「CHAdeMO」の版間の差分
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2020年1月25日 (土) 04:44時点における版
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設立 | 2010年 |
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目的 | CHAdeMO協議会は、チャデモ・プロトコル確立、改善して標準規格として広めること、及び普通及び急速充電インフラ整備の技術検討を行うことにより、電気自動車ユーザーの利便性を向上することに貢献する。 |
ウェブサイト |
www |
CHAdeMO(チャデモ)はEV(電気自動車)の急速充電方法の商標名である。62.5kWまでの直流(DC)を用いる急速充電方法で、コネクターの規格や充電方法、通信方法をCHAdeMO協議会で統一している。系統の交流を直接用いない、直流の充電方法であるので、交流電圧の異なった世界各国で使用できるという利点がある。CHAdeMOの名称には、「CHArge de MOve = 動く,進むためのチャージ」,「de = 電気」,また「(クルマの充電中に)お茶でも」の3つの意味を含んでいる[1]。2014年4月に開催されたIECにおいて電気自動車用急速充電規格の国際標準として、承認された[2]。
概要
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d3/CHAdeMO_Plug_VacavilleDavisStDC2.jpg/220px-CHAdeMO_Plug_VacavilleDavisStDC2.jpg)
車両側のリチウムイオン電池に負担がかからないように設計された直流急速充電方式を採用している。 CAN通信により、急速充電器の動作情報を車両に送る、車両より充電許可信号を送る、車両より充電指令値を送る、という情報の交換を経て最後に、直流電流を車両に対して出力する。車両側のECUが電池の状態に応じて最適な充電電流を指定し、急速充電器は車両ECUから時々刻々送られる指令に従って直流電流を供給するようになっている。
2017年3月24日、それまでの最大電圧 500V 最大電流 125Aから、最大電圧 500V 最大電流 400A の出力を可能とするver1.2に規格が改定されている[3][4]。
2018年6月15日、400kWまでの出力を想定した仕様書2.0を発効している[5]。
2018年8月22日、CHAdeMO協議会と中国の「中国電力企業連合会」は、中国の国家電網が提案[6]したEVの急速充電器についての次世代規格の統一が合意されたと発表し[7]、同月28日に北京で覚書に調印した[8]。CHAdeMOと中国の国家規格であるGB/Tの両規格の統一を図り、出力は350kW~最大900kWを想定しているとされる[9]。
CHAdeMO協議会
2010年3月15日に設立。幹事会社としては、トヨタ自動車、日産自動車、三菱自動車工業、富士重工業、東京電力が、正会員の車両メーカーとしては、本田技術研究所、いすゞ自動車、マツダ、スズキらが名を連ねている。会長は日産自動車COO(当時)の志賀俊之。
対応車種
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/27/Nissan_Leaf_Charging_Sockets_2012-04-01.jpg/220px-Nissan_Leaf_Charging_Sockets_2012-04-01.jpg)
- トヨタ プリウスPHV(50系)(Sグレードはメーカーオプション設定)
- ホンダ クラリティPHEV[10]
- 日産 リーフ
- 日産 e-NV200
- 三菱 i-MiEV
- 三菱 ミニキャブMiEV
- 三菱 アウトランダーPHEV
- スバル プラグイン ステラ
- BMW i3
- フォルクスワーゲン e-GOLF(日本国内向けのみ)
- GML トミーカイラZZ
- テスラ モデルS(変換アダプター使用)
- テスラ モデルX(変換アダプター使用)
- テスラ モデル3(変換アダプター使用)
- 起亜 ソウルEV
対応充電スタンド
CHAdeMOと併用されるEV普通充電用規格
CHAdeMOは直流を用いる30分から1時間程度までの充電時間による急速充電用の規格であるが、7時間を超えるような充電時間による普通充電は、SAE J1772(タイプ1)という交流を用いるEV充電の規格で行なう[11][12]。SAE J1772は110V/230V 交流充電のコネクタを規定している[13]。 2010年4月の時点では、Level 3 直流急速充電は規定されていない[14]。
SAE J1772とCHAdeMOではプラグの大きさ・形状が全く異なる為、CHAdeMO側に誤って差し込む心配はない。
三菱・i-MiEV[15]、リーフ[16]、スバル・プラグインステラ [17]には、CHAdeMOとSAE J1772の両方が使用できるコネクタが使用されている。トヨタはCHAdeMO協議会幹事会社であるが、プラグインハイブリッドカーであるトヨタ・プリウスPHV(ZVW35)には、SAE J1772が使用できるコネクタのみが装備されていた[18](2017年発売のZVW52型では、CHAdeMOのコネクタが装備されている[19])。
対抗規格
2012年5月3日、SAE J1772(タイプ1)を拡張したコンバインド・チャージング・システム(英語: Combined Charging System)『通称:コンボ』が発表された[20]。1個のコネクタで、交流の普通充電と急速充電、直流の普通充電と急速充電に対応する。
脚注
- ^ ワールドビジネスサテライト、テレビ東京系列、2012年3月26日放送
- ^ “日本発のEV用急速充電規格「チャデモ」はなぜ国際標準になれたのか”. MONOist. (2014年6月17日) 2016年10月27日閲覧。
- ^ “CHAdeMO Association demonstrates High Power Charging at technology exhibition”. CHAdeMO Association (2017年3月30日). 2017年5月1日閲覧。
- ^ carguytimes (2017年4月22日). “日本発の充電規格を推し進める「チャデモ協議会」、高出力技術の開発で充電効率を3倍に”. MOTOR CARS. 株式会社ジェイツ・コンプレックス. 2017年5月1日閲覧。
- ^ “CHAdeMO is pushing for faster electric vehicle charging with new 400 kW protocol”. electrek.co (2018年6月15日). 2018年8月22日閲覧。
- ^ “EV急速充電で日中が協力 世界標準規格 主導権争いリード”. フジサンケイビジネスアイ. (2018年6月1日) 2019年6月24日閲覧。
- ^ “日中、EV充電の規格統一=20年めど、世界標準掌握へ”. 時事通信社. (2018年8月22日) 2018年8月22日閲覧。
- ^ “EV向け次世代充電器、共同開発で日中調印”. YOMIURI ONLINE (読売新聞). (2018年8月28日) 2018年8月28日閲覧。
- ^ “日中共同による急速充電新規格は、世界標準となるのか (1/3)”. ITmedia (2018年7月30日). 2018年8月22日閲覧。
- ^ “新型プラグインハイブリッドモデル「CLARITY PHEV」を発売” 2018年9月22日閲覧。
- ^ “CHAdeMO ‐ 通信用語の基礎知識”. WDIC Creators club (2016年5月24日). 2016年12月16日閲覧。[出典無効]
- ^ “Q : 【EV購入 検討者様向け】充電時間は何時間くらいかかるの?”. GOGOLabs,Inc.. 2016年12月16日閲覧。
- ^ “SAE standard on EV charging connector approved”. SAE International (2010年1月15日). 2010年3月14日閲覧。
- ^ “Exclusive interview with the CEO of Aker Wade: “Standardisation is the key””. cars21.com (2010年4月29日). 2010年5月13日閲覧。
- ^ “三菱 アイミーブ”. 三菱自動車工業 (2011年4月20日). 2011年4月20日閲覧。
- ^ “日産リーフ 充電方法/ネットワーク”. 日産自動車 (2011年4月20日). 2011年4月20日閲覧。
- ^ “プラグインステラの特徴”. 富士重工業 (2010年12月14日). 2011年4月20日閲覧。
- ^ “トヨタ プリウス プラグインハイブリッド”. carview.co.jp (2010年12月14日). 2011年4月20日閲覧。
- ^ 井元康一郎 (2016年8月31日). “プリウスPHVの脅威、“純”電気自動車は駆逐されるか”. DIAMOND online. ダイヤモンド社. 2018年2月24日閲覧。
- ^ “CHAdeMO対抗の充電規格を米独8社が発表、1個のコネクタで普通/急速充電が可能に”. ITmedia (2012年5月7日). 2016年12月16日閲覧。
外部リンク
- CHAdeMO日本語サイト
- CHAdeMO Quick-Charging Association Officially Launches (Green Car Congress)