co.jp/amp/article/434650 2022年3月15日閲覧。 
  17. ^ “御園座社長らを不起訴 会社法違反事件で名古屋地検”. 朝日新聞. (2022年3月18日). https://www.asahi.com/amp/articles/ASQ3L5VVBQ3LOIPE00H.html 2022年3月27日閲覧。 
  18. ^ a b c d e 御園座友の会ガイドブック(入会の御案内)
  19. ^ a b “新「御園座」でタッキー歌舞伎 来年4月からの演目”. 中日新聞朝刊: p. 24. (2017年7月11日) 
  20. ^ 2019年7月13日中日新聞朝刊17面
  21. ^ 同劇団の名古屋公演は、1918年以降、断続的に行われており、開始時の一時期は当時の御園座で上演していた。1968年以降、中日劇場を会場とし、同劇場閉場の2018年まで同劇場で公演、公演時期も、中日劇場で公演していた1978年から、公演の際には2月〜3月に定着していた。
  22. ^ a b 御園座公演プログラム
  23. ^ a b 2018年3月24日中日新聞朝刊16面
  24. ^ a b 2019年3月29日中日新聞朝刊1面
  25. ^ 2018年5月16日中日新聞朝刊7面
  26. ^ 2019年5月4日中日新聞朝刊10面
  27. ^ 上方歌舞伎の坂田藤十郎さんが堀川で船乗り込みを行い、名古屋市内7つのライオンズクラブも企画・運営のお手伝いをさせていただきました。”. 名古屋堀川ライオンズクラブ. 2020年1月9日閲覧。
  28. ^ 2017年11月1日中日新聞朝刊15面

参考文献

  • 商工信用センター 編『ボウリング場 '72年の開設適地と経営の実態 愛知県版』商工信用センター〈マーケティングシリーズ〉、1972年。 

外部リンク