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[[長野県]][[諏訪郡]][[富士見町]]生まれ。[[東京綜合写真専門学校]]を卒業し、その後同校の助手を経てフリーカメラマンとなる<ref>[https://web.archive.org/web/20090709182727/http://www.ihope.jp/2009/06/19135413.html 樋口健二写真集『原発』 隠された被曝労働者 (Liberal Utopia 持続可能な世界へ)](2009年7月9日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。1960年代より公害、労働災害、環境汚染等の問題を追う。1987年、[[ニューヨーク]]での第1回核被害者世界大会で日本の原発被曝の実態を報告した。同年より世界核写真家ギルド展に「原発」を出展し、[[ベルリン]]、[[モントリオール]]、[[トロント]]他で開催された。1995年には[[英国]]の公共テレビ局[[チャンネル4]]のリポーターとしてドキュメンタリー「隠された被曝労働 〜日本の原発労働者〜」("Nuclear Ginza")において[[原子力発電所]]における[[労働災害]]を取材<ref>[https://web.archive.org/web/20100604053639/http://www.ihope.jp/2010/05/29213511.html 隠された被曝労働 〜日本の原発労働者〜](2010年6月4日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>{{#tag:ref|このフィルムの[[日本放送協会|NHK]]での公開は封じられた<ref>{{cite web |url=http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=24302 |title=Testimony from Japan: "A Ship with no Captain". Evolving Coverup of a Nuclear Disaster... |author=Richard Wilcox |date=April 13, 2011 |work=Center for Research on Globalization |accessdate=2011/4/18 }}</ref>。|group=nb}}。各地での講演活動も活発に行っている。2013年NHK取材により全国放送にて、樋口健二〜原発・被爆労働者を撮影し続けてきたフォトジャーナリストとして、放送される。2014年9月韓国にて初めての写真展&講演会。 |
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2013年から『Mamademo(ママデモ)』主催による講演会&写真展多数。英・台・韓・仏・独など海外での評価が高い。 |
2013年から『Mamademo(ママデモ)』主催による講演会&写真展多数。英・台・韓・仏・独など海外での評価が高い。 |
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==受賞歴== |
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*[[1974年]] 国連[[世界環境写真コンテスト]]プロ部門において『四日市』が入賞 |
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*[[2001年]] [[ワールド・ウラニウム・ヒアリング]] {{仮リンク|核のない未来賞|en|Nuclear-Free Future Award}}教育部門賞受賞<ref>[https://web.archive.org/web/20020318184646/http://www.nuclear-free.com/english/higuchi.htm Kenji Higuchi, 2001 Nuclear-Free Future Education Award Recipient](2002年3月18日時点の[[インターネット |
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*[[2011年]] 『原発崩壊〜樋口健二写真集』で、第17回平和・協同ジャーナリスト基金賞受賞 |
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2017年9月5日 (火) 02:33時点における版
樋口 健二(ひぐち けんじ、1937年3月10日 - )は、日本の報道写真家。四日市ぜんそくをはじめとする高度経済成長による日本中の公害や原子力発電所における犠牲者、被曝労働等の取材で知られる。日本写真芸術専門学校副校長、日本ジャーナリスト専門学校客員講師、日本写真家協会会員、世界核写真家ギルド会員[1]。
経歴
長野県諏訪郡富士見町生まれ。東京綜合写真専門学校を卒業し、その後同校の助手を経てフリーカメラマンとなる[2]。1960年代より公害、労働災害、環境汚染等の問題を追う。1987年、ニューヨークでの第1回核被害者世界大会で日本の原発被曝の実態を報告した。同年より世界核写真家ギルド展に「原発」を出展し、ベルリン、モントリオール、トロント他で開催された。1995年には英国の公共テレビ局チャンネル4のリポーターとしてドキュメンタリー「隠された被曝労働 〜日本の原発労働者〜」("Nuclear Ginza")において原子力発電所における労働災害を取材[3][nb 1]。各地での講演活動も活発に行っている。2013年NHK取材により全国放送にて、樋口健二〜原発・被爆労働者を撮影し続けてきたフォトジャーナリストとして、放送される。2014年9月韓国にて初めての写真展&講演会。
2013年から『Mamademo(ママデモ)』主催による講演会&写真展多数。英・台・韓・仏・独など海外での評価が高い。
2011年の福島第一原子力発電所事故以来、樋口の仕事は注目を浴びてきている[5]。 2013年以降、広瀬隆(樋口健二を"我が師"と呼ぶ)、講壇士 神田香織、詩人 アーサー・ビナード、山本太郎参議院議員等とのコラボレーションによる講演会が話題を集めている。
受賞歴
- 1974年 国連世界環境写真コンテストプロ部門において『四日市』が入賞
- 2001年 ワールド・ウラニウム・ヒアリング 核のない未来賞教育部門賞受賞[6]
- 2011年 『原発崩壊〜樋口健二写真集』で、第17回平和・協同ジャーナリスト基金賞受賞
著書
- 樋口健二『闇に消される原発被曝者』三一書房、1981年5月。ISBN 4-380-81243-X。
- 樋口健二『売れない写真家になるには 四日市 毒ガス島 原発』八月書館、1983年10月。ISBN 978-4-938140-02-1。
- 樋口健二『原発被曝列島』三一書房、1987年12月。ISBN 4-380-87223-8。
- 樋口健二『アジアの原発と被曝労働者』八月書館、1991年1月。ISBN 978-4-938140-18-2。
- 樋口健二『これが原発だ カメラがとらえた被曝者 (岩波ジュニア新書)』岩波書店、1991年7月。ISBN 978-4-00-500194-1。
- 樋口健二『日本破壊列島 1970-1990』三一書房、1992年10月。ISBN 4-380-92244-8。
- 樋口健二『闇に消される原発被曝者』御茶の水書房、2003年5月。ISBN 4-275-01946-6。
- 樋口健二『はじまりの場所 日本の沸点』こぶし書房、2006年9月。ISBN 978-4-87559-210-5。
- 樋口健二『環境破壊の衝撃1966-2007 (新風舎文庫)』新風舎、2007年12月。ISBN 4-289-50761-1。
*樋口健二 『新装改訂 原発被曝列島』 三一書房、2011年8月。ISBN978-4-380-11000-9。
- 樋口健二 自伝 『無声慟哭 VoicelessCries』2015年3 月。電子書籍 (荒井潤編集)
- 樋口健二 写真・文 『毒ガスの島』~棄民たちの記録~ /こぶし書房、2015年6月。
写真集
- 樋口健二『四日市 樋口健二写真集』六月社書房、1972年。ASIN B000J9O2HO。
- 樋口健二『フォトドキュメント 原発 樋口健二写真集』オリジン出版センター、1979年8月。ASIN B000J7X3C6。
- 樋口健二『毒ガス島 樋口健二写真集 大久野島毒ガス棄民の戦後』三一書房、1983年8月。ISBN 978-4-380-83257-4。
- 樋口健二『山よろけ 北海道じん肺 樋口健二写真集』三一書房、1992年4月。ISBN 4-380-92222-7。
- 樋口健二『原発 1973年〜1995年 樋口健二写真集』三一書房、1996年8月。ISBN 4-380-96252-0。
- 樋口健二『樋口健二報道写真集成―日本列島’66‐’05』こぶし書房、2005年7月。ISBN 978-4-87559-194-8。
- 樋口健二『原発崩壊〜樋口健二写真集』合同出版、2011年8月。ISBN 978-4-7726-1034-6。
- 樋口健二 『新版 四日市 YOKKAICHI』写真集 (こぶし書房)2014年11月
共著
- 鳥越皓之『最後の丸木舟―海の文化史』御茶の水書房、1981年8月。ISBN 4-275-01946-6。
- 柏井宏之、南波悠二郎、樋口健二 著、「岩佐裁判の記録」編集委員会 編『原発と闘う 岩佐原発被曝裁判の記録』八月書館、1988年4月。ISBN 978-4-938140-09-0。
- 草の根出版会 編『日本の公害 〈4〉 ― 写真・絵画集成 高度成長と公害』日本図書センター、1996年4月。ISBN 978-4-8205-7299-2。
脚注
出典
- ^ 『環境破壊の衝撃1966-2007』初版(樋口健一, 2007)のカバーより
- ^ 樋口健二写真集『原発』 隠された被曝労働者 (Liberal Utopia 持続可能な世界へ)(2009年7月9日時点のアーカイブ)
- ^ 隠された被曝労働 〜日本の原発労働者〜(2010年6月4日時点のアーカイブ)
- ^ Richard Wilcox (April 13, 2011). “Testimony from Japan: "A Ship with no Captain". Evolving Coverup of a Nuclear Disaster...”. Center for Research on Globalization. 2011年4月18日閲覧。
- ^ Michael Alison Chandler (April 10, 2011). “In Japan, new attention for longtime anti-nuclear activist”. Washington Post 2011年4月18日閲覧。
- ^ Kenji Higuchi, 2001 Nuclear-Free Future Education Award Recipient(2002年3月18日時点のアーカイブ)
参考資料
- 樋口健二 (2009/9/1), “30年目の真実、死亡扱いされていた原発親方”, 原子力資料情報室通信 (原子力資料情報室) 423 2011年4月18日閲覧。
- DAVID JIMÉNEZ (2003年6月8日). “Mendigos, esclavos nucleares en Japón”. EL MUNDO 2011年4月19日閲覧。 邦訳:日本の原発奴隷
- Russ Baker (Apr. 15, 2011). “Meet the Nuclear Gypsies”. Business Insider 2011年4月18日閲覧。
- “Japan's Nuclear Power Plant Workers, Exposed to Radiation, Hidden from Sight”. Monthly Review (2011年4月11日). 2011年4月18日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 写真家 樋口健二の世界
- 原発崩壊〜樋口健二写真集刊行記念ブログ
- 「ボロ雑巾のように捨てられた原発労働者たちのために、今オレが語るしかない」 ローリングストーン誌インタヴュー
- 樋口健二HP(『Mamademo(ママデモ)』管理)