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「ボルボ・アステローペ」の版間の差分

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2017年4月20日 (木) 08:25時点における版

アステローペ


KC-B10MD 羽後交通

アステローペAsterope )は富士重工業が企画し、ボルボ社からセンターアンダーフロアエンジンシャシーを輸入し車体を架装したバスである。1987年から2001年まで製造。

概要

シャーシーはB10M国際科学技術博覧会(科学万博)シャトルバスや京成バス連節バスと同じ物を用いている。エンジンがホイールベース間にあるセンターアンダーフロア(ミッドシップ)構造のため、リアオーバーハング部分の空間に余裕があり、この部分を2階建て構造にしており、トランクや吹き抜け構造にすることが可能となっている。多くの事業主ではこの1階部分をサロンルームとしていた。また、この構造を「セミダブルスーパーハイデッカー(SSD)」と呼称する例もあり、当初からワンマン運行が可能であった。ごく少数ではあるが、「スーパーハイデッカー(SHD)」仕様の車もある。車名の「アステローペ」はボルボの商標ではなく、富士重工の商標である[1]

アステローペの運転席。インパネ左下の5個のボタンがATのセレクトボタン。右上のレバーはパーキングブレーキ。 エンジン(ボルボTHD102KE)
アステローペの運転席。インパネ左下の5個のボタンがATのセレクトボタン。右上のレバーはパーキングブレーキ。
エンジン(ボルボTHD102KE)

日本の観光バスとしては珍しくトランスミッションATドイツZF製)を採用している。後にMT車も出来、ごく少数存在する。またエンジンはこの時期の国産観光バスが17リットル-20リットル級のV型8気筒エンジンが主流だったのに対し、排気量約10リットルの直列6気筒ターボ付きエンジン・THD102KE型(320PS)を搭載、他車に比べて燃費が良好で高速道路を長時間走る用途に向いていたため、1990年代に入ると高速バスで使用される例が増えた。1997年からのKC-車は従来と同排気量で出力を向上したDH10型(344PS)エンジンを搭載している。しかし1999年度(平成11年度)排出ガス規制に適合できないため、2001年5月で輸入・生産が打ち切られた。

その後、尿素を用いたユーロ5適合の新エンジンの発表がされたことから、輸入再開への動きも見られる。 [要出典]

シリーズの変遷

P-B10M

ボルボ・アステローペ

P-B10M 中央観光バス

1987年発売開始。ボディは富士重工15型HD-2をベースとした専用のもの(HD-3)を架装しており、フロントが角張っていた。ボルボ車のアイデンティティーである斜線の入ったラジエターグリルも組み込んでいた。エンジンは排気量9,595ccの直列6気筒ターボ付きエンジン・THD102KE型(320PS)を搭載した。

1990年には車体が小変更され、前面のラジエターグリルは大型化され、側面窓のラインが直線になった。またSHD仕様も登場した。

ボルボ・アステローペ SHD

P-B10M 有田交通

U-B10MC

ボルボ・アステローペ

U-B10MC 加越能鉄道

1990年発売開始。平成元年度排出ガス規制適合車となり、車体も7Sにモデルチェンジされたため丸くなり、「アステローペ・スペリオール」とも呼ばれていた。但し、前照灯が7Sのコンビネーションランプではなく従来車同様のシンプルな規格型の角2灯である。後部は当初角形5連ランプを採用していた。これまでの5速AT車に加えて、7速MT車も設定された。

1996年には車体が小変更され、日産ディーゼル・スペースアローと同様のリアコンビネーションランプとハイマウントストップランプを採用、前面のラジエターグリルが運転席側側面に移り、前面行先表示機(社名表示機)を装備したため、斜線の入ったフロントグリルはあるものの小型化された。

ボルボ・アステローペ 1996年式

U-B10MC JRバス関東

KC-B10MD

1997年発売開始。平成6年度排出ガス規制適合車となりエンジンは排気量9,595ccの直列6気筒ターボ付きエンジン・DH10型(344PS)を搭載している。

代表的ユーザー

この他、富士重工業自体も工場見学する来賓の送迎や運動部の遠征時に使用していた。

関連項目

脚注

  1. ^ バスマガジン20号 - ボルボ・アステローペのすべて

出典