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| 画像説明 = [[スピッツァー宇宙望遠鏡]]から撮影されたベガ。<br/>ベガはこと座のなかで最も明るい星である。
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| 仮符号・別名 =<span style="font-size:0.8em; line-height:100%;"> Alpha Lyrae, α Lyrae,<br/> 3 Lyr, GJ 721, HR 7001,<br/> BD +38°3238, HD 91262,<br/> GCTP 4293.00, LTT 15486,<br/> SAO 67174, HIP 91262 </span>
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'''ベガ'''('''ヴェガ'''、Vega)は[[こと座]]の&alpha;星で、こと座で最も明るい。全天では5番目に明るい。[[七夕]]の'''おりひめ'''星('''織女'''星)としてよく知られている。[[わし座]]の[[アルタイル]]、[[はくちょう座]]の[[デネブ]]とともに、[[夏の大三角形]]を形作っている。
'''ベガ'''(Vega)は、[[こと座]]&alpha;星で、[[七夕]]の'''織女星'''('''織姫星''')。学名は'''&alpha; Lyrae'''(略称は'''&alpha; Lyr''')で、[[スペクトル分類]]がA0Vaの純白の[[恒星]]であり、“純白”と言う言葉の定義とされている。[[たて座]]&delta;型[[変光星]]であり、0.19日の周期で0.01等~0.04等まで変光するが、変光範囲が小さいため眼視観測では変光はわからない。[[地球]]からの距離は25.3[[光年]]で、[[視線速度]]は-14km/secである。全天で5番目に明るい


純白の[[スペクトル分類|A型]][[主系列星]]であり、“純白”と言う言葉の定義とされている{{要出典}}。標準的な0等星だが、0.19日の周期で僅かに変光する[[たて座]]&delta;型[[変光星]]である。変光範囲が0.01等~0.04等と小さいため、眼視観測では変光はわからない。[[太陽]]からの距離は25.3[[光年]]で、毎秒13.5キロメートルで接近している。
[[2003年]]には、[[惑星系]]が形成されつつあることが分かった。当時約100個ほど発見されていた惑星系のほとんどが、主星の近くを[[木星型惑星]]が高速で[[公転]]しているものだが、この惑星系は[[太陽系]]に近いものである可能性がある。

[[2003年]]には、[[惑星系]]が形成されつつあることが分かった。当時約100個ほど発見されていた惑星系のほとんどが、主星の近くを[[木星型惑星]]が高速で[[公転]]しているもの([[ホット・ジュピター]]と呼ばれる)だが、この惑星系は[[太陽系]]に近いものである可能性がある。


[[2006年]]には、[[自転]]周期が12.5時間という高速で自転しており、その速さは[[遠心力]]でベガが自壊する速度の94%に達していることが判明した。このため、極付近と赤道付近では大きな温度差が生じている。
[[2006年]]には、[[自転]]周期が12.5時間という高速で自転しており、その速さは[[遠心力]]でベガが自壊する速度の94%に達していることが判明した。このため、極付近と赤道付近では大きな温度差が生じている。


地球の[[歳差]]運動により、[[グレゴリオ暦]]14000には[[北極星]]になる。その頃にはベガまでの距離24.7光年ているだろう
地球の[[歳差]]運動により、およそ12000には[[北極星]]になる。その頃にはベガまでの距離24.7光年ると推算されている。


[[わし座]]の[[アルタイル]]、[[はくちょう座]]の[[デネブ]]とともに、[[夏の大三角形]]を形成する星である。


== 名称 ==
ベガは、[[アラビア語]]で「(獲物をねらって)急降下するハゲワシ」を意味する。

*[[固有名 (天体)#恒星|固有名]]を'''ヴェガ'''というが、理科の教科書や図鑑類に見られるためあまりに有名であり、旧式の'''ベガ'''と表記されることが多い。語源はアラビア語の ''al-Nasr al-Waki<nowiki>'</nowiki>'' (アン・ナスル・アル・ワーキ、「落ちつつあるハゲワシ」の意)だが、これは本来、こと座の&epsilon;星、&alpha;星、&zeta;星に対する一種の[[アステリズム|星座]]名である。Λ型の並びを、通例、ハゲワシが獲物をねらって急降下している姿と解釈されているが、アラビアの天文民俗学者[[アブド・アル・ラフマン・アル・スーフィー|アッ・スーフィー]]が伝えるところでは、ハゲワシが木の枝につかまって羽を折り畳んで休んでいる姿を示したものである。ゆえに、アラビア名は「(木の枝に)留まっているハゲワシ」と訳さなければならない。<br>日本語の表記は英語形の Vega に、英語形はラテン語形を流用したものなので、「ウェガ」のように発音するのが正しい。ドイツやフランスでは Wega と綴るのが一般的である。<br>かつてはラテン語訳して'''ウルトゥル・カデンス''' (Vultur cadens) ともいった。

*ベガはアラビア語源の固有名だが、ラテン語起源の固有名を'''リュラ''' (Lyra) といい、19世紀まで使われた。見てのとおりこと座のラテン語名と全く同じなので、混乱を防ぐために敬遠された。

*これを継承して、英語では the '''Harp Star''' (琴星)ともいう。また、白く明るく輝くことから、「'''空のアーク灯'''」(the Arc-light of the Sky) というニックネームもある。

*'''おりひめ'''(織姫)は、'''ひこぼし'''(わし座のアルタイル)、'''すばる'''([[おうし座]]の[[プレアデス]])とともに、現在も使われることのある数少ない星の和名の一つである。

*日本では'''織女'''(星)ともいうが、元は中国名である。ただし、中国では[[星官]]の名前で、この星は「織女第一星」({{lang|zh|[[:zh:織女一|織女一]]}})である。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==

*[[アルタイル]] いわゆる彦星のこと。[[天の川]]を挟んでベガ(織姫星)と向かい合う青白い星。
*[[アルタイル]] いわゆる彦星のこと。[[天の川]]を挟んでベガ(織姫星)と向かい合う青白い星。
*[[七夕]]
*[[七夕]]
*[[夏の大三角形]]
*[[ベガルタ仙台]](チーム名の由来になっている
*[[系外惑星]]
*[[ベガ (競走馬)]](顔に星のような斑点があったために命名された
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*[[ベガルタ仙台]](チーム名の由来になっている)←「ベガルタ仙台」の項目で記述してください。
*[[ベガ (競走馬)]](顔に星のような斑点があったために命名された)←「ベガ (競走馬)」の項目で記述してください。
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
*[http://www.astroarts.co.jp/news/2003/12/09planetary-system/index-j.shtml 惑星系発見]
*アストロアーツ「天文ニュース」 - [http://www.astroarts.co.jp/news/2003/12/09planetary-system/index-j.shtml 太陽系に似た惑星系存在の新たな証拠]


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[[bg:Вега]]

2007年11月18日 (日) 20:11時点における版

ベガ
Vega
スピッツァー宇宙望遠鏡から撮影されたベガ。 ベガはこと座のなかで最も明るい星である。
スピッツァー宇宙望遠鏡から撮影されたベガ。
ベガはこと座のなかで最も明るい星である。
仮符号・別名 こと座α星, こと座3番星,
GJ 721, HR 7001,
BD +38°3238, HD 91262, 
GCTP 4293.00, LTT 15486,
SAO 67174, HIP 91262
星座 こと座
見かけの等級 (mv) 0.03 等
変光星型 たて座δ型 (D SCT)
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 18h 36m 56.3s
赤緯 (Dec, δ) +38° 47' 01"
視線速度 (Rv) 13.5 km/s
固有運動 (μ) 赤経:201.02 mas/yr
赤緯:287.46 mas/yr
距離 25.27 光年 (7.751 パーセク)
絶対等級 (MV) 0.58 等
物理的性質
半径 2.73 R
質量 2.6 M
自転周期 12.5 時
スペクトル分類 A0Va
光度 51 L
表面温度 9,300 K
色指数 (B-V) 0.00
色指数 (U-B) −0.01
金属量[Fe/H] 63%(太陽比)
年齢 3.5 × 108
Template (ノート 解説) ■Project

ベガヴェガ、Vega)はこと座のα星で、こと座で最も明るい。全天では5番目に明るい。七夕おりひめ星(織女星)としてよく知られている。わし座アルタイルはくちょう座デネブとともに、夏の大三角形を形作っている。

純白のA型主系列星であり、“純白”と言う言葉の定義とされている[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。。標準的な0等星だが、0.19日の周期で僅かに変光するたて座δ型変光星である。変光範囲が0.01等~0.04等と小さいため、眼視観測では変光はわからない。太陽からの距離は25.3光年で、毎秒13.5キロメートルで接近している。

2003年には、惑星系が形成されつつあることが分かった。当時約100個ほど発見されていた惑星系のほとんどが、主星の近くを木星型惑星が高速で公転しているもの(ホット・ジュピターと呼ばれる)だが、この惑星系は太陽系に近いものである可能性がある。

2006年には、自転周期が12.5時間という高速で自転しており、その速さは遠心力でベガが自壊する速度の94%に達していることが判明した。このため、極付近と赤道付近では大きな温度差が生じている。

地球の歳差運動により、およそ12000年後には北極星になる。その頃にはベガまでの距離が24.7光年になると推算されている。


名称

  • 固有名ヴェガというが、理科の教科書や図鑑類に見られるためあまりに有名であり、旧式のベガと表記されることが多い。語源はアラビア語の al-Nasr al-Waki' (アン・ナスル・アル・ワーキ、「落ちつつあるハゲワシ」の意)だが、これは本来、こと座のε星、α星、ζ星に対する一種の星座名である。Λ型の並びを、通例、ハゲワシが獲物をねらって急降下している姿と解釈されているが、アラビアの天文民俗学者アッ・スーフィーが伝えるところでは、ハゲワシが木の枝につかまって羽を折り畳んで休んでいる姿を示したものである。ゆえに、アラビア名は「(木の枝に)留まっているハゲワシ」と訳さなければならない。
    日本語の表記は英語形の Vega に、英語形はラテン語形を流用したものなので、「ウェガ」のように発音するのが正しい。ドイツやフランスでは Wega と綴るのが一般的である。
    かつてはラテン語訳してウルトゥル・カデンス (Vultur cadens) ともいった。
  • ベガはアラビア語源の固有名だが、ラテン語起源の固有名をリュラ (Lyra) といい、19世紀まで使われた。見てのとおりこと座のラテン語名と全く同じなので、混乱を防ぐために敬遠された。
  • これを継承して、英語では the Harp Star (琴星)ともいう。また、白く明るく輝くことから、「空のアーク灯」(the Arc-light of the Sky) というニックネームもある。
  • おりひめ(織姫)は、ひこぼし(わし座のアルタイル)、すばるおうし座プレアデス)とともに、現在も使われることのある数少ない星の和名の一つである。
  • 日本では織女(星)ともいうが、元は中国名である。ただし、中国では星官の名前で、この星は「織女第一星」(織女一)である。

関連項目

外部リンク