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「Il-214 (航空機)」の版間の差分

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報道によると生産の分担割合は協議中であるとのことである。ロシアの統一航空機(UAC)とヒンドスタン航空機(HAL)は航空機を開発する為の子会社を設立中である。
報道によると生産の分担割合は協議中であるとのことである。ロシアの統一航空機(UAC)とヒンドスタン航空機(HAL)は航空機を開発する為の子会社を設立中である。


2国間の正式な合意文書はモスクワで[[9月9日]]の協議で策定された。新会社は資本金が600,70万ドルでまもなく多目的輸送機の開発を始める。HALの会長でマネージング・ディレクター(CMD)のAshok Nayakによるとインドは45機、ロシアは105機を購入予定だという。輸出は民間仕様と軍用両方が予定され、より多く生産が予定される<ref>[http://www.indiastrategic.in/topstories716.htm India, Russia finalize transport aircraft project]</ref>。
2国間の正式な合意文書はモスクワで[[9月9日]]の協議で策定された。新会社は資本金が600,70万ドルでまもなく多目的輸送機の開発を始める。HALの会長でマネージング・ディレクター(CMD)のAshok Nayakによるとインドは45機、ロシアは105機を購入予定だという。輸出は民間仕様と軍用両方が予定され、より多く生産が予定される<ref name="indiastrategic">[http://www.indiastrategic.in/topstories716.htm India, Russia finalize transport aircraft project]</ref>。


2012年10月、HALはUACで予備設計契約を締結しモスクワで共同設計作業を開始すると定めた。この作業ではUACの技術者のほか30人のインド人技術者が設計にかかわるという<ref>[http://articles.economictimes.indiatimes.com/2012-10-12/news/34412785_1_indian-aerospace-hindustan-aeronautics-russia Aircraft: Hindustan Aeronautics Ltd signs design phase contract with Russia firm]</ref>。
2012年10月、HALはUACで予備設計契約を締結しモスクワで共同設計作業を開始すると定めた。この作業ではUACの技術者のほか30人のインド人技術者が設計にかかわるという<ref>[http://articles.economictimes.indiatimes.com/2012-10-12/news/34412785_1_indian-aerospace-hindustan-aeronautics-russia Aircraft: Hindustan Aeronautics Ltd signs design phase contract with Russia firm]</ref>。
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== 運用 ==
== 運用 ==
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== 仕様 (予定) ==
== 仕様 (予定) ==
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== 脚注 ==
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==

2015年11月4日 (水) 11:30時点における版

2009年のMAKSに展示されたIl-214の模型

2009年のMAKSに展示されたIl-214の模型

Il-214は、多目的輸送機(MTA)として開発されている中規模の軍用輸送機でロシアの統一航空機製造会社(UAC)とインドのヒンドスタン航空機(HAL)の合弁事業で生産される予定である。両社ともそれぞれ約3億USドルを合弁事業に出資する[1][2]

通常の輸送用途だけでなく空挺兵の降下にも使用できる。2017年に初飛行、2018年に就役が予定される[3]

開発

貨物室の内部

2009年10月にインドの国防相であるA.K. Antonyがロシアを公式訪問中に正式に共同開発が決まった。インドとロシアの両国の軍隊に向けて生産され、更に友好的な第三国への輸出も含めた契約文書が作成された。関係者によると契約には、スピンオフによりバンガロールのHALの航空機研究と設計センターによって開発される100席クラスの民間航空機仕様も含まれる。インドではHALのカーンプルの輸送機部門で生産する予定である[4]

報道によると生産の分担割合は協議中であるとのことである。ロシアの統一航空機(UAC)とヒンドスタン航空機(HAL)は航空機を開発する為の子会社を設立中である。

2国間の正式な合意文書はモスクワで9月9日の協議で策定された。新会社は資本金が600,70万ドルでまもなく多目的輸送機の開発を始める。HALの会長でマネージング・ディレクター(CMD)のAshok Nayakによるとインドは45機、ロシアは105機を購入予定だという。輸出は民間仕様と軍用両方が予定され、より多く生産が予定される[5]

2012年10月、HALはUACで予備設計契約を締結しモスクワで共同設計作業を開始すると定めた。この作業ではUACの技術者のほか30人のインド人技術者が設計にかかわるという[6]

2015年6月、ロシアがインドに対して設計作業を急ぐよう求めた。加えて、MTAにPS-90A-76を搭載することで合意した[7]

設計

機体は、高翼式でT型尾翼である。機内の大きさはIl-76と同規模だが全長は半分である。積載量は軍用も民間用も20メトリックトン (44,000 lb) で航続距離は2,500kmで速度は870km/hである。

エンジンには当初PD-14Mターボファンエンジンが搭載される予定であったが[8]、インドが設計を急ぐよう求めたため2015年にPS-90A-76に変更された。しかし、最終的にPD-14Mを搭載する予定である[9]

運用

インドの旗 インド

インド空軍では、45機を購入しAn-32を置き換える予定である[5]

ロシアの旗 ロシア

ロシア空軍では、105機を購入し[5]An-12An-26An-72An-74を置き換える予定である[10]

仕様 (予定)

Il-214

出典: [11]

諸元

性能

  • 最大速度: 870 km/h (541 mph) 470 kn
  • 巡航速度: 810 km/h (503 mph) 437 kn
  • フェリー飛行時航続距離: 7,300 km (4,536 mi) 3,942 nmi
  • 航続距離: 20トンの荷物を搭載して3,250 km (2,019 mi) 1,755 nmi
  • 実用上昇限度: 13,100 m (42,979 ft)
  • 離陸滑走距離: 1,050 m (3,440 ft)
  • 着陸滑走距離: 1,050 m (3,440 ft)


お知らせ。 使用されている単位の解説はウィキプロジェクト 航空/物理単位をご覧ください。
主な軍用輸送機の比較
日本の旗C-2 欧州連合の旗A400M アメリカ合衆国の旗C-17 中華人民共和国の旗Y-20 アメリカ合衆国の旗C-130J ブラジルの旗KC-390 ウクライナの旗An-178 ロシアの旗Il-276
画像
乗員 3名 3-4名 2-4名 3名 3-6名 2名 3名 2名
全長 43.9 m 45.1 m 53.0 m 47.0 m 29.79 m 35.20 m 32.95 m 33.2 m
全幅 44.4 m 42.4 m 51.8 m 50.0 m 40.41 m 35.05 m 28.84 m 30.1 m
全高 14.2 m 14.7 m 16.8 m 15.0 m 11.84 m 11.84 m 10.14 m 10.0 m
空虚重量 69.0 t 76.5 t 128.1 t 100 t 34.25 t 51 t
基本離陸重量 120 t 263 t 70.305 t
最大離陸重量 141 t 136.5 t 265.35 t 220 t 79.38 t 81.0 t 51.0 t 68.0 t
最大積載量 32 t(2.5G)
36 t(2.25G)
30 t(2.5G) 77.519 t 66 t 19.050 t 26 t 18.0 t 20.0 t
貨物室
(L×W×H)
15.65×4.0×4.0m 17.71×4.0×3.85m 26.83×5.49×3.76m 20.0×4.0×4.0m 16.76×3.02×2.74m 18.5×3.0×3.4m 16.65×2.748×2.75m
発動機 CF6-80C2K1F×2 TP400-D6×4 F117-PW-100×4 D-30KP-2×4 AE2100-D3×4 V2500-E5×2 D-436-148FM×2 PD-14M×2
ターボファン ターボプロップ ターボファン ターボプロップ ターボファン
巡航速度 マッハ0.81
マッハ0.68-0.72
781 km/h
(高度9,450 m)
マッハ0.74
830 km/h
(高度8,530 m)
マッハ0.75 マッハ0.59
671 km/h
(高度6,700 m)
マッハ0.80
870 km/h
マッハ0.77
825 km/h
マッハ0.75
810 km/h
航続距離 0 t/9,800 km
20 t/7,600 km
30 t/5,700 km
36 t/4,500 km
0 t/8,710 km
20 t/6,390 km
30 t/4,540 km
0 t/9,815 km
72 t/4,630 km
0 t/7,500 km
0 t/6,445 km
16.3 t/3,150 km
0 t/6,241 km
14 t/5,019 km
23 t/2,722 km
26 t/2,000 km
0 t/5,500 km
5.0 t/4,700km
18.0 t/1,000 km
0 t/7,300 km
4.5 t/6,000 km
20 t/3,250 km
最短離陸滑走距離 500 m 770 m 1,000 m 600 - 700 m 600 m 1,100 m 1,050 m
生産数(-2023) 19 119 279 68 500 9 2 0
運用状況 現役 実用試験中 開発中

関連項目

脚注

外部リンク