「鉄道模型」の版間の差分
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2005年7月30日 (土) 06:03時点における版
鉄道模型 (てつどうもけい) は、一定の縮尺による鉄道車輌・線路の模型をいう。その初期においては、ブリキ製の玩具との境界はあいまいであるが、次第に決められた縮尺によって製作して、コレクションしたり線路上を走行させて鉄道の情景を楽しむための規格が定められるようになった。
指先でつまめるようなサイズのものから、実物の数分の一で、乗用台車を牽引させて跨って乗れる程度のものまでを一般的に鉄道模型と呼び、高価な趣味から一般に普及するにつれて、庶民の住宅事情を反映して、小縮尺の模型がより普及する傾向にある。 遊戯施設などで実物の1/3スケールで製作され、客車の内部に乗車できるもの(英国:ロムニー鉄道、日本:伊豆修善寺虹の郷)や、車輌の実物大試作モックアップなども模型的ではあるが、一般的には鉄道模型とは言わない。
規格の遵守と、より精密に忠実に模型化する面での制約から、どのような縮尺で製作するべきかという、スケール論争(ゲージ論)というものもひんぱんに繰り返され、宗教の教学論争に近い様相を呈する場合もある。 海外では標準軌の鉄道が一般的であるのに対し、日本の鉄道では狭軌が一般的であるので、同一の縮尺で模型化するとレールの幅と車輪の幅が異なってしまい、海外の鉄道模型と日本の鉄道模型を同じゲージのレールの上で混在させて走らせることができない。同一国内でも、日本の新幹線と在来線のように異なる軌幅の鉄道が存在する場合には同じ問題が生じる。これは鉄道模型の愛好者にとって非常に大きな問題であった。 これを解決するために、車輪の幅が同一になるように、縮尺を少しづつ変えて模型化することが行なわれている。 しかし、この解決方法は、標準軌の模型列車に対する狭軌の模型列車の大きさの比が、実際の鉄道に比べて大きくなり、リアルさを損なうという欠点がある。
鉄道模型とミリタリーモデル
日本では、ストラクチャーに関してお国柄か軍事物が極端に少ない。というより、純正メーカーは全く手を着けようとしていないのが現状である。海外のドイツなどでは当たり前の様に、軍用車両が鉄道輸送されている経緯から、鉄道模型の分野でもそう言った関連のストラクチャーや車両もそれなりに発売されているが、そう言った海外のものも輸入される気配がない。また、日本においても、61式戦車以前は鉄道輸送を考慮されており(74式戦車採用後の自衛隊の兵器体型自体が鉄道を使用した装甲戦闘車両の戦略移動を考慮していない)専用貨車も多数存在していたが、一切発売される気配すらない。
近年になって、スケールモデルの標準的縮尺の一つ、1/144スケールの食玩という形で発売されるようになった戦車等自衛隊車両を、Nゲージの疑似同スケールとして、一部では一緒に配置したダイオラマに使用されるケースも出てきたが、依然としてユーザー間の温度差は埋まっておらず、鉄道模型メーカーから、ミリタリー系のストラクチャーを発売するというアナウンスすらないのが現状である。またミリタリー系プラモデルの縮尺も、かつては1/76(フジミのワールドアーマーシリーズは未だに生産されている)や1/87など鉄道模型に由来したスケールのミニスケールモデルが数多く存在していた。 近年、ハセガワのミニボックスシリーズなどの航空機模型の標準とも言える1/72スケールへ移行が、業界間の温度差を広げている。
規格
鉄道模型のゲージ
現代では鉄道線路を構成する2本のレールの頭部の内側の距離を表す。当初はレール中心を考えていた。一部のライヴ・スティームでは、この問題は深刻である。例えば、日本の5インチゲージとアメリカの5インチゲージは軌間が異なる。 日本での採用が多いものでは、軌間が広いものからGゲージ(45mm)、Oゲージ(32mm)、HOゲージ(16.5mm)、Nゲージ(9mm)がある。さらに各ナローゲージが何種類もある。
鉄道模型のスケール
スケールはものさしのことであり、サイズは寸法である。我が国ではメ-トル法が採用されているので分数表示が主流であるが、ヤード・ポンド法が採用されていた国では1フート(304.8ミリ)が何インチになるかという表示法が用いられてきた。 例えば、1フートが1インチになればそれは1/12サイズであり、1/2インチになれば24分の1サイズである。このように3/8、1/4、3/16、1/8とくれば、それぞれ1/32サイズ、1/48サイズ、1/64サイズ、1/96サイズとなる。 ヨーロッパではさらにメートル法と組み合わせて1フートが3.5ミリ、7ミリというスケールも採用され、それぞれ1/43.5、1/87サイズである。ちなみにHOスケールは3.5ミリスケールである。Oゲージでは17/64インチスケールというのもあった。これは1/45サイズであったが、事実上消滅した。
アメリカではOスケール、HOスケールという名のものさしが市販されている。これを用いると、図面や模型に当てることにより、実物の寸法が直ちにわかる。ただしそれはフートの単位で、である。
- Oゲージ
- Oスケール
- 1/4インチスケール
- 実物の1フィートを1/4インチに縮小すると1/48となる。主として建築図面に用いられたが、M.クロンカイトにより1930年代後半に鉄道模型の縮尺としての市民権を与えられた。Oスケールまたはクォーター・インチ・スケールとも呼ばれる。
1938年、湯山一郎は日本型鉄道模型を1/45,32mmゲージで作ることを提唱した。しかしそれには例外規定もあった。蒸気機関車のシリンダ間は32ミリを採用すると再現不可能になった。仕方なく蒸気機関車だけは1/43ということになった。単独の模型を見ているときはそれでよいが列車として見るとそれは不可思議な様相を呈した。 戦後、列車全体を1/45サイズとして製作し、国鉄の狭軌感を再現するには24ミリゲージを採用しようという動きがもちあがった。当初市販のOゲージ用車輪を利用し、車軸だけを縮めたので太いタイヤが目立ち、それを嫌がる人たちも出始めた。1970年頃から、より細いタイヤを用いた「ファイン」なOJゲージが始まり、いくつかの曲折を経て現在に至る。
ファインとは「細かい」という意味のfineである。車輪、線路特にポイントのフログを実物に近づけるあるいは同等にした鉄道模型のことであり、どのゲージについても使う用語である。Oゲージ以上では盛んであるが、HOゲージ以下ではなかなか難しく採用者はかなり少ないが、Proto87などのグループが研究している。
対する言葉はコースである。
Oスケールでは、1/4インチスケール、1/48が主流になったが、線路幅が32mmであった。実物の1435mmを1/48にすると29.9mmとなり2mmほど広いというのが我慢できない人たちも存在した。Qゲージといって29.9ミリゲージを採用した人たちもいたが極めて少数にとどまった。それはただ線路幅を狭くしただけでタイヤ厚さを変更しなかったため、蒸気機関車での動輪間隔、ロッドの収まり等の不都合の解消につながらなかったからである。 1980年代に入り車輪形状をAARの規格の1/48とし、すなわち実物を正確に1/48とした模型を作ろうという動きが出てきた。提唱者達はProto48、PROTO:48と自らのグループを呼び、一部の業者は29.9ミリゲージの車輌の供給を開始したので社会的認知を得たというべきであろう。 しかし、実物より遥かに急な曲線を通すので、ディーゼル機は良いが大型蒸機は困難であり、一大勢力になったとはいえないのが現状である。
鉄道模型の制御方式
交流方式
メルクリンやライオネルに代表される方式で、中央三線式を採用している。20世紀前半には効率のよい整流器や強力な永久磁石が民生用にはなかったので、直巻電動機と電磁石による方向転換装置の組み合わせが採用された。2線式を採用するには車輪を絶縁しなければならないので、それまでに売った車両の改造をしなければならなかったが、実物に習い中央の第三軌条から集電すればそれまでの製品との不整合がなくなる。我が国では実物に中央三線式の鉄道が存在しなかったため、このタイプの集電方式はおもちゃ的であると嫌われたが、逆に欧米では本物と同じであるとして受け入れられてきた。最近電子工学の進歩に伴い、多重制御方式を好む人が増えてきたため、交流とは言えども正弦波ではない交流駆動の模型が増えている。
直流方式
直流を得るには蓄電池あるいは小型の整流器を必要とした。自動車産業の発達したアメリカでは亜酸化銅整流器、セレン整流器が民生用として市販され始めたので、これを流用してDC12Vという規格が成立した。 直流方式の利点は、機械的な逆転装置なくして自由に前進後退を選べることであった。交流方式の直巻電動機の界磁を車載整流器で一定磁界とすれば(これをpolarizedという)手元のスイッチひとつで進行方向を切り替えることができた。第二次世界大戦後は永久磁石の界磁となり、これは分巻電動機の一種であって模型機関車の駆動用電動機として最も適するとは言えないが、広く用いられるようになった。機械工学に通じる鉄道模型人は現在でも直巻電動機を好む。その理由はなぜかというと二つあって、
- 機関車などの動力車の起動時には電流の二乗に比例してトルクが発生し、実物の発車状況を再現しやすいこと。また、巡航時には電流値が減少し、登り坂では回転が落ちて電流値が上昇し牽引力が増すこと。
- 永久磁石による界磁を持つモータでは、磁石が電気子を吸引することにより、車輪を廻した時ギヤを介してモーターが回転しない。すなわち、電源を切った瞬間に動力車は急停止する。
である。現在のもっとも進んだ駆動方式では電子制御でモータの回転数を実物を模した加減速曲線で駆動し、Bemf(逆起電力)を測定して回転数を一定に保つ方式をとっている。また、永久磁石に吸着されない無鉄心型モータを採用し、特殊なウォームギヤとの組み合わせで押して動く(free-rolling mechanism)動力車が実用化されている。
12vという電圧は上述のように自動車産業から派生したものであったが、線路が長くなると電気抵抗が無視できなくなり、電流値を減らすことができる高圧化の論議が20年ほど前に始まった。24v化という動きもあったが効率のよいモータの採用とともにその声は聞こえなくなった。Oゲージ、Gゲージの世界ではレイアウトの規模が大きいので、人により18vを採用することもある。
多重制御方式
同一の線路上の複数の車両を個別に制御する方式の総称。車両の運転のみならず、警笛、前照灯の点滅などもこの概念に含まれる。古くは交流を混ぜて流し周波数によって識別する方式(ライオネルのアストラック)や交流と直流を同時に流す方式などがあったが、アナログ方式ではせいぜい数台が限度であった。 現在ではDCCが世界的な標準になり、欧米ではDCCが搭載された車両を発売するのが標準となっている。DCCでは理論上、同時に1024台に指令を出すことができる(8bit)。