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「直流方式」の版間の差分

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直流を得るには[[蓄電池]]あるいは小型の[[整流器]]を必要とした。自動車産業の発達したアメリカでは[[亜酸化銅整流器]]、[[セレン整流器]]が民生用として市販され始めたので、これを流用してDC12Vという規格が成立した。
直流方式の利点は、機械的な逆転装置なくして自由に前進後退を選べることであった。交流方式の[[直巻電動機]]の[[界磁]]を車載整流器で一定磁界とすれば(これをpolarizedという)手元のスイッチひとつで進行方向を切り替えることができた。
第二次世界大戦後は[[永久磁石]]の[[界磁]]となり、これは[[分巻電動機]]の一種であって模型機関車の駆動用電動機として最も適するとは言えないが、広く用いられるようになった。[[機械工学]]に通じる鉄道模型人は現在でも[[直巻電動機]]を好む。
その理由は二つある。
①機関車などの動力車の起動時には電流の二乗に比例してトルクが発生し、実物の発車状況を再現しやすいこと。また、巡航時には電流値が減少し、登り坂では回転が落ちて電流値が上昇し牽引力が増すこと。
②[[永久磁石]]による[[界磁]]を持つモータでは、磁石が[[電気子]]を吸引することにより、車輪を廻した時ギヤを介してモーターが回転しない。すなわち、電源を切った瞬間に動力車は急停止する。

現在のもっとも進んだ駆動方式では電子制御でモータの回転数を実物を模した加減速曲線で駆動し、Bemf(逆起電力)を測定して回転数を一定に保つ方式をとっている。また、[[永久磁石]]に吸着されない[[無鉄心型モータ]]を採用し、特殊な[[ウォームギヤ]]との組み合わせで押して動く(free-rolling mechanism)動力車が実用化されている。 

12vという電圧は上述のように自動車産業から派生したものであったが、線路が長くなると電気抵抗が無視できなくなり、電流値を減らすことができる高圧化の論議が20年ほど前に始まった。24v化という動きもあったが効率のよいモータの採用とともにその声は聞こえなくなった。[[Oゲージ]]、[[Gゲージ]]の世界では[[レイアウト]]の規模が大きいので、人により18vを採用することもある。

2005年7月27日 (水) 08:04時点における最新版

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