「新世界訳聖書」の版間の差分
m エホバの証人サイド以外での新世界訳聖書の評価者がいるのであれば出典の明示をお願いいたします。 |
恣意的な訳文かどうかは双方の言い分ある部分なので、第三者的な書き方が望ましいと思います。あと、シンプルに・・・ |
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(5人の利用者による、間の5版が非表示) | |||
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{{Infobox |
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|above = 新世界訳 |
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|abovestyle = background: maroon; color: white |
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[[ファイル:NW Black.jpg|thumb|英文新世界訳聖書]] |
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|label1 = 正式名 |
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|data1 = 新世界訳聖書 |
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|label2 = 英語名 |
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|data2 = New World Translation of the Holy Scriptures |
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|label3 = 略称 |
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|data3 = 新世界訳、NWT |
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|label4 = 言語 |
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|data4 = [[日本語]]、他118の言語 |
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|label5 = [[旧約聖書|ヘブライ語聖書]]出版 |
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|data5 = [[1982年]] |
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|label6 = [[新約聖書|ギリシャ語聖書]]出版 |
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|data6 = [[1973年]] |
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|label7 = 完全版出版 |
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|data7 = [[1982年]] |
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|label8 = 外典 |
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|data8 = なし |
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|label9 = 著者 |
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|data9 = Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania. |
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|label10 = 派生元 |
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|data10 = |
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|label11 = 原文 |
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|data11 = [[ギリシャ語原語による新約聖書]]、[[ビブリア・ヘブライカ]] |
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|label12 = 翻訳種類 |
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|data12 = |
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|label13 = 対象年齢 |
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|data13 = |
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|label14 = 改訂版 |
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|data14 = [[1985年]] |
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|label15 = 出版社 |
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|data15 = Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania. |
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|label16 = 著作権状態 |
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|data16 = [[ものみの塔聖書冊子協会]] |
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|label17 = 印刷数 |
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|data17 = 1億8,000万部以上 |
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|label18 = 教派 |
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|data18 = [[エホバの証人]] |
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|label19 = ウェブサイト |
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|data19 = [http://www.jw.org/ja/%E5%87%BA%E7%89%88%E7%89%A9/%E8%81%96%E6%9B%B8/ オンライン聖書] |
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|data20 = {{#if:{{{genesis_1:1-3<includeonly>|</includeonly>}}}|{{hidden |
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|header=[[:en:Genesis 1:1|創世記 1章1節-3節]] |
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|content=初めに神は天と地を創造された。<br /><br /><font size=1><i>[[:en:Genesis 1:1|Genesis 1:1の他翻訳]]</i></font>}}}} |
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|data21 = {{#if:{{{john_3:16<includeonly>|</includeonly>}}}|{{hidden |
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|header=[[:en:John 3:16|ヨハネ 3章16節]] |
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|content=というのは,神は世を深く愛してご自分の独り子を与え,だれでも彼に信仰を働かせる者が滅ぼされないで,永遠の命を持てるようにされたからです。<br /><br /><font size=1><i>[[:en:John 3:16|ヨハネ 3:16の他翻訳]]</i></font>}}}} |
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}} |
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'''新世界訳聖書'''(しんせかいやくせいしょ)は、[[エホバの証人]]で構成された「[[新世界訳聖書翻訳委員会]]」によって翻訳された英訳聖書。ならびに、これを元に、同委員会の監督の下に他の諸言語に翻訳された[[聖書]]。 |
'''新世界訳聖書'''(しんせかいやくせいしょ)は、[[エホバの証人]]で構成された「[[新世界訳聖書翻訳委員会]]」によって翻訳された英訳聖書。ならびに、これを元に、同委員会の監督の下に他の諸言語に翻訳された[[聖書]]。 |
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新世界訳聖書が登場するまで、英語圏のエホバの証人は、長年にわたり[[欽定訳聖書|ジェームズ王欽定訳]]や[[アメリカ標準訳]]を主に使用してきた。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1101990134#p9 『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』,「研究7-現代の聖書」, 320-327ページ]( |
新世界訳聖書が登場するまで、英語圏のエホバの証人は、長年にわたり[[欽定訳聖書|ジェームズ王欽定訳]]や[[アメリカ標準訳]]を主に使用してきた。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1101990134#p9 『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』,「研究7-現代の聖書」, 320-327ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>また日本のエホバの証人は[[日本聖書協会]]の[[文語訳聖書]]や[[口語訳聖書]]を主に使用してきた。しかし、新世界訳聖書の刊行以降、エホバの証人の使用する聖書はほぼ世界的に、新世界訳聖書へと統一されるようになってきている。 |
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新世界訳聖書を翻訳するにあたり、[[旧約聖書|ヘブライ・アラム語聖書]]を翻訳する底本としてルドルフ・キッテルの「[[ビブリア・ヘブライカ]]」第7版から第9版([[1951年]] - [[1955年]])や「[[ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア]]」([[1977年]])の校訂本文が使用された。さらに[[死海写本]]や他の言語に翻訳された数多くの初期の訳本も参考にされている。また、[[新約聖書|クリスチャン・ギリシャ語聖書]]については、主にウェストコットとホートによる『[[ギリシャ語原語による新約聖書]]』[[1881年]]版を使用、これについても数多くの初期の訳本が参考にされた。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060001#p4 『新世界訳聖書—参照資料付き』序文,6-12ページ]( |
新世界訳聖書を翻訳するにあたり、[[旧約聖書|ヘブライ・アラム語聖書]]を翻訳する底本としてルドルフ・キッテルの「[[ビブリア・ヘブライカ]]」第7版から第9版([[1951年]] - [[1955年]])や「[[ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア]]」([[1977年]])の校訂本文が使用された。さらに[[死海写本]]や他の言語に翻訳された数多くの初期の訳本も参考にされている。また、[[新約聖書|クリスチャン・ギリシャ語聖書]]については、主にウェストコットとホートによる『[[ギリシャ語原語による新約聖書]]』[[1881年]]版を使用、これについても数多くの初期の訳本が参考にされた。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060001#p4 『新世界訳聖書—参照資料付き』序文,6-12ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref><ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1101989250 『聖書から論じる』, 「新世界訳」, 245ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref> |
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英語版は[[1950年]]から[[1960年]]にかけて分冊で発表され、[[1961年]]には1冊にまとめられて出版された。最新は[[ |
英語版は[[1950年]]から[[1960年]]にかけて分冊で発表され、[[1961年]]には1冊にまとめられて出版された。最新は[[2013年]]改訂版<ref>[http://www.jw.org/en/publications/bible/ オンライン聖書(英語)](エホバの証人の公式ウェブサイト[英語])</ref><ref>[http://www.jw.org/en/news/headlines/?v=2552828400#mid702013141 改訂された新世界訳聖書(英語)](エホバの証人の公式ウェブサイト[英語])</ref>。 |
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日本語版は[[1973年]]にギリシャ語聖書([[新約聖書]])の分冊が発行され、[[1982年]]にはヘブライ語聖書([[旧約聖書]])の部分も含めた全巻が発行された。最新は[[1985年]]版。 |
日本語版は[[1973年]]にギリシャ語聖書([[新約聖書]])の分冊が発行され、[[1982年]]にはヘブライ語聖書([[旧約聖書]])の部分も含めた全巻が発行された。最新は[[1985年]]版。 |
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エホバの証人 |
エホバの証人は新世界訳聖書を優れた[[字義訳]]の聖書であると評価している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1101990135 『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』, 「研究8-『新世界訳』の利点」, 327-331ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref><ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1101989250 『聖書から論じる』, 「新世界訳」, 245ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>。一方、伝統的諸教会からは、[[三位一体]]論にかかわる箇所を中心としてエホバの証人の教理に沿った恣意的な訳文が見られるとし、「エホバの証人の教理に合わせて改竄された偽物の聖書である」と批判している。<ref>『キリストの神性と三位一体』100ページ(いのちのことば社)</ref> |
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==特徴== |
==日本語1985年版の特徴== |
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*新世界訳聖書は神名「[[エホバ]]」の訳出に積極的である。多くの聖書翻訳において神名は「主」や「神」といった称号に置き換えられているが、新世界訳聖書はこれを復元した。『[[ビブリア・ヘブライカ]]』(略称BHK)ならびに『[[ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア]]』(略称BHS)のヘブライ語本文中において、神の名前を示すヘブライ語の[[四文字語]]יהוה(YHWH)は6,828回使用されているが、新世界訳聖書は、裁き人(士師記)19章18節以外の箇所においてこれを「[[エホバ]]」と訳している。また、『[[七十人訳聖書|セプトゥアギンタ訳聖書]]』の読みに倣い、申命記30章16節、サムエル第二15章20節、歴代第二3章1節でも四文字語を復元し、これを「[[エホバ]]」と訳している。また、BHK・BHSの脚注に基づき、イザヤ34章16節とゼカリヤ6章8節の1人称単数代名詞を「[[エホバ]]」と訳している。さらに[[マソラ]]や[[ソフェリム]]によって神名が修正された141カ所において四文字語を復元し、これを「[[エホバ]]」と訳している。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060073 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録1イ, 1753-1754ページ]( |
*新世界訳聖書は神の名「[[エホバ]]」の訳出に積極的である。多くの聖書翻訳において神の名は「主」や「神」といった称号に置き換えられているが、新世界訳聖書はこれを復元した。『[[ビブリア・ヘブライカ]]』(略称BHK)ならびに『[[ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア]]』(略称BHS)のヘブライ語本文中において、神の名前を示すヘブライ語の[[四文字語]]יהוה(YHWH)は6,828回使用されているが、新世界訳聖書は、裁き人(士師記)19章18節以外の箇所においてこれを「[[エホバ]]」と訳している。また、『[[七十人訳聖書|セプトゥアギンタ訳聖書]]』の読みに倣い、申命記30章16節、サムエル第二15章20節、歴代第二3章1節でも四文字語を復元し、これを「[[エホバ]]」と訳している。また、BHK・BHSの脚注に基づき、イザヤ34章16節とゼカリヤ6章8節の1人称単数代名詞を「[[エホバ]]」と訳している。さらに[[マソラ]]や[[ソフェリム]]によって神名が修正された141カ所において四文字語を復元し、これを「[[エホバ]]」と訳している。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060073 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録1イ, 1753-1754ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref> |
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*ギリシャ語聖書(新約聖書)中においても、ギリシャ語聖書の27のヘブライ語訳に基づいて237箇所に神名を復元し、これを「[[エホバ]]」と訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060076 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録1ニ, 1756-1758ページ]( |
*ギリシャ語聖書(新約聖書)中においても、ギリシャ語聖書の27のヘブライ語訳に基づいて237箇所に神名を復元し、これを「[[エホバ]]」と訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060076 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録1ニ, 1756-1758ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>。 |
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*他の翻訳で「[[十字架]]」と訳されているギリシャ語σταυρος(スタウロス)を「[[苦しみの杭]]」、ギリシャ語ξυλον(クシュロン)を「[[杭]]」と訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060094 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録5ハ, 1769-1770ページ]( |
*他の翻訳で「[[十字架]]」と訳されているギリシャ語σταυρος(スタウロス)を「[[苦しみの杭]]」、ギリシャ語ξυλον(クシュロン)を「[[杭]]」と訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060094 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録5ハ, 1769-1770ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>。 |
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*他の翻訳で「[[地獄]]」や「[[陰府]]」と訳されているヘブライ語שאול(シェオール)、ギリシャ語αδης(ハーイデース)を「[[シェオル]]」、「[[ハデス]]」と音訳し<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060089 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4ロ, 1766ページ]( |
*他の翻訳で「[[地獄]]」や「[[陰府]]」と訳されているヘブライ語שאול(シェオール)、ギリシャ語αδης(ハーイデース)を「[[シェオル]]」、「[[ハデス]]」と音訳し<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060089 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4ロ, 1766ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>、ギリシャ語γεεννα(ゲエンナ)を「[[ゲヘナ]]」<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060090 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4ハ, 1766-1767ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>、ギリシャ語ταρταρω(タルタローサス)を「[[タルタロス]]」と音訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060091 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4ニ, 1767ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>。 |
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*他の翻訳で「[[魂]]」・「[[命]]」・「[[人]]」とさまざまに訳されるヘブライ語נפש(ネフェシュ)、ギリシャ語ψυχη(プシュケー)を一貫して「[[魂]]」と訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060088 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4イ, 1765-1766ページ]( |
*他の翻訳で「[[魂]]」・「[[命]]」・「[[人]]」とさまざまに訳されるヘブライ語נפש(ネフェシュ)、ギリシャ語ψυχη(プシュケー)を一貫して「[[魂]]」と訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060088 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4イ, 1765-1766ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>。 |
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*他の翻訳で「[[再臨]]」・「再来」・「来ること」と訳されるギリシャ語παρουσία(パルーシア)を「[[臨在]]」と訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060093 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録5ロ, 1768-1769ページ]( |
*他の翻訳で「[[再臨]]」・「再来」・「来ること」と訳されるギリシャ語παρουσία(パルーシア)を「[[臨在]]」と訳している<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060093 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録5ロ, 1768-1769ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>。 |
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*他の翻訳で「[[会堂]]」・「[[会衆]]」・「[[教会]]」と訳し分けられるヘブライ語קהל(カーハール)、ギリシャ語εκκλησια(エックレーシア)を一貫して「[[会衆]]」と訳している。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1200001021 『聖書に対する洞察』第1巻、515-519ページ]( |
*他の翻訳で「[[会堂]]」・「[[会衆]]」・「[[教会]]」と訳し分けられるヘブライ語קהל(カーハール)、ギリシャ語εκκλησια(エックレーシア)を一貫して「[[会衆]]」と訳している。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1200001021 『聖書に対する洞察』第1巻、515-519ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref> |
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*他の翻訳で「[[世]]」と訳されるギリシャ語αιων([[アイオーン]]。字義、時代・存在の期間の状態)を「[[事物の体制]]」と訳し、ギリシャ語κοσμος([[コスモス (曖昧さ回避)|コスモス]]。「[[世界]]」の意)と訳し分けている。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1200004288 『聖書に対する洞察』第1巻、1084-1085ページ]( |
*他の翻訳で「[[世]]」と訳されるギリシャ語αιων([[アイオーン]]。字義、時代・存在の期間の状態)を「[[事物の体制]]」と訳し、ギリシャ語κοσμος([[コスモス (曖昧さ回避)|コスモス]]。「[[世界]]」の意)と訳し分けている。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1200004288 『聖書に対する洞察』第1巻、1084-1085ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref> |
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*ヘブライ語聖書の底本はルドルフ・キッテルの『[[ビブリア・ヘブライカ]]』(BHK、第7版、8版、9版)に載せられた[[レニングラード写本]]B19Aである。1985年版の研究資料を準備するため、『[[ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア]]』(BHS、[[1977年]]版)が用いられた。また、ドイツ聖書協会が1935年に発行した『[[七十人訳聖書|ギリシャ語セプトゥアギンタ]]』からの翻字も含まれている。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060001 『新世界訳聖書―参照資料付き』,「序文」, 6ページ( |
*ヘブライ語聖書の底本はルドルフ・キッテルの『[[ビブリア・ヘブライカ]]』(BHK、第7版、8版、9版)に載せられた[[レニングラード写本]]B19Aである。1985年版の研究資料を準備するため、『[[ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア]]』(BHS、[[1977年]]版)が用いられた。また、ドイツ聖書協会が1935年に発行した『[[七十人訳聖書|ギリシャ語セプトゥアギンタ]]』からの翻字も含まれている。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060001 『新世界訳聖書―参照資料付き』,「序文」, 6ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref> |
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*ギリシャ語聖書の底本はウェストコットとホートの『ギリシャ語原語による[[新約聖書]]』(1881年版)である。[[イエズス会]]の学者ホセ・マリア・ボーベルおよびフランシスコ・カンテラ・ブルゴス編『[[聖書]]』(1943年)、アウグスティヌス・メルク編『[[聖書]]』(1948年)、聖書協会世界連盟発行『[[ギリシャ語]][[新約聖書]](The Greek New Testament)』(1975年)、『[[ネストレ・アーラント|ギリシャ語新約聖書(Novum Testamentum Graece)]]』(1979年)などの、他のギリシャ語本文も参考にされた。[[シリア語]]『[[ペシタ訳]]』(1826年版、ならびに聖書協会世界連盟による再版、1979年)、[[ラテン語]]『[[ヴルガータ|ウルガタ訳聖書]]』(ウュルテンベルク聖書出版社、1975年版)も参考にされた。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060001 『新世界訳聖書―参照資料付き』,「序文」, 6-11ページ |
*ギリシャ語聖書の底本はウェストコットとホートの『ギリシャ語原語による[[新約聖書]]』(1881年版)である。[[イエズス会]]の学者ホセ・マリア・ボーベルおよびフランシスコ・カンテラ・ブルゴス編『[[聖書]]』(1943年)、アウグスティヌス・メルク編『[[聖書]]』(1948年)、聖書協会世界連盟発行『[[ギリシャ語]][[新約聖書]](The Greek New Testament)』(1975年)、『[[ネストレ・アーラント|ギリシャ語新約聖書(Novum Testamentum Graece)]]』(1979年)などの、他のギリシャ語本文も参考にされた。[[シリア語]]『[[ペシタ訳]]』(1826年版、ならびに聖書協会世界連盟による再版、1979年)、[[ラテン語]]『[[ヴルガータ|ウルガタ訳聖書]]』(ウュルテンベルク聖書出版社、1975年版)も参考にされた。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060001 『新世界訳聖書―参照資料付き』,「序文」, 6-11ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref> |
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*全巻は横組みで、章と節は「[[欽定訳聖書|ジェームズ王欽定訳]]」の章節番号に従ってい |
*全巻は横組みで、章と節は「[[欽定訳聖書|ジェームズ王欽定訳]]」の章節番号に従っている。普通版には上部に見出し、中央に参照聖句が記され、巻末に聖書語句索引と付録が付いている。参照資料付き聖書には下部に欄外脚注が載せられている。2013年現在、「[[マタイ福音書|マタイによる書]]」のみ参照聖句・欄外脚注なしの縦組み本が存在する。 |
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*[[外典]](間約聖書、[[旧約聖書続編]])は含まない。 |
*[[外典]](間約聖書、[[旧約聖書続編]])は含まない。 |
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*伝統的諸教会は一般的に、エホバの証人をキリスト教における[[異端]]、またその新世界訳聖書を改竄された聖書であると考えている。そのため、新世界訳聖書の訳文の是非を巡って多くの論争が提起されてきた。 |
*伝統的諸教会は一般的に、エホバの証人をキリスト教における[[異端]]、またその新世界訳聖書を改竄された聖書であると考えている。そのため、新世界訳聖書の訳文の是非を巡って多くの論争が提起されてきた。 |
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*主要な論点となるのは「[[三位一体]]」についてのテーマである。伝統的諸教会は[[三位一体]]の論理に基づいて「キリストは[[神性]]を備えており神ご自身である」「[[聖霊]]もまた、人格を持つ存在で、神性を持つ神ご自身である」と考えるが、エホバの証人は「キリストは[[神性]]を備えてはいるが神ご自身ではなかった<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1102005153 「聖書は実際に何を教えていますか」付録 「父,子,聖霊に関する真理」]( |
*主要な論点となるのは「[[三位一体]]」についてのテーマである。伝統的諸教会は[[三位一体]]の論理に基づいて「キリストは[[神性]]を備えており神ご自身である」「[[聖霊]]もまた、人格を持つ存在で、神性を持つ神ご自身である」と考えるが、エホバの証人は「キリストは[[神性]]を備えてはいるが神ご自身ではなかった<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1102005153 「聖書は実際に何を教えていますか」付録 「父,子,聖霊に関する真理」](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>」、「聖霊は人格的なものではなく、神の活動力である<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/2009721 ものみの塔2009年10月1日号,4-6ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>」と論じる。 |
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*聖書の箇所ごとについての論争 |
*聖書の箇所ごとについての論争 |
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**ヨハネ 1:1:「初めに言葉がおり,言葉は神(God)と共におり,言葉は神(a god)であった。(新世界訳、括弧は英語版)」……エホバの証人は「言葉は神とともにおり」の「神(テオン)」には冠詞(トン)があり、「言葉は神(テオス)であった」の「神」には冠詞がないことを重視。後半部分を「ことば(イエス・キリスト)は神のように強力なものであった」<ref>「とこしえの命に導く真理」, 24ページ(ものみの塔聖書冊子協会)</ref>と主張する。一方、伝統的諸教会は冠詞の有無によって区別されないとし、「言葉」はイエス・キリストを指し、このイエス・キリストが神と呼ばれていると解釈する。さらに、ヨハネの福音書において、1:6、1:18(前半)等16箇所においての「神(エホバ)」について、冠詞がないことも指摘する。 |
**ヨハネ 1:1:「初めに言葉がおり,言葉は<u>神</u>(God)と共におり,言葉は神(a god)であった。(新世界訳、括弧は英語版、下線は日本語版原文)」……エホバの証人は「言葉は<u>神</u>とともにおり」の「<u>神</u>(テオン)」には冠詞(トン)があり、「言葉は神(テオス)であった」の「神」には冠詞がないことを重視。後半部分を「ことば(イエス・キリスト)は神のように強力なものであった」<ref>「とこしえの命に導く真理」, 24ページ(ものみの塔聖書冊子協会)</ref>と主張する。一方、伝統的諸教会は冠詞の有無によって区別されないとし、「言葉」はイエス・キリストを指し、このイエス・キリストが神と呼ばれていると解釈する<ref>[http://www.kln.ne.jp/jehovah/masaki/12yohane1-1.html 「ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書」]</ref><ref>[http://www.geocities.jp/abdlesa/ 「新世界訳聖書の実像」]</ref>。さらに、ヨハネの福音書において、1:6、1:18(前半)等16箇所においての「神(エホバ)」について、冠詞がないことも指摘する。 |
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**これについて、エホバの証人は、「神」という称号はエホバ固有のものではなく、 |
**これについて、エホバの証人は、「神」という称号はエホバ固有のものではなく、ヘブライ語聖書ではイエス(イザヤ9:6)や[[天使|み使い]](詩編8:5)、ギリシャ語聖書では悪魔[[サタン]]にも用いられており(コリント第二4:4)、しかもヘブライ語エールには冠詞がない("God"と"a god"の区別がない)ため、福音書筆者が旧約聖書から引用して「言葉」(イエス)を「神(God)」と呼んでも問題なく、それがエホバとイエスが同格だという意味ではない、と考えている。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1200001729 「聖書に対する洞察」第一巻、602-605ページ]参照。</ref>また、西暦初期のギリシャ語を翻訳した古代コプト語訳のヨハネ1:1が、新世界訳と同様に訳していることにも注目している。<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/2008812 「ものみの塔」2008年11月1日, 24ページ](エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref> |
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*聖書の翻訳において特に問題となるのは神とキリストとが平行して言及されている箇所の訳し方である。ギリシャ語には「AとB」という表現が「AであるB」と読みうるという文法上の問題がある。それは「神とキリスト」という表現が「神であるキリスト」と読みうることを意味している。このような問題を生じさせているすべての句において新世界訳聖書は「神とキリスト」の読みを採用した。 |
*聖書の翻訳において特に問題となるのは神とキリストとが平行して言及されている箇所の訳し方である。ギリシャ語には「AとB」という表現が「AであるB」と読みうるという文法上の問題がある。それは「神とキリスト」という表現が「神であるキリスト」と読みうることを意味している。このような問題を生じさせているすべての句において新世界訳聖書は「神とキリスト」の読みを採用した。<ref>[http://www.kln.ne.jp/jehovah/masaki/282tesaronike1-12.html 「ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書」]</ref> |
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**テサロニケ第二1:12においては新世界訳聖書と[[新共同訳聖書]]と[[口語訳聖書]]が「神とキリスト」の読みを採用し、[[新改訳聖書]]が「神であるキリスト」の読みを採用している。 |
**テサロニケ第二1:12においては新世界訳聖書と[[新共同訳聖書]]と[[口語訳聖書]]が「神とキリスト」の読みを採用し、[[新改訳聖書]]が「神であるキリスト」の読みを採用している。 |
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**ペテロ第二1:1においては新世界訳聖書と[[新共同訳聖書]]と[[口語訳聖書]]が「神とキリスト」の読みを採用し、[[新改訳聖書]]が「神であるキリスト」の読みを採用している。 |
**ペテロ第二1:1においては新世界訳聖書と[[新共同訳聖書]]と[[口語訳聖書]]が「神とキリスト」の読みを採用し、[[新改訳聖書]]が「神であるキリスト」の読みを採用している。 |
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**テトス2:13においては「新世界訳聖書」と「新アメリカ聖書」(英語)、「現代英語の新約聖書」(英語)が「神とキリスト」の読みを採用し、「[[新共同訳聖書]]」と「[[口語訳聖書]]」と「[[新改訳聖書]]」が「神であるキリスト」の読みを採用している。 |
**テトス2:13においては「新世界訳聖書」と「新アメリカ聖書」(英語)、「現代英語の新約聖書」(英語)が「神とキリスト」の読みを採用し、「[[新共同訳聖書]]」と「[[口語訳聖書]]」と「[[新改訳聖書]]」が「神であるキリスト」の読みを採用している。 |
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***伝統的諸教会は一般的に、聖書がキリストの神性に言及している箇所(ヨハネ1:1、あるいは上述の句など)について、「新世界訳聖書の訳文は改竄されており、キリストの神性を否定する異端的な内容に書き換えられている」との批評を述べる。 |
***伝統的諸教会は一般的に、聖書がキリストの神性に言及している箇所(ヨハネ1:1、あるいは上述の句など)について、「新世界訳聖書の訳文は改竄されており、キリストの神性を否定する異端的な内容に書き換えられている」との批評を述べる<ref>[http://www.kln.ne.jp/jehovah/masaki/masaki.html 「ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書」]</ref>。 |
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***一方、エホバの証人は、上記の訳は「新世界訳」固有の訳ではなく、上述のように旧約聖書でイエスも「神」と呼ばれているので、そのような問題はないと論じている。そもそも、どちらの訳し方が正しくても、上記の聖句から「聖霊が神である」という結論は得られないため、エホバの証人からすれば、上記の聖句から三位一体は成立しえないのである。 |
***一方、エホバの証人は、上記の訳は「新世界訳」固有の訳ではなく、上述のように旧約聖書でイエスも「神」と呼ばれているので、そのような問題はないと論じている。そもそも、どちらの訳し方が正しくても、上記の聖句から「聖霊が神である」という結論は得られないため、エホバの証人からすれば、上記の聖句から三位一体は成立しえないのである。 |
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==他の版== |
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*2013年現在、(点字・手話を含め)118の言語で1億8,000万部以上発行<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060118 『新世界訳聖書』、4ページ]参照</ref>。 |
*2013年現在、(点字・手話を含め)118の言語で1億8,000万部以上発行<ref>[http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1001060118 『新世界訳聖書』、4ページ]参照(エホバの証人の公式ウェブサイト)</ref>。 |
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全訳版:[[アフリカーンス語]]、[[アラビア語]]、[[アルバニア語]]、[[アルメニア語]]、[[イタリア語]]、[[イボ語]]、[[イロカノ語]]、[[インドネシア語]]、[[英語]]([[点字]]版あり)、[[エフィク語]]、[[オセット語]]、[[オランダ語]]、[[朝鮮語|韓国・朝鮮語]]、[[ルワンダ語|キニャルワンダ語]]、[[ギリシャ語]]、[[キルギス語]]、[[キルンジ語]]、[[グルジア語]]、[[クロアチア語]]、[[コーサ語]]、[[サモア語]]、[[ショナ語]]、[[シンハラ語]]、[[スウェーデン語]]、[[ズールー語]]、[[スペイン語]]([[点字]]版あり)、[[スロバキア語]]、[[スロベニア語]]、[[スワヒリ語]]、[[ソト語|セソト語]]、[[セブアノ語]]、[[セルビア語]](キリル文字)、[[セルビア語]](ラテン文字)、[[タガログ語]]、[[チェコ語]]、[[チェワ語]]、[[中国語]]([[簡体字]])、[[中国語]]([[繁体字]])、[[ツォンガ語]]、[[ツワナ語]]、[[デンマーク語]]、[[ドイツ語]]、[[トウィ語]](アクアペム方言)、[[トウィ語]](アサンテ方言)、[[トルコ語]]、[[日本語]]、[[ノルウェー語]]、[[ハンガリー語]]、[[フィンランド語]]、[[フランス語]]、[[ブルガリア語]]、[[ペディ語]]、[[ベンバ語]]、[[ポーランド語]]、[[ポルトガル語]]([[点字]]版あり)、[[マケドニア語]]、[[マダガスカル語]]、[[マルタ語]]、[[ヨルバ語]]、[[リンガラ語]]、[[ルーマニア語]]、[[ロシア語]] |
全訳版:[[アフリカーンス語]]、[[アラビア語]]、[[アルバニア語]]、[[アルメニア語]]、[[イタリア語]]、[[イボ語]]、[[イロカノ語]]、[[インドネシア語]]、[[英語]]([[点字]]版あり)、[[エフィク語]]、[[オセット語]]、[[オランダ語]]、[[朝鮮語|韓国・朝鮮語]]、[[ルワンダ語|キニャルワンダ語]]、[[ギリシャ語]]、[[キルギス語]]、[[キルンジ語]]、[[グルジア語]]、[[クロアチア語]]、[[コーサ語]]、[[サモア語]]、[[ショナ語]]、[[シンハラ語]]、[[スウェーデン語]]、[[ズールー語]]、[[スペイン語]]([[点字]]版あり)、[[スロバキア語]]、[[スロベニア語]]、[[スワヒリ語]]、[[ソト語|セソト語]]、[[セブアノ語]]、[[セルビア語]](キリル文字)、[[セルビア語]](ラテン文字)、[[タガログ語]]、[[チェコ語]]、[[チェワ語]]、[[中国語]]([[簡体字]])、[[中国語]]([[繁体字]])、[[ツォンガ語]]、[[ツワナ語]]、[[デンマーク語]]、[[ドイツ語]]、[[トウィ語]](アクアペム方言)、[[トウィ語]](アサンテ方言)、[[トルコ語]]、[[日本語]]、[[ノルウェー語]]、[[ハンガリー語]]、[[フィンランド語]]、[[フランス語]]、[[ブルガリア語]]、[[ペディ語]]、[[ベンバ語]]、[[ポーランド語]]、[[ポルトガル語]]([[点字]]版あり)、[[マケドニア語]]、[[マダガスカル語]]、[[マルタ語]]、[[ヨルバ語]]、[[リンガラ語]]、[[ルーマニア語]]、[[ロシア語]] |
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[[DVD]]:[[アメリカ手話]]、[[イタリア手話]]、[[コロンビア手話]]、[[ブラジル手話]]、[[メキシコ手話]]、[[ロシア手話]] |
[[DVD]]:[[アメリカ手話]]、[[イタリア手話]]、[[コロンビア手話]]、[[ブラジル手話]]、[[メキシコ手話]]、[[ロシア手話]] |
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日本語版には、普通版、ソフトカバー版、ソフトカバーポケット版、大文字版(分冊)、参照資料付き版、デラックス版、デラックスポケット版、[[コンパクト・ディスク]][[MP3]]版、インターネットダウンロード版、ウェブ版、デイジー図書CD版、デイジー図書DVD版がある。また、新世界訳聖書を収録した聖書研究ソフトウェアとして、Watchtower Library、Watchtower Library Mobileがある。 |
日本語版には、普通版、ソフトカバー版、ソフトカバーポケット版、大文字版(分冊)、参照資料付き版、デラックス版、デラックスポケット版、[[コンパクト・ディスク]][[MP3]]版、インターネットダウンロード版、ウェブ版、デイジー図書CD版、デイジー図書DVD版がある。また、新世界訳聖書を収録した聖書研究ソフトウェアとして、Watchtower Library、Watchtower Library Mobile、[http://wol.jw.org/ja ものみの塔オンライン・ライブラリ](エホバの証人の公式ウェブサイト)がある。 |
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==参考資料== |
==参考資料== |
2013年10月19日 (土) 14:52時点における版
新世界訳 | |
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正式名 | 新世界訳聖書 |
英語名 | New World Translation of the Holy Scriptures |
略称 | 新世界訳、NWT |
言語 | 日本語、他118の言語 |
ヘブライ語聖書出版 | 1982年 |
ギリシャ語聖書出版 | 1973年 |
完全版出版 | 1982年 |
外典 | なし |
著者 | Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania. |
原文 | ギリシャ語原語による新約聖書、ビブリア・ヘブライカ |
改訂版 | 1985年 |
出版社 | Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania. |
著作権状態 | ものみの塔聖書冊子協会 |
印刷数 | 1億8,000万部以上 |
教派 | エホバの証人 |
ウェブサイト | オンライン聖書 |
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新世界訳聖書(しんせかいやくせいしょ)は、エホバの証人で構成された「新世界訳聖書翻訳委員会」によって翻訳された英訳聖書。ならびに、これを元に、同委員会の監督の下に他の諸言語に翻訳された聖書。
新世界訳聖書が登場するまで、英語圏のエホバの証人は、長年にわたりジェームズ王欽定訳やアメリカ標準訳を主に使用してきた。[1]また日本のエホバの証人は日本聖書協会の文語訳聖書や口語訳聖書を主に使用してきた。しかし、新世界訳聖書の刊行以降、エホバの証人の使用する聖書はほぼ世界的に、新世界訳聖書へと統一されるようになってきている。
新世界訳聖書を翻訳するにあたり、ヘブライ・アラム語聖書を翻訳する底本としてルドルフ・キッテルの「ビブリア・ヘブライカ」第7版から第9版(1951年 - 1955年)や「ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア」(1977年)の校訂本文が使用された。さらに死海写本や他の言語に翻訳された数多くの初期の訳本も参考にされている。また、クリスチャン・ギリシャ語聖書については、主にウェストコットとホートによる『ギリシャ語原語による新約聖書』1881年版を使用、これについても数多くの初期の訳本が参考にされた。[2][3]
英語版は1950年から1960年にかけて分冊で発表され、1961年には1冊にまとめられて出版された。最新は2013年改訂版[4][5]。
日本語版は1973年にギリシャ語聖書(新約聖書)の分冊が発行され、1982年にはヘブライ語聖書(旧約聖書)の部分も含めた全巻が発行された。最新は1985年版。
エホバの証人は新世界訳聖書を優れた字義訳の聖書であると評価している[6][7]。一方、伝統的諸教会からは、三位一体論にかかわる箇所を中心としてエホバの証人の教理に沿った恣意的な訳文が見られるとし、「エホバの証人の教理に合わせて改竄された偽物の聖書である」と批判している。[8]
日本語1985年版の特徴
- 新世界訳聖書は神の名「エホバ」の訳出に積極的である。多くの聖書翻訳において神の名は「主」や「神」といった称号に置き換えられているが、新世界訳聖書はこれを復元した。『ビブリア・ヘブライカ』(略称BHK)ならびに『ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア』(略称BHS)のヘブライ語本文中において、神の名前を示すヘブライ語の四文字語יהוה(YHWH)は6,828回使用されているが、新世界訳聖書は、裁き人(士師記)19章18節以外の箇所においてこれを「エホバ」と訳している。また、『セプトゥアギンタ訳聖書』の読みに倣い、申命記30章16節、サムエル第二15章20節、歴代第二3章1節でも四文字語を復元し、これを「エホバ」と訳している。また、BHK・BHSの脚注に基づき、イザヤ34章16節とゼカリヤ6章8節の1人称単数代名詞を「エホバ」と訳している。さらにマソラやソフェリムによって神名が修正された141カ所において四文字語を復元し、これを「エホバ」と訳している。[9]
- ギリシャ語聖書(新約聖書)中においても、ギリシャ語聖書の27のヘブライ語訳に基づいて237箇所に神名を復元し、これを「エホバ」と訳している[10]。
- 他の翻訳で「十字架」と訳されているギリシャ語σταυρος(スタウロス)を「苦しみの杭」、ギリシャ語ξυλον(クシュロン)を「杭」と訳している[11]。
- 他の翻訳で「地獄」や「陰府」と訳されているヘブライ語שאול(シェオール)、ギリシャ語αδης(ハーイデース)を「シェオル」、「ハデス」と音訳し[12]、ギリシャ語γεεννα(ゲエンナ)を「ゲヘナ」[13]、ギリシャ語ταρταρω(タルタローサス)を「タルタロス」と音訳している[14]。
- 他の翻訳で「魂」・「命」・「人」とさまざまに訳されるヘブライ語נפש(ネフェシュ)、ギリシャ語ψυχη(プシュケー)を一貫して「魂」と訳している[15]。
- 他の翻訳で「再臨」・「再来」・「来ること」と訳されるギリシャ語παρουσία(パルーシア)を「臨在」と訳している[16]。
- 他の翻訳で「会堂」・「会衆」・「教会」と訳し分けられるヘブライ語קהל(カーハール)、ギリシャ語εκκλησια(エックレーシア)を一貫して「会衆」と訳している。[17]
- 他の翻訳で「世」と訳されるギリシャ語αιων(アイオーン。字義、時代・存在の期間の状態)を「事物の体制」と訳し、ギリシャ語κοσμος(コスモス。「世界」の意)と訳し分けている。[18]
- ヘブライ語聖書の底本はルドルフ・キッテルの『ビブリア・ヘブライカ』(BHK、第7版、8版、9版)に載せられたレニングラード写本B19Aである。1985年版の研究資料を準備するため、『ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア』(BHS、1977年版)が用いられた。また、ドイツ聖書協会が1935年に発行した『ギリシャ語セプトゥアギンタ』からの翻字も含まれている。[19]
- ギリシャ語聖書の底本はウェストコットとホートの『ギリシャ語原語による新約聖書』(1881年版)である。イエズス会の学者ホセ・マリア・ボーベルおよびフランシスコ・カンテラ・ブルゴス編『聖書』(1943年)、アウグスティヌス・メルク編『聖書』(1948年)、聖書協会世界連盟発行『ギリシャ語新約聖書(The Greek New Testament)』(1975年)、『ギリシャ語新約聖書(Novum Testamentum Graece)』(1979年)などの、他のギリシャ語本文も参考にされた。シリア語『ペシタ訳』(1826年版、ならびに聖書協会世界連盟による再版、1979年)、ラテン語『ウルガタ訳聖書』(ウュルテンベルク聖書出版社、1975年版)も参考にされた。[20]
- 全巻は横組みで、章と節は「ジェームズ王欽定訳」の章節番号に従っている。普通版には上部に見出し、中央に参照聖句が記され、巻末に聖書語句索引と付録が付いている。参照資料付き聖書には下部に欄外脚注が載せられている。2013年現在、「マタイによる書」のみ参照聖句・欄外脚注なしの縦組み本が存在する。
- 外典(間約聖書、旧約聖書続編)は含まない。
論争
- 伝統的諸教会は一般的に、エホバの証人をキリスト教における異端、またその新世界訳聖書を改竄された聖書であると考えている。そのため、新世界訳聖書の訳文の是非を巡って多くの論争が提起されてきた。
- 主要な論点となるのは「三位一体」についてのテーマである。伝統的諸教会は三位一体の論理に基づいて「キリストは神性を備えており神ご自身である」「聖霊もまた、人格を持つ存在で、神性を持つ神ご自身である」と考えるが、エホバの証人は「キリストは神性を備えてはいるが神ご自身ではなかった[21]」、「聖霊は人格的なものではなく、神の活動力である[22]」と論じる。
- 聖書の箇所ごとについての論争
- ヨハネ 1:1:「初めに言葉がおり,言葉は神(God)と共におり,言葉は神(a god)であった。(新世界訳、括弧は英語版、下線は日本語版原文)」……エホバの証人は「言葉は神とともにおり」の「神(テオン)」には冠詞(トン)があり、「言葉は神(テオス)であった」の「神」には冠詞がないことを重視。後半部分を「ことば(イエス・キリスト)は神のように強力なものであった」[23]と主張する。一方、伝統的諸教会は冠詞の有無によって区別されないとし、「言葉」はイエス・キリストを指し、このイエス・キリストが神と呼ばれていると解釈する[24][25]。さらに、ヨハネの福音書において、1:6、1:18(前半)等16箇所においての「神(エホバ)」について、冠詞がないことも指摘する。
- これについて、エホバの証人は、「神」という称号はエホバ固有のものではなく、ヘブライ語聖書ではイエス(イザヤ9:6)やみ使い(詩編8:5)、ギリシャ語聖書では悪魔サタンにも用いられており(コリント第二4:4)、しかもヘブライ語エールには冠詞がない("God"と"a god"の区別がない)ため、福音書筆者が旧約聖書から引用して「言葉」(イエス)を「神(God)」と呼んでも問題なく、それがエホバとイエスが同格だという意味ではない、と考えている。[26]また、西暦初期のギリシャ語を翻訳した古代コプト語訳のヨハネ1:1が、新世界訳と同様に訳していることにも注目している。[27]
- 聖書の翻訳において特に問題となるのは神とキリストとが平行して言及されている箇所の訳し方である。ギリシャ語には「AとB」という表現が「AであるB」と読みうるという文法上の問題がある。それは「神とキリスト」という表現が「神であるキリスト」と読みうることを意味している。このような問題を生じさせているすべての句において新世界訳聖書は「神とキリスト」の読みを採用した。[28]
- テサロニケ第二1:12においては新世界訳聖書と新共同訳聖書と口語訳聖書が「神とキリスト」の読みを採用し、新改訳聖書が「神であるキリスト」の読みを採用している。
- ペテロ第二1:1においては新世界訳聖書と新共同訳聖書と口語訳聖書が「神とキリスト」の読みを採用し、新改訳聖書が「神であるキリスト」の読みを採用している。
- テトス2:13においては「新世界訳聖書」と「新アメリカ聖書」(英語)、「現代英語の新約聖書」(英語)が「神とキリスト」の読みを採用し、「新共同訳聖書」と「口語訳聖書」と「新改訳聖書」が「神であるキリスト」の読みを採用している。
- 伝統的諸教会は一般的に、聖書がキリストの神性に言及している箇所(ヨハネ1:1、あるいは上述の句など)について、「新世界訳聖書の訳文は改竄されており、キリストの神性を否定する異端的な内容に書き換えられている」との批評を述べる[29]。
- 一方、エホバの証人は、上記の訳は「新世界訳」固有の訳ではなく、上述のように旧約聖書でイエスも「神」と呼ばれているので、そのような問題はないと論じている。そもそも、どちらの訳し方が正しくても、上記の聖句から「聖霊が神である」という結論は得られないため、エホバの証人からすれば、上記の聖句から三位一体は成立しえないのである。
付録
普通版には聖書の各書の一覧表、重要語句索引、「話し合いのための聖書の話題」、原語の説明、地図などが付録として載せられている。
参照資料つき版(脚注つき)には聖書(重要)語句索引、脚注語句索引、付録としてエホバの御名の説明、聖書の原語の音訳他、生命の状態、聖句の説明、神とキリストの違い(反三位一体)、他換算表、地図と図表。などがある。
他の版
- 2013年現在、(点字・手話を含め)118の言語で1億8,000万部以上発行[30]。
全訳版:アフリカーンス語、アラビア語、アルバニア語、アルメニア語、イタリア語、イボ語、イロカノ語、インドネシア語、英語(点字版あり)、エフィク語、オセット語、オランダ語、韓国・朝鮮語、キニャルワンダ語、ギリシャ語、キルギス語、キルンジ語、グルジア語、クロアチア語、コーサ語、サモア語、ショナ語、シンハラ語、スウェーデン語、ズールー語、スペイン語(点字版あり)、スロバキア語、スロベニア語、スワヒリ語、セソト語、セブアノ語、セルビア語(キリル文字)、セルビア語(ラテン文字)、タガログ語、チェコ語、チェワ語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、ツォンガ語、ツワナ語、デンマーク語、ドイツ語、トウィ語(アクアペム方言)、トウィ語(アサンテ方言)、トルコ語、日本語、ノルウェー語、ハンガリー語、フィンランド語、フランス語、ブルガリア語、ペディ語、ベンバ語、ポーランド語、ポルトガル語(点字版あり)、マケドニア語、マダガスカル語、マルタ語、ヨルバ語、リンガラ語、ルーマニア語、ロシア語
部分訳:アゼルバイジャン語(ラテン文字)、アゼルバイジャン語(キリル文字)、アムハラ語、イタリア語点字版、ウクライナ語、ウズベク語、エウェ語、エストニア語、テテラ語、カオンデ語、カザフ語、ガンダ語、カンナダ語、カンボジア語、キリバス語、グン語、コンゴ語、サンゴ語、ソロモン諸島ピジン語、タイ語、タタール語、タミル語、チルバ語、ツバル語、ティグリニャ語、トゥンブカ語、トク・ピシン語、トンガ語(Chitonga)、トンガ語(Tongan)、ネパール語、ハイチ・クレオール語、パピアメント語(クラサオ)、パンガシナン語、パンジャーブ語、ヒリガイノン語、ヒリモツ語、ヒンディー語、フィジー語、ベトナム語、ヘブライ語、ベンダ語、マヤ語、マラヤーラム語、ミャンマー語、ラトビア語、リトアニア語、ルヴァレ語、ロジ語、ワライ語
DVD:アメリカ手話、イタリア手話、コロンビア手話、ブラジル手話、メキシコ手話、ロシア手話
日本語版には、普通版、ソフトカバー版、ソフトカバーポケット版、大文字版(分冊)、参照資料付き版、デラックス版、デラックスポケット版、コンパクト・ディスクMP3版、インターネットダウンロード版、ウェブ版、デイジー図書CD版、デイジー図書DVD版がある。また、新世界訳聖書を収録した聖書研究ソフトウェアとして、Watchtower Library、Watchtower Library Mobile、ものみの塔オンライン・ライブラリ(エホバの証人の公式ウェブサイト)がある。
参考資料
- ^ 『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』,「研究7-現代の聖書」, 320-327ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書—参照資料付き』序文,6-12ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『聖書から論じる』, 「新世界訳」, 245ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ オンライン聖書(英語)(エホバの証人の公式ウェブサイト[英語])
- ^ 改訂された新世界訳聖書(英語)(エホバの証人の公式ウェブサイト[英語])
- ^ 『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』, 「研究8-『新世界訳』の利点」, 327-331ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『聖書から論じる』, 「新世界訳」, 245ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『キリストの神性と三位一体』100ページ(いのちのことば社)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録1イ, 1753-1754ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録1ニ, 1756-1758ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録5ハ, 1769-1770ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4ロ, 1766ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4ハ, 1766-1767ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4ニ, 1767ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録4イ, 1765-1766ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』付録5ロ, 1768-1769ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『聖書に対する洞察』第1巻、515-519ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『聖書に対する洞察』第1巻、1084-1085ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』,「序文」, 6ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 『新世界訳聖書―参照資料付き』,「序文」, 6-11ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 「聖書は実際に何を教えていますか」付録 「父,子,聖霊に関する真理」(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ ものみの塔2009年10月1日号,4-6ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 「とこしえの命に導く真理」, 24ページ(ものみの塔聖書冊子協会)
- ^ 「ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書」
- ^ 「新世界訳聖書の実像」
- ^ 「聖書に対する洞察」第一巻、602-605ページ参照。
- ^ 「ものみの塔」2008年11月1日, 24ページ(エホバの証人の公式ウェブサイト)
- ^ 「ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書」
- ^ 「ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書」
- ^ 『新世界訳聖書』、4ページ参照(エホバの証人の公式ウェブサイト)
外部リンク
- オンライン聖書 エホバの証人公式ウェブサイト