「ブラキラエナ・フイレンシス」の版間の差分
分布: 南アフリカに関してはもう一州。利用: 衍字の除去など。 |
果実に関する記述を、ノート:ブラキラエナ・フイレンシス(2018年4月14日 08:09 (UTC) 版)におけるKeisotyoさんによる指摘とこちらが提示した出典の訳を参考としたものに差し替え。 |
||
34行目: | 34行目: | ||
[[花]]は非常に小さく白色で、[[葉腋]]つまり葉と枝との間にまとまってつく<ref name="nd" />。[[雄花]]と[[雌花]]は別々の木に見られる<ref name="nd" />。 |
[[花]]は非常に小さく白色で、[[葉腋]]つまり葉と枝との間にまとまってつく<ref name="nd" />。[[雄花]]と[[雌花]]は別々の木に見られる<ref name="nd" />。 |
||
雌に見られる種子のような見た目の[[果実]]([[痩果]]、{{Lang-en-short|achenes}})は円柱状か扁平で、基部に向かってある程度細くなっており、長さ2.8-4mm、5-8本の稜が走り、[[柔毛]]と[[顆粒]]を密生する<ref>Beentje (2000).</ref>。 |
|||
[[果実]]には毛のある小さな[[種子]]が見られ、地上に落ちた種子は白い綿毛のような見た目となる<ref name="nd" />。 |
|||
== 利用 == |
== 利用 == |
||
47行目: | 47行目: | ||
== 参考文献 == |
== 参考文献 == |
||
英語: |
英語: |
||
* Beentje, H.J. (ed.) (2000). [https://books.google.co.jp/books?id=ZWOrAUm5kt8C&dq=Brachylaena+achenes&hl=ja&source=gbs_navlinks_s ''Flora of Tropical East Africa: Compositae (Part 1)''], pp. 4–6. Rotterdam/Brookfield: A.A.Balkema. {{ISBN|90 6191 395 0}} {{NCID|BA50294982}} |
|||
* "{{Lang|ki|[[wikt:mũhũgũ|''mũ''hũgũ]]}}" in {{Cite book|last=Benson|first=T.G.|year=1964|title=Kikuyu-English dictionary|page=174|location=Oxford|publisher=Clarendon Press|ref=harv}} {{NCID|BA19787203}} |
* "{{Lang|ki|[[wikt:mũhũgũ|''mũ''hũgũ]]}}" in {{Cite book|last=Benson|first=T.G.|year=1964|title=Kikuyu-English dictionary|page=174|location=Oxford|publisher=Clarendon Press|ref=harv}} {{NCID|BA19787203}} |
||
* Dharani, Najma (2002). ''Field Guide to Common Trees & Shrubs of East Africa'', p. 61. Cape Town: Struik Publishers. Rep. [https://books.google.co.jp/books?id=x2o0BRRply0C&dq=&hl=ja&source=gbs_navlinks_s 2005]. {{ISBN|1 86872 640 1}} |
* Dharani, Najma (2002). ''Field Guide to Common Trees & Shrubs of East Africa'', p. 61. Cape Town: Struik Publishers. Rep. [https://books.google.co.jp/books?id=x2o0BRRply0C&dq=&hl=ja&source=gbs_navlinks_s 2005]. {{ISBN|1 86872 640 1}} |
2018年4月14日 (土) 15:50時点における版
ブラキラエナ・フイレンシス | ||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
LOWER RISK - Near Threatened (IUCN Red List Ver.2.3 (1994)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
lowveld silver oak[2], silver oak[3], Huilla brachylaena[2] |
ブラキラエナ・フイレンシス(Brachylaena huillensis, syn. B. hutchinsii)はキク科の高木の一種である。木材としてはムフフ(muhuhu)という名称で知られている[4]が、これはスワヒリ語における呼称である[3]。
分布
アンゴラ、ウガンダ、ケニア、ジンバブエ、タンザニア、南アフリカ共和国(クワズール・ナタール州、ムプマランガ州、リンポポ州)、モザンビークに分布する[1]。低地乾燥林に生育するが、ケニアやタンザニアでは高地林[4]、具体的には高度2000メートルまでの半落葉樹林にも生える[3]。
特徴
樹高は通常10-18メートルであるが、例外的に30メートルまで伸びる場合も見られ、樹幹は幅60センチメートルにまでなる[3]。枝は急な上向きで樹冠が狭く、地上に近いところで枝分かれする[3]。鋸で切る際にすがすがしい香りがする[4]。以下は部位ごとに解説を行う。
樹皮は灰色と茶色を混ぜた色で、縦方向にひび割れが見られる[3]。
葉は狭く槍状で先端が鋭く、長さは10センチメートルまでとなる[3]。基部は長いが先に行くにつれて細くなる[3]。若枝にはクリーム色の毛が見られ、成長した葉は白く下側に毛がある一方で上側には光沢が見られる[3]。
花は非常に小さく白色で、葉腋つまり葉と枝との間にまとまってつく[3]。雄花と雌花は別々の木に見られる[3]。
雌に見られる種子のような見た目の果実(痩果、英: achenes)は円柱状か扁平で、基部に向かってある程度細くなっており、長さ2.8-4mm、5-8本の稜が走り、柔毛と顆粒を密生する[5]。
利用
ムフフは堅く頑丈な木材として知られている[3][6]。木材の質に関しては耐衝撃性、つまり急激に衝撃が加えられた場合の抵抗力が極端に低く[4]、鋸で切断する際は木目に沿って割れやすい傾向が見られる[6]。剛性、つまり弾力性も低いが、一方で非常に重くて密度が高く、また圧縮強さ、つまり木口に加えられる荷重に耐える能力も高い[4]。曲げ強さ、つまり板材の両端に力を加えた際の割れにくさは中庸で、気乾比重は0.83から1.0まで幅があり、時間をかけてゆるやかに乾燥を行わないと干割れや木口割れを起こす恐れがあるが、一度乾燥さえさせれば安定する[4]。非常に堅いので彫刻や研磨は困難を極める一方、動物の姿を模した木彫り細工などの工芸品がムフフを用いて製作されている[4]。またホテルなど公共建築の寄木細工や工場・倉庫の床といった、人やフォークリフト等の重機が上を行き来する環境において床材として用いられる[4]。そのほかの用途としてはポールや柱、燃料としての活用が見られ[3]、ケニアのキクユ人もかつては集落の柵や、家の仕切りおよび屋根を支えるための棒として[6]、また薪として使用していた[7]。
一方、ケニアやタンザニアでムフフを用いた木彫り細工産業が盛んであることやモザンビークでムフフの切り出しが増加していることは、種の存続に対する懸念材料としてIUCNから扱われている[1]。
脚注
- ^ a b c d e f g World Conservation Monitoring Centre (1998).
- ^ a b Quattrocchi (2000).
- ^ a b c d e f g h i j k l m Dharani (2002).
- ^ a b c d e f g h ウォーカー (2006).
- ^ Beentje (2000).
- ^ a b c Leakey (1977).
- ^ Benson (1964).
参考文献
英語:
- Beentje, H.J. (ed.) (2000). Flora of Tropical East Africa: Compositae (Part 1), pp. 4–6. Rotterdam/Brookfield: A.A.Balkema. ISBN 90 6191 395 0 NCID BA50294982
- "mũhũgũ" in Benson, T.G. (1964). Kikuyu-English dictionary. Oxford: Clarendon Press. p. 174 NCID BA19787203
- Dharani, Najma (2002). Field Guide to Common Trees & Shrubs of East Africa, p. 61. Cape Town: Struik Publishers. Rep. 2005. ISBN 1 86872 640 1
- Leakey, L. S. B. (1977). The Southern Kikuyu before 1903, v. III, p. 1312. London and New York: Academic Press. ISBN 0-12-439903-7 NCID BA10346810
- Quattrocchi, Umberto (2000). CRC World Dictionary of Plant Names: Common Names, Scientific Names, Eponyms, Synonyms, and Etymology, Volume I A – C. Boca Raton and London and New York and Washington, D.C.: CRC Press. p. 341 NCID BA46498107
- World Conservation Monitoring Centre (1998). Brachylaena huillensis. The IUCN Red List of Threatened Species 1998: e.T33474A9786563. http://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.1998.RLTS.T33474A9786563.en. Downloaded on 10 April 2018.
日本語:
- エイダン・ウォーカー 編 (2006).『世界木材図鑑』乙須敏紀 訳、産調出版、60頁。ISBN 4-88282-470-1(原書: The Encyclopedia of Wood, Quarto, 1989 & 2005.)
関連項目
外部リンク
- A Guide to the Trees in Kenya Useful for Agroforestry. 2018年4月10日閲覧。
- World Agroforesty Centre. 2018年4月10日閲覧。