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{{コンピュータゲーム
{{複数の問題
| title = Undertale
| 出典の明記 = 2016年5月
| image = Undertale logo.jpg
| 孤立 = 2016年5月
| Genre = [[ロールプレイングゲーム]]
| Cleanup = 2016年5月
| platforms = [[Microsoft Windows]], [[OS X]]
| designer = [[トビー・フォックス]]
| artist = トビー・フォックス<br/>テミー・チャン
| composer = トビー・フォックス
| modes = 1人
| Date = 2015年9月15日
| engine = {{仮リンク|GameMaker: Studio|en|GameMaker: Studio}}
}}
}}
'''Undertale''' ('''UNDERTALE'''とも表される)は[[インディーゲーム]]の開発者である[[Toby Fox]]が開発した[[ロールプレイングゲーム]]である。このゲームは2015年9月15日に[[Microsoft Windows]]と[[OS X]]にリリースされた。


『'''Undertale'''』(または『'''UNDERTALE'''』、アンダーテイル)は、[[インディーゲーム]]作者[[トビー・フォックス]] (Toby Fox) が開発した[[コンピュータRPG]]。[[2015年]][[9月15日]]に、[[Microsoft Windows]]および[[OS X]]向けに発売された。
== 解説 ==
プレイヤーは山に登って広く、地上から魔法の結界で隔離された地底に落ちた人間の子供を操作する。人間は沢山のモンスター達と協力しながら、地上に戻るために色々な依頼をこなし、モンスター達と友達になるか、殺すか決定する。これらの決定のいくつかは、プレイヤーが小さい弾丸を避けた後、攻撃したり、モンスターと話したりすることができるターンベースの戦闘システムが使われている。対話やその結果は、ゲームの結果に影響を及ぼす。


ストーリーは、地下世界 (the Underground) と呼ばれる場所を舞台に展開する。主人公はあるとき、不吉な言い伝えのある山から転落し、地下世界へと落下する。そこはモンスターたちのすむ広大な領域で、魔法の結界によって地上の世界からは隔絶されている。主人公はさまざまなモンスターと出会い、ふれあいながら、地上へ帰るための冒険を繰り広げていく。
Foxはゲーム全体を彼1人と、様々な人による追加の画像のみで作った。それは[[クラウドファンディング]]によって融資され、2年以上かけて開発された。
本作は様々なところからインスパイアを受けており、ロールプレイングゲームとしては[[MOTHERシリーズ]]や[[マリオ&ルイージRPGシリーズ]]、[[弾幕系シューティング]]としては『[[東方Project]]』、そしてコメディーでは『[[Mr.ビーン]]』を含む。''Undertale''は、その物語、キャラクター、そして直感的な戦闘システムがレビュアーに評価された。このゲームは100万回以上を売れていて、いくつかのゲーム出版から来る[[ゲーム・オブ・ザ・イヤー]]年度末の複数の賞にノミネートされた。


システム面での大きな特徴は、バトルでモンスターを倒す必要が必ずしもないということである。モンスターに話しかけたり、いろいろと働きかけたりすることで、戦闘を平和裏に終わらせることができる。また、敵のターンは、短い[[弾幕系シューティング|弾幕]]のような攻撃を避けるシステムになっている。プレイの中でモンスターを殺すのか逃がすのか、その選択に応じてゲーム結果が変化する。特に、会話の内容やストーリーの結末は、プレイヤーの決断しだいでいくつかに分岐する。
== 内容 ==
''Undertale''は[[バードビュー]]を使用した[[ロールプレイングゲーム]]である。ゲーム内では、プレイヤーは子供を操作し、物語を進めるための目的を達成していく。プレイヤーは地底の世界の街や村、ダンジョンを探索し、多数のパズルを解いていく。地底の世界はモンスターの住処であり、誰でもプレイヤーに戦闘を挑んでくる。プレイヤーは彼らに対して殺す、逃げる、または友達になるかの選択をすることができる。オーバーワールドはプレイヤーを案内し、付近を移動する。セーブポイントは世界で頻繁に現れ、[[セーブ (コンピュータ)|セーブ]]している間、プレイヤーの[[ヒットポイント]]を回復する。


作者のトビー・フォックスは、グラフィックの一部分を除けば、ゲーム全編をひとりだけで開発した。製作資金は[[クラウドファンディング]]で調達され、開発には2年以上が費やされた。着想のもととなった作品には、『[[MOTHERシリーズ]]』、『[[マリオ&ルイージRPGシリーズ]]』、弾幕シューティングゲームの『[[東方Project]]』、コメディ番組の『[[Mr.ビーン]]』などがある。本作はレビュアーに高く評価されている。とりわけ称賛を集めているのが、シナリオ・キャラクター・直感的な戦闘システムである。売上は100万本以上を記録、ゲーム系メディア主催の[[ゲーム・オブ・ザ・イヤー]]をはじめとして、複数の年間ゲーム大賞にノミネートされている。
==外部リンク==

* [http://www.undertale.com Undertale] {{en icon}}
== システム ==
『Undertale』は見下ろし型の[[コンピュータRPG|RPG]]である<ref name="rps funniest" />。プレイヤーはあるひとりの子供を操作し、さまざまな障害をクリアしながらストーリーを進めていく<ref name="Destructoid Review" />。プレイヤーは地下世界の町や洞窟を探索しながら、行く手をさえぎるパズルを解いていく必要がある<ref name="Destructoid Review" /><ref name="Boing Boing" />。地下世界はモンスターのすみかになっており、たびたび戦闘を挑まれる<ref name="Boing Boing" />。モンスターを殺すこともできるし、逆に逃がしたり友達になったりすることもできる。それはプレイヤーの決断しだいである<ref name="Destructoid Review" /><ref>{{cite web |url=https://www.rockpapershotgun.com/2015/10/15/conversations-with-myself-on-undertales-universal-appeal/ |title=Conversations With Myself: On Undertale's Universal Appeal |author=Smith, Adam |date=October 15, 2015 |website=[[Rock, Paper, Shotgun]] |publisher=[[Positive Internet]] |access-date=May 16, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160516012147/https://www.rockpapershotgun.com/2015/10/15/conversations-with-myself-on-undertales-universal-appeal/ |archive-date=May 16, 2016 |dead-url=no}}</ref>。

イベントや[[ランダムエンカウント]]で敵と遭遇すると、バトルモードが始まる。敵の攻撃パートは[[弾幕系シューティング]]のようなシステムになっており、赤いハートマーク(プレイヤーの自機)を操作して、モンスターの攻撃に当たらないよう避ける<ref name="Destructoid Review" /><ref name="Boing Boing" />。ゲームが進むにつれて新しい要素が加わる。たとえば、色がついている攻撃は、動かずにやり過ごしたり、逆に止まらず動いてすり抜けたりしなくてはいけない。さらに、一部のボス戦ではハートマークの操作方法自体が変わる<ref name="RPS: Scrollbars" />。敵に攻撃を仕掛ける場合は、タイミングよくボタンを押す必要がある。敵を倒すとEXPとGOLDが手に入る<ref name="Escapist EarthBound" />。攻撃する代わりに「ACT」を選択すると、非暴力的な行動に出ることができる。選べる行動の内容は、敵によってさまざまである<ref name="Destructoid Review" />。適切な行動で敵に応じると、「見逃す」選択肢が取れるようになり、殺すことなく戦闘を終えることできる<ref name="IndieGames Guilt" />。ボス戦を平和的に切り抜ける方法は若干異なる。各ターンのはじめにはボスキャラのメッセージが表示されるが、このダイアローグが終了するまで、HPを守り続ける必要がある。本作の特徴は、敵を殺したのか逃がしたのかによって、ストーリーが分岐したりエンディングが変化したりするという点にある。もちろん、敵を一体も殺さずにゲームクリアすることも可能である<ref name="Polygon Gameplay" />。

バトルの中で、モンスターはプレイヤーと会話を交わす。プレイを通じて、プレイヤーはモンスターの振る舞い方や考え方を理解するようになっていく<ref name="RPGamer Review" />。敵の攻撃はプレイヤーの接し方しだいで変わる。攻撃以外を選択すれば敵の攻撃も簡単になるし、攻撃をしかければ難しくなる<ref name="Boing Boing" /><ref name="RPGamer Review" />。さらに、本作では[[メタフィクション]]的な要素がたびたび登場し、システム面・ストーリー面の両面で重要な役割を果たしている<ref>{{cite web | url = http://www.wired.com/2016/01/metafiction-games/ | title = The Best New Videogames Are All About … Videogames | first = Jack | last = Muncy | date = January 18, 2016 | accessdate = January 18, 2016 | website = [[Wired (magazine)|Wired]] |publisher=[[Condé Nast]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20160327004328/http://www.wired.com/2016/01/metafiction-games/ |archive-date=March 27, 2016 |dead-url=no}}</ref>。たとえば、二周目以降のプレイでは、以前の周回プレイで取った行動に応じてボス戦での会話内容が変わったりもする<ref name="Kotaku Secrets" />。

== プロット ==
『Undertale』の舞台となる地下世界 (the Underground) は、モンスターたちの領界である。かつて、人類とモンスターとは対等に暮らしていた。しかし、やがて戦争がはじまり、モンスターは地下へ追放される。地下世界は封印された。地上と地下とを隔てているのは、魔法の結界である。地下へ降りるための唯一の入り口はエボット山 (Mount Ebott) だ<ref name="Intro">{{cite video game | title = Undertale | developer = Toby Fox | date = September 15, 2015 | version = 0.9.9.5 | scene = Intro}}</ref>。あるひとりの人間の子供が地下世界に落ち、そこで'''フラウィー''' (Flowey) と出会う。フラウィーは感情を持つ花である。フラウィーはこのゲームのプレイ方法を伝授し、さらに、人間をそそのかして、敵を殺して「EXP」を稼ぎ、「LV」(またはLOVE)を上げるよう言ってくる{{efn|RPGで「LV」「EXP」といえば、「レベル」「経験値」の略。どちらも稼いでおきたい数値。<ref>{{cite book |last=Moore |first=Michael E. |date=2011 |title=Basics of Game Design |url= |publisher=[[A K Peters]] |page=142 |isbn=9781568814339 }}</ref>}}。フラウィーは人間を殺しにかかり、危うくソウルが奪われそうになるが、すんでのところで'''トリエル''' (Toriel) に救出される。トリエルはヤギ型のモンスターで、母親のようにやさしくふるまう。彼女はパズルの解き方や、モンスターを殺さずに戦闘を切り抜ける方法を教えてくれる。トリエルの望みは、人間を養子に迎えることである。人間を自分のもとへ置いておき、地下世界の王、'''アズゴア・ドリーマー''' (Asgore Dreemurr) の手から守ろうとしているのだ。

しかし、やがて人間はトリエルのもとを去り、アズゴアの城を探しに向かう。地下世界を封印する結界はアズゴアの城にあり、そこから地上へ戻ることができるのである。旅の途中で何人かのモンスターと出会う。地下世界の見張り役を務めるガイコツの兄弟、'''サンズ''' (Sans) と'''パピルス''' (Papyrus) 。王国騎士団のリーダー、'''アンダイン''' (Undyne) 。王直属の科学者、'''アルフィス''' (Alphys)。そして、アルフィスが作り上げたテレビ司会者ロボット、'''メタトン''' (Mettaton) である。うち何人かとは戦闘になる。戦闘になった場合、殺すのか、あるいは慈悲を見せるのか、選択を迫られる。見逃した場合、そのキャラクターと人間とは友達になる。旅を続けるなかで、かつて人類とモンスターとの間に起こった戦争の原因がわかってくる。その昔、アズゴアとトリエルは結婚しており、ふたりの間には実の息子、'''アズリエル''' (Asriel) がいた。ある日、ひとりの人間の子供が地下世界に落ちてきて、アズリエルと友達になった。アズゴアとトリエルも人間を実の子供のように育てた。ところが、人間の子供はあるとき重い病気にかかり、やがて亡くなってしまった。アズリエルは子供の遺体を人間たちのもとへ返しに行くが、逆に人間たちの襲撃を受け、殺されてしまった。こうして、アズゴアは人間たちに戦争をしかけることを決心した。現在、アズゴアは結界を破ろうとしているが、そのためには人間のソウルが7つ必要である。すでにそのうち6つが集まっている。

ゲームのエンディングは、プレイヤーがモンスターとの戦闘にどう対処してきたかによって決まる<ref name="Polygon Gameplay" />{{efn|3つのエンディングはそれぞれ、「中立ルート (neutral run)」「平和主義ルート (pacifist run)」「無慈悲ルート (no mercy run)」あるいは「虐殺ルート (genocide run)」と呼ばれている。<ref name="Kotaku Secrets" /><ref name="IGN Review" /><ref name="avclub" />}}。モンスターを一体でも殺しており、かつ全滅させてはいない場合、次のようになる。人間はアズゴアの城にたどり着き、人間の側もモンスターのソウルを奪わなければ結界を越えられないという事実を知る。つまり、アズゴアを倒す必要があるのだ。アズゴアとの対面を前にして、サンズが現れ、人間を呼び止める。そこでサンズが明かすのは、「LOVE」は「Level Of ViolencE」(暴力レベル)、「EXP」は「EXecution Points」(処刑ポイント)の[[頭字語|頭文字]]だったという事実である。サンズは、人間がモンスターに施してきた処置全体を鑑み、審判を下す。その後、人間はアズゴアと対戦する。フラウィーが途中で割り込み、アズゴアを殺して6つのソウルを奪う。ところが、ソウルはフラウィーに歯向かい、その力を借りた人間は、ついにフラウィーを打ち負かす。人間は意識を失うが、やがて結界の外側の世界で目覚める。その後、サンズが電話をかけてきて、人間がいなくなったあと地下世界がどうなったのか教えてくれる。

一方、プレイヤーがモンスターを一体も倒しておらず、さらに過去の周回プレイでゲームをクリアしている場合<ref name="avclub">{{cite web | url = http://www.avclub.com/article/undertale-dares-players-make-mistake-they-can-neve-228716 | title = Undertale dares players to make a mistake they can never take back | first = William | last = Hughes | date = December 9, 2015 | accessdate = March 2, 2016 | website = [[The A.V. Club]] |publisher=[[The Onion]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20160325162749/http://www.avclub.com/article/undertale-dares-players-make-mistake-they-can-neve-228716 |archive-date=March 25, 2016 |dead-url=no}}</ref>、以下のようになる。まず、フラウィーがアズリエルの生まれ変わりであることが明らかになる。フラウィーはアルフィスの実験過程で偶然生み出された存在だった。トリエルが現れて、人間とアズゴアとの戦闘を止めに入り、また、旅の途中で仲間になってきたモンスターたちがその輪に加わる。しかし、そこへフラウィーが襲いかかる。フラウィーは、すべてのモンスターのソウルを吸収してアズリエルの姿へと変身し、人間に戦闘を仕掛ける。死闘のさなか、人間は仲間たちと心で通じ合うのを感じる。そして、ついには勝利を勝ち取る。アズリエルは子供の姿に戻り、結界を破壊し、自分の行いに後悔をにじませながら去っていく。人間は意識を失うが、やがて目を覚まして、友達に囲まれている自分に気づく。人間は、自分の本当の名前が'''フリスク''' (Frisk) であることを知る。モンスターたちは地上に戻り、人間たちとふたたび一緒に暮らし始める。選択肢によっては、トリエルがフリスクの親代わりになってくれる。

もうひとつのエンディングは、すべてのモンスターを殺し尽くした場合に見ることができる<ref name="Kotaku Secrets" /><ref name="avclub" />。このルートでのフリスクは、ある人物の悪しき魂に染まっている。その人物とは、かつて地下世界へ落ちてきてアズリエルと友達になった、最初の人間の子供である。フリスクがアズゴアの城にたどり着くと、サンズは侵入を阻止しようとする。しかし、結局はフリスクに殺され、アズゴアとフラウィーも同じように殺される。ここで、最初に落ちてきた子供が姿を現して主導権を握り、プレイヤーが望むと望まざるとにかかわらず、問答無用で世界を破壊する。その後もう一度ゲームをやり直すためには、世界を元通りに戻さなければならず、そのためにプレイヤーは対価を要求される。すなわち、フリスクのソウルを最初に落ちてきた子供に捧げなければならないのである。

== 開発 ==
トビー・フォックスは本作の開発に2.7年を費やした<ref name="GI Show" />。制作資金は、[[Kickstarter]]上の[[クラウドファンディング]]キャンペーンを通じて調達された。キャンペーンは2013年6月25日に始まり、当初の目標金額は5,000ドルだった。終了したのは2013年7月25日で、2,398人から51,124ドルが集まった。実に目標金額の10倍以上である<ref name="Joystiq Kickstarter" />。まず、フォックスは[[ゲームエンジン|ゲーム制作システム]]の{{仮リンク|GameMaker: Studio|en|GameMaker: Studio}}で戦闘システムを作り、その後ゲーム本編の制作に入った。フォックスはいわゆるJRPGのファンであるが、古いRPGのデザインにはかねてから退屈しており<ref name="Seagaia" />、そういったものにとらわれないゲームを作りたいと考えていた。開発にあたって目指したのは、「興味をそそられるキャラクター」をゲームに吹き込むこと、そして、「ゲームならではの表現媒体をストーリーテリングの道具として活かし、ストーリーとゲームシステムとを別々のレベルで扱うようなことはしない」ことである<ref name="Seagaia" />。

グラフィックの一部分を除けば、フォックスはほとんど全編をひとりで制作した。他人には頼らず作ろうと決心していたのである<ref name="GI Show" />。しかし、フォックスにはゲーム開発の経験がほとんどなかった。子供のころは、3人の兄弟と一緒に『[[RPGツクール2000]]』でゲームづくりを楽しんでいた。しかし、それも完成までこぎつけたことはほとんどなかった。高校時代には『[[MOTHER2]]』の[[ゲームエミュレータ#ROMハック|ROMハック]]に取り組み、いくつか作品を残した<ref name="Seagaia" />。ゲーム開発のキャリアはそれだけだった。メイン・アーティスティック・アシスタントとしてテミー・チャン (Temmie Chang) が参加し、[[スプライト (映像技術)|スプライト]]とコンセプトアートを多く手がけている<ref name="Kickstarter" />。フォックスは考えでは、もっと大人数のアーティストチームが加わっていたとしても、グラフィックの方向性は変わっていなかっただろうという。「プレイヤーが愛着を抱くのは、細かく描き込まれたキャラクターじゃない。シンプルに描かれたキャラクターのほうなんだ。そう確信している」。特に、シンプルなグラフィックを用いると、視覚的な[[ギャグ]]が使いやすいというメリットがあったという<ref name="Kill Screen" />。

=== ゲームデザイン ===
バトルシステムのうち敵ターンの攻撃は、『[[東方Project]]』をはじめとする[[弾幕系シューティングゲーム]]や、『[[マリオ&ルイージRPGシリーズ]]』に影響を受けている<ref name="Escapist" />。フォックスは、自分でも楽しめるようなバトルシステムを作りたいと考えた<ref name="Mary Sue" />。『Undertale』には、『[[スーパーマリオRPG]]』(1996年)や『[[マリオ&ルイージRPG]]』(2003年)と同じくらい魅力的なバトルシステムが必要だった。レベル上げやゴールド稼ぎなど、単調な作業をプレイヤーに強制することは一切やめた。「おつかいクエスト」も入れないようにした。おつかいクエストは、一度来た道を戻らなくてはならないということがあって、フォックスはそれが嫌だった<ref name="GI Show" />。難易度がやさしめに、楽しめる程度になっているかどうかよく確かめた。弾幕シューティングをやったことのない友人にテストプレイを頼み、初心者でもクリア可能であるとを確認した。フォックスは本作の難易度設定に最善を尽くしたと考えており、いまの状態とは別に難易度設定機能などをつけても煩雑になるだけだろうと考えている<ref>{{cite AV media |last1=Scarnewman |first1=Bobby |last2=Aldenderfer |first2=Kris |last3=Fox |first3=Toby |title=Toph & Scar Show S1 SEASON FINALE - ft. Creator of Undertale, Toby Fox, and Storm Heroes |url=https://www.youtube.com/watch?v=_U0vagkvUV4 |website=[[YouTube]] | publisher = [[Google]] |date=December 15, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |time=41:54 |ref=harv}}</ref>。

本作の会話システムは、『[[真・女神転生]]』(1992年)に着想を得ている。この作品には、プレイヤーがモンスターと会話することで戦いを避けられるというシステムがあった<ref name="Escapist" />。フォックスはこのシステムを掘り下げようと考え、モンスターとの交渉に失敗した場合は一度バトルを経ないと次に進めないようにした。フォックスはこう言っている。「僕はぜひ一度モンスターと会話をしてみたかったんだ。そういう欲求を満たしてくれるシステムを作ってみたかった」<ref name="Boing Boing" /> 。システムを開発していくなかで、敵を一度も倒さずにゲームをクリアするというコンセプトは「ごく自然にできあがっていった」<ref name="IndieGames Thinking" />。しかし、戦う選択肢そのものをなくそうと考えたことはなかった<ref name="IndieGames Thinking" /> 。なぜ戦う選択肢を残したのかという質問に対して、フォックスは「それこそがこの作品のテーマの中核」を占めるのであり、プレイヤー自身で答えを考えてほしいと応じている<ref name="IndieGames Thinking" />。

=== シナリオ ===
シナリオ中のコミカルな要素は、「[[Mr.ビーン]]」のようなコメディ番組や、[[サイバーカルチャー|ネットカルチャー]]に影響を受けている。また『[[MOTHER2 ギーグの逆襲]]』の不気味な雰囲気にも触発されている<ref name="GI Show" />。しかし、本作に最も強い影響を与えたのは、他の諸々の作品ではなく、「従来のほとんどのゲームで不問に付されてきた発想をひっくり返したい」というフォックスの欲望であろう<ref name="IndieGames Thinking" />。シナリオ執筆は、キャラクターの話し方と雰囲気が固まってからはずいぶん楽になったとフォックスは語っている。世界観はごく自然に組み上がっていった。ストーリーは世界そのものが自ら語り出してくれるかのようだった<ref name="Kill Screen" />。フォックスが特に気を配ったのは、ゲーム中のモンスターがそれぞれ「独立した個人」であるかのように感じられるようにすることだった<ref name="Escapist" />。インタビューでは『[[ファイナルファンタジーシリーズ]]』を引き合いに出し、「『ファイナルファンタジー』みたいなRPGのモンスターは全部おなじように見えるんだ。そこになんの意味も感じられない」と述べている。<ref name="Escapist" />。

ゲーム中、最初に出会うキャラクターのひとりがトリエルであるが、彼女はゲームでよくあるチュートリアルキャラクターのパロディになっている。フォックスは、『[[ゼルダの伝説 スカイウォードソード]]』(2011年)のナビキャラクター、フィンの使い方に強い不満を感じていた。謎ときの答えをすぐにばらしてしまうことが多かったからである。その一方で、RPGには一般的に母親のキャラクターが少なすぎるとも感じていた。フォックスには、『[[ポケットモンスター (ゲーム)|ポケットモンスターシリーズ]]』や『[[MOTHER (ゲーム)|MOTHER]]』、『MOTHER2』に登場する母親は、「キャラクターというよりは象徴的な存在」であるように感じられた<ref name="Seagaia" />。そこで、トリエルのキャラクター像は、「自らすすんでお母さんらしくふるまうお母さん」を目指して、また「心の底からプレイヤーのことを気遣ってくれる」キャラクターを目指して作られることになった<ref name="Seagaia" />。

=== 音楽 ===
本作のサウンドトラックは、全編フォックスが単独で制作した。フォックスは独学のミュージシャンである。サウンドトラックは特に、『MOTHER2』をはじめとする<ref name="Toph Scar 1:15" />[[スーパーファミコン]]RPGの音楽<ref name="GI Show" />や、Webコミックの『{{仮リンク|Homestuck|en|Homestuck}}』の影響を受けている。『Homestuck』にはフォックスも音楽を寄せている<ref name="GI Show" />。ただフォックスは、特定の作品の音楽だけではなく、これまで聴いてきた音楽、とりわけビデオゲームの音楽<ref name="Toph Scar 1:15" /> はすべて取り込もうと努力したとも述べている<ref name="GI Show" />。サウンドトラック中、90%以上の楽曲は本作だけのために作曲された<ref name="Existential Gamer" />。サンズとのボス戦で流れる「Megalovania」は例外で、過去に『MOTHER2』のROMハックと『Homestuck』で使用されている<ref name="USgamer Music" />。どのシーンでも必ず、プログラムより先に楽曲を作るようにしたという。こうすることで、シーンの演出もやりやすくなった<ref name="Existential Gamer" />。フォックスは当初[[トラッカー]]で作曲しようとしていたが、使うのが難しかったので、結局楽曲の各パートを別々に再生し、それをひとつのトラックにまとめることにした<ref name="Toph Scar 1:15">{{harvnb |Scarnewman |Aldenderfer |Fox |2015 |loc=1:15:10}}</ref>。

批評家はサウンドトラックに好意的で、音楽の存在がゲーム自体の成功にも大きく貢献したと受け止められている。特に高い評価を得ているのは、キャラクターごとの[[ライトモティーフ]]がすみずみにわたって使い尽くされている点である<ref name="Gamasutra Music1" /><ref name="Gamasutra Music2" />。中でも「Hopes and Dreams」は評価が高い。この曲は、ノーキルでプレイした場合のボス、アズリエルとの戦闘で流れる。それまでに登場してきたキャラクターのテーマが次々と流れる趣向になっており、USGamerのナディア・オックスフォードは「冒険を締めくくる最高の曲」であると評している<ref name="USgamer Music" />。オックスフォードによれば、「既出の曲を用いてまったく新しい経験を生み出す」フォックスの手腕はサウンドトラック全体を通じて発揮されているが、「Hopes and Dreams」では特にその能力が表れているという<ref name="USgamer Music" />。また、[[GameSpot]]のテイラー・ヒックスは、[[チップチューン]]を引き合いに出して、本作の音楽と比較検討している<ref name="GameSpot Review" />。

== 発売 ==
2015年9月15日、[[Microsoft Windows]]および[[OS X]]向けに発売された<ref name="Ars Technica 2015" />。フォックスは他のプラットフォームで発売することに意欲を示しているが、ゲームエンジンが[[任天堂]]のプラットフォームをサポートしていないため、移植のためにはプログラミングをやり直す必要があると述べている<ref name="GI Show" />。2016年1月にはパッチが公開され、バグが修正されるとともに、青色の攻撃の色味が変更され、[[色覚異常]]のひとに配慮されたつくりになった<ref>{{cite web |url=http://www.polygon.com/2016/1/21/10808740/undertale-patch-update-new-content |title=Undertale's first patch claims to fix bugs, but fans found hidden content |author=Frank, Allegra |date=January 21, 2016 |website=[[Polygon (website)|Polygon]] |publisher=[[Vox Media]] |access-date=May 2, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160407080500/http://www.polygon.com/2016/1/21/10808740/undertale-patch-update-new-content |archive-date=April 7, 2016 |dead-url=no}}</ref>。

他にも『Undertale』関連のメディア・商品が出ており、キャラクターのフィギュアやぬいぐるみも販売されている<ref>{{cite web |url=http://www.destructoid.com/get-your-name-in-early-for-these-undertale-figures-340372.phtml |title=Get your name in early for these Undertale figures |author=Rowen, Nic |date=February 9, 2016 |website=[[Destructoid]] |publisher=[[ModernMethod]] |access-date=May 2, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160310072257/http://www.destructoid.com/get-your-name-in-early-for-these-undertale-figures-340372.phtml |archive-date=March 10, 2016 |dead-url=no}}</ref>。オフィシャルサウンドトラックは、2015年にゲーム本編と同時に発売された<ref>{{cite web |url=http://store.steampowered.com/app/391570/ |title=UNDERTALE Soundtrack |website=[[Steam (software)|Steam]] |publisher=[[Valve Corporation]] |access-date=May 2, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160109184400/http://store.steampowered.com/app/391570/ |archive-date=January 9, 2016 |dead-url=no}}</ref> 。また、カバーアルバムが2枚出ている。2015年にはRichaadEBとAce Watersのメタルアルバム「Determination」が<ref>{{cite web |url=http://steamed.kotaku.com/undertale-has-an-officially-sanctioned-fan-album-and-i-1751497766 |title=Undertale has an officially sanctioned fan album, and it's awesome. |author=Grayson, Nathan |date=January 6, 2016 |website=[[Kotaku]] |publisher=[[Gawker Media]] |access-date=May 2, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160331192340/http://steamed.kotaku.com/undertale-has-an-officially-sanctioned-fan-album-and-i-1751497766 |archive-date=March 31, 2016 |dead-url=no}}</ref><ref>{{cite web |url=https://determination-ut.bandcamp.com/releases |title=Determination |author=RichaadEB; Waters, Ace |website=[[Bandcamp]] |access-date=May 2, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160414163618/https://determination-ut.bandcamp.com/releases |archive-date=April 14, 2016 |dead-url=no}}</ref>、2016年にはCarlos Eieneのジャズアルバム「Live at Grillby's」が発売された<ref>{{cite web |url=http://www.gameinformer.com/b/news/archive/2016/02/06/official-undertale-jazz-album-released.aspx |title=Official Undertale Jazz Album Live At Grillby's Released |author=Gwaltney, Javy |date=February 6, 2016 |website=[[Game Informer]] |publisher=[[GameStop]] |access-date=May 2, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160502123402/http://www.gameinformer.com/b/news/archive/2016/02/06/official-undertale-jazz-album-released.aspx |archive-date=May 2, 2016 |dead-url=no}}</ref>。

== 評価 ==
{{Video game reviews
| MC = 92/100<ref name="Metacritic" />
| Destruct = 10/10<ref name="Destructoid Review" />
| GB = {{Rating|5|5}}<ref name="Giant Bomb Review" />
| GI = 9.5/10<ref name="Game Informer Review" />
| GSpot = 9/10<ref name="GameSpot Review" />
| IGN = 10/10<ref name="IGN Review" />
| PCGUS = 91/100<ref name="PC Gamer Review" />
| rev1 = [[:en:USGamer|USGamer]]
| rev1Score = {{Rating|5|5}}<ref name="USgamer Review" />
}}
『Undertale』は批評家の称賛を受け、早くも{{仮リンク|カルトゲーム|en|cult video game}}のひとつとみなされるようになっている<ref name="Paste cult" /><ref name="GameRev cult" />。レビュー集積サイトの[[Metacritic]]には42本のレビューが掲載されており、平均点は92/100である。これは、2015年のWindowsゲームランキングでは3位に位置する<ref name="Metacritic" />。特に評価を受けているのが、シナリオ、戦闘システム、ユニークなキャラクターである。[[GameSpot]]のテイラー・ヒックスは「近年もっとも先進的かつ斬新なRPGのひとつ」と述べ<ref name="GameSpot Review" />、[[IGN]]のカリー・プレイギは「見事に練り上げられたゲーム体験」と評価している<ref name="IGN Review" />。Steam Spyの調査速報によれば、『Undertale』は[[Steam]]での2015年のベストセラーランキングに入っており、この年の売上は530,343本だった<ref name="Steam Spy" />。2016年2月はじめには100万本に到達している<ref name="GamesBeat" />。

Game Informerのダニエル・タックは、戦闘システムが「非常に微妙なところまで作りこまれている」ことを評価しており、敵キャラ一体一体とのエンカウントがそれぞれユニークであると述べている<ref name="Game Informer Review" />。Giant Bombのオースティン・ウォーカーは戦闘面での複雑さを評価しており、「型破りかつ巧妙で、なかには実に難易度の高いバトルもある」と評している<ref name="Giant Bomb Review" />。The Escapistのベン・クロショーは「ターン制の戦闘要素とリアルタイムの戦闘要素の組み合わせはホントにうまく効いている」と称賛<ref name="Escapist Review" /> 。IGNのプレイギは、会話によって戦闘を回避するというシステムを高く買っている<ref name="IGN Review" />。[[ボストン・グローブ]]のジェシー・シンガルが評価しているのは、攻撃以外の行動を選んでいるうちにいつのまにかモンスターに感情移入してしまうという点である。このような部分が『Undertale』の「深い部分にある、根本的なやさしさ」を示していると述べている<ref name="BostonGlobe Review" />。

シナリオ・物語もやはり称賛を受けている。IGNのプレイギは「素晴らしい」と述べている<ref name="IGN Review" />。The Escapistのクロショーは、2015年でシナリオが最もよかったゲームとして『Undertale』を推しており、「陽気で楽しいんだけれど、それだけじゃなく、終盤は本当に心に響くところもある」と評価している<ref name="Escapist Review" />。Destructoidのベン・デイヴィスは、キャラクターとコメディの扱いを評価しており、また本作の空気感・キャラクター・ストーリーテリングを『[[洞窟物語]]』(2004年)と比較している<ref name="Destructoid Review" />。PC Gamerのリチャード・コベットのコメントも同様で、「ジョークが、一見弱点になりそうな場面でもちゃんとうまく機能している」<ref name="PC Gamer Review" />。Breitbartのネッド・プライスは、シナリオにこめられた「情熱と魅力」を評価しているが、会話の内容が「散漫でうすら寒いユーモア」に走ってしまう傾向もあると述べている<ref name="Breitbart Review" />。

グラフィックについては賛否両論ある。Giant Bombのウォーカーは「シンプルだが雄弁」と評している<ref name="Giant Bomb Review" />。IGNのプレイギの見解では、グラフィックは「きれいな部分ばかりではない」「見苦しいところもある」が、音楽とアニメーションがその点を補っていたとも述べている<ref name="IGN Review" />。Breitbartのプライスは「平板。キャラクターデザインの水準はすばらしいが、アートワークはそのレベルに達していない」とコメントしている<ref name="Breitbart Review" />。The Escapistのクロショーは「最低限というか必要な機能を満たしている程度。ひとことで言ってしまえば、ダメ」と評する<ref name="Escapist Review" />。一方で、グラフィックを気に入っているレビュアーもいる。Game Informerのダニエル・タックは、ビジュアルがキャラクター・設定によくマッチしているという感触を述べており<ref name="Game Informer Review" />、PC Gamerのリチャード・コベットも、ビジュアルによって感動をうまく伝えることに成功していると評価している<ref name="PC Gamer Review" />。

=== 受賞 ===
『Undertale』は、ゲーム系メディア主催の賞を複数受賞している。ノミネート回数も多い。The Jimquisition<ref name="Jimquisition Awards" />とZero Punctuation<ref name="Zero Punctuation" />では[[ゲーム・オブ・ザ・イヤー]]に選ばれ、Rock, Paper, Shotgun<ref name="RPS GOTM" />ではゲーム・オブ・ザ・マンスに選ばれた。GameFAQs<ref name="GameFAQs" />では投票でオールタイム・ベストに選ばれ、Destructoid<ref name="Destructoid Award" />と[[IGN]]<ref name="IGN PC" />では年間最優秀PCゲーム賞に選ばれた。Independent Games Festival Awardsでは観客賞を<ref name="IGFwinners"/>、[[サウス・バイ・サウスウエスト|SXSW]] Gaming Awardsでは「もっとも達成度の高かったクラウドファンディング・ゲーム」に指名され、マシュー・クランプ文化イノベーション賞 (the Matthew Crump Cultural Innovation Award) を受賞した。<ref name="SXSW"/>

{| class="wikitable collapsible collapsed" style="width:100%;"
! 受賞およびノミネート一覧
|-
| style="padding:0; border:none;"|
{| class="wikitable sortable plainrowheaders" style="border:none; margin:0; width:100%;"
|-
! scope="col"| 日付 !! scope="col"| 賞 !! scope="col"| 部門 !! scope="col"| 候補 !! scope="col"| 結果 !! scope="col" class="unsortable" | 出典
|-
| align="center"| 2015年10月30日
! scope="row"| ''[[:en:Rock, Paper, Shotgun|Rock, Paper, Shotgun]]'' Game of the Month: October
| ゲーム・オブ・ザ・マンス
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="RPS GOTM">{{cite web |url=https://www.rockpapershotgun.com/2015/10/13/undertale-game-of-the-month/ |title=Game of the Month: October – Undertale |website=[[Rock, Paper, Shotgun]] |publisher=[[Positive Internet]] |date=October 30, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egCag9iE |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年11月27日
! scope="row"| Global Game Awards 2015
| ベストインディーゲーム賞
| ''Undertale''
| style="text-align:center; background-color:silver"| {{sort|Nominatedn|2位}}
| align="center"| <ref name="Global Game Awards">{{cite web |url=http://www.game-debate.com/awards/2015 |title=Global Game Awards 2015 |website=Game-Debate |date=November 27, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6eaF8iirs |archivedate=January 16, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月1日
! scope="row"| ''[[Time (magazine)|Time]]'''s Top 10 Video Games
| ベストゲーム賞
| ''Undertale''
| style="text-align:center; background-color:#D9A821"| {{sort|Nominatedh|9位}}
| align="center"| <ref name="Time">{{cite web |url=http://time.com/4106659/top-10-video-games/ |title=Top 10 Video Games |last=Peckham |first=Matt |website=[[Time (magazine)|Time]] |publisher=[[Time Inc.]] |date=December 1, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egtDVkOF |archivedate=December 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月3日
! scope="row"| [[:en:The Game Awards 2015|The Game Awards 2015]]
| ベストインディペンゲントゲーム賞
| ''Undertale''
| {{Nom}}
| align="center"| <ref name="The Game Awards">{{cite web |url=https://www.vg247.com/2015/12/04/the-game-awards-2015-winners/ |title=The Game Awards 2015 – Game of the Year goes to The Witcher 3 |last=Nunneley |first=Stephany |website=[[VG247]] |publisher=[[Videogaming247]] |date=December 4, 2015 |accessdate=January 15, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6eYOBjjTo |archivedate=January 15, 2016}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月3日
! scope="row"| [[:en:The Game Awards 2015|The Game Awards 2015]]
| 革新的ゲーム賞 (Games for Change)
| ''Undertale''
| {{Nom}}
| align="center"| <ref name="The Game Awards" />
|-
| align="center"| 2015年12月3日
! scope="row"| [[:en:The Game Awards 2015|The Game Awards 2015]]
| ベストRPG賞
| ''Undertale''
| {{Nom}}
| align="center"| <ref name="The Game Awards" />
|-
| align="center"| 2015年12月4日
! scope="row"| ''[[:en:Vice (magazine)|Vice]]'''s Best 20 Video Games of 2015
| ベストゲーム賞
| ''Undertale''
| style="text-align:center; background-color:#D9A821"| {{sort|Nominatedi|8位}}
| align="center"| <ref name="Vice Best">{{cite web |url=http://www.vice.com/en_ca/read/the-top-20-video-games-of-2015-according-to-vice-999 |title=The Best 20 Video Games of 2015 |last=Diver |first=Mike |website=[[Vice (magazine)|Vice]] |publisher=[[Vice Media]] |date=December 4, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6eaDGw7q0 |archivedate=January 16, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月15日
! scope="row"| ''[[:en:Rock, Paper, Shotgun|Rock, Paper, Shotgun]]'''s Best PC Games of 2015
| いちばん笑えたPCゲーム
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="rps funniest" />
|-
| align="center"| 2015年12月15日
! scope="row"| ''[[:en:Good Game|Good Game]]'' Awards 2015
| ゲーム・オブ・ザ・イヤー
| ''Undertale''
| {{Nom}}
| align="center"| <ref name="Good Game Awards">{{cite web |url=http://www.abc.net.au/tv/goodgame/stories/s4371946.htm |title=Game of the Year - Part 1 |last1=O'Donnell |first=Steven |authorlink1=Steven O'Donnell (Australian actor) |last2=Bendixsen |first2=Stephanie |authorlink2=Stephanie Bendixsen |website=[[Australian Broadcasting Corporation]] |date=December 15, 2015 |accessdate=January 17, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6ea5CWKoh |archivedate=January 16, 2016}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月16日
! scope="row"| [[:en:GameFAQs|GameFAQs]]' Best Game Ever
| 歴代ベストゲーム
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="GameFAQs">{{cite web |url=http://www.polygon.com/2015/12/16/10323192/undertale-gamefaqs-best-game-ever |title=Undertale wins GameFAQs' Best Game Ever contest |last=Frank |first=Allegra |website=[[Polygon (website)|Polygon]] |publisher=[[Vox Media]] |date=December 16, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egsbSNsX |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月18日
! scope="row"| [[GameSpot]] Game of the Year
| ゲーム・オブ・ザ・イヤー
| ''Undertale''
| style="text-align:center; background-color:#D9A821"| {{sort|Nominateda|19位}}
| align="center"| <ref name="GameSpot GOTY">{{cite web |url=http://www.gamespot.com/articles/game-of-the-year-2015-countdown-20-16/1100-6432501/ |title=Game of the Year 2015 Countdown: #20 - #16 |website=[[GameSpot]] |publisher=[[CBS Interactive]] |date=December 18, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egsAMSDq |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月21日
! scope="row"| ''[[:en:The Jimquisition|The Jimquisition]]'' Game of the Year Awards 2015
| ゲーム・オブ・ザ・イヤー
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="Jimquisition Awards">{{cite web |url=http://www.thejimquisition.com/2015/12/the-jimquisition-game-of-the-year-awards-2015/ |title=The Jimquisition Game of the Year Awards 2015 |last=Sterling |first=Jim |authorlink=Jim Sterling |website=[[The Jimquisition]] |date=December 21, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egFRv1KT |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月22日
! scope="row"| [[:en:Destructoid|Destructoid]] Game of the Year
| ベストPCゲーム賞
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="Destructoid Award">{{cite web |url=http://www.destructoid.com/destructoid-s-award-for-best-pc-game-of-2015-goes-to--328410.phtml |title=Destructoid's award for Best PC Game of 2015 goes to... |last=Hansen |first=Steven |website=[[Destructoid]] |publisher=[[ModernMethod]] |date=December 22, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egF81TT0 |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月25日
! scope="row"| ''[[:en:The Escapist (magazine)|The Escapist]]'''s Best Games of 2015
| ベストゲーム賞
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="Escapist Best Game">{{cite web |url=http://www.escapistmagazine.com/articles/view/video-games/features/15167-Best-Games-of-2015.3 |title=The Escapist's Best Games of 2015 |page=3 |website=[[The Escapist (magazine)|The Escapist]] |publisher=[[Defy Media]] |date=December 25, 2015 |accessdate=February 17, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6fMQCMr0P |archivedate=February 17, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月28日
! scope="row"| [[:en:Ars Technica|Ars Technica]] best video games of 2015
| ベストゲーム賞
| ''Undertale''
| style="text-align:center; background-color:#D9A821"| {{sort|Nominatedk|5位}}
| align="center"| <ref name="Ars Technica 2015">{{cite web |url=http://arstechnica.com/gaming/2015/12/the-best-video-games-of-2015-as-picked-by-the-ars-editors/4/ |title=The best video games of 2015, as picked by the Ars editor |page=4 |last=Orland |first=Kyle |website=[[Ars Technica]] |publisher=[[Condé Nast]] |date=December 28, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egDgThLD |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月28日
! scope="row"| [[:en:Giant Bomb|Giant Bomb]]'s 2015 Game of the Year Awards
| ベストサプライズ賞
| ''Undertale''
| style="text-align:center; background-color:silver"| {{sort|Nominatedn|2位}}
| align="center"| <ref name="Giant Bomb 1">{{cite web |url=http://www.giantbomb.com/articles/giant-bombs-2015-game-of-the-year-awards-day-one-t/1100-5316/ |title=Giant Bomb's 2015 Game of the Year Awards: Day One Text Recap |website=[[Giant Bomb]] |publisher=[[CBS Interactive]] |date=December 28, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egFb7Yri |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2015年12月30日
! scope="row"| [[:en:Giant Bomb|Giant Bomb]]'s 2015 Game of the Year Awards
| 新人賞
| トビー・フォックス
| style="text-align:center; background-color:silver"| {{sort|Nominatedn|2位}}
| align="center"| <ref name="Giant Bomb 3">{{cite web |url=http://www.giantbomb.com/articles/giant-bombs-2015-game-of-the-year-awards-day-three/1100-5318/ |title=Giant Bomb's 2015 Game of the Year Awards: Day Three Text Recap |website=[[Giant Bomb]] |publisher=[[CBS Interactive]] |date=December 30, 2015 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egFkFhrG |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年1月1日
! scope="row"| [[:en:Giant Bomb|Giant Bomb]]'s 2015 Game of the Year Awards
| ゲーム・オブ・ザ・イヤー
| ''Undertale''
| style="text-align:center; background-color:#D9A821"| {{sort|Nominatedj|7位}}
| align="center"| <ref name="Giant Bomb 5">{{cite web |url=http://www.giantbomb.com/articles/giant-bombs-2015-game-of-the-year-awards-day-five-/1100-5320/ |title=Giant Bomb's 2015 Game of the Year Awards: Day Five Text Recap |website=[[Giant Bomb]] |publisher=[[CBS Interactive]] |date=January 1, 2016 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egFsYZfi |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年1月7日
! scope="row"| ''[[:en:Zero Punctuation|Zero Punctuation]]'' Top 5 Games of 2015
| ゲーム・オブ・ザ・イヤー
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="Zero Punctuation">{{cite web |url=http://www.escapistmagazine.com/videos/view/zero-punctuation/116617-Top-5-Best-and-Worst-Games-of-2015 |title=Top 5 Games of 2015 |website=[[The Escapist (magazine)|The Escapist]] |publisher=[[Defy Media]] |date=January 7, 2016 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egG6ajZK |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年1月12日
! scope="row"| [[IGN]]'s Best of 2015
| PCゲーム・オブ・ザ・イヤー
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="IGN PC">{{cite web |url=http://ign.com/wikis/best-of-2015/PC_Game_of_the_Year |title=PC Game of the Year |website=[[IGN]] |publisher=[[IGN Entertainment]] |date=January 12, 2016 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6egGeCTFF |archivedate=January 20, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年1月12日
! scope="row"| [[IGN]]'s Best of 2015
| ストーリー賞
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="IGN Story">{{cite web |url=http://au.ign.com/wikis/best-of-2015/Best_Story |title=Best Story |website=[[IGN]] |publisher=[[IGN Entertainment]] |date=January 12, 2016 |accessdate=February 17, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6fMKuWJ4e |archivedate=February 17, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年2月18日
! scope="row"| {{sort|DICE Awards|19th Annual [[Academy of Interactive Arts & Sciences|DICE Awards]]}}
| ゲーム演出における優れた達成
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="DICE">{{cite web |url=http://www.polygon.com/2016/1/13/10760412/dice-awards-2016-nominees |title=DICE Awards finalists include Fallout 4, Witcher 3, Life is Strange and more |last=Frank |first=Allegra |website=[[Polygon (website)|Polygon]] |publisher=[[Vox Media]] |date=January 13, 2016 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6eaEctq4U |archivedate=January 16, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年2月18日
! scope="row"| {{sort|DICE Awards|19th Annual [[Academy of Interactive Arts & Sciences|DICE Awards]]}}
| DICEスプライト賞
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="DICE" />
|-
| align="center"| 2016年2月18日
! scope="row"| {{sort|DICE Awards|19th Annual [[Academy of Interactive Arts & Sciences|DICE Awards]]}}
| ロールプレイング/MMO RPG部門ゲーム・オブ・ザ・イヤー
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="DICE" />
|-
| align="center"| 2016年3月16日
! scope="row"| {{sort|Game Developers Choice Awards|2016 [[:en:Game Developers Choice Awards|Game Developers Choice Awards]]}}
| イノベーション賞
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="GDC">{{cite web |url=http://www.vg247.com/2016/01/08/the-witcher-3-metal-gear-solid-5-lead-nominees-for-2016-game-developers-choice-awards/ |title=The Witcher 3, Metal Gear Solid 5 lead nominees for GDC 2016 Awards |last=Nunneley |first=Stephany |website=[[VG247]] |publisher=[[Videogaming247]] |date=January 8, 2016 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6eYOOuRrZ |archivedate=January 15, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年3月16日
! scope="row"| {{sort|Game Developers Choice Awards|2016 [[:en:Game Developers Choice Awards|Game Developers Choice Awards]]}}
| 新人賞
| {{sort|フォックス|トビー・フォックス}}
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="GDC" />
|-
| align="center"| 2016年3月16日
! scope="row"| {{sort|Game Developers Choice Awards|2016 [[:en:Game Developers Choice Awards|Game Developers Choice Awards]]}}
| 物語賞
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="GDC" />
|-
| align="center"| 2016年3月16日
! scope="row"| {{sort|Independent Games Festival|2016 [[:en:Independent Games Festival|Independent Games Festival]] Awards}}
| [[:en:Seumas McNally Grand Prize|Seumas McNally Grand Prize]]
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="IGF">{{cite web |url=http://www.vg247.com/2016/01/06/her-story-2016-igf-awards/ |title=Her Story, Undertale, Darkest Dungeon receive multiple 2016 IGF Award nominations |last=Nunneley |first=Stephany |website=[[VG247]] |publisher=[[Videogaming247]] |date=January 6, 2016 |accessdate=January 21, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6eYOWqOA1 |archivedate=January 15, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年3月16日
! scope="row"| {{sort|Independent Games Festival|2016 [[:en:Independent Games Festival|Independent Games Festival]] Awards}}
| 優秀音響賞
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="IGF" />
|-
| align="center"| 2016年3月16日
! scope="row"| {{sort|Independent Games Festival|2016 [[:en:Independent Games Festival|Independent Games Festival]] Awards}}
| 優秀物語賞
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="IGF" />
|-
| align="center"| 2016年3月16日
! scope="row"| {{sort|Independent Games Festival|2016 [[:en:Independent Games Festival|Independent Games Festival]] Awards}}
| 観客賞
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="IGFwinners">{{cite web |url=http://www.gamasutra.com/view/news/268277/Her_Story_takes_home_top_honors_at_the_18th_annual_IGF_Awards.php |title=Her Story takes home top honors at the 18th annual IGF Awards |website=[[Gamasutra]] |publisher=[[UBM TechWeb]] |date=2016年3月16日 |accessdate=2016年3月16日 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160411213833/http://www.gamasutra.com/view/news/268277/Her_Story_takes_home_top_honors_at_the_18th_annual_IGF_Awards.php |archive-date=April 11, 2016 |dead-url=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年3月19日
! scope="row"| [[サウス・バイ・サウスウエスト|SXSW]] Gaming Awards
| ゲーム・オブ・ザ・イヤー
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="SXSW nom">{{cite web |url=http://www.polygon.com/2016/1/25/10830286/sxsw-gaming-award-nominees-2016 |title=Bloodborne, Metal Gear Solid 5 among SXSW Gaming Award nominees |last=Frank |first=Allegra |website=[[Polygon (website)|Polygon]] |publisher=[[Vox Media]] |date=January 25, 2016 |accessdate=February 17, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6eoMvq8Nt |archivedate=January 25, 2016 |deadurl=no}}</ref>
|-
| align="center"| 2016年3月19日
! scope="row"| [[サウス・バイ・サウスウエスト|SXSW]] Gaming Awards
| ゲームプレイ優秀賞
| ''Undertale''
| {{nom}}
| align="center"| <ref name="SXSW nom" />
|-
| align="center"| 2016年3月19日
! scope="row"| [[サウス・バイ・サウスウエスト|SXSW]] Gaming Awards
| 最も達成度の高かったクラウドファンディングゲーム
| ''Undertale''
| {{won}}
| align="center"| <ref name="SXSW">{{cite web |url=http://www.polygon.com/2016/3/21/11277046/sxsw-gaming-awards-winners-2016 |title=The Witcher 3 takes top honors at yet another award show, the SXSW Gaming Awards |last=Sarkar |first=Samit |work=[[Polygon (website)|Polygon]] |publisher=[[Vox Media]] |date=March 21, 2016 |accessdate=June 5, 2016 |archiveurl=http://www.webcitation.org/6gZ6BMatY |archivedate=April 6, 2016 |deadurl=no }}</ref>
|-
| align="center"| 2016年3月19日
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| 有望な知的財産賞
| ''Undertale''
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| マシュー・クランプ文化イノベーション賞
| ''Undertale''
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| ストーリー賞
| ''Undertale''
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| align="center"| <ref name="bafta noms">{{cite web | url = http://www.vg247.com/2016/03/10/rocket-league-the-witcher-3-fallout-4-others-up-for-bafta-best-game-award/ | title = Rocket League, The Witcher 3, Fallout 4, others up for BAFTA Best Game Award | website = [[VG247]] | first = Stephany | last = Nunnely | date = March 10, 2016 | accessdate = March 10, 2016 | publisher = [[Videogaming247]] |archive-url=http://www.webcitation.org/6hCnIWJHb |archive-date=May 2, 2016 |dead-url=no}}</ref><ref>{{cite web | url = http://www.gamesindustry.biz/articles/2016-04-07-fallout-4-wins-best-game-at-baftas |website = [[GamesIndustry.biz]] | first = Rachel | last = Weber | title = Fallout 4 wins best game at BAFTAs | date = April 7, 2016 | accessdate = April 7, 2016 | publisher = [[Gamer Network]] |archive-url=http://www.webcitation.org/6hCmxLahf |archive-date=May 2, 2016 |dead-url=no}}</ref>
|}
|}

== 注釈 ==
{{Notelist}}

== 出典 ==
{{Reflist|30em|refs=

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<ref name="Gamasutra Music2">{{cite web | url = http://www.gamasutra.com/blogs/JasonYu/20160414/270290/An_Examination_of_Leitmotifs_and_Their_Use_to_Shape_Narrative_in_UNDERTALE__Part_2_of_2.php | title = An Examination of Leitmotifs and Their Use to Shape Narrative in UNDERTALE - Part 2 of 2 | first = Jason | last= Yu | date = April 14, 2016 | accessdate = April 21, 2016 | website = [[Gamasutra]] | publisher = [[UBM TechWeb]] |archive-url=http://www.webcitation.org/6hCjGo8yW |archive-date=May 2, 2016 |dead-url=no}}</ref>

<ref name="rps funniest">{{cite web |url=https://www.rockpapershotgun.com/2015/12/16/funniest-pc-game-2015/ |title=The RPS Advent Calendar, Dec 16th: Undertale |date=December 16, 2015 |website=[[Rock, Paper, Shotgun]] |publisher=[[Positive Internet]] |access-date=May 16, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20151226135527/http://www.rockpapershotgun.com/2015/12/16/funniest-pc-game-2015/ |archive-date=December 26, 2015 |dead-url=no}}</ref>
}}

== 外部リンク ==
* [http://undertale.com 公式サイト] {{en icon}}
* {{Wikiquotelang-inline|en|Undertale}}


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[[Category:ファンタジーコンピュータゲーム]]
[[Category:コンピュータRPG]]
[[Category:コンピュータRPG]]

2016年6月15日 (水) 02:44時点における版

Undertale
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 Microsoft Windows, OS X
デザイナー トビー・フォックス
音楽 トビー・フォックス
美術 トビー・フォックス
テミー・チャン
人数 1人
発売日 2015年9月15日
エンジン GameMaker: Studio英語版
テンプレートを表示

Undertale』(または『UNDERTALE』、アンダーテイル)は、インディーゲーム作者トビー・フォックス (Toby Fox) が開発したコンピュータRPG2015年9月15日に、Microsoft WindowsおよびOS X向けに発売された。

ストーリーは、地下世界 (the Underground) と呼ばれる場所を舞台に展開する。主人公はあるとき、不吉な言い伝えのある山から転落し、地下世界へと落下する。そこはモンスターたちのすむ広大な領域で、魔法の結界によって地上の世界からは隔絶されている。主人公はさまざまなモンスターと出会い、ふれあいながら、地上へ帰るための冒険を繰り広げていく。

システム面での大きな特徴は、バトルでモンスターを倒す必要が必ずしもないということである。モンスターに話しかけたり、いろいろと働きかけたりすることで、戦闘を平和裏に終わらせることができる。また、敵のターンは、短い弾幕のような攻撃を避けるシステムになっている。プレイの中でモンスターを殺すのか逃がすのか、その選択に応じてゲーム結果が変化する。特に、会話の内容やストーリーの結末は、プレイヤーの決断しだいでいくつかに分岐する。

作者のトビー・フォックスは、グラフィックの一部分を除けば、ゲーム全編をひとりだけで開発した。製作資金はクラウドファンディングで調達され、開発には2年以上が費やされた。着想のもととなった作品には、『MOTHERシリーズ』、『マリオ&ルイージRPGシリーズ』、弾幕シューティングゲームの『東方Project』、コメディ番組の『Mr.ビーン』などがある。本作はレビュアーに高く評価されている。とりわけ称賛を集めているのが、シナリオ・キャラクター・直感的な戦闘システムである。売上は100万本以上を記録、ゲーム系メディア主催のゲーム・オブ・ザ・イヤーをはじめとして、複数の年間ゲーム大賞にノミネートされている。

システム

『Undertale』は見下ろし型のRPGである[1]。プレイヤーはあるひとりの子供を操作し、さまざまな障害をクリアしながらストーリーを進めていく[2]。プレイヤーは地下世界の町や洞窟を探索しながら、行く手をさえぎるパズルを解いていく必要がある[2][3]。地下世界はモンスターのすみかになっており、たびたび戦闘を挑まれる[3]。モンスターを殺すこともできるし、逆に逃がしたり友達になったりすることもできる。それはプレイヤーの決断しだいである[2][4]

イベントやランダムエンカウントで敵と遭遇すると、バトルモードが始まる。敵の攻撃パートは弾幕系シューティングのようなシステムになっており、赤いハートマーク(プレイヤーの自機)を操作して、モンスターの攻撃に当たらないよう避ける[2][3]。ゲームが進むにつれて新しい要素が加わる。たとえば、色がついている攻撃は、動かずにやり過ごしたり、逆に止まらず動いてすり抜けたりしなくてはいけない。さらに、一部のボス戦ではハートマークの操作方法自体が変わる[5]。敵に攻撃を仕掛ける場合は、タイミングよくボタンを押す必要がある。敵を倒すとEXPとGOLDが手に入る[6]。攻撃する代わりに「ACT」を選択すると、非暴力的な行動に出ることができる。選べる行動の内容は、敵によってさまざまである[2]。適切な行動で敵に応じると、「見逃す」選択肢が取れるようになり、殺すことなく戦闘を終えることできる[7]。ボス戦を平和的に切り抜ける方法は若干異なる。各ターンのはじめにはボスキャラのメッセージが表示されるが、このダイアローグが終了するまで、HPを守り続ける必要がある。本作の特徴は、敵を殺したのか逃がしたのかによって、ストーリーが分岐したりエンディングが変化したりするという点にある。もちろん、敵を一体も殺さずにゲームクリアすることも可能である[8]

バトルの中で、モンスターはプレイヤーと会話を交わす。プレイを通じて、プレイヤーはモンスターの振る舞い方や考え方を理解するようになっていく[9]。敵の攻撃はプレイヤーの接し方しだいで変わる。攻撃以外を選択すれば敵の攻撃も簡単になるし、攻撃をしかければ難しくなる[3][9]。さらに、本作ではメタフィクション的な要素がたびたび登場し、システム面・ストーリー面の両面で重要な役割を果たしている[10]。たとえば、二周目以降のプレイでは、以前の周回プレイで取った行動に応じてボス戦での会話内容が変わったりもする[11]

プロット

『Undertale』の舞台となる地下世界 (the Underground) は、モンスターたちの領界である。かつて、人類とモンスターとは対等に暮らしていた。しかし、やがて戦争がはじまり、モンスターは地下へ追放される。地下世界は封印された。地上と地下とを隔てているのは、魔法の結界である。地下へ降りるための唯一の入り口はエボット山 (Mount Ebott) だ[12]。あるひとりの人間の子供が地下世界に落ち、そこでフラウィー (Flowey) と出会う。フラウィーは感情を持つ花である。フラウィーはこのゲームのプレイ方法を伝授し、さらに、人間をそそのかして、敵を殺して「EXP」を稼ぎ、「LV」(またはLOVE)を上げるよう言ってくる[注釈 1]。フラウィーは人間を殺しにかかり、危うくソウルが奪われそうになるが、すんでのところでトリエル (Toriel) に救出される。トリエルはヤギ型のモンスターで、母親のようにやさしくふるまう。彼女はパズルの解き方や、モンスターを殺さずに戦闘を切り抜ける方法を教えてくれる。トリエルの望みは、人間を養子に迎えることである。人間を自分のもとへ置いておき、地下世界の王、アズゴア・ドリーマー (Asgore Dreemurr) の手から守ろうとしているのだ。

しかし、やがて人間はトリエルのもとを去り、アズゴアの城を探しに向かう。地下世界を封印する結界はアズゴアの城にあり、そこから地上へ戻ることができるのである。旅の途中で何人かのモンスターと出会う。地下世界の見張り役を務めるガイコツの兄弟、サンズ (Sans) とパピルス (Papyrus) 。王国騎士団のリーダー、アンダイン (Undyne) 。王直属の科学者、アルフィス (Alphys)。そして、アルフィスが作り上げたテレビ司会者ロボット、メタトン (Mettaton) である。うち何人かとは戦闘になる。戦闘になった場合、殺すのか、あるいは慈悲を見せるのか、選択を迫られる。見逃した場合、そのキャラクターと人間とは友達になる。旅を続けるなかで、かつて人類とモンスターとの間に起こった戦争の原因がわかってくる。その昔、アズゴアとトリエルは結婚しており、ふたりの間には実の息子、アズリエル (Asriel) がいた。ある日、ひとりの人間の子供が地下世界に落ちてきて、アズリエルと友達になった。アズゴアとトリエルも人間を実の子供のように育てた。ところが、人間の子供はあるとき重い病気にかかり、やがて亡くなってしまった。アズリエルは子供の遺体を人間たちのもとへ返しに行くが、逆に人間たちの襲撃を受け、殺されてしまった。こうして、アズゴアは人間たちに戦争をしかけることを決心した。現在、アズゴアは結界を破ろうとしているが、そのためには人間のソウルが7つ必要である。すでにそのうち6つが集まっている。

ゲームのエンディングは、プレイヤーがモンスターとの戦闘にどう対処してきたかによって決まる[8][注釈 2]。モンスターを一体でも殺しており、かつ全滅させてはいない場合、次のようになる。人間はアズゴアの城にたどり着き、人間の側もモンスターのソウルを奪わなければ結界を越えられないという事実を知る。つまり、アズゴアを倒す必要があるのだ。アズゴアとの対面を前にして、サンズが現れ、人間を呼び止める。そこでサンズが明かすのは、「LOVE」は「Level Of ViolencE」(暴力レベル)、「EXP」は「EXecution Points」(処刑ポイント)の頭文字だったという事実である。サンズは、人間がモンスターに施してきた処置全体を鑑み、審判を下す。その後、人間はアズゴアと対戦する。フラウィーが途中で割り込み、アズゴアを殺して6つのソウルを奪う。ところが、ソウルはフラウィーに歯向かい、その力を借りた人間は、ついにフラウィーを打ち負かす。人間は意識を失うが、やがて結界の外側の世界で目覚める。その後、サンズが電話をかけてきて、人間がいなくなったあと地下世界がどうなったのか教えてくれる。

一方、プレイヤーがモンスターを一体も倒しておらず、さらに過去の周回プレイでゲームをクリアしている場合[15]、以下のようになる。まず、フラウィーがアズリエルの生まれ変わりであることが明らかになる。フラウィーはアルフィスの実験過程で偶然生み出された存在だった。トリエルが現れて、人間とアズゴアとの戦闘を止めに入り、また、旅の途中で仲間になってきたモンスターたちがその輪に加わる。しかし、そこへフラウィーが襲いかかる。フラウィーは、すべてのモンスターのソウルを吸収してアズリエルの姿へと変身し、人間に戦闘を仕掛ける。死闘のさなか、人間は仲間たちと心で通じ合うのを感じる。そして、ついには勝利を勝ち取る。アズリエルは子供の姿に戻り、結界を破壊し、自分の行いに後悔をにじませながら去っていく。人間は意識を失うが、やがて目を覚まして、友達に囲まれている自分に気づく。人間は、自分の本当の名前がフリスク (Frisk) であることを知る。モンスターたちは地上に戻り、人間たちとふたたび一緒に暮らし始める。選択肢によっては、トリエルがフリスクの親代わりになってくれる。

もうひとつのエンディングは、すべてのモンスターを殺し尽くした場合に見ることができる[11][15]。このルートでのフリスクは、ある人物の悪しき魂に染まっている。その人物とは、かつて地下世界へ落ちてきてアズリエルと友達になった、最初の人間の子供である。フリスクがアズゴアの城にたどり着くと、サンズは侵入を阻止しようとする。しかし、結局はフリスクに殺され、アズゴアとフラウィーも同じように殺される。ここで、最初に落ちてきた子供が姿を現して主導権を握り、プレイヤーが望むと望まざるとにかかわらず、問答無用で世界を破壊する。その後もう一度ゲームをやり直すためには、世界を元通りに戻さなければならず、そのためにプレイヤーは対価を要求される。すなわち、フリスクのソウルを最初に落ちてきた子供に捧げなければならないのである。

開発

トビー・フォックスは本作の開発に2.7年を費やした[16]。制作資金は、Kickstarter上のクラウドファンディングキャンペーンを通じて調達された。キャンペーンは2013年6月25日に始まり、当初の目標金額は5,000ドルだった。終了したのは2013年7月25日で、2,398人から51,124ドルが集まった。実に目標金額の10倍以上である[17]。まず、フォックスはゲーム制作システムGameMaker: Studio英語版で戦闘システムを作り、その後ゲーム本編の制作に入った。フォックスはいわゆるJRPGのファンであるが、古いRPGのデザインにはかねてから退屈しており[18]、そういったものにとらわれないゲームを作りたいと考えていた。開発にあたって目指したのは、「興味をそそられるキャラクター」をゲームに吹き込むこと、そして、「ゲームならではの表現媒体をストーリーテリングの道具として活かし、ストーリーとゲームシステムとを別々のレベルで扱うようなことはしない」ことである[18]

グラフィックの一部分を除けば、フォックスはほとんど全編をひとりで制作した。他人には頼らず作ろうと決心していたのである[16]。しかし、フォックスにはゲーム開発の経験がほとんどなかった。子供のころは、3人の兄弟と一緒に『RPGツクール2000』でゲームづくりを楽しんでいた。しかし、それも完成までこぎつけたことはほとんどなかった。高校時代には『MOTHER2』のROMハックに取り組み、いくつか作品を残した[18]。ゲーム開発のキャリアはそれだけだった。メイン・アーティスティック・アシスタントとしてテミー・チャン (Temmie Chang) が参加し、スプライトとコンセプトアートを多く手がけている[19]。フォックスは考えでは、もっと大人数のアーティストチームが加わっていたとしても、グラフィックの方向性は変わっていなかっただろうという。「プレイヤーが愛着を抱くのは、細かく描き込まれたキャラクターじゃない。シンプルに描かれたキャラクターのほうなんだ。そう確信している」。特に、シンプルなグラフィックを用いると、視覚的なギャグが使いやすいというメリットがあったという[20]

ゲームデザイン

バトルシステムのうち敵ターンの攻撃は、『東方Project』をはじめとする弾幕系シューティングゲームや、『マリオ&ルイージRPGシリーズ』に影響を受けている[21]。フォックスは、自分でも楽しめるようなバトルシステムを作りたいと考えた[22]。『Undertale』には、『スーパーマリオRPG』(1996年)や『マリオ&ルイージRPG』(2003年)と同じくらい魅力的なバトルシステムが必要だった。レベル上げやゴールド稼ぎなど、単調な作業をプレイヤーに強制することは一切やめた。「おつかいクエスト」も入れないようにした。おつかいクエストは、一度来た道を戻らなくてはならないということがあって、フォックスはそれが嫌だった[16]。難易度がやさしめに、楽しめる程度になっているかどうかよく確かめた。弾幕シューティングをやったことのない友人にテストプレイを頼み、初心者でもクリア可能であるとを確認した。フォックスは本作の難易度設定に最善を尽くしたと考えており、いまの状態とは別に難易度設定機能などをつけても煩雑になるだけだろうと考えている[23]

本作の会話システムは、『真・女神転生』(1992年)に着想を得ている。この作品には、プレイヤーがモンスターと会話することで戦いを避けられるというシステムがあった[21]。フォックスはこのシステムを掘り下げようと考え、モンスターとの交渉に失敗した場合は一度バトルを経ないと次に進めないようにした。フォックスはこう言っている。「僕はぜひ一度モンスターと会話をしてみたかったんだ。そういう欲求を満たしてくれるシステムを作ってみたかった」[3] 。システムを開発していくなかで、敵を一度も倒さずにゲームをクリアするというコンセプトは「ごく自然にできあがっていった」[24]。しかし、戦う選択肢そのものをなくそうと考えたことはなかった[24] 。なぜ戦う選択肢を残したのかという質問に対して、フォックスは「それこそがこの作品のテーマの中核」を占めるのであり、プレイヤー自身で答えを考えてほしいと応じている[24]

シナリオ

シナリオ中のコミカルな要素は、「Mr.ビーン」のようなコメディ番組や、ネットカルチャーに影響を受けている。また『MOTHER2 ギーグの逆襲』の不気味な雰囲気にも触発されている[16]。しかし、本作に最も強い影響を与えたのは、他の諸々の作品ではなく、「従来のほとんどのゲームで不問に付されてきた発想をひっくり返したい」というフォックスの欲望であろう[24]。シナリオ執筆は、キャラクターの話し方と雰囲気が固まってからはずいぶん楽になったとフォックスは語っている。世界観はごく自然に組み上がっていった。ストーリーは世界そのものが自ら語り出してくれるかのようだった[20]。フォックスが特に気を配ったのは、ゲーム中のモンスターがそれぞれ「独立した個人」であるかのように感じられるようにすることだった[21]。インタビューでは『ファイナルファンタジーシリーズ』を引き合いに出し、「『ファイナルファンタジー』みたいなRPGのモンスターは全部おなじように見えるんだ。そこになんの意味も感じられない」と述べている。[21]

ゲーム中、最初に出会うキャラクターのひとりがトリエルであるが、彼女はゲームでよくあるチュートリアルキャラクターのパロディになっている。フォックスは、『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』(2011年)のナビキャラクター、フィンの使い方に強い不満を感じていた。謎ときの答えをすぐにばらしてしまうことが多かったからである。その一方で、RPGには一般的に母親のキャラクターが少なすぎるとも感じていた。フォックスには、『ポケットモンスターシリーズ』や『MOTHER』、『MOTHER2』に登場する母親は、「キャラクターというよりは象徴的な存在」であるように感じられた[18]。そこで、トリエルのキャラクター像は、「自らすすんでお母さんらしくふるまうお母さん」を目指して、また「心の底からプレイヤーのことを気遣ってくれる」キャラクターを目指して作られることになった[18]

音楽

本作のサウンドトラックは、全編フォックスが単独で制作した。フォックスは独学のミュージシャンである。サウンドトラックは特に、『MOTHER2』をはじめとする[25]スーパーファミコンRPGの音楽[16]や、Webコミックの『Homestuck』の影響を受けている。『Homestuck』にはフォックスも音楽を寄せている[16]。ただフォックスは、特定の作品の音楽だけではなく、これまで聴いてきた音楽、とりわけビデオゲームの音楽[25] はすべて取り込もうと努力したとも述べている[16]。サウンドトラック中、90%以上の楽曲は本作だけのために作曲された[26]。サンズとのボス戦で流れる「Megalovania」は例外で、過去に『MOTHER2』のROMハックと『Homestuck』で使用されている[27]。どのシーンでも必ず、プログラムより先に楽曲を作るようにしたという。こうすることで、シーンの演出もやりやすくなった[26]。フォックスは当初トラッカーで作曲しようとしていたが、使うのが難しかったので、結局楽曲の各パートを別々に再生し、それをひとつのトラックにまとめることにした[25]

批評家はサウンドトラックに好意的で、音楽の存在がゲーム自体の成功にも大きく貢献したと受け止められている。特に高い評価を得ているのは、キャラクターごとのライトモティーフがすみずみにわたって使い尽くされている点である[28][29]。中でも「Hopes and Dreams」は評価が高い。この曲は、ノーキルでプレイした場合のボス、アズリエルとの戦闘で流れる。それまでに登場してきたキャラクターのテーマが次々と流れる趣向になっており、USGamerのナディア・オックスフォードは「冒険を締めくくる最高の曲」であると評している[27]。オックスフォードによれば、「既出の曲を用いてまったく新しい経験を生み出す」フォックスの手腕はサウンドトラック全体を通じて発揮されているが、「Hopes and Dreams」では特にその能力が表れているという[27]。また、GameSpotのテイラー・ヒックスは、チップチューンを引き合いに出して、本作の音楽と比較検討している[30]

発売

2015年9月15日、Microsoft WindowsおよびOS X向けに発売された[31]。フォックスは他のプラットフォームで発売することに意欲を示しているが、ゲームエンジンが任天堂のプラットフォームをサポートしていないため、移植のためにはプログラミングをやり直す必要があると述べている[16]。2016年1月にはパッチが公開され、バグが修正されるとともに、青色の攻撃の色味が変更され、色覚異常のひとに配慮されたつくりになった[32]

他にも『Undertale』関連のメディア・商品が出ており、キャラクターのフィギュアやぬいぐるみも販売されている[33]。オフィシャルサウンドトラックは、2015年にゲーム本編と同時に発売された[34] 。また、カバーアルバムが2枚出ている。2015年にはRichaadEBとAce Watersのメタルアルバム「Determination」が[35][36]、2016年にはCarlos Eieneのジャズアルバム「Live at Grillby's」が発売された[37]

評価

評価
集計結果
媒体結果
Metacritic92/100[38]
レビュー結果
媒体結果
デストラクトイド10/10[2]
ゲーム・インフォーマー9.5/10[40]
GameSpot9/10[30]
Giant Bomb5/5stars[39]
IGN10/10[14]
PC Gamer US91/100[41]
USGamer5/5stars[42]

『Undertale』は批評家の称賛を受け、早くもカルトゲーム英語版のひとつとみなされるようになっている[43][44]。レビュー集積サイトのMetacriticには42本のレビューが掲載されており、平均点は92/100である。これは、2015年のWindowsゲームランキングでは3位に位置する[38]。特に評価を受けているのが、シナリオ、戦闘システム、ユニークなキャラクターである。GameSpotのテイラー・ヒックスは「近年もっとも先進的かつ斬新なRPGのひとつ」と述べ[30]IGNのカリー・プレイギは「見事に練り上げられたゲーム体験」と評価している[14]。Steam Spyの調査速報によれば、『Undertale』はSteamでの2015年のベストセラーランキングに入っており、この年の売上は530,343本だった[45]。2016年2月はじめには100万本に到達している[46]

Game Informerのダニエル・タックは、戦闘システムが「非常に微妙なところまで作りこまれている」ことを評価しており、敵キャラ一体一体とのエンカウントがそれぞれユニークであると述べている[40]。Giant Bombのオースティン・ウォーカーは戦闘面での複雑さを評価しており、「型破りかつ巧妙で、なかには実に難易度の高いバトルもある」と評している[39]。The Escapistのベン・クロショーは「ターン制の戦闘要素とリアルタイムの戦闘要素の組み合わせはホントにうまく効いている」と称賛[47] 。IGNのプレイギは、会話によって戦闘を回避するというシステムを高く買っている[14]ボストン・グローブのジェシー・シンガルが評価しているのは、攻撃以外の行動を選んでいるうちにいつのまにかモンスターに感情移入してしまうという点である。このような部分が『Undertale』の「深い部分にある、根本的なやさしさ」を示していると述べている[48]

シナリオ・物語もやはり称賛を受けている。IGNのプレイギは「素晴らしい」と述べている[14]。The Escapistのクロショーは、2015年でシナリオが最もよかったゲームとして『Undertale』を推しており、「陽気で楽しいんだけれど、それだけじゃなく、終盤は本当に心に響くところもある」と評価している[47]。Destructoidのベン・デイヴィスは、キャラクターとコメディの扱いを評価しており、また本作の空気感・キャラクター・ストーリーテリングを『洞窟物語』(2004年)と比較している[2]。PC Gamerのリチャード・コベットのコメントも同様で、「ジョークが、一見弱点になりそうな場面でもちゃんとうまく機能している」[41]。Breitbartのネッド・プライスは、シナリオにこめられた「情熱と魅力」を評価しているが、会話の内容が「散漫でうすら寒いユーモア」に走ってしまう傾向もあると述べている[49]

グラフィックについては賛否両論ある。Giant Bombのウォーカーは「シンプルだが雄弁」と評している[39]。IGNのプレイギの見解では、グラフィックは「きれいな部分ばかりではない」「見苦しいところもある」が、音楽とアニメーションがその点を補っていたとも述べている[14]。Breitbartのプライスは「平板。キャラクターデザインの水準はすばらしいが、アートワークはそのレベルに達していない」とコメントしている[49]。The Escapistのクロショーは「最低限というか必要な機能を満たしている程度。ひとことで言ってしまえば、ダメ」と評する[47]。一方で、グラフィックを気に入っているレビュアーもいる。Game Informerのダニエル・タックは、ビジュアルがキャラクター・設定によくマッチしているという感触を述べており[40]、PC Gamerのリチャード・コベットも、ビジュアルによって感動をうまく伝えることに成功していると評価している[41]

受賞

『Undertale』は、ゲーム系メディア主催の賞を複数受賞している。ノミネート回数も多い。The Jimquisition[50]とZero Punctuation[51]ではゲーム・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、Rock, Paper, Shotgun[52]ではゲーム・オブ・ザ・マンスに選ばれた。GameFAQs[53]では投票でオールタイム・ベストに選ばれ、Destructoid[54]IGN[55]では年間最優秀PCゲーム賞に選ばれた。Independent Games Festival Awardsでは観客賞を[56]SXSW Gaming Awardsでは「もっとも達成度の高かったクラウドファンディング・ゲーム」に指名され、マシュー・クランプ文化イノベーション賞 (the Matthew Crump Cultural Innovation Award) を受賞した。[57]

注釈

  1. ^ RPGで「LV」「EXP」といえば、「レベル」「経験値」の略。どちらも稼いでおきたい数値。[13]
  2. ^ 3つのエンディングはそれぞれ、「中立ルート (neutral run)」「平和主義ルート (pacifist run)」「無慈悲ルート (no mercy run)」あるいは「虐殺ルート (genocide run)」と呼ばれている。[11][14][15]

出典

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外部リンク