「輝く都市」の版間の差分
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==ル・コルビュジェと第一次世界大戦== |
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ル・コルビュジェ自身が公言して設計していたかは不明だが、彼の代表作「現代都市」(日本でいわゆる「輝く都市」)と「輝く都市」(なお、日本で「輝く都市」とされている著作は原著は「都市計画の方法」という、コルビュジェのまったく別の著作である。「輝く都市」の原著は邦訳されていない)は第一次世界大戦で初めて登場した「爆撃」に対抗する「防空」を非常に意識した設計となっている。 |
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「現代都市」のスケッチに見るような超高層建築物はそれ自体、物見やぐらの機能を果たし、屋上にサーチライトや機関砲などの「対空迎撃火器」を設置して防衛するには非常に好適な設計である。また緑地帯は緊急時の避難に役立つ。そして幅員の広い道路は、迎撃戦闘機の滑走路としても使用可能である。 |
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邦訳されていない「輝く都市」は地上2階地下3階の地下鉄の駅を主体にした設計であるとのこと。空襲時に兵員や民間人を安全に大量輸送可能な地下鉄は空襲に対する都市の抗堪性(こうたんせい:攻撃されても機能を温存可能な性質)を著しく向上させる。 |
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「現代都市」と「輝く都市」(邦訳されていないほうの原著)を組み合わせると「防空都市」としかいえないような都市が現出することとなる。 |
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あるいは「輝く都市」とは「敵機探照用のサーチライトに照らされて輝く都市」のことかもしれない。 |
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そもそも都市計画や建築設計は「軍事」(防衛)と表裏一体のものである。近代建築学、特にル・コルビュジェの「現代都市」の設計思想を理解するには「防空建築」、「防空都市計画」の知識が非常に助けとなる。 |
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原著「輝く都市」の一日も早い邦訳・公刊が待たれる。 |
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==参考文献== |
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*帝都東京・隠された地下網の秘密 秋庭 俊 著 新潮文庫 2006 |
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*帝都東京・隠された地下網の秘密(2)秋庭 俊 著 新潮文庫 2006 |
2007年3月24日 (土) 09:06時点における版
輝く都市(かがやくとし La Ville Radieuse)は、モダニズムの建築家、ル・コルビュジエが提唱した理想都市。
ル・コルビュジエは人口過密で環境の悪化する近代都市を批判し、300万人の現代都市(1922年)、パリのヴォアザン計画(1925年)、輝く都市(1930年)などの計画案を発表、また主著 "Manière de penser l'urbanisme"(邦題:輝く都市)を著した。
超高層ビルを建設する代わりに街路を整備し、空地を広く確保することで都市問題の解決を図ろうとしたものである。
ル・コルビュジエの思想は当時のフランスにおいて異端的なものであり、ほとんど受け入れられなかったが、マルセイユのユニテ・ダビタシオン(1952年)は、輝く都市の実践の一つであった。また、各国の都市計画の理念に大きな影響を与えた。
関連項目
ル・コルビュジェと第一次世界大戦
ル・コルビュジェ自身が公言して設計していたかは不明だが、彼の代表作「現代都市」(日本でいわゆる「輝く都市」)と「輝く都市」(なお、日本で「輝く都市」とされている著作は原著は「都市計画の方法」という、コルビュジェのまったく別の著作である。「輝く都市」の原著は邦訳されていない)は第一次世界大戦で初めて登場した「爆撃」に対抗する「防空」を非常に意識した設計となっている。
「現代都市」のスケッチに見るような超高層建築物はそれ自体、物見やぐらの機能を果たし、屋上にサーチライトや機関砲などの「対空迎撃火器」を設置して防衛するには非常に好適な設計である。また緑地帯は緊急時の避難に役立つ。そして幅員の広い道路は、迎撃戦闘機の滑走路としても使用可能である。
邦訳されていない「輝く都市」は地上2階地下3階の地下鉄の駅を主体にした設計であるとのこと。空襲時に兵員や民間人を安全に大量輸送可能な地下鉄は空襲に対する都市の抗堪性(こうたんせい:攻撃されても機能を温存可能な性質)を著しく向上させる。
「現代都市」と「輝く都市」(邦訳されていないほうの原著)を組み合わせると「防空都市」としかいえないような都市が現出することとなる。
あるいは「輝く都市」とは「敵機探照用のサーチライトに照らされて輝く都市」のことかもしれない。
そもそも都市計画や建築設計は「軍事」(防衛)と表裏一体のものである。近代建築学、特にル・コルビュジェの「現代都市」の設計思想を理解するには「防空建築」、「防空都市計画」の知識が非常に助けとなる。
原著「輝く都市」の一日も早い邦訳・公刊が待たれる。
参考文献
- 帝都東京・隠された地下網の秘密 秋庭 俊 著 新潮文庫 2006
- 帝都東京・隠された地下網の秘密(2)秋庭 俊 著 新潮文庫 2006