ミッキー・トーマス

ミッキー・トーマス
ミッキー・トーマス（1977年）
基本情報
出生名	ジョン・マイケル・トーマス (John Michael Thomas)
生誕	(1949-12-03) 1949年12月3日（75歳）
出身地	アメリカ合衆国
ジャンル	ロック、ブルースロック ポップ・ロック
担当楽器	歌
活動期間	1970年 - 現在
共同作業者	ジェファーソン・エアプレイン スターシップ

ジョン・マイケル・“ミッキー”・トーマス(John Michael "Mickey" Thomas、1949年12月3日－、ジョージア州カイロ生まれ)は、アメリカ人のロック歌手、ブルーズ歌手。ジェファーソン・スターシップ、スターシップのリード・ヴォーカルとして知られている。

経歴

初期の音楽活動

子供の時から長く友人であったチャールズ・コネルとトミー・ヴェランと一緒に、ビートルズの公演を見に行こうと1965年にアトランタに旅行したことが、トーマスが音楽の道に進むきっかけとなった。その後、トーマス、コネル、ヴェランの3人は自分達のバンドを結成した。この時はヴェランがリード・ヴォーカルをやったのだった。3人がそれぞれ別々の大学に進学したため、バンドは解散した。しかしこの後1970年代初期に、もう一人のメンバー、友人のバド・トーマスを加えて「ジェッツ」という名前でバンドは再結成される。

トーマスは「ローヅ・オヴ・ロンドン」というガレージ・バンド－このバンドはジョージア州ダグラスで結成されたバンドだったが－のヴォーカルを短期間務めたことがある。バンドの他のメンバーには、ギタリストのビリー・フォルソム、ベーシストのボブ・ハッチンソン、キーボードにビリー・コービ、ドラムにトロイ・ブラジンガムという顔ぶれだった。

エルヴィン・ビショップ・グループ

トーマスはジェッツでリード・ヴォーカルをしながらも、1974年にはエルヴィン・ビショップ・グループにバック・コーラスの一員として加わった。そして結局はこのグループでもリード・ヴォーカルをすることになった。このエルヴィン・ビショップ・グループでの成果としては、「フールド・アラウンド・アンド・フェル・イン・ラヴ」が1976年にシングル・チャートで第三位まで上昇したことが挙げられる。

ジェファーソン・スターシップ

1979年4月、マーティ・バリンとグレイス・スリックがバンドを辞めたので、ジェファーソン・スターシップに参加しないかという話がトーマスにもちかけられた。1981年、トーマスは2枚目のソロ・アルバム「アライヴ・アロウン」を録音する。2年後、アインズレー・ダンバーがジェファーソン・スターシップを辞めた後、エルヴィン・ビショップ・グループの前ドラマー、ドニー・ボールドウィンが、後任のドラマーとなった。

トーマスは1980年代初期の大部分をジェファーソン・スターシップのヴォーカルとして過ごしている。中にはスリックとのデュエットで録音したものも何曲か存在している（スリックは1981年に再加入している）が、徐徐にバンド内での存在感は大きくなっていった。1984年にポール・カントナーが脱退した後は、トーマスはバンドのリーダーとなった。1985年から1989年までの間に、新しく名前がついた「スターシップ」はその最大のヒット収め、成功していた。グレイス・スリックが再度バンドを辞めた1988年には、トーマスは全曲でリード・ヴォーカルを務めることになった。しかし、スターシップのポップス・バンドとしての幸運も長くは続かなかった。あるバーでドニー・ボールドウィンがトーマスを殴った後、ツアーはキャンセルされることになった。トーマスの受けた傷は、顔面の整形手術が必要となる程のものだったのである。この事件の後、ボールドウィンはバンドを辞めた。

ミッキー・トーマス率いるスターシップ

本来のメンバーによるスターシップは1991年に解散することになった。1992年、ポール・カントナーはジェファーソン・スターシップをトーマス抜きで再結成し、一方トーマスは「ミッキー・トーマス率いるスターシップ」という名で新しくツアーに出ることが可能なバンドを結成した。このバンドの名前をそのままツアーの名前にして、活動が続けられた。

ソロ活動と共作の成果

トーマスは1976年にソロ・アルバム「アズ・ロング・アズ・ユー・ラヴ・ミー」を録音している。

トーマスの最初のサウンドトラックは、1986年の映画「ヤングブラッド」（ロブ・ロウ監督作品のホッケーを扱った映画）で使用された「スタンド・イン・ザ・ファイア」である。トーマスはまた、映画「カクテル」（1988年）で「ワイルド・アゲイン」という曲を、映画「シング」（1989年）で同タイトルの曲を録音している。さらに、1989年、映画「ドリーム・ア・リトル・ドリーム」に出演、またこの映画のサウンドトラックで、タイトル曲とそのデュエット版とを録音している。デュエット版ではメル・トーメと共に歌っている（このデュエット版は映画のエンド・ロールで演奏されている）。

1998年にはサミー・ヘイガーのアルバム「マーチング・トゥ・マーズ」に客演参加している。

2002年、トーマスは、ツアーバンドと共に自分がかつて吹き込んだジェファーソン・スターシップのヒット曲をすべて録音し直している。この再録音されたアルバムは2003年に発売されたが、バンド名の表記はなく、セントクレア・エンターテインメント・グループのシリーズ名が「Forever Gold」と記されていただけだった。

2004年にはトーマスはファブリツィオ・グロッシのプロデュースでアルバム・プロジェクトを立ち上げ、「オーヴァー・ジ・エッジ」という名前でアルバムを発売した。2008年、アインズレー・ダンバーと新しいアルバムで共演している。このアルバムにはオジー・オズボーン・バンドの前ギタリスト、ジェイク・E・リーが参加している。トーマスは2008年後半にエルヴィン・ビショップと再びグループを結成しスターシップの活動を停止している。

2010年11月、ミッキー・トーマスは、スターシップの新しいアルバムである「ラヴレス・ファッシネイション」が、2011年の夏の終わり、もしくは秋になってすぐの頃に発売されると自身のウェブサイトで発表した。このアルバムは結局2013年9月に発売された。2011年7月には、もともと他のアーティストが録音している曲のカヴァー曲集をソロ・プロジェクト「マローダー（略奪者）」として発売している。

来日公演

• 2014年9月、進撃の阪神巨人 ロックコンサート!! 日本武道館で、深見東州、ジョー・リン・ターナー、ボビー・キンボール、スティーヴ・オージェリーと東州ロック5人組を結成し、一夜限りのチャリティーライブを行った。

ディスコグラフィ

ソロ・アルバム

• As Long as You Love Me (1976)
• Alive Alone （英語） (1981)
• Forever Gold (2003), St. Clair Entertainment
• Over the Edge （英語） (2004)
• Marauder (2011)
• The Blues Masters Featuring Mickey Thomas (2010)

エルヴィン・ビショップ・グループ （英語）

• Struttin' My Stuff (1975)
• Hometown Boy Makes Good! (1976)
• Raisin' Hell (1977)

ジェファーソン・スターシップ

• Freedom at Point Zero （英語） (1979)
• Modern Times （英語） (1981)
• Winds of Change （英語） (1982)
• Nuclear Furniture （英語） (1984)

スターシップ

• Knee Deep in the Hoopla （英語） (1985)
• No Protection （英語） (1987)
• Love Among the Cannibals （英語） (1989)
• Greatest Hits (Ten Years and Change 1979–1991) （英語）
• The Best of Starship （英語） (1993)
• Loveless Fascination （英語） (2013)

関連項目

• エルビン・ビショップ・バンド
• ジェファーソン・エアプレイン
• スターシップ

参照

• ミッキー・トーマス（MICKEY THOMAS） - ニュース、インタビュー、特集、レビュー、CD、DVD、Blu-ray、動画、試聴 - CDJournal.com

外部リンク

• Starship featuring Mickey Thomas