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2010年6月17日 (木) 01:05時点における版
ジャー(Jah)は、ラスタファリズムにおける神を表す語。ラスタファリズムとはジャマイカの国民的英雄とされるマーカス・ガーベイに端を発する宗教運動である。「ラスタファリ」とはエチオピア帝国の皇帝ハイレ・セラシエ1世の幼名である。多くは奴隷時代にアフリカから西インド諸島に連れて来られた人々の子孫で、アフリカ回帰の願望が強烈に表明されている。
ジャーは旧約聖書(欽定訳聖書の詩篇第68篇4節)の「YHWH」の短縮形「ヤー(JAH、「ヤハ」とも)」が、英語読みされるため、このように発音される。ラスタファリ信奉者(ラスタファリアン)は普通名詞の神ではなく、好んでこの語を用いる。
このため、小説などでレゲエ文化を想起させる言葉として、この語は多用される。たとえばウィリアム・ギブスンは『ニューロマンサー』で軌道都市ザイオンのラスタファリアンに盛んに「ジャー・ラヴ」(「神の愛を」の意味(ラスタファリ文化においては「Good Luck」に相当する概念で挨拶として用いられる))といわせている。